2006年05月09日

フレンズ2-14その21

ロスはタキシードを着て、レイチェルをプロムに誘おうとします。
パパ: Come on, kid. Let's go! (おいで、ロス。行くぞ!)
ママ: My! Are you handsome! (まぁ! なんてハンサムなの!)
パパ: Let's show them! (彼女たちに見せてやろう。)
ロス: Just a sec, Dad. Okay, be cool. Just be cool. Okay, Dad. (ちょっと待って、パパ。よしいいぞ、落ち着け、落ち着くんだ。オーケーだよ、パパ。)
パパ: Rachel, ready or not, here comes your knight in shining... Oh, no. (レイチェル、もういいかい? ピカピカの君のナイトが来ましたよ・・・。あぁ、何てことだ。)
ロスが階段から降りる前に、レイチェルの相手が既に迎えに来ていました。
そのまま、楽しそうに出て行ってしまうレイチェルとモニカ。
モニカ: Don't wait up! (先に寝ててね!)

ママのセリフに注目!
You are handsome! ではなく、Are you handsome! と倒置が起こっています。
Are you... の語順だから疑問文・・・なわけではなく、これは「感情を乗せる倒置」ですね。
ハートで感じる英文法 会話編 (大西泰斗/ポール・マクベイ著) の「倒置−感情を乗せる」の回で、倒置の呼吸について以下のように説明されていました。
倒置という「基本語順から逸脱した形」を取ることで、「感情の高まり」という特別なニュアンスを与える。
大西先生が挙げられていた例文でいいますと、
I'm glad to see you. 会えてよかった。
Am I glad to see you! あぁ、会えてよかったぁ!
というくらいの違いがあるそうです。
実を言いますと、テレビでこの倒置の回の話を聞いた時には、「そんな風に感情を乗せる倒置って、あんまり記憶にないけどなぁ・・・」と思っていたんですが、やっぱりあったんですね。(先生がわざわざ一回分の講座にしてるくらいなので、あるのが当たり前なんですが・・・)
多分、先生の解説を聞くまでは、何も気に留めずにスルーしていたみたいです。
ちなみに、1月から3月まで放映されていた「会話編」では、「標準形からの逸脱表現」の話がいくつか出ていました。
普通はこうだけど、そこを少し変えることで、微妙なニュアンスを与えることができる、ということだそうです。
やはり言葉は感情を伝えるもの、そんな風に自分の感情を乗せて使えるようになれたらいいですよね!

階段を降りる前に "Be cool. Just be cool." と言いながら深呼吸してるロスを見るとちょっと泣けちゃいます。
cool は「かっこいい」で使うことが多いですが、この場合は「冷静な」です。
私のイメージだと、「落ち着け」だったら、Calm down. をまず思い浮かべますが、Be cool. という表現もアリなんですねぇ。
ready or not は「準備ができていようがいまいが」ですが、実はこのセリフは、かくれんぼ(hide-and-seek)をする時の決まり文句です。
鬼が隠れている人を探しに行く時に、"Ready or not, here I come." と言うんですね。
日本語で言うと、「もういいかい? 今から行くからね。」という感じでしょうか。
in shining の後は、パパが絶句しているのでセリフがありませんが、多分、in shining tux 「ピカピカのタキシードを着た」と続くはずだったのでは?と思っているのですが、どうでしょう?
wait up は「寝ずに待つ」こと。
"Don't wait up (for me)." は「起きて待ってたりしないでね。先に寝ててね。」という、帰りが遅くなる時の決まり文句です。

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posted by Rach at 19:11| Comment(6) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Are you handsome, or what?! の感じかと思っていましたが。 倒置という考え方もあるわけですね。 ヨーダだったらなんというでしょうか、A good looking boy you are! とかあの口調で言うのでしょうかね。 (このネタで脱線しないでクダサイネ)
Posted by fdj at 2006年05月09日 19:27
Rachさんこんにちわ! アメリカのドラマを見ていつも思うのは、プロムってほんと人生の一大イベントなんですねー。

さてさて例に挙げておられる "Am I glad to see you!"という倒置のセリフは、どっかできいたなぁと思って考えてみたら、たしか「ローマの休日」でグレゴリー・ペックがオードリー・ヘプバーンと道端のカフェにいて、友人のカメラマンが来たときに言っていたと思います(そのとき彼はまだアン王女のことをネタにしようと思ってたから)。

"Am I glad to see you!" "Why? Did you forget your wallet?" 何かウラがあるのか、と思ってしまうぐらいの喜びの表現なのでしょうね。

p.s.ちなみにスタートレック・ジョークの解説ありがとうございました。おーっ!と感動したので、長々とコメント・バックしてしまいました。またときどき遊びに来て下さいね。
Posted by 英語で楽しもう by YN at 2006年05月09日 21:20
or what? おぉ、なるほど。それも面白いですね。「ハンサムっていうのかしら、それとも何て表現したらいいかしら?(とにかく素敵よ!)」って感じですか?

スター・ウォーズも(スタートレックほどじゃないけど・・・笑)好きなんです。
が、エピソード2と3はあらすじを知ってるだけで、実物を見たことがない。
旧三部作の特別編とエピソード1は確かに劇場で日本語字幕付きのを見ましたが、それで英語を学ぼうとか全く思ってなかった時期なので、字幕頼りきりで英語のセリフはほとんど覚えてないです(泣)。だから、記事を読むとスター・ウォーズにも詳しいヤツかと思いきや、実はちっともスター・ウォーズには詳しくないのです、私は(笑)。(意外でしょうか? それとも、やっぱり・・・って感じでしょうか?)

ですから、"May the Force be with you."「フォースと共にあらんことを。」とか、
レイア: "I love you." ソロ: "I know."
とかの有名どころは知ってるんですが、それ以外は英語のセリフをほとんど知らないんです。DVDも持ってないですし(買うかどうか随分迷ったんですが・・・)。
だから脱線したくても脱線デキマセン。あーん、くやしい・・・(笑)。
Posted by Rach at 2006年05月10日 06:18
「英語で楽しもう」のYNさんへ
「ローマの休日」は名作で私も大好きなんですが(ヘプバーンは可愛らしい上に美しい!)、これまた英語字幕で見たことなくて。そういう誰でも知ってる名作を例えに出せると、説得力ありますよねぇ。時間があれば、あれもこれも見たいんですが・・・。

スタートレック・ジョークに関しては、こちらこそ楽しませていただきました。ありがとうございました!
トレックネタをここに書くのは変なんですけど(笑)、データが短縮形を使えないって絶対ヘンですよね! 日本人でも can't なんて簡単に使えるのに(笑)。
この contraction への製作者のこだわりは相当なもので、娘のラルちゃんが contraction を使ったのを聞いて「父のデータを超えた!」とみんな大騒ぎしていましたが、そんな大袈裟な話か!?(笑)。

是非是非トレッキーネタをまた書いて下さい。私はフレンズかトレッキーネタにしか反応できない人間です(笑)。特にトレッキーネタには過度に反応しますので、そのうち、いやがられるかもしれませんねぇ。
Posted by Rach at 2006年05月10日 06:22
>in shining の後は、パパが絶句しているのでセリフがありませんが、多分、in shining tux 「ピカピカのタキシードを着た」と続くはずだったのでは?と思っているのですが、どうでしょう?

ここはやはり knight in shining armor (白馬にまたがった騎士・理想の恋人)かと。
もじって tux を使うなら省略しなかったと思います。 
Posted by ネムネム at 2009年09月29日 05:12
ネムネムさんへ
貴重なご意見ありがとうございます。おっしゃる通りですね。
knight in shining armor という決まったフレーズが存在するのですね。

英辞郎にも、

knight in shining armor
《a 〜》(弱きを助けるためにさっそうと現れる)正義の味方

という説明がありました。「輝く甲冑を着た騎士」が来ましたよー、と言おうとしたのに絶句してしまったということですね。

情報ありがとうございました。
Posted by Rach at 2009年09月30日 07:26
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