2006年05月18日

フレンズ2-15その7

チェアに座りながら、電話でピザを注文しているチャンドラー。
チャンドラー: Two larges, extra cheese on both. But listen... don't ring the buzzer for 19. Ring 20. Geller/Greene. They'll let you in, okay? If you buzz our door, there's no tip for you. (Lサイズを2枚、チーズ増量で。でも、よく聞いてよ・・・19号室のブザーは鳴らすな。20号室のブザーを鳴らすんだ。ゲラーとグリーンの部屋ね。彼女たちが中に入れてくれるよ、いいかい? もし俺たちのブザーを鳴らしたら、チップは無しだからな。)

快適なチェアから離れたくないから、ピザの宅配を頼むのはグッドアイディア!というところですが、チャンドラーはさらに上手(うわて)で、インターホンにも出ずに、ドアまでピザを受け取りに行くこともしないで済む方法を編み出したようですね(笑)。
こたつにいったん入ると、出られないのと同じですね。それくらい、快適なんでしょう。
ちなみに、私はあんまりこたつは好きではないんですが・・・(家がフローリングだと、埃っぽくなりませんかねぇ?)。
アメリカのチップの習慣って、面倒くさいし、わかりにくいんですが、こんな風に妙なことを頼む時には、効果的かも。


これで立ち上がらないで済む、というチャンドラーに、
ジョーイ: What if we have to pee? (もしオシッコしたくなったら、どうする?)
チャンドラー: I'll cancel the sodas. (ソーダをキャンセルしとこう。)

水分を控えるチャンドラーでした。
こたつに入るとトイレも行きたくないという人と同じだ(また、こたつの話かい!・・・笑)。
誰かがトイレに行くというと、「そしたら、俺の分もしといて!」(標準語訳=それなら、僕の分のオシッコもついでにしておいて下さい。)と言うのが関西の常識(?)です。


パーティーの主催者なのに、裏の調理場にこもっているバーク先生。
モニカ: Get back out there. It's your party! (あっちのパーティー会場に戻って。先生のパーティーなのよ!)
バーク先生: But they're so dull! They're all ophthalmologists. (でも、あいつらは退屈なんだよ! みんな眼科医だからね。)

out there と out を使っているのは、この調理場の「外」だからです。
日本語では「ここ」「あそこ」で済ましてしまうことが多いですが、英語は場所を表す場合、このように in や out 、up や down などをつけて、位置関係をはっきりさせることが多いですね。
例えば、話者がビルを見上げて、上の方にある階の部屋で誰かが何かしているのが目に入った時、"What are they doing up there?" 「あの人たち、あそこで何をしているの?」などと言います。
日本語では、「ここ」か「あそこ」と言って、話者からの距離感だけを述べるのですが、英語の場合は無意識のうちに、その場所が「高い」か「低い」を判断して、それを言葉に盛り込んでいるような気がします。
英語では「北」を up、「南」を down で表現しますので、自分の住んでいる場所を基準にして、北の場所のことは up there、南に位置する場所のことは down there といったりします。

ところで、日本人って、場所のことを話すのにわざわざそこが北か南かなんて気にしないで話してると思うんですけどねぇ。
大阪では、梅田を「キタ」、難波を「ミナミ」と言い、確かにそれぞれ北と南に位置するわけですが、それは地名の愛称として認識してるだけのことだしなぁ。
私が「ミナミに行く」と言うときには、私の心の中では「南下する」というイメージは全く浮かんでいないのですが・・・。
あ、でも、東京へ行くことを上京するって言いますね。
だから、新幹線でも他の路線でも「上り(のぼり)」と「下り(くだり)」があるし・・・。
「上京」という言葉は元々、「京都へ行く」ことを意味したようですが、「京都に行く」という意味の言葉としては、「上洛」という表現もあります。
「上洛」という言葉は何だか古めかしいですが、いかにも京都っぽい感じがして、友達同士で時々使ったりするんですが・・・。
つまり、日本人も無意識のうちに、都を上として「上る」「下る」と言ってるんですね。
でもやっぱり英語ほど明確には区別してないと思います。
(あまりにローカルな脱線ネタでごめんなさい。)

ophthalmologist は「眼科医」、ophthalmology は「眼科学」です。
めったに出てこない単語なので、眼科関係の仕事をしてる方以外は、無理に覚えなくてもいいでしょう(笑)。
日本語も学問の名前は難しい漢字を使ってわかりにくいものが多いけど、英語の学問の名前も単語が長いなぁ・・・。
「眼科医は退屈だ」発言は、バーク先生自身が眼科医なので自虐的に言っているだけです。
眼科医の関係者の方は気を悪くされませんように・・・(笑)。

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posted by Rach at 12:48| Comment(4) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
もっとすごいのがあります:

耳鼻咽喉科

otolaryngology または otorhinolaryngology 

実は、1番目の発音を練習するのが好きです。
2番目はキライです(気が狂いそうになる発音なので・・・)。

これで発音を聞いてみてください。

http://www.m-w.com/
Posted by KopyKat at 2006年05月21日 16:24
全然英語とは関係ないですが、以前テレビで、東京で道をきくと左右で答えが返ってくるが(例「あそこを左にまがって」云々)、関西で道をきくと東西南北で答えがかえってくるという実験をやってました。京都などは道が碁盤目だし、神戸は北は山、南は海ということで、皆方角が身についているとか。すごい。

東京生まれ東京育ちで方向音痴の私は、関西で道をきいてもダメですね。
Posted by YN at 2006年05月21日 20:24
KopyKatさんへ
すごい・・・こんな単語、見たことありません(笑)。

私もM-Wはよく使うのですが、実は今まで発音を聞いたことがなかったんですよ。今聞いてみたら、すごく面白かったです。これはかなり使えますね。
強引にカタカナにすると、1番目は「オウトウラーリンゴロジー」。
2番目は「オウトウ”ライノウラーレン”ゴロジー」って感じに聞こえます。
ヤーレンソーランか、ローレンローレン(←ローハイド?)って感じで、「ライノウラーレン」の部分がくるんくるん回ってるように私には聞こえるんですが・・・(←意味不明)。

otology が「耳科学」ですから、oto- が「耳」なんですね。
rhino というと、rhinoceros 「(動物の)サイ」ですよね。関係あるのかな、と思って調べたら、このサイの語源は「ギリシャ語で'nose-horn'の意」だと研究社英和中辞典にありました。
ちゃんとM-Wにも rhin- または rhino- の語源として、New Latin, from Greek: nose と書いてありますし。

じゃあ、laryngo って何だろう?と思ってM-Wを調べると、laryng- または laryngo- で New Latin, from Greek: larynx 「咽頭」って書いてある!

そうかぁ、「耳+鼻+咽頭+学問」とくっつけた単語なんで、こんなに長いんですね。
語源を調べて、接頭辞(prefix)・語根(root)・接尾辞(suffix)に分けて覚えると、この歳でも楽しく覚えられたりするので、こういうのはとっても楽しいです!
面白い単語を紹介していただいてありがとうございました。またよろしくお願いします!
Posted by Rach at 2006年05月22日 11:34
YNさんへ
そうですか、YNさんは「東京生まれ東京育ち」のチャキチャキの江戸っ子なんですね。私は「大阪生まれ大阪育ち」のコテコテの浪花っ娘です(爆)。
私もあまり方向感覚は鋭くないですねぇ。昔は助手席で地図を見ながらナビをしてたんですが、よくいい加減な案内をして、主人に怒られました。今では私がナビをすることはありません(笑)。

確かに京都や神戸で車を運転していて、自分がどの方角に進んでるかわからない、ってことはないですね。実は昨日、車で大阪ミナミ(難波)に行ってたんですが、確かに御堂筋という大きな道路をひたすら「南下」していたので、やはり「ミナミに行く」=「南下する」という意識は自分の中にあるのかも。ここで上の記事での発言を訂正しておきます(笑)。
大阪は地下鉄も南北に走ってるものが多くて路線図もシンプルな気がします。
昔、東京に行った時は、路線図を見て、目的地には一体どこを通っていったら一番早いのかがピンと来なくて困りました(笑)。さすが首都!
Posted by Rach at 2006年05月22日 11:42
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