まだ椅子から離れられないジョーイとチャンドラー。
ジョーイ: Wow! Look at that! The car is on fire... yet somehow its expensive paint job is protected by the Miracle Wax. (わぁ! あれ見ろよ! 車に火がついてる・・・なのに、どういうわけか、高価な塗装はミラクルワックスによって守られているんだ。)
somehow は「何とかして、ともかくも」、あるいは「どういうわけか、なぜか」という意味です。
このセリフの文脈では、「何とか塗装がはげないで済んでいる」というよりも、「どういう仕組みかはわからないが塗装がはげないで済んでいる」の方が合うかと思い、そちらを選びました。
paint job は「ペンキなどの塗装作業」のこと。
ここではその塗装作業の結果としての、塗装された状態を指しているようですね。
paintwork なら「(建物・自動車などの)塗装面」という意味なので、ほぼそれと同じ意味だと思います。
このCMは、商品の宣伝コマーシャルですね。
最近、日本でもよく見かけます。
何の気なくチャンネルを変えると、あるひとつの商品(健康器具とか掃除機とか)を、いろんな角度から説明して、実際に使った人の話とか(それがちょっと大袈裟でしらじらしかったりしますが・・・)、こんな風に使ってみましょうとか、延々説明していますよね。
気付いたら30分くらいがまるまるこのCMだったりして驚くのですが・・・。
これは informercial (インフォマーシャル)と言います。
information と commercial を足した造語ですね。
つまり、商品に関する情報(information)を含んだコマーシャル(commercial)という意味です。
日本のテレビショッピングも、あんな風に実際に使うところを見せたりしますが、あれはアメリカのを真似しているんですね。
ところで、Miracle Wax という名前、いかにもありがちな感じ(笑)。
パッケージに、大きく迫力のある右上がりの字で、"Miracle Wax" と書いてあるさまが目に見えるようです。
ロスはレイチェルに笑われたのがショックで、友人たちに質問します。
ロス: Have you ever been, you know, fooling around with a girl and she started laughing? (女の子といちゃついていて、彼女が笑い出した、って経験をしたことがある?)
チャンドラー: Yeah. But it was 1982 and my Flock of Seagulls haircut was tickling her chin. (あぁ。1982年のことだ。俺の「フロック・オブ・シーガルズ」カットが彼女のあごをくすぐったんだ。)
A Flock of Seagulls (フロック・オブ・シーガルズ)という名前の80年代のバンドがいるようです。
だからわざわざ「1982年のことだ」と言っているんですね。
Platinum & Gold Collection (A Flock of Seagulls)
上のアマゾンのCDのジャケット写真を見ていただければわかりますが、一人、すごくとんがった髪型をしてる人がいますねぇ。
チャンドラーが真似していたというのは、きっとこの髪型なんでしょう。
確かに、近づかれたら、くすぐったくなりそうな髪型です。
ちなみに flock は「(羊や鳥などの)群れ」という意味なので、 flock of seagulls は「カモメの群れ」という意味になります。
また、flock には「ひと房の毛髪」という意味もありますので、その特徴的な髪型は、flock と、かけているのかもしれません。(←これはあまり自信ない。)
flock とよく似た単語の lock には「髪の房(ふさ)」という意味があります。(錠前の意味の lock とは同じ綴りですが別の単語)
forelock は「前髪」、dreadlocks は「ドレッドヘア」、レゲエの人がよくやっているヘアスタイルのことですね。
(Rachからのお願い)
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記事とは関係の無い質問ですがフレンズがらみですので、もしよろしければ教えて下さい。
フレンズにてよく出てくる、あのジェスチャーの意味が知りたいのです。両手を顔の横ぐらいに上げて、両手の人差し指と中指を数回折り曲げるあの動作。
ネイティブの人にも何回か聞いたのですが、いまひとつピンと来ません。引用するときとか強調する時にどうの・・・と言っていたような気もするのですが・・・I am not sure.です。
お久しぶりです。いつも読んでいただいてありがとうございます。
そのジェスチャーは本当によく出てきますよね。多分、キュキュッと2回折り曲げていたはずですね。
マイブログでは
フレンズ2-12その2
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470341.html
で、簡単な説明をしています。
海外移住希望さんのフレンズ学習においてネタバレになるといけないので簡単に書いておくと、
両手の指のチョキの形を関節でちょっと曲げると、それは
” ”= double quotation marks (クオーテーションマーク、引用符)
の意味になる。
両手の指を2本立てて曲げた形が、” ” と似ているかららしい。
その記事にも書いたのですが、この時チャンドラーは指の関節を曲げてないんですけど、でも多分、引用符のジェスチャーってことで合ってると思います。
使い方としては、「いわゆる(いわば)・・・ってやつ」というニュアンスをつけて言葉を強調しているようです。
自分以外の人が使った言葉について使う時は、「そいつの言ってる・・・って言葉」とちょっと皮肉を込めて引用している感じになります。
本当はそうじゃないのに、そいつがそう言い張っている、みたいな非難が込められていると言いましょうか・・・。
実はシーズン9の第2話で(あまりに先の話なのでタイトルは伏せておきます。タイトル見て即ネタバレってこともないんですが・・・)
ジョーイがロスにこのジェスチャーの意味を尋ねる、というシーンがあります。
みんながよく使ってるけど、本当の意味をジョーイは知らなかったそうで、ロスに教えてもらっても、トンチンカンな使い方しか出来ない、という話なんですが・・・。
でも、本当によく見かけますから、きっとネイティブで知らないのはジョーイくらいじゃないでしょうかねぇ(笑)。
すごく有名なジェスチャーなのに、意外と英和辞書には載ってなかったりします。このニュアンスってすごく大事だと思うので、是非載せて欲しいところなのですが。
このエピソードのネットスクリプトには、この動作のト書きとして、finger quote-mark gesture と書いてありました。「引用符のジェスチャーを指でする、指で引用符ジェスチャーをする」という感じでしょうか?
ネタバレOKという方は、下のスクリプトをご覧下さい。
私がよく利用しているネットスクリプトの The One Without A Name... Yet はシーズン8の途中までしかないようなので、別のを探してみました。
フレンズ 9-2 英語スクリプト
http://www.geocities.com/vspramod/Links/friends/902.htm
喜んでいただけて光栄です。
本文よりもコメントの方に力が入ることが結構あるのですが、これもそれのひとつですね(笑)。
過去の説明がちょっと中途半端だったので、ちょっと長々と書いてしまいました。
ここで書いておくと、9-2のころにまたこのネタを使いまわしできますし・・・(って、いつの話だよ!?)
わざわざのお礼、ありがとうございます。
どの程度お役に立てたかわかりませんが、そう言っていただけて光栄です。
私も「確かシーズン9にあのジェスチャーがらみの話があったような・・・」と漠然と覚えていただけだったので、今回それを詳しく調べることができて、すっきりしました。こちらこそ、ありがとうございました。