モニカはおめかししてデートの予定。
相手は誰かと尋ねるロスに、
モニカ: All right, but I'm very excited about this, okay? So promise you won't get big-brothery and judgmental. (わかったわ、でも、私はとても盛り上がってるのよ、わかる? だから、お兄さんぶったり、批判的になったりしないって約束して。)
英語では brother (男の兄弟)と言うだけで、特に兄か弟かということは明白にはしません。
はっきりさせたい時は、このように big brother 「兄」と言います。
弟だと、little brother などとなります。
ここでは big brother の語尾に -y をつけて、形容詞風に使っていますね。
フレンズ2-8その6 ではフィービーが、"Thanksgiving-y" 「感謝祭風の」という言葉を使っていました。
バーク先生の魅力を語るモニカ。
モニカ: He is the brightest, most sophisticated, sexiest man I've ever been with. (彼は私が今まで一緒にいた人の中で、一番賢くて、洗練されてて、セクシーな男性よ。)
sophisticated は「洗練された、趣味の良い」という意味。
また機械などの形容として使うと、「最新式の、高性能の」という意味になります。
a sophisticated computer なら「精巧な高性能のコンピューター」ということです。
sexiest は 形容詞 sexy 「セクシーな、色っぽい」の最上級の形ですね。
よく似た綴りの単語に sexist というのがありますが、これは「性差別主義者(特に女性差別をする男性を指す)」のことです。
つまり、sexism 「性差別主義」の考えを持った人、ということ。
ですから、間違えないように気をつけましょう(笑)。
博物館の人と電話で話しているロス。
ロス: Australopithecus isn't supposed to be in that display. No, Homo habilis was erect. Australopithecus was never fully erect. (アウストラロピテクスはその展示に置くことにはなってない。違う、ホモ・ハビリスは直立(原人)だった。アウストラロピテクスは完全には直立していなかったんだ。)
チャンドラー: Well, maybe he was nervous. (へぇ、多分、彼は気にしていただろうな。)
be supposed to は「・・・することになっている」ですから、not で否定しているこのセリフは、「そこの場所に展示するなんて、誰も指示してないよ。」ということ。
erect は「直立の」で、stand erect は「直立する」です。
この単語は、日本語を見て想像できる通り(笑)、「あの部分が立つ」ことも意味します。(お下品で、すみません)
nervous は「神経質な、気にする、オロオロ(ビクビク)する」。
チャンドラーは、erect していないアウストラロピテクスは、そのことをとっても気にしてオロオロしてただろう、と言っています。
ロスは古生物学者なので、恐竜や原人の話がよく出てきます。
原人というとこれまた直立原人の話も頻繁に出てきますので、その単語を聞くたびに、ジョーイやチャンドラーが、必ずと言って良いほど、このネタを出してきますね。
まったく男性陣はそういう話題が好きなんだから、困っちゃう(笑)。
(Rachからのお願い)
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これを読んでいる男性陣は大きく頷いていると思います!
そうかぁ、cause and effect (原因と結果)は、never fully erect → nervous なんじゃなくて、nervous → never fully erect なんですね。緊張してたから、その結果こうなった、ってことか・・・。そうかぁ・・・。
よ〜く、わかりましたっ!
私もまだまだ「オトコ」ってものがわかってないんでしょうかねぇ?(爆)。
ひとつ思ったのですが、こちらのbig-brotheryは、小説「1984」に出てくるbig brotherのことではないでしょうか。たまにアメリカ人の友人が監視社会のことをbig brother worldと言っています♪
こんにちは。コメントありがとうございます。勉強になっていると言っていただき、大変光栄です。こちらこそありがとうございます(^^)
おっしゃる通り、big brother という言葉には監視社会のような意味があるようですね。
研究社 新英和中辞典では、
Big Brother【名】
T (善意を装う)独裁主義の国家[組織]
U 【C】 独裁者
英辞郎では、
big brother
【1】《one's 〜》兄、兄さん、兄貴
【2】(全体主義政権の)独裁者、(警察国家の)官僚◆通例 Big Brother
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
big brother, Big Brother [noun] [singular, not with "the"] :
any person, organization, or system that seems to want to control people's lives and restrict their freedom
例)With cameras on every street, it's like big brother is watching.
つまり「(単数形、the がつかない)人々の生活をコントロールしたがる、または人々の自由を制限したがる人物、組織、またはシステム」。例文は「あらゆる通りにカメラを設置することは、まるでビッグブラザー(独裁者)が見張っている[監視している]ような感じだ」。
そのような意味の場合はもっぱら Big Brother のように大文字を使うようですね。
LAAD の Etymology (Word Origin) には以下のように出ていました。
1900-2000 Big Brother powerful ruler who controlled everything in the book Nineteen Eighty-Four (1949) by George Orwell
つまり、「ジョージ・オーウェルによる小説「1984年」(1949年刊)に出てくる、全てをコントロールした強力な支配者」。
コメントに書いて下さった通り、「1984年」に出てくる人物の名前なのですね。
Wikipedia 日本語版: ビッグ・ブラザー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%B6%E3%83%BC
には、BIG BROTHER IS WATCHING YOU と書かれたポスターの画像も載っていました。
そこからこのような意味で一般的に使われるようになったこと、大変興味深いです。the がつかないというのも、固有名詞が語源だからのようですね。
ただ、今回のセリフの場合は、モニカが実の兄ロスに対して使っていますし、大文字でもないので、英辞郎にも載っている本来の意味の「兄、兄さん」という意味だろうと私は考えています。「兄さんぶったことしないで」という感覚でしょうね。
逆に LAAD の例文の it's like big brother is watching を「兄が見ているようなものだ」と訳してしまう場合もありそうですから、今回この情報をいただけたことでいろいろ調べることができ、ありがたかったです。
貴重なコメントありがとうございました♪