モニカの実家のトイレで、自分たちのことを話し合うリチャードとモニカ。
リチャード: Look, maybe we should just tell them. (ねぇ、多分、僕らはモニカの両親に[二人が付き合っていることを]話すべきなんじゃないかな。)
モニカ: Maybe we should just tell your parents first. (先に、あなたのご両親に言うべきなんじゃないかしら。)
リチャード: My parents are dead. (僕の両親は死んでる。)
モニカ: God, you are so lucky! (まぁ、あなたってすごくラッキーね!)
隠し続けるのは大変なので、いっそのこと告白してしまおうと思う二人です。
モニカは、男性を立てるつもりで、「まずはあなたのご両親から」と言いますが、リチャードはもう孫がいる歳ですから、両親はもうこの世にはいませんでした。
両親が死んだと聞いて、「ラッキー」だと言ってしまったモニカ。
「両親に何て説明しよう、きっと非難されるのは目に見えてる・・・」とそればかり考えてるモニカですから、そのように弁解する必要のないリチャードをうらやましいと思ったのは本心でしょうね。
その後、慌てて謝っていましたが、今のモニカの気持ちは、よくわかります。
パパ: Seen my Harmon Killebrew bat? Bob doesn't believe I have one. (私のハーモン・キルブリューのバットを見なかったか? 私が彼のバットを持ってるってことを、ボブが信じてくれないんだ。)
ママ: I don't know. Did you know Richard has a twinkie in the city? (知らないわよ。[それより]リチャードが町の小娘と付き合ってるの知ってた?)
パパ: I know. He's a new man. It's like a scene from Cocoon. (知ってるぞ。リチャードは新しく生まれ変わったんだ。映画コクーンのワンシーンみたいだよ。)
ママ: I just never would have pictured Richard with a bimbo. (リチャードがふしだらな女と付き合うなんて、想像もしなかったわ。)
ハーモン・キルブリューというのは、1936年生まれのアメリカ大リーグの選手で、ミネソタ・ツインズなどで活躍しました。
殿堂入りを果たしているようです。
The Official Site of Harmon Killebrew
twinkie は恐らく twinkle から来た言葉だと思いますが、twinkle は「きらめき、キラキラ光る」という意味なので、若くてキラキラした女の子という感じなんでしょうか? (良い意味か悪い意味かはよくわかりません。)
ネットの俗語辞典も見てみたのですが、それらしいものが見つからなくて・・・。
手持ちの辞典、朝日出版社の「米英俗語辞典」には、
twink: セックスアピールのある若い人、かわいくて魅力的な人、かわいい10代の女の子。(twinkiey, twinky も同義)
との説明がありました。
Cocoon (コクーン)は、エイリアンのまゆによって、老人が若返るというお話です。
ちなみに、cocoon という単語は「(カイコなどの)まゆ(繭)」のことです。
Amazon.co.jp: コクーン
その老人のように、リチャードも生まれ変わったように若返ったと言いたいようですね。
bimbo は「美人だが、頭の悪い女、ふしだら女」という意味。
発音は「ビンボウ」です。
「貧乏」に聞こえますが、英語でも日本語でも、悪い響きの言葉ですねぇ。
(Rachからのお願い)
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フレンズのスクリプトを使用して、検索できるようにしてますが、英語の基本は英会話にあるように実感します。どうか236話までがんばってください。
初めまして。某所でお名前を拝見したことがあると思うのですが、こうしてお話させていただくのは初めてですね。コメントありがとうございます。
やはりフレンズの影響は大きいのですね? あの年代のごく普通の若者たちのお話なので、一般的に受け入れられやすいのでしょうね。私も彼らと同年代なので、共感できる部分が多いです。
1988年の「コクーン2/遥かなる地球」(原題: Cocoon: The Return)に出ているんですね。その頃のモニカ(コートニー・コックス)は24歳くらいですか。フレンズに出る前にこういう映画に出ていたんですねぇ。(コクーンは全然見てなくて・・・笑)
「マッハGoGoGo」(アメリカでは Speed Racer って名前なんですよね)のポスターを最初に見た時は、「何でこんなポスターが貼ってるんだ?」とびっくりした記憶があります。
それにしても気になるのは・・・
>ジョーイがStar Trekの制服を普段着に着てたり
えっ!? どこで着てました? いつ着てました? すごく気になります(笑)。私はスタートレックも好きなのですが、全然気付かなかったなぁ。
話は違いますが、スピンオフのジョーイのファースト・シーズン第14話の「美女とトレッキー」(Joey And The Premiere)で、TNGのデータ少佐役のブレント・スパイナーが本人役で出ていたと聞きました(見てないんですが・・・)。フレンズファイナルでは、ブレント・スパイナーがゲストで登場して、「わー、データだぁー!」と一人でテレビの前で喜んでいたのは私です・・・(笑)。(←脱線、すみません)
本当に「日常会話の教科書」という表現が適切ですね。私も英文を書く際、生き生きした表現を使いたい時にフレンズのセリフをアレンジして使ったりしています。(まぁ、そこだけ”浮いている”ように見えなくもないですが・・・笑)
私は236話までがんばるつもりです。グランド・フィナーレは一体いつになるんでしょうかねぇ? それまでは健康に気をつけるように心がけます(笑)。
これは仮定法過去なのでしょうか?
どの様に解釈するのか 教えていただきたいです。
ご質問ありがとうございます。
ママ: I just never would have pictured Richard with a bimbo.
の、never would have pictured は、「想像もしてみなかっただろう(が)」というニュアンスだと思います。過去のことを「推量」する感覚でしょう。
こういう would have pictured という「would have+過去分詞」を「仮定法過去」に分類するのかどうかは正直よくわかりません。
例えば、数研出版 基礎と完成 新英文法 (安藤貞雄 著)では、
if 節の後に続く、would have+過去分詞 の場合は、「仮定法」の項目に分類されていますが、今回のような、if 節のない、would have+過去分詞 の場合は、「助動詞 (法助動詞)」の項目に分類されていました。助動詞とセットで、過去のニュアンスを出す用法として説明されている感じです。
should have+過去分詞、could have+過去分詞、would have+過去分詞、という、一連の助動詞とセットになった have+過去分詞は、どれも、過去のこと、を指すことになりますよね。
文法的な分類では、上のようになるのかもしれませんが、でもニュアンスとしては、「その時に想像したかどうかを仮定して考えると、そんなこと想像もしなかっただろうが」ということですから、大きな意味では「仮定法過去」と同類である気はします。
今回のセリフは、never という否定語がついているので、wouldn't have pictured を、not の代わりに never で強く否定したことになります。
would have pictured という肯定文なら、「想像していただろう(が)、想像したところだが、想像しただろうに」になるでしょう。
実際に過去に想像しなかったという事実があったわけではないけれど、今思い返しても、当時の(過去の)私でも、そんなことを想像したりしなかったでしょうに、という感じの、「思いもしなかった意外性」を出している気がしました。