2006年06月12日

フレンズ2-16その12

リチャードの恋人について話している、モニカのパパとママ。
パパ: He told Johnny Shapiro that she's quite a girl. He told Johnny that he thinks he's falling in love with her. (リチャードがジョニー・シャピロに話してた、その彼女はなかなか素敵な女の子だ、ってね。彼女に惚れてるんだと思う、とリチャードはジョニーに言ってたぞ。)
ママ: Really? (本当に?)
パパ: I've never seen him this happy. (私はリチャードがこんなに幸せなところを今まで見たことがないよ。)
ママ: So, Jack... ever think about trading me in for a younger model? (じゃあ、ジャック・・・私を下取りに出して、代わりにもっと若いモデルを手に入れたいって今まで考えたことある?)
パパ: Of course not. With you, it's like I've got two 25-year-olds. (もちろん、ないさ。お前といると、25歳の男が二人になった、って感じだよ。)
ママ: Oh, Jack, stop! (あぁ、ジャック、やめて!)
パパ: Come on! It's my birthday! (いいじゃないか! 私の誕生日なんだぞ!)

quite a +(形容詞なしの単数名詞)で、「並外れた、大した、なかなかの・・・」という意味になります。
わざわざ良い意味を表す形容詞をつけなくても、quite a だけでそういう意味になるのですね。
日本語でも、「なかなかの人物だ」と言えば、「なかなか出来た人物だ」という意味に聞こえるのと同じでしょう。
fall in love with という言葉を聞いて、モニカがとっても嬉しそうな顔をしていますね。気持ち、わかる、わかる。
そういうことを本人から直接言われるのはもちろん嬉しいのですが、そういう気持ちを友達に話しているのを聞くのもこれまた嬉しいものです。
「他の人にはっきり説明できるほど、ゆるぎない強い気持ちなのね!」という感動でしょうか。
trade me in for はまさに「トレード、交換」するということなのですが、trade in には「(新車を買うために)(中古車)を下取りに出す、下取りしてもらう」という意味があります。
He traded in his car for a new one. なら、「彼は車を下取りに出して新車を買った。」ということ。
ですから、ここでは、単にトレードという意味だけではなく、「誰かに中古車を引き取ってもらって、ピカピカの新車を買う」みたいなニュアンスを込めているのではないか、と思うのですが・・・。
この model なんですが、女性でモデルというと、いわゆる「ファッションモデル」という意味の、おしゃれで美人でスタイルが良くて・・・という女性のことを指しているのかなぁ、と思うのですが、「自動車の・・・型」も model と言いますよね。
a newest model なら「最新モデル」、the 2006 model of a car だったら、「2006年型の車」という意味になります。
英辞郎には、trade in 「・・・を下取りに出す」の例文として、
My father trades in his old car for the newest model every autumn. (父は毎年秋に、古い車を下取りに出して最新モデルを買う。)
という例文も載っています。
ですから、ここでの model は車の型としてのモデルと、ファッションモデルなどのモデルの二つを掛けた意味を持たせているのかもしれません。

次のパパの返事、これを not を付け忘れて、"Of course!" と言ってしまうと、「もちろん、考えたことあるよ!」という意味になってしまうので、気をつけましょう(笑)。
次の表現が、いかにもちょっとエッチなおじさんが言いそうなセリフで笑ってしまったのですが、このパパは多分今日、51歳か52歳の誕生日なんですね。
最初、50歳の誕生日だからかと思ったのですが、フレンズ2-16その8 に、
モニカパパ: When I turned 50, I got the Porsche. (私も50歳になった時、ポルシェを買ったんだ。)
というセリフがあるんです。
そのポルシェを買ったのは、今日や昨日の話ではないようだったので、多分、今日はジャスト50歳ではないんだろう・・・と。(って、細かい話・・・笑)
それで、「私よりも若い娘の方がいいんでしょ?」とちょっとスネるように甘えてきたママに対して、ママといると、「50歳=25歳が二人」になった気がする、と答えているわけです。
つまり、まぁ、それくらい情熱的な気持ちになると言っているわけですね。
で、二人はそのまま盛り上がってしまう・・・という展開になります。
(セリフの日本語訳を書いてるだけで恥ずかしい・・・でも、サービスで書いときました・・・笑)
モニカが「聞きたくない、聞きたくない」(←チャンバラトリオ?)みたいにスポンジを耳に当ててるのがおかしいです。

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posted by Rach at 12:10| Comment(11) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
25歳が二人!!いいですね(笑)。あちらの男性は年を重ねた女性を大切に扱う人が多いイメージがあるのですが、どうなんでしょうか?日本のように古女房はいらないというようなことも言うのかしら(笑)。照れながら書いているRachさんがかわいかったです!
Posted by KIKKA at 2006年06月12日 15:39
KIKKAさん
確かに僕のイメージも同じです。実際、アメリカに住んでいた時に、長く連れ添って来られた方々は多くの場合、お互いを非常に大切に扱っていらっしゃるという印象を持っています。「古女房はいらない」みたいな事を言う人は聞いたことがなかったです。ただし、結婚後最初の何年かで離婚してしまうカップルも非常に多いというのもまた事実なので、若い間の離婚の危機を乗り越えた夫婦は一生良い夫婦なのかもしれませんよ。
お、なんかきれいにまとまった(^-^)v
Posted by ほんだ at 2006年06月12日 17:27
KIKKAさんへ
確かに私のイメージも同じです(笑)。アメリカの場合は、愛情表現が足りないと怒られるみたいなところがありますよね?(と、勝手なイメージを抱いてるだけですが・・・)
日本人の男性は照れ屋なのか、そうやって身内を誉めたりストレートに気持ちを出したりするのは恥ずかしいという文化があるのか、アメリカほど他人に対して妻の良いところをアピールしたりはしませんよね。
お互い、心の中で大切に思っていれば、まぁ、良しとしましょうか(笑)。

顔を真っ赤にして照れながら書いてたんですが(←やや嘘)、「かわいかった」ですか? えへへ。
本当は、「欲求不満の人妻」に思われたらどうしようかと心配してました(爆)。
Posted by Rach at 2006年06月13日 09:55
ほんださんへ
KIKKAさんへのご回答、ありがとうございます。
アメリカの夫婦って、何歳になっても仲が良いみたいなイメージってありますよね。日本だと、「全く、うちの亭主は・・・」「ほんまに、うちの嫁ハンは・・・」とお互い文句を言ってる人が多いような気もするし(笑)。

私は結婚9年目なんですが、これはもう危機を乗り越えたと思ってもいいのかなぁ? 何かねぇ、私がこう言うと、絶対こう返してくるぞ、っていうのが手に取るようにわかるんですよ。テレビに向かって、同時に同じ言葉でツッコミを入れてたりねぇ。言葉が「かぶる」ってやつですね。
「それが夫婦だ!」と言われればそんな気もするし、スリルやトキメキがないって言えばそんな気もするし。
まぁいいか、日々平和に過ぎてれば・・・(ってノロケか!?)
Posted by Rach at 2006年06月13日 09:58
絶対ノロケです!!
Posted by ほんだ at 2006年06月13日 10:53
ほんださん

ご回答&きれいにまとめて頂いてありがとうございました(笑)。確かにあちらは、離婚率が高いですよね。ダメな夫婦はさっさと別れて、仲のよい夫婦ばかり残るのですね〜。仮面夫婦がパーティに参加するとかなり辛い状況ですね(笑)。

Rachさん

女性にとって言葉は特に大事ですよね。言葉より行動が一番だ!とは思いますが、日本の男性ももっと愛を語ってほしいですよ。あ、今、愛を語る主人を想像してしまいましたが、やっぱりやめて欲しいかも(笑)。女性側にも問題ありですね^^;人前で褒められた時、ニッコリ微笑んでありがとうと言える女性でなければ(笑)。ところでRachさん欲求不満だったんですか・・・|д・) ・・・(笑)。
Posted by KIKKA at 2006年06月13日 13:55
ほんださんへ
ノロケてすみません(笑)。まぁ、実のところは、ノロケというよりも、「これがきっと幸せなんだよな、うんうん。」と自分を納得させたいがための独り言みたいなもんでしょう・・・(爆)。

KIKKAさんへ
そうですよね、女性って感動的な言葉を聞きたいもんですよねぇ!! 一生この言葉だけは忘れない!みたいな素敵なセリフを言って欲しいものですが、主人からそういう言葉を聞いた記憶がないなぁ・・・。
プロポーズも何だかうやむやでねぇ、「プロポーズの言葉」というのが存在しないんですよ(爆)。何かの記念日に夜景を見ながら・・・とか当時はすっごく期待してたんだけど、期待して損しました(笑)。
あの〜、欲求不満ではないですが(笑)、だんだんフレンズのエッチネタを書くことに対して抵抗がなくなっていく自分を恐れての発言かもしれません。普段はこんな話、絶対しないタイプなんですけどねぇ。Believe me! (LOL)
Posted by Rach at 2006年06月14日 06:22
古い記事にコメントすいません。
Rachさんの勉強法を参考にさせてもらってフレンズ見ています。
開始してから2年半でまだ2−16とスローペースです^^;

今回の記事で↓の台詞について質問させてください。

パパ: Of course not. With you, it's like I've got two 25-year-olds.
(もちろん、ないさ。お前といると、25歳の男が二人になった、って感じだよ。)


私は日本語字幕を見てないので間違った解釈かもしれませんが、"two 25-year-olds"は
パパじゃなくてママを指しているんじゃないかと思いました。
「お前となら、25歳の2人の若い子と付き合ってるようなもんだよ。」という意味にならないでしょうか??

gotが"be"ではなく、"obtain"の意味なんじゃないかなと。


いずれにしてもパパがママに対して情熱的な気持ちになっているという点では同じなんですけどね(^^;)細かいところをお聞きしてすいません。
Posted by muramasa at 2011年02月23日 19:42
muramasaさんへ
コメントありがとうございます。
私ももう一度よく考えてみたのですが、おっしゃる通りかもしれません。

上の記事を書いた時には、get (to be) two 25-year-olds. のような感じ、つまり、「get (to be)+名詞の補語」=「…になる」というようなニュアンス、become に近いようなニュアンスで捉えていました。ですが、そういうニュアンスだとやはり、to be が必要な気がするのですね。

研究社 新英和中辞典では、

get=〔+(to be)補〕[名詞を補語にして] 〈…に〉なる
(用法) 《英》 では to be を略して名詞を補語にすることがある

と出ているので、アメリカ英語ではやはり to be は省略できないように思うわけです。
また、「…になる、変化する」というニュアンスの場合だと、それを現在完了形にした場合は、I've gotten to be みたいな形になるかもしれないなぁ、とか。

私の最初の印象では、With you, I turn into two 25-year-olds. 「君といると、(50歳の私は)25歳の男二人に変わる」みたいな感じに思ったのですが、今、改めてそのセリフの英文を見ると、そういう意味には取れないような気がしてきました・・・。

その前のママのセリフは、「私を若いモデル(一人)とトレードしたい、って考えたことある?」みたいなことですね。
それに対してのパパの答えなので、two 25-year-olds は、two 25-year-old models/ladies/girls みたいなニュアンスかもしれないと思います。
おっしゃるように、have got は、get 「得る、獲得する」の現在完了形か、もしくは、have got = have 「ある、持っている」で、「若いモデルとトレードなんかしなくても、ママといると、25歳の女性を二人持ってるって感じだよ」と言っているような気がしてきました。

パパが50歳くらい、というイメージが私の頭の中に強くあったので、「25歳が二人」→「パパが若くなって二人分」という意味だと考えてしまったのですが、have got に「…になる、なっちゃう」みたいなニュアンスがあるとは断言できなくなってきてしまった、というところです。

引き続き考えてみますが、今のところは、a younger model に対して、two 25-year-olds と言った、つまり、25歳二人は、女性二人分を指している気がします。

貴重なご意見ありがとうございました。
Posted by Rach at 2011年02月25日 15:12
丁寧な回答ありがとうございます!
恥ずかしながら、getに

get=〔+(to be)補〕[名詞を補語にして] 〈…に〉なる
(用法) 《英》 では to be を略して名詞を補語にすることがある

という用法があることを知りませんでした^^;

確かにrachさんが仰るようにパパが50歳位という前振りから考えると
「25歳の男2人に変わる」という趣旨で言ってるとも解釈できますね^^

私の場合、前振りや文法的なところから考えたというより、
ママの立場で考えると、「何言ってんだよー、お前の方が25歳の若い子
の2倍素敵だよー」みたいなことを言ってくれた方が嬉しいんじゃないかなー
と思ったんですよ。なので、私の根拠、適当だったりします(^^;)

> 引き続き考えてみますが、今のところは、a younger model に対して、two 25-year-olds
と言った、つまり、25歳二人は、女性二人分を指している気がします。

なんかお時間取らせてしまったみたいですいませんー。
こういう解釈はどうだろう?って質問させて戴いただけなんで、あまり深く考えないでく
ださいね(^^)

これからもブログの更新楽しみにしています〜。
(その前に私は早く追いつかないと。。。今年中にシーズン2は終わらせます!)
Posted by muramasa at 2011年02月25日 23:03
muramasaさんへ
こちらこそご丁寧なお返事ありがとうございます。

「ママの立場で考えると」という視点も大事ですよね。私も昔は、言葉の解釈にばかりとらわれすぎてしまっていたこともあったのですが、あくまでセリフは「言葉」なので、どういう気持ちで、どういう意図で言ったのか、というところも考えないと、判断を誤ることがある、という経験を何度もしました。

I've got、つまり、get がいろんな意味として使われる単語であるだけに、余計に意味を限定するのが難しい気がします。こういう単語のニュアンスは、ノンネイティブにとっては実に難しいですね。
またどこかで似たようなセリフが出てくる可能性もありますし、そこでまた何か気付くことがあるかもしれないな、と思っています。

これからもブログの更新頑張ります! シーズン2、楽しんで下さいね。
Posted by Rach at 2011年03月02日 12:24
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