モニカとリチャードがモメている間、寝室で仲良くおしゃべりしているロスとレイチェルですが・・・。
レイチェル: I am so glad I'm not Monica right now. (この瞬間、私はモニカじゃなくって、良かったと思うわ。)
ロス: Tell me about it. So what's your magic number? Come on, you know everyone I've been with. All both of them. (そのとおりだね。それで、レイチェルのマジックナンバーはいくつなの? ほら、レイチェルは僕が私が付き合ってた人を知ってるだろ。全部の二人を。)
レイチェル: Well, there's you. (えぇと、あなたでしょ。)
ロス: Better not be doing these in order. (順を追って名前を挙げない方がいいね。)
レイチェル : Ok, Billy Dreskin, Pete Carney, Barry, and uh, oh, Paolo. (わかったわ。ビリー・ドレスキン、ピート・カーニー、バリー、あ、それからパウロよ。)
Tell me about it. は直訳すると、「そのことを私に教えて(話して)くれ。」ですよね。
でも、ニュアンスとしては上の和訳に書いたように、「(言われなくても)よく分かっている、そのとおり」のような意味になります。
自分が知っていることをわざわざ言われた時などに、キツい調子でこう返すと「そんなことはとっくに知ってるよ。」という感じになります。
どうしてこういう意味になるのか、については、tell の前に You don't have to が省略されていて「そのことを言う必要はない」という意味から、という説もあるようですね。
また皮肉っぽく使っているんだという説もあります。
私が最初に受けたイメージは「皮肉っぽい」感じで、「ほう、それはもっと聞きたいところだねぇ。もっと詳しく説明してもらおうじゃないか。」みたいに使っているのかと思ったのですが・・・。
お互い承知している話だと相手もわかっているわけですから、Tell me about it. と言われても、相手は「もっと聞かせて。」とは取らずに、「わかってるから説明しなくてもいいよ。」と理解できるようなんですねぇ。(うーん、なんかややこしい・・・)
このシーンも、「恋人とモメてるモニカの立場じゃなくて良かった」と言った理由は明白ですから、そんなわかりきったことはともかくという意味で "Tell me about it." と言っておいて、ところでレイチェルはどうなんだ?と切り返しているんでしょうね。
magic number 「魔法の数字」と遠回しに言っていますが、今まさにモニカとリチャードがモメている「数字」であることは明らかです。
all both of them と言っているのは、all of them だとたくさんいそうだけど、実は元妻のキャロルと、最近の恋人のジュリーだけなので、both 「両方」つまり二人だと言っているのです。
in order は「順番に、順序を追って、順序正しく」なので、 do these in order は「順序を追って付き合った男性の名前を挙げる」という意味。
この後、文法的に細かくややこしい話になるので、興味のない方は飛ばして下さい(笑)。
ここの Better not... を見た時、一瞬、(It's) better not be doing... と It's が省略された形かと思ったんですが、もし「順番に名前を挙げていないことは、より良いことだ」(ロスの名前を最初に出したことが順番通りではないことを示す)という意味ならば、It's better not to do と to 不定詞が来ると思うんですね。
ここでは not の後が、be doing で doing があって紛らわしいですが、be という動詞の原形が来ているわけです。(だから、be の前に to があると、この It's better... かもしれないような。)
better の後に動詞の原形が来ているということは、「had better+動詞の原形」という、学校でよく習った形を思い出しますね。
動詞を否定する場合は、「had better not+動詞の原形」の形になりますし、口語では had が省略されますし、主語が you の場合は you も省略されることがあるので、まさに、ここではその「主語+had better not+動詞の原形」で、主語と had が省略された形になっているようです。
だから、ここでの意味は、You had better not be doing these in order. で、これから名前を挙げる際に、「君は順を追って男の名前を挙げない方が良い。」ということになります。(暗に、今は順番通りであることを暗示している?)
と、文法通りにこの文を解釈した上で、ロスの言った意味を考えたいんですが・・・実はよくわからないんですよね。
そもそも、順を追って、の順番って何の順番?
レイチェルはロスの名前を真っ先に挙げました。
ロスは現在の恋人、つまり一番最後ですよね。だから、このまま、最後から順番にさかのぼるのはやめてくれということか?(僕の前が誰で、その前が・・・と考えると、あまりにもリアルすぎるから?)
それともやっぱり、順番っていうと「最初から」が基本だから、ロスの機嫌を損ねないようにまずはロスの名前から始めたレイチェルに、最初から名前を挙げていないことに気付いていながら皮肉って「そんな風に最初から順番に挙げない方がいいよ。」と言って、暗に、最初から言うように促した、とか??(・・・かなりひねくれた解釈のような・・・)
この後にレイチェルの挙げた名前を見ると、二人挙げた後、バリー、パウロとなっているところから、最初からの順番っぽいんですが。
だから、やっぱりレイチェルは順番通りに名前を挙げてるような気がするので、ロス皮肉説もあり得る気がしますし。
それとも、好きな順番ってことかなぁ?
きっとこの順番について、こんなに悩んでるのは私だけでしょうねぇ。
巻き込んじゃってごめんなさい(笑)。
(Rachからのお願い)
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"tell me about it" で思い出したのですが。
昔ビバリーヒルズ青春白書の日本語吹替で、"tell me about it"が「そのこともっと話して」となっていて、のけぞった覚えがあります。
それは女の子二人の会話で、1人が「ブランドンのお尻ってキュートね」みたいなことを言ったのに対する返事でした。これだけ日常的に出てくる表現なのに、吹替としてはあまりに基本的なミスですねぇ。「もっと話して」って言いたくなる気持も分からないではないですけど(笑)。
ところで「on the block」の解釈ですが、単に囲み記事で取り上げられてるくらいにしか思ってなかったのですが、ジョーイの台詞だから大げさにオークションのように売り出し中だと言ってるの
かもしれませんね、「on the block」には断頭台と言う意味もあってその後のジョーイを暗示してたというのは考え過ぎかな。
ラケさん、、、お久しぶりです。
http://event.entertainment.msn.co.jp/eigacom/buzz/060724/04.htm
なんだそうですよ!
実現するしないは別にして、こういう盛り上がりっていいですよね。 好きなメンバー 贔屓だったチームには、永遠であれという理想をとかくファンは託すものですから。
それにひきかえ二十歳代の頃から応援してたハウンド・ドグはドロドロ、、、、 いまやハンブン・ドッグとしてしか世間の注目を浴びない有様。
それこそ熱中してたときは、このバンドは永遠なんだろうなという勝手な思い込みしてましたから・・・・・・(溜息)
とかく、この世は難しい
フレンズには再結成はともかくも、ファンの夢を破らないような永遠であって欲しいものですね。
"Tell me about it." というのは相槌のようなものなのに、その吹替えではやけに意味ありげなお願いになってしまいますよねぇ(笑)。私はビバヒルは全く知らなくて、ブランドンというのがどんな人なのかわからないのがなんとも残念なのですが・・・。
もっと話して、という気持ちもわかるけど、これ以上どう話を展開していったらいいのか困る話題でもあるような。「あのお尻のラインがね・・・」って話を続けるのが難しい(笑)。
では、「順番に名前を挙げない方がいいよ。」と冗談っぽく言いながら、反対のことを要求しているわけですね?
いきなりロスの名前をとりあえず挙げたことがロスはちょっと気に入らなかったわけなんでしょうか。そんな思いついた名前をパラパラ挙げずに、ちゃんと漏れなく名前を出してくれないと困る、というのもあるのかなぁ? (でも、具体的な名前や人数なんて知りたいでしょうかねぇ? 知らぬが仏ってことはないんだろうか・・・笑)
ロスはああいう几帳面な性格だから、最初から順番に名前を挙げて、最後に「そしてロスよ!」と言って欲しかったわけなんでしょうね。。
「ロスが高校時代に付き合ったおばさん」って誰でしたっけ? はて、全く思い出せない・・・(泣)。
block というのは木のかたまり、ブロック、などのことで、さらに「台木、台盤」(まな板、靴磨きの足台、首をのせる断頭台)などの意味もある、と確かに辞書に書いてありますねぇ(笑)。ひぇぇ〜、またまたブラックなネタ・・・。でも、本当にジョーイの未来を暗示していたのかもしれません。このダイジェスト(本)が彼の転落のきっかけになったわけですから。
お久しぶりです。情報ありがとうございます。
フレンズが復活するとかしないとか、という噂はよく流れますよねぇ。映画になるという話もあったのに、それはもうすっかり消えてしまったのでしょうか?(あまり芸能ネタには詳しくないので・・・)
ファンとしては、もちろん新しいエピソードを見てみたいという気持ちはあるのですが、それがとても中途半端なエピソードだったり、つまらない話だったりしたら却って興醒めになってしまいますよね。再結成するからには、さすがフレンズ!と思わせるほどの素晴らしい脚本でやって欲しいと思います。でも、復活に関してはいろいろな人の意見がからんでくることなので、実際は難しいような気がするのですが・・・。(また噂だけで終わってしまいそうな・・・)
ハウンド・ドッグが今、どういう状態なのか私はあまり詳しくないのですが(笑)、でも好きなバンドが残っていたら嬉しいじゃないですか。私がバンドブームの時に好きだったバンドはほとんど解散してしまって、もう昔のCDを聞くしかしょうがないですもん。
世の中の一般論として「男はその女の最初の男になりたがり、女はその男の最後の女になりたがる」っていうのがあるわけです。だからロスとしては自分がレイチェの最後の男だってことに多少のねたみがあるんじゃないでしょうか。で、ロス、パウロ、バリー、という順番で言われると、下位から始まりどんどん順位が上がっていくコンテスト入賞者の発表みたいで嫌なんじゃないかなと・・・。
あくまで、僕が同じ立場ならこう感じるだろうなというひとつの主観でした。(^^)
過去の男が一人二人なら、オーダーは生じませんよね。付き合った順とか、好きだった順とか・・・。で、ロスとしては順列が生じるほどのたくさんの男の名前が挙がるのは嫌だなという気持ちからあのセリフを言ったのかもしれませんね。それに対して「OK」と言いながら、4人の名前を挙げたレイチも大したもんです。(笑)
ネタバレのリスクがあるにもかかわらず読んで下さったんですね。ありがとうございます!
最初のコメントに書いて下さった一般論、面白いですね。なるほど確かに言われてみればそんな気が・・・(笑)。(ここで「最初の男、最後の女」について深く語るのはやめておこうか・・・笑)
ロスはマジックナンバー、すなわち過去の男性の人数を尋ねているんですよね。「あなたでしょ、それから・・・」とレイチェルが順番に名前を挙げていきそうな気配を察したから、ロスは「順に挙げない方がいい」と言ったんでしょうね。それをレイチェルが「本当は順序だててきちんと挙げて欲しいんだ」という逆の意味にとったのか、全くそのロスの気持ちを気にしないで予定通り名前を挙げた、という感じなのかしら??
やっぱり「たくさんの名前をぞろぞろ挙げないでくれよ」というのが本音かなぁ? 次の2-18(その11)のコメント欄で、iwarebikoさんがハルさんの意見に同感だ、とおっしゃっているので、男性陣がそうおっしゃるのなら、それで間違いないのでしょう・・・うーん、難しい。でも勉強になります(←何の?)
orderについて
これを観たときに感じたのが、ロスがパウロの名前を出してほしくなかったのではないかなぁということです。
新しい順だとロスの次がパウロ(でしたよね(><)?!)。
んで、一旦、順番はやめようよ。と提案。
でも結局レイチェルは数多い元彼たちの中で(笑)、割と早い段階でパウロを出してしまう。
ロスが(あーあ、言っちゃった)という感じ。パウロの名前が出るまではおとなしく聞いてますし。
ロスはパウロに敵対心むきだしだったし、レイチェルのand,uh oh Paolo.というのが、セリフを最後まで言わせてオチっていうパターンで最終的に結局ロスにダメージを与えるのが面白いのかなぁと。
英語以外のところでなんだか気になってしまいました。一つの案として。。
私ことですが、今秋ワーホリに行く予定ですので、出国前に耳をならすのに視聴しています。解説とっても助けになります^^ありがとうございます!
コメントありがとうございます。
上の order についての意見交換(このやりとり、2006年のものなんですね。懐かしいです^^)について、新たにご意見をいただけて嬉しいです(^^)
「パウロの名前を出してほしくなくて、順番はやめようよ、と提案した」というご意見、確かにそうかも!と思いました。
自分が知らない人や、ずっと前の彼氏や婚約者(バリー)はともかく、自分の目の前でイチャイチャされて、ロスにとってはいやな記憶も多いはずのパウロのことは、「言われなくてもわかってるから、わざわざ名前を出さなくていい」という思いもあって、「きっちり順番通りに名前を挙げてくれるな」と言ったのでしょうね。
「パウロの名前を出すな、出すな、、」と思っていたのに、レイチェルが、and uh, oh, Paolo. と言ってしまい、ロスがっくし、、という面白さ、ということですね。
また、秋にワーホリに行かれるご予定とのこと、もうすぐですね! ドラマの会話は耳を慣らすのに最適だと思います。私の解説が少しでもお役に立てているとすれば、本当に嬉しく光栄に思います。
一生の思い出となるような、素敵なワーホリとなりますことをお祈りしております♪