みんながいろいろと励ましますが、ジョーイの悲しみが癒えることはないようです。
ジョーイ: It's like you work your whole life for something and you think that when you get it it'll never be as good as you thought it would be. But this so was. It changed everything. Like, the other day, I got this credit card application and I was pre-approved! I've never been pre-approved for anything in my life! (人は何かのためにずっと働きながら、その何かが手に入った時には、それが思っていたほど良いものではないだろうな、と思ってる感じってあるよな。でも、これはまさに思っていた通りに素晴らしいことだったんだ。全てが変わったんだよ。ある日、クレジットカードを申請したら、俺は事前承認されたんだ! これまでの俺の人生では、何一つ事前承認されたことなんてなかったのに。)
チャンドラー: I'm sorry, man. (残念だったな。)
レイチェル: I don't know if this'll mean anything to you, but you'll always be pre-approved with us. (今から言うことがあなたにとって意味のあることかどうかわからないけど、ジョーイは私たちからはいつも「事前承認」されるわ。)
ジョーイ: That means nothing to me. (そんな言葉は俺にとっては何の意味もないよ。)
It's like... 以下の文章がよくわからないのですが、よくある一般論を述べているんだと思います。
never be as good as you thought は「(そうなるだろうと)思っていたのと同じくらいに良いということは決してない」ですから、「思っていたほどには良くない」ということだと思うんですね。
目標にしていたものを手に入れると、実はそんなに大したものではなかった、ということに気付くんだ、ということだと思います。
その後、逆接で、"But this so was." と続いているのは、そういう一般的な話とは違って、今回のこのドラマ出演は本当に思っていた通りの good なことだったんだ、ということなんでしょう。
語順が変なのは、恐らく強調だろうと思うのですが、うまく説明できません。
application は apply 「申請する」の名詞形で、「申込み、申請、願書、申込書、申請書」という意味ですね。
approve は「・・・を承認する」ですから、pre-approved は「事前に承認された、仮に承認された」ということ。
恐らくジョーイは今まで、カードを申請しようとしても、職業や収入を記入した時点で、「カードを作ることができません」と門前払いになっていたんでしょうね。
それが、テレビドラマの役者としてしばらく契約してもらえて、ギャラもかなり(?)貰えるようになって、初めて書類審査で通って、仮のカードを貰えた、ということなのかな、と思います。
落ち込んだジョーイを励まそうと、レイチェルにしては(?)遠慮がちに、"I don't know if this'll mean anything to you" 「このことがあなたにとって意味のあるものかどうかわからないけど」とちょっと謙遜しながら、ちょっと洒落たことを言います。
今まで認められたことがない、というジョーイに対して、私たち仲間はこれからも、ジョーイのことを信じて、ジョーイのすることなら大丈夫よ、と認めてあげることができるわ、という感じでしょうか。
他の人たちに認められなくても、私たちが認めてあげているじゃない、という、美しい友情から出た言葉で、他のみんなもそれを聞いてしんみりしているのですが・・・。
当の本人のジョーイはそれを聞いて、そんなきれいごとを言ってもらっても、"means nothing" 「何の意味もない」と、せっかくのレイチェルの好意をぶち壊す発言をしています。ひっどーい!(笑)
まぁ、それくらい、ジョーイにとってはショックな出来事だったということでしょうし、誰から何を言われようと、この悲しみから立ち直ることはできないんだ、というのが本音なんでしょうね。
ここでの mean... to someone は「(人にとって)・・・の意味をもつ、(ある)重要性をもつ」という意味です。
mean so much なら「大変意味がある、大した意味がある」、mean something なら「何らかの意味がある」、mean everything to someone なら「とても重要な意味がある、(人)にとっては・・・が全てだ」ということになりますね。
(Rachからのお願い)
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it'll never be as good as you thought it would be. の最初のwillはused to say what always happens in a particular situation or what is generally true ロングマンより
this'll mean anything to youは未来の推測で
but you'll always be pre-approved with us. のwillは現在の推量を表します。今現在みんなジョーイのことを認めてるよと言う意味だと思います。
確かに、ひどい(笑) ジョーイは一杯一杯なんですね。
「慰める」のは、日本人同士でも難しいですが、言葉&文化の壁を越えて慰めるのは特に難しいな〜と感じます。無責任な気がして(Rachさんも、「たとえ何の根拠がないにしても」と一言添えられていたように) ”You're gonna be fine.” と言えなくて、こうすればいいんじゃない?みたいに言ってあげたくなりますが、それより、本人が間違えていようが、後々よくないんじゃないだろうかと思える状況でも、その場はとにかくその人の味方というか、あなたは正しい、あなたは大丈夫、って言葉を好まれる気がします。
コメントありがとうございます。
It's like という表現はフレンズではよく出てきて、「それはまるで・・・のような感じだ。」というものが多いです。
例えば、フレンズ2-18(その4) で、元カノのセリフを言った後、
エディー: It was literally like she had reached into my chest... (それは文字通り、”彼女が俺の胸の中に手を伸ばして・・・”って感じだったよ!)
この場合は、その彼女の別れのセリフがあまりにも衝撃的で、「それ」はまるで・・・のようだった、という意味でよくわかるんですが、このジョーイのセリフの It は一体何のことを言っているのかなぁ?と少し悩んだんです。
上の解説ではカットしましたが、その前のやり取りは、
チャンドラー: It's gonna be ok. You know that? (大丈夫だって。自分でもわかるだろ?)
ジョーイ: No, I don't. It's like, ya know, you work your whole life for something... (いや、わからないね。It's like... )
となっているのですが、どうして唐突に「それは・・・のようだ。」という例えが出て来たんだろう?と思ったんです。
それで「一般的な話」を「そんな感じのことってあるよな。」という風に引き合いに出したんだろうと解釈してみたわけですが・・・。
Merriam-Webster Online Dictionary の like (conjunction 接続詞)の項目に
like: used interjectionally in informal speech often with the verb "be" to introduce a quotation, paraphrase, or thought expressed by or imputed to the subject of the verb, or with "it's" to report a generally held opinion
例) <so I'm like, "Give me a break"> <it's like, "Who cares what he thinks?">
語義を日本語で説明すると(別に日本語に直さないと意味が取れないわけじゃないぞっ!←負け惜しみか・・・笑)、
インフォーマルなスピーチで間投詞的に使われる。
引用文、言い換え、または動詞の主語が述べる考えや動詞の主語に帰属する考えを導くために、しばしば be 動詞と共に使われる。
または、一般的に支持されている(or人が一般的に持っている)意見を伝えるために it's と共に使われる。
その 「主語+ be 動詞」の例が、
so I'm like, "Give me a break" 「そこで俺はこう言うんだ、「勘弁してよ。」ってね。」
つまり、その引用文をセリフとして言った、つまり、I say "Give me a break." という直接話法と同じで、そのインフォーマルな言い方なんですね。
そして、It's like の場合は、一般的な意見が後に述べられる、ということなので、この場合のジョーイのセリフはまさにその「一般論を述べている」わけなんですね。
英辞郎では、この like を間投詞として扱っていました。
(間投-2)(〜というようなことを)言った(said)(同)goes
例) He was like "You're drunk, aren't you?" and I was like "Yes, I am. Is that a problem?"
彼が「おまえ酒入ってるだろ」とか言うから、私も「酒入ってますが、何か?」とか言って。
ということで、ご指摘の通り、この It's like は一般論を引き合いに出す時の「直接話法」でインフォーマルだから子供っぽい、ということなんだと思います。よぉーくわかりました。ありがとうございます!
ところで will なんですが・・・やはり「固執」を表す will ですから、どうしてもこだわってしまいますよねぇ?(笑)。
コメントをいただいて気付いたんですが、昨日の私は何故だかひたすら「will は未来を表すものだ」とばかり思い込んでいて、どれもこれも未来を匂わせる日本語訳にしてしまった気がします。文法書の「未来」の解説ばかりを見ていて、それ以外にも「助動詞」の will の項目があったのにそれを見るのを忘れていました。調べ出すと視野が狭くなるのは、私の悪いクセです(笑)。
教えていただいたロングマンの語義ですが、以下の感じと似ていますでしょうか?
研究社新英和中辞典より引用
will: (不可避・必然的な事態を表して)・・・するものだ。(will にアクセントが来る)
例) Boys will be boys. (諺)男の子はやっぱり男の子だ、男の子のいたずらは仕方がない。
Accidents will happen. (諺)事故は起こりがちなもの。
it'll never be as good as you thought it would be の訳は「それが思っていたほど良いものではないだろうな」ではなくて、「それが思っていたほどの良いものではないもんだ。」(←ややこしい日本語)という「よくありがちな話」「一般的な真実」を表しているわけですね。
this'll mean anything to you は I wonder if... につながっているので、「これが少し後に来る「未来」に・・・に「なるだろう」かどうか、は今はわからない」という意味で、「未来の推測」であることは私もわかったのですが、次の but you'll always be pre-approved with us. は私は解釈違いをしていたようです。
漠然と「いつも事前承認されるわ」と書いてありますが、未来のニュアンスで「されることになるわ」と書きかけて、何で未来の話なんだろう?と思ったので、ぼんやりとはぐらかしてみたんですよ(笑)。always は「常に、いつでも」だから、「いつでも・・・でしょう。」というレイチェルの「現在」の推量なわけですね。
「ハートで感じる」大西先生は、「助動詞は話し手の主観−キモチ−を反映する大切なものだ」とおっしゃっていますが、まさにその通り。時制も冠詞も難しいけれど、気持ちを込めることのできる助動詞を使いこなせるようになりたいなぁ、といつも思っています。本当に英語は奥が深い。
そうですね、「一杯一杯(いっぱいいっぱい)」という表現は当たってる!と思います。
「慰める」のは難しいですね。日本語でも難しいから、英語では私にはまだまだ出来そうにありません。
落ち込んでいる人を元気づける時ってどうしていいかわかりませんよね。何とか励まそうと思って言った言葉が却って相手を傷つけてしまうこともあるし、また自分が落ち込んでいる場合には、相手が私のことを思って言ってくれているのがわかっていても素直に聞くことができなかったり・・・。
私もねぇ、「頭では」そういう時にちゃんと冷静に分析して助言してくれる人が本当の友達なのよね、と思いながらも、「心では」ただ自分のつらい気持ちをわかって欲しい、ただただ「わかるよ、大丈夫だよ」って言って欲しい、と求めている気がします。これは人間としての私の弱さか、女特有の甘えなのかはよくわかりませんが・・・。動揺している時は、何を言われてもそれを頭の中で整理できないような気もしますしねぇ。
あ、でもだいたい愚痴っているか弱音を吐いている時は、自分でも「間違っている、そんなこと言っていても何の解決にもならない」とわかっているので、「あなたは正しい」と言って欲しいわけではないです。肯定して欲しいのではなくて、あなたと意見が違っているのはわかっているけれど、「私が今こういう気持ちであることをあなたにだけは理解して欲しい」ということでしょうかねぇ。
もし万が一(笑)、私が落ち込んでいる時は、その時はただ、パソコンか携帯の画面を見つめてうんうんと頷いて "You're gonna be fine." と一言つぶやいて下されば、それで私には十分です。私は「弱い女」ですが、もういい加減「いい年をした大人」でもあるので、時間が経って心が落ち着いて頭が冷静になれば、それなりに自分で解決方法を見つけるだろうと思います。ただ、私を見捨てずに見守ってくれている人がいてくれれば、それでとっても嬉しいかな。(精神的に夏バテ気味のような変なコメントでごめんなさい。)