2006年08月23日

フレンズ2-19その15

ジョーイの部屋のものが運び出されていきます。
どうやらカードの請求額が多すぎて払えないので、売りに出したようですね。
ジョーイ: Be careful with that 3-D Last Supper. Judas is a little loose. (その「3−Dの最後の晩餐」には気をつけて。ユダが少しゆるんでるんだ。)

3-D は three-dimensional の短縮形で「三次元の、立体(映像)の」という意味ですよね。
フレンズ2-15その14 にも three-dimensional という単語が出てきました。
Last Supper は、イエス・キリストが処刑される前夜、自分の弟子12人と共に食べたという「最後の晩餐」のこと。
レオナルド・ダ・ヴィンチ他、いろいろな画家がこのモチーフを使って絵を描いています。
ちなみに、ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」は、新婚旅行先のミラノで本物を見ました!(9年ほど前の話だ・・・笑)
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会(S. Maria delle Grazie)の修道院の食堂に飾られていたのですが、温度・湿度調節の為ということで、廊下がガラスで区切ってありました。(←"to the best of my recollection" 「私の記憶が正しければ」・・・の話ですが。)

この「晩餐」では、パンやぶどう酒を食べたということなので、それほどのご馳走というわけではないですよね。
「晩餐」というと、「ご馳走の出る夕食」というイメージなのでどうも合わない気がするのですが、原語では dinner ではなくて、supper 「軽い夕食、夜食」になっていますね。
supper という言葉がその食事の質素な内容を表しているような気がします。
日本語にした場合は、「最後の夕食」よりも「最後の晩餐」の方が言葉が重い感じがし、より儀式っぽく聞こえる、という効果があるのかもしれません。
カタカナで「ラストサパー」と書くと、響きが少し軽い感じがするのですが、ネイティブはこの言葉を子供の頃から聞いているので、特にそんな感じは受けないんでしょうかねぇ?

Judas(ユダ)はキリスト十二使徒の一人で、キリストを裏切ってユダヤ人に売った人物。
この最後の晩餐の席で、キリストはユダが自分を裏切ることを予言するのです。
・・・というのがこれまでの定説でしたが、最近それを覆す発見があった、と話題になっていますよね。
異端の書と言われていた「ユダの福音書」の写本が、最新技術によって本物であると確認された、という話です。
ナショナル ジオグラフィック 日本版 ニュース 「1700年前のパピルス文書『ユダの福音書』を修復・公開 ユダに関する新説を提示」
その発見に合わせて、上記のナショナル ジオグラフィック社から本も出ていますね。
アマゾンではこちら↓
ユダの福音書を追え/ハーバート・クロスニー著
原典 ユダの福音書/ロドルフ・カッセル著
私はキリスト教にも聖書にも詳しくないので、この件については、新聞などの書評で読んだ知識しかありません。
英語を学ぶには、キリスト教の知識は必要不可欠なので、いろいろ勉強したいとは思っているのですが・・・「ダ・ヴィンチ・コード」すら読んでない(泣)。

ただの言い訳にしか聞こえませんが(笑)、読んでいないのには理由があって、どうせ読むなら原書(英語)で読みたいと思っていて、読むなら一気に読みたいと思っていて、それで今はまとまった時間が取れなくて・・・という悪循環なわけです(笑)。
見たい洋画をすぐに見ない理由も全部それなんだよなぁ・・・。
絶対最初に「音声英語、字幕なし」で見てみたいし、そうやって見たら、Rach 流(笑)に字幕や吹替をいろいろ切り替えて見て、最後に英単語を調べるところまでしないと絶対に落ち着かない自分が想像できるから・・・。
こういう融通の利かないところがいかにも私らしいのですが。

loose は「ゆるんだ、だらしのない」という意味で、日本語でもルーズなどと言いますが、発音はルーズではなくて「ルース」です。


驚くロスに、
ジョーイ: They're taking all my stuff back. I guess you were right. (俺の品物は全部取られちゃったよ。ロスの言ったことが正しかったようだな。)
ロス: No, I wasn't right. That's what I came here to tell you. I was totally hung up on my own stuff the other day. (いいや、僕は正しくなんかないよ。僕はそれを言いたくて、ここへ来たんだ。あの時、僕は完全に自分自身のことにこだわりすぎていたよ。)

That's what I came here to tell you. の what は tell you の次にくるべき目的語です。
I came here to tell you this. 「僕はこのことを言うためにここへ来た」という文になるのですが、その内容を先に言ったので、That's what 「今言ったそのことが」と前に出して説明しているのですね。
be hung up on... は「・・・に心理的にこだわる」という意味になります。

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posted by Rach at 15:24| Comment(6) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
このユダの福音書の写本の記事を、英字新聞のサークルで
やりました。で、かなり時間をかけて取り組んだはずなのですが、
ある日私たちのライブでのMCのときに、たまたまこの話を思いついて
話し始めたのはいいのですが・・・・途中で「あれ!?どうだったかな?」
ってしどろもどろになって、適当にごまかしてしまったw

この記事について日本語では一切読んでなかったのが悪かった
のか、頭の中でサマリーができてませんでした(恥)
あれは、キリスト教の知識がないとすんなり読めない記事だったみたいです
・・・・ショックでした・・・(泣)

こんなんだから、一級の長文で点落とすんだよなぁ・・・・

・・・って、なんかRachさんのところでボヤイてどないスンねんな(笑)

・・・で、一体みりぃは何が言いたいのかというと自分のブログはじめるよりも
先にお気に入りに入っていたこのRachさんのブログ。

とても馴染みすぎてリンクしていないことにずっと気づきませんでしたw 
ということでリンクさせていただきまーす^^
Posted by みりぃ at 2006年08月24日 19:59
聖書は一通り、日本語で読みました。西洋人の根本の考えを理解するには、デカルトの何とか(なぜか見当たらない・・・)という本を読むよう薦められ、まず、日本語の「90分でわかるデカルト」を読んで、その何とかとういう英文の本を半分程読みました(笑)原書の「ダ・ブィンチ・コード」もこないだから読み始め、半分弱読み、今もチビチビ読み進めています。
それでも落ち着かないことはありません(笑)まあ、私にはまとまった時間は一生持てないかもしれないし、結構何でも細切れにやってきてたんだな〜 そうそう、一時期は熱中しても、極めようとしないんだな〜
私もRachさんのように、こだわりたい、こだわれたら今後英語力が伸びるだろうにと感じていましたが、これは、、私が英語を思ったほど好きではないのかもしれないし(そやけど、好きやで 笑)、生まれ持った性質かもしれないし、と、私もちょっとしたボヤキが入ってしまった。

今日は久々人並みに(イヤ、人並み以上に 笑)睡眠時間が取れました。今日は旦那さんは飲み会だから晩御飯も作らなくていいし、幸せ〜
さっ、レポートに取り掛かろう!その前に、Rachさん家で一服息抜きさせてもらいました。ありがとう。
Posted by Mayumi.K at 2006年08月25日 13:44
みりぃさんへ
ライブのMCでユダの福音書の話が出るとはすごいですね。多分、私がライブをやったら、吉本のネタみたいなことしか言えないと思うのですが・・・(爆)。

確かにキリスト教の知識がないと、単語がわからないかもしれませんね。私も上の記事でえらそうに「ダ・ヴィンチ・コードを原書で読みたい!」などと言っているけれど、実際、読めるンかいな?(笑)。
ユダの福音書に関しては、私は日本語の書評をいくつか読みましたが、逆にそこでの受け売りみたいなことしか言えないですしねぇ。

あ、それからリンクしていただいてありがとうございまーす!! みりぃさん、ずっとランキング順調ですよね。その人気に是非あやかりたい今日この頃・・・(マイブログは、浮き沈みが激しいんで・・・)
こちらからも遅ればせながら、リンクさせていただきまーす!
これからもよろしくお願いしますね。
Posted by Rach at 2006年08月25日 15:38
Mayumi.Kさんへ
聖書を一通り読まれたんですか? それは素晴らしい。私もマジで読まなくっちゃなぁ。
その「何とか」って、デカルトの「方法序説」ですかねぇ?
その「90分でわかるデカルト」というタイトルに大ウケしてしまったのですが、さっきアマゾンで見てみたら、そのシリーズってたくさんあるんですね。カント、プラトン、サルトル、ニーチェ・・・などなど。これは読む価値あるかもなぁ。哲学書の原書は難しいだろうと思いますのに、よく半分も読まれましたねぇ・・・(パチパチ!)

「我思う、ゆえに我あり」 I think, therefore I am. (ラテン語では、Cogito ergo sum コギト・エルゴ・スム)という言葉は、高校生で習った時から好きなんですよ。社会の先生が哲学専攻の先生で、熱心に語ってくださったのが面白かったので・・・。

またまたスタートレックネタで申し訳ないのですが・・・(笑)。
ホログラムというバーチャル空間があって、そこにいるキャラクターはいわば立体映像のようなもので、形はあって触れるんだけど、ホログラムの部屋の外に出ると消えちゃう、という設定になっています。
新スタートレック(TNG)第6シーズン第12話「甦ったモリアーティ教授」(原題: Ship In A Bottle)で、
そのホログラムキャラクターに、ホームズのライバルのモリアーティ教授がいて、彼は非常に高い知能を持ってしまって、自分がその部屋から出て存在できる、と言い出すんです。
艦長たちと議論の末、その部屋を出る前に、
If I am nothing more than a computer simulation, then very little will have been lost, but if I am right... Mind over matter. Cogito ergo sum. (もし私がコンピューター・シミュレーションにすぎないのであれば、失うものはほとんど何もない。もし私の考えが正しければ・・・物質を越えた精神。”コギト・エルゴ・スム”)
そう言って部屋の外に出て、まだ自分が存在していることを証明してみせて、
I think, therefore I am. (”我思う、故に我あり”だ。)
と勝ち誇ったように言うんですよ。
(何故、部屋の外でも存在できたかについては、トリックがあるんですが、そんなことはここではどーでもいい・・・笑)

で、何が言いたいかと言うと、そのキャラクターは、「自分には意識がある、だから私は存在していると言えるのだ」と言っていて、まさにそれを科学的に証明してみせたわけですね。
原作でも、モリアーティというと、ホームズのライバルでとても知性の高い人であるということで有名です。その彼が自らの存在理由を説明するのに、デカルトを引き合いに出すところが、「いかにも!」って感じがして、私はとっても嬉しかったんですよねぇ。
(話、逸れすぎてすみません)

チビチビ細切れにして、落ち着かないことはない、というのならそれが一番いいんじゃないでしょうか? 私はとにかく、何でも腰を落ち着けてしないと「した」気がしないというやっかいなタイプで、時間の使い方が下手なんだと思うんですよねぇ。
熱中したことには詳しいけど、知らないことは全く知らないというところが、我ながらバランス悪いと思うんですよ。最近のコメントの流れを見てもわかるとおり、何の話を聞いてもスタートレックにしか結びつかない、っちゅーのは、一体どんな人間なんだろうか?・・・ってね(笑)。(ちなみに、”そやけど、好きやで”という文字を見ると、何だか顔が赤くなってしまうのは何故?・・・笑)

うちも今日は旦那さん、研修みたいなのがあってお泊りやねん。レポート頑張ってね。いつでも息抜きに来て下さい。できるだけ、おもしろいネタ用意して待ってるで〜。(←何で大阪弁は書くと”こないな”感じになるんやろねぇ。もっとほんまは柔らかい感じがするはずやのに・・・)
Posted by Rach at 2006年08月25日 16:03
デカルト本人ではなく、第三者が、方法序説を取り上げながら解説してる本だったので、比較的読みやすく、まあ面白くもあったのですが・・・ 2500円ほどもしたペーパーバックで、もったいない&かわいそうに、我が家の本の墓場、トランクルームで眠っているのでしょう(笑)

スタートレックネタおもしろ〜い!もっと一杯教えてほし〜い!アメリカをみなおします。「ホームズのライバルである」というホームズは、私、もう教えていただいてましたっけ?重要人物?お返事はRachさん、結構ですよ(笑) でも、今後も、フレンズ解説の裏バージョンで、スタートレック解説も楽しみにしてます。
英語も結構格調高い感じですね。
哲学と言えば「ソフィーの世界」ってのも流行りましたね。日本語で読んだので、最後まで読めました(笑)

私も時間の使い方が下手で、しかも、とってもとろい(笑)です。
「熱中したことには詳しい」という所がうらやましいねんな〜。まあ、しゃーないな。

私の一番の仲良しが、ご主人お泊りやったら寂しくてしょうがないっていう人やねんけど、Rachさんも、その口ちゃうやろね〜。私はloveとは関係なく、1人の時間も大好きやねん。

ほんなら、これからも興味深いおもしろさ、から、ププッ、わはは〜のおもしろさまででもって、息抜きさせてな〜(コテコテになってきた・・・ 笑)
Posted by Mayumi.K at 2006年08月26日 11:51
Mayumi.Kさんへ
私は自慢じゃあないが(笑)あまりペーパーバックを持っていないのですが、2500円は確かに高価な気がしますね。第三者が解説している方が確かに分かりやすくて面白いでしょうね。

スタートレックネタで喜んでいただけで光栄です。そんなに喜ばれたら、また暴走しちゃいますよ(笑)。なかなか日本人には思いつかなさそうな発想があって、アメリカって面白い国だなぁ、と思うんですよ。

ところで、お尋ねのホームズは、例のコナン・ドイルの小説で有名な名探偵「シャーロック・ホームズ」のことなんですが、この新スタートレックというシリーズでは、アンドロイドのデータ少佐がホログラムデッキ(仮想現実の部屋)でホームズ役になりきる、というエピソードが2回あります。
データは、陽電子頭脳(positronic brain)を持ったとても優秀なアンドロイドなのですが、「感情」を持ち合わせていないので、感情を持っている人間に非常に興味があって、人間に近づこうといろいろ彼なりに研究している過程で、ホームズにも興味を持ったそうです。
で、データはホームズの小説をすべて暗記しているから、小説どおりの話だとすぐに事件を解決してしまうんですね。それで本当にホームズのように未知の事件を解決できるかどうかを試すことになって、「データを負かすような敵を作れ」とプログラミングしたら、原作の小説にも出てくるライバルのモリアーティ教授が、信じられないほどの知識を兼ね備えた存在のホログラム・キャラクターとして登場することになってしまったんです。
ですから、モリアーティはホログラム・キャラクターの中ではずば抜けて知性の高い存在で、そんなふうにさらりとデカルトを引用したりするわけです(笑)。
ちなみに、「データを負かすような敵を作れ」というコマンドを出した直後に、その宇宙船エンタープライズ号の出力が一旦ダウンするんですが、そのモリアーティ教授というキャラクターを生み出すために、宇宙船の膨大な情報データとエネルギーが使われた、ということを暗示するシーンなんですよねぇ。そういうのがSF好きにはたまらないわけですよ。(話がどんどん英語から離れていく・・・)

あ、私はダンナさんがお泊りでも全然オッケー!ってタイプですよ。私も一人の時間が大好きなタイプでねぇ。至福の時ってやつですか(笑)。
嘘でもいいから、「あなたがいないと Rach 寂しい(うるうる)」って言ったら、喜ばれるのに・・・って、もうこの歳では喜ばれないか・・・(爆)。

てなわけで、これからも interesting から funny まで、面白い記事が書けるように頑張ります。またちょくちょく遊びに来てな〜!(私もコテコテ・・・)
Posted by Rach at 2006年08月27日 11:59
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