ジョーイ: Hey, Monica? We got a question. (ねぇ、モニカ? 質問があるんだけど。)
モニカ: All right, yes, I see other women in the shower at the gym. And no, I don't look. (わかったわ。そうね、ジムでシャワーを浴びる時、他の女性の姿は目に入るけど、わざわざ視線を止めて見たりはしないわよ。)
ジョーイ: No, not that one. (違うよ、その話じゃなくて。)
ジョーイから質問があるというので、てっきりまた裸の話かと早合点したモニカ。
ここでは、see と look の違いを生かしたセリフになっていますね。
日本語だとどちらも「見る」になるので、ニュアンスを出しにくいのですが、see, look, watch の違い、というのはいろんな本によく書いてありますよね。
「ハートで感じる」大西先生もよくこの違いを取り上げていらっしゃいます。
私も、以前、知覚動詞 see に関して、延々文法問題に取り組んだことがあるのですが(笑)、その時の説明をここに参考までに書いておきましょう。
辞書によると、look は「目をやる、視線を向ける」、watch は「じっと見る、観察する」になります。
つまり、自発的行為なわけです。
一方、see はそうではなくて、「目に映る」という、非常に”受身な”ものになります。
大西先生によると「向こうから入ってくる」感触。
ですから、この場合の see は、ジムでシャワーを浴びてたら、自然に他の女性の裸は目に映ってしまう、と言っているわけ。
絶対に見ないようにしようと顔を背けたりしない限りは、目に入るもんだし、それは当然のことなわけですね。
で、look は「見ようと思って視線を向ける」ですから、興味深そうに、わざわざ視線を止めて、「この人は結構ナイスバディね。」みたいな感じで、相手の身体を自発的に見る、ということになります。
だからモニカは see はしたけど、look はしてない、と言っているわけですね。
と、そこまでジョーイの考えを見透かして答えたのに、ジョーイの聞きたいことはそれではなかった、という・・・(笑)。
ジョーイ: We're figuring out who to bring to the Knicks game. (俺たち、誰をニックスの試合に連れて行くべきかを目下考え中なんだよ。)
figure out は「・・・を理解する、解く、解決する」なので、この場合は、「誰を連れて行くか」という問題を解いている、そのことを目下考えている、という感じでしょうか?
進行形なので、今まさにずっとそのことを考えている最中なんだ、ということですね。
ところで、Knicks はアメリカ NBA (The National Basketball Association)のバスケットボールチーム、The New York Knicks (ニューヨーク・ニックス)のこと。
↓詳しくはこちら。
Wikipedia 英語版: New York Knicks
ちなみに、DVDの英語字幕では、ニックスの綴りが全て、Nicks になっていました。
が、ネットスクリプトでは Knicks と書いてありますし、上のウィキペディアに載っているニックスのロゴマークの綴りも KNICKS となっているので、「Knicks が正しい綴り」ということで間違いないようです。
(Rachからのお願い)
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しかし、ジョーバは腰痛にホンマにええわ〜(笑)
ジョーバ! つい先日の日曜日に、ジョーシン(上新電機)のお店で、ゆらゆらしてるのを見たところだ!(笑)。もしかして、あれを購入して自宅にお持ちなんですか?!
うちの主人は、マッサージチェアとかを見ると、すぐに座りたがる人間なんですが、このジョーバのゆらゆらを見てどうしても座りたくなったらしい。ちょっと目を離した隙に(?)乗って揺れていました。何だかとっても嬉しそうでした(爆)。
watch は確かに「動いているものを」見る、と辞書にありますよね。バードウォッチング(bird watching)も、鳥の生態を「観察」するのが面白いわけですものねぇ。
日本語は、「見る」という言葉にいろんな見方が含まれていて、それを区別しようと思うと、「凝視する」「注目する」「観察する」みたいに漢字を使うか、「ちらっと見る」「じっと見る」みたいな表現を使うかしか方法がないような気もします。(←ちょっとした思い付きで書いてるので、間違ってるかもしれないですが・・・)
日本語でも、see, look, watch くらいの簡単な動詞でニュアンスを使い分けることができたらいいのにねぇ?
つい一か月前からフレンズを見だして、このサイトを参考にさせてもらって勉強してます。
1つの話を20回以上に分けて解説されていたり、ほんとにすごいですよね。
あと、色々とRachさんとは共通点があるようで、英語以外の部分も楽しく読ませてもらっています。
古い記事に対しての質問なんですが
ジョーイ: We're figuring out who to bring to the Knicks game. (俺たち、誰をニックスの試合に連れて行くべきかを目下考え中なんだよ。)
の部分で、なぜbringなのか、なぜtakeではないのか、ということが気になってしまいました。
なにかgoとcomeの違いにも通じるような話ですが。
この場合takeの方がいいような気がするんですが、どう思われますか?
初めまして! コメントありがとうございます。
拙ブログを参考にして下さっているとのこと、光栄で嬉しいです。ありがとうございます。
ご質問の、bring か take か、という件は、おっしゃるように、まさに go と come の違いに通じる話ですね。
英語の go は、日本語の「行く」というよりも、「頭の中でイメージしている場所へ行く」という感覚ですよね。だから、誰かに名前を呼ばれてその場所に行く時に I'm coming! と言うのも、そのためですよね。
例えば、英英辞典の、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
bring : to take something or someone with you to the place where you are now, or to the place you are talking about
つまり、「何かや誰かを自分と一緒に、今自分がいる場所に連れてくる、または、自分が話をしている場所に連れてくる」。
この to the place you are talking about の部分が、日本語の「連れてくる」という訳語ではカバーしきれない部分ということになり、「連れて行く」という訳をつけることになるのですね。ジョーイの頭の中では、目的の場所として、the Knicks game がイメージされている、そのため、その「話題にしている場所へ誰かを take する」ので、bring を使っているということでしょう。
シーズン2やシーズン3の頃は、1話を20回以上に分けて解説していました。途中から、スピードアップのために回数を減らして、今解説中のシーズン6では、1話を6回に分けて解説しています。その分、取り上げる部分も限られてしまうのですが、わからないセリフなどがあれば、お気軽にご質問して下さると嬉しいです。
こんなに早くお返事がもらえるとは思ってませんでした。ありがとうございます!
なるほど〜
よくわかりました。
comeと似たような話になるわけですね。
英英辞典、使ってみます^^
またほかの記事にもコメントさせていただきます。今一日1話見ているので、いつか追いつけるといいなぁ…先は長いですが
こちらこそご丁寧なお返事ありがとうございます。今度はお返事がすごく遅くなってしまってすみません。
英和辞典は「日本語でいうとこういう意味」を知るのに便利ですが、英英辞典では「言葉の概念」を詳しく説明してくれていることも多く、基本的な単語こそ、そういう部分をしっかり学んでおくことが効果的だと思っています。
また、お気軽にコメントいただけると嬉しいです。これからもよろしくお願いします。