2006年09月28日

フレンズ2-20その27

モニカの部屋にフィービーが入ってきます。
映画「素晴らしき哉、人生!」(It's a Wonderful Life)の感想を尋ねるモニカに、フィービーは「薬剤師が耳から血を流した」など、気に入らなかったシーンを挙げるのですが・・・。
モニカ: I'll give you the ear thing, but wasn't the ending wonderful? (その耳の話は認めるわ。でも、エンディングは素晴らしくなかった?)
フィービー: I didn't watch it. I was too depressed. It kept getting worse! It should've been called: "It's a Sucky Life, And Just When You Think It Can't Suck Anymore, It Does!" (エンディングは見なかったわ。私はすごく落ち込んでいたから。その映画はどんどん悪くなっていくんだもん。タイトルはこうつけるべきだったわね。「最低かな、人生。そしてこれ以上ひどくならないと思った時、それはまたひどくなる!」

I'll give you the ear thing の give は「(相手に)(・・・の)事実であることを認める」という意味になります。
研究社 新英和中辞典の例文では、
He's a good worker, I give you that, but... 「彼はよく働くよ、その点は認める、だが・・・」
That I'll give you. 「その点は認めるよ。」
などの例文が載っています。
「give +目的語A+目的語B」で、AにBを与える、という意味が基本ですが、そこから派生した意味です。
日本語でも、相手が何かについて主張してきた時、「その件については君に譲るよ。」と「譲る」という言葉を使いますよね。
それと似た感じかなぁ、と。
その件については、もう私はどうこう言わないから、君に「譲った、任せた、渡した、君の好きなようにすればいい」と権利を放棄して相手にポンと託してしまう感じなのではないかと思います。
終わりまで見ないと、この映画の良さがわからないようなのに、あまりにも悲惨な話が続いたので、フィービーは最後まで見ることができなかったようです。
フィービーに言わせると、wonderful ではなく、sucky な人生の映画だったようですね。
sucky は「いやな、ひどい、最低の」という意味で、suck 「最低だ、最悪だ、ひどい」(= be terrible)という動詞の形容詞形です。
suck は本当にフレンズでよく出てくる単語で、一番最初のパイロット版 フレンズ1-1その2 にも出てきました。
で、フィービーがつけたタイトルは、ただの It's a Sucky Life. では終わらない(笑)。
「もう落ちるところまで落ちて、これ以上ひどくなることはないだろうと思ったその時、またひどいことが起こる」という話だと言いたいようです。
そういえば、邦画に「嫌われ松子の一生」という映画がありますね。
この話も、主人公の松子に次から次へと不幸が降りかかり、人生が転落して行く・・・という話だそうです。
で、それが悲惨で見ていられないのかというと、これを見たら、とてもすがすがしい気持ちになる素晴らしい映画なのだとか。
あちこちの映画評で絶賛されているので、とても気になっているのですが・・・。

(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気blogランキング
にほんブログ村 英会話ブログ

posted by Rach at 13:03| Comment(2) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>邦画に「嫌われ松子の一生」という映画がありますね。

ええ〜っつ! 初めて聞きました。
(っていうか、勉強不足なんでしょうが……)

見終わったらすがすがしい気分になるんですか。
Rach さんは、見たいですか?
もしご覧になったら、また感想などお願いします。
Posted by はなぶさ at 2006年09月28日 15:59
はなぶささんへ
そうですかー、はなぶささんはご存じないんですね? 中谷美紀さん主演の映画です。私も見たわけじゃないからえらそうなことは言えませんが(笑)、私が目にした映画評では誉めてあるものばかりでした。(私は「映画ファン」ではないので、そんなにたくさんの映画評を読んだわけでもないし、あまり当てにはなりませんが)

見てみたい気はするんですが、他に見たいものが山ほどありましてねぇ(笑)。買ったのに見てない映画のDVDもあるし、レンタルで借りてみたい映画やドラマもたくさんあるし・・・。邦画だから洋画だから、と区別するつもりはないんですが、今はどうせなら映画を見てそこから英語も一緒に学びたいなぁ、とか思ってしまうので、邦画は後回しになってしまいそうな気がします。
Posted by Rach at 2006年09月29日 11:30
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。