チャンドラーが被っていた青いキャップを取って、これが俺のジョークだ、と言うアーサー。
そのアーサーに
ロス: You know what? I think you're very funny. Kudos on that hat joke. (ねぇ君。君はとっても面白いと思うよ。その帽子のジョークは素晴らしいよ。)
kudos は「名声、栄誉、威信、称賛」。
最後の s は複数形の -s などではありません。
ギリシャ語から来た単語らしいです。
ところで、この帽子なんですが、セリフでは hat と言っていますね。
こういう野球帽のような帽子は普通、cap と言うのではないかと思うのですが、何故 hat なんでしょう??
どうして帽子を返さないといけないんだ、とすごむ相手に
ロス: Because it's a special hat. He bought it because he was feeling down one day. So he got the hat to cheer himself up, you know? Chandler... (なぜなら、それは特別な帽子だからだよ。ある日、チャンドラーは落ち込んでいたのでその帽子を買ったんだ。彼は自分を元気づけるためにその帽子を買ったわけだね。チャンドラーは・・・)
チャンドラー: Stop talking. Stop talking now. Let me get this straight. You're stealing my hat? (そんな話はやめろ。今すぐやめろ。このことを整理させてくれ。君は僕の帽子を盗もうとしているわけ?)
カール: You got a problem? (何か問題でも?)
チャンドラー: I just want to make sure we're on the same page. (僕はただ、君らと僕らの考えが一致してるかどうかを確かめたかっただけだよ。)
ロスは帽子を返してもらおうと話し始めますが、突然のことなのであまり良いアイディアが浮かばないようです(笑)。
チャンドラーが「何言い出すんだよ、要領を得ないことを言うなよ、ロス」と言いたげな顔で見ているのがおかしい。
be on the same page は「同じ考えを持つ」。
本で同じページを見ているように、考えていることが同じ、という意味でしょうね。
それにしてもいじめっ子というのはどこまでも強気ですね。
帽子を盗んだ上に、それに何か文句あっか?と凄んでくるとは・・・ロスとチャンドラーのコンビではどうしようもないですね。
これがジョーイなら、"Woah, woah, woah, woah..." 「おいおいおい」と言って抗議するところかと。
モニカが仕事の面接から帰ってきます。
レイチェル: Hey, how'd the interview go? (面接どうだった?)
モニカ: It bit. It was a 50's theme restaurant. I'd have to cook in a costume and dance on the counter. I mean I was a sous chef at Cafe des Artistes. I mean how could I take a job where I have to make something called Laverne-and-Curly Fries? (最悪よ。50年代がテーマのレストランなの。コスチュームを着て、カウンターでダンスしないといけないことになるのよ。だって、私は、カフェ・ディ・ザティーストの副料理長だったのよ。ラバーン&カーリー・フライなんて名前のものを作らなくちゃいけない場所でどうやって働けるって言うの?)
It bit. なのですが、この bit は bite 「噛む、かみつく」の過去形のようですね。
英辞郎に、
It bites. = それは最悪だ。(10代の若者において使用頻度の高い表現)
というのが載っていました。
その過去形バージョンなのでしょう。
この bite の感覚が、Bite me! 「ほっといてよ!」という怒りの表現に繋がるのでしょうかねぇ?
sous chef はフランス語で「副料理長」という意味です。
Merriam-Webster Online Dictionary によると、
sous: being an assistant -- used chiefly in titles
例 a sous-chef
つまり sous は「アシスタントであること、主に肩書きに使われる」ということですね。
そのモニカが副料理長をしていた、というお店の名前なんですが、NY に実在するお店のようです。
Restaurant: Cafe des Artistes in New York Offers Romantic Dining
それもかなり有名なお店のようで、上のサイトを見ると高級感に溢れているのですが・・・本当にモニカはこんなお店の副料理長をしていた(という設定になっている)んですかねぇ?
お店の名前はフランス語で、Artistes は 英語の artist (アーティスト、芸術家)のようなのですが、店の名前をカタカナでなんと書いたらいいのかよくわかりません。
何度かリスニングしてみたのですが、私の聞いた感じでは上に書いたカタカナ(カフェ・ディ・ザティースト)のように聞こえましたが、全く自信はありません(笑)。
フランス語の発音は全く知らないしねぇ。
Wikipedia 日本語版: リエゾン
に、フランス語の「リエゾン」(連結発音)についての記述がありました。
その規則に合わせてみると、des の s のような通常は発音されない語末の子音が、次の語の先頭が母音の場合はそれに繋がって発音される、ということのようですね。
ところで、検索していて知ったのですが、東京・白金台の東京都庭園美術館の傍に同じ名前のカフェがあるようです。
この NY のお店とは関係ないようで、たまたま名前が同じだけなのでしょうが、こちらの読み方は「カフェ・デ・ザルチスト」のようです。
モニカが作らないといけないと言っているメニュー Laverne-and-Curly Fries について。
フレンズ1-16その3 に curly fries という単語は出てきました。
カーリーフライそのものはポピュラーなメニューで、カーリーの部分をもじって、Laverne (ラバーン)と Curle (カール)のフライ、という名前にしているわけでしょう。
ちょっと話はずれますが、日本語字幕では、「グリース風フライ」、日本語吹替では「グリース風グリーンピースサラダだの、アメリカン・グラフィティ・ドッグ作れだなんて。」となっていました。
この英語のメニューと同じように、日本語でも名前(映画のタイトル)とメニューをかけたネーミングにしようと苦心されているようです。(こういうのを日本語に訳すのは本当に大変だと思う・・・)
グリース(Grease)は確かに 50年代を描いた映画です。
アメリカン・グラフィティ(American Graffiti)は 1962年が舞台なので厳密に言うと50年代ではないですが(笑)、これは「アメリカンドッグ」(英語では corn dog というらしい)にかけたかったわけですね。
ということで、ラバーン&カールは、グリースの登場人物の可能性が高そうに思ったのですが、ざっと調べたところ、そういう名前の登場人物がいるようでもないし・・・。(見てないので詳しくない。)
グリースでないにしても、50年代がテーマのレストランということですから、50年代の映画かドラマに出てくる人、もしくはその時代に一世を風靡した歌手とかの名前かな?と思います。
カールという名前には、いろんな綴りがあるようなので(Carl とか Karl とか?)、Curle という綴りとは限らないのかもしれません。
心当たりのある方は教えて下さい!(←最近、他力本願気味の Rach です・・・笑)
(2007.9.11 追記)
下のコメント欄で教えていただいたのですが、Laverne-and-Curly (Fries) 「ラバーン&カーリー(フライ)」は、有名なシットコム Laverne & Shirley をもじった名前だそうです。
コメント欄で、Laverne & Shirley について詳しく説明しています。
興味のある方は合わせてご覧下さい。
(追記はここまで)
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久しぶりにFDJさんの「ですやん!」が聞けて、ちょっと嬉しいレイチです(笑)。
さて、
カールじゃなくて、シャーリーかぁ。女性コンビ(?)の名前がタイトルになってるんですね。私、このドラマのことはほとんど知らないんですよ。
これを見つけられなかった自分が少し悔しいので(笑)、下にたくさんリンクをはっておこう。
"Laverne & Shirley" (1976) [TV-Series 1976-1983]
http://www.imdb.com/title/tt0074016/
Wikipedia 英語版: Laverne & Shirley
http://en.wikipedia.org/wiki/Laverne_and_Shirley
このウィキペディアの Opening sequence の項目に、テーマソングが、"Making Our Dreams Come True" だと確かに書いてあります。
Laverne & Shirley
http://timstvshowcase.com/l&s.html
↑このサイトはインストゥルメンタルですが曲が流れてます。これがテーマソングですね?
なお、実際のドラマのオープニングシーンは「とあるサイト」で見ちゃいました。(リンクをはるのはここでは避けますが・・・)
そっかー、Laverne 役の Penny Marshall のアクセントが最高!なんですね。どこかで探して聞いてみよう(笑)。
このドラマをパッと思いつかなかったとしても、もし、"Laverne &" で Google のフレーズ検索をしていたら、ちゃんと Laverne & Shirley がヒットしたみたいですね。
グーグルって少しのスペル違いくらいなら(例えば "Laverne & Shirlay" とボックスに入れてみると)、
「もしかして: "Laverne & Shirley"」
って教えてくれたりするんですけど、"Laverne & Curly" ではダメみたいです。(音は似ているけど、綴りがかなり違いますからねぇ)
そういう意味では、Laverne-and-Curly と聞いて、Laverne & Shirley がパッと浮かぶ人間の頭脳というのは素晴らしいなぁ、と感動します。
それから、私は見た作品が限られているせいで、英語圏の人の名前に疎い、というのもあるみたいですねぇ。Curly と聞くと、「カール」という名前しか思いつかなくて、「シャーリー」かも・・・だなんて全然思いつかなかったしなぁ。
(最近は、「何故答えを見つけることが出来なかったのか?」という理由を考えるのが楽しくなってきました・・・笑)
コメントありがとうございます。私だけなのかな、そんなに有名なドラマのタイトルを知らなかったのは・・・(←最近、こればっかり・・・笑)。
ご指摘の通り、1-16 でロスが見ていましたねぇ、「スペイン語」で!
ロスの "Do you wanna watch Laverne y Shirley?" というセリフもありました。( y = and なんですよね。Google で「"y means" Spanish」とボックスに入れて検索するとわかります・・・笑)
二人がスキップして踊っているあのシーンは有名なオープニングシーンなんだ。
上に挙げたウィキペディアの Opening sequence の説明にも、「そのオープニング場面は非常に有名で、たくさんのポップカルチャーの表現手段でパロディーに使われてきた。」とありますし、「その場面は他の言語でもパロディーにされている、例えば、フレンズでは、"Laverne y Shirley" というタイトルでスペイン語音声で(パロディーになっている)。」と、このフレンズ1-16 のことが書いてあります。
私がネットで見たオープニングシーンも、このシーンから始まって歌に繋がっていました。そのアメリカ人に馴染みのあるドラマが「スペイン語バージョン」になっているのが面白い、ってことなんですね。
そう言えば、1-16 では、スペイン語バージョンのドラマが流れた後、ロスがラマーズ法の教室に入る時に、このドラマのテーマソング "Making Our Dreams Come True" が BGM として流れています。当時の私は何も思いませんでしたが、今やっとその意味がわかりました(笑)。
そういう意味でも、このドラマを知っていれば、あの SAP(スペイン語副音声)の一連のシーンがもっと楽しめたんですよね。
1-16 の解説の時に、私がこのドラマ "Laverne & Shirley" についてもっとちゃんと(しつこく?)調べていたら、今回の記事でも気がついたかもしれませんねぇ。
今回コメント欄で "Laverne & Shirley" という文字を見た時に、フレンズのどっかでこの名前を聞いた気がする・・・とは思ったんですが、それくらいのおぼろげな記憶しかなかったです。とほほ。
1つ提案なのですが、コメント欄で訂正や新しい情報があったら、本文にその要点を抜き出して、基本的に本文で解説を完結していただければかなり見やすいと思います。
正直、コメントのどこに結論があるのかを探すのが、読み手側には大変だったりします。
コメントありがとうございます。また、ご提案もありがとうございます。
私は、自分のブログの記事を「私はこう思う」という「叩き台」であると思っています。それに対していろんな方からコメントを頂戴することで、複数の意見や解釈が示されることになります。読者の皆様には、そういう複数の意見を読んでいただいた上で、どれが妥当かをご自分で判断していただきたい…という思いで、6年強、このような形式を取らせていただいてきました。「私の意見」と「他の方の意見」の区別を明確にするためにも、実際に他の方の意見を読んでいただきたい、という思いも強いのですね。
ですが、おっしゃるように、コメント欄での長いやり取りから結論(「管理人の私としては、今はこう思う」という解釈)を探していただくのは、読者の方にとってかなりのご負担になるだろうこともよくわかります。
今日現在で、記事数は 1,651件あるのですが、それらの大部分の記事について、今から「要点を抜き出して本文で記事を完結する」という作業をすることは時間的に不可能だと思われます。その点は誠に申し訳ありません。
ですが、今後、そのようにコメント欄の議論が長くなってしまうような場合には、できる限り、本文中に要点を抜き出すなどして、「記事を読んでいただければ概要はわかる」という形にしていければと思っております。
貴重なご提案、ありがとうございました。