2006年10月08日

フレンズ2-21その5

コスチュームを着て料理をし、カウンターで踊らないといけない、というトンデモナイ仕事なのでいやがるモニカ。
レイチェル: So don't do it. (じゃあ、やめとけば。)
モニカ: How can I not do it? I have $127 in the bank! (やめるなんてできないわよ。銀行に127ドルしか(貯金が)ないのよ。)
ジョーイ: Monica, relax. Go get a beer. (モニカ、落ち着いて。ビールを取って。)
モニカ: I don't want a beer. (ビールは飲みたくない。)
ジョーイ: Who said it was for you? (誰がモニカのビールだって言った?)

ジョーイはモニカをなだめて relax. (落ち着いて。)と言っています。
そしてその後、命令文で、「ビールを取って(来い)。」と言っています。
普通の話の流れでは、落ち着くこととビールとの関係を考えると、ドアを開けていきなりグチを言いまくるんじゃなくて、とりあえずは腰を落ち着けて飲み物でも飲んだら?という意味で、「ビールを取ってきたらどう?」と言っているのかと思いますよね。
で、モニカは、もうどうしていいかわからず悩んでいるので、「今はビールを飲むような気分じゃない。」と返事するのですが、ジョーイは自分の飲むビールを取って欲しかったのだ、ということが、次のセリフでわかります。
英語だとこの命令文で自然だと思うのですが、日本語にすると、ちょっと違和感がありますよね。
上の日本語訳では「ビールを取って。」と書いて、わざとあいまいなニュアンスを出そうと試みてみましたが、この日本語だと、やっぱりジョーイが「頼んで」取ってもらう感じが出てしまうような気がします。
「ビールを取って来いよ。」だと、勧める場合にはいいですが、頼む場合にはちょっと失礼に聞こえますし。
日本語の自然な表現では、人に頼む場合は「ビールを取ってくれる?」「ビールを取って来てよ。」になり、勧めている場合だと「ビールを取ってきたら?」「ビールを取って来なよ。」になる、と語尾に違いが出ると思います。
英語では、友達同士の場合、上のセリフのように命令形のみで頼むことも多いので、自分のために頼んでいるのか、相手に行動を促しているのか、見た目上は違いがよくわかりません。
ですからこういうやり取りがジョークになるわけでしょうね。


チャンドラーが帽子を取られたと聞いて、
ジョーイ: Let's go down there and get your hat back. (店へ行って、帽子を取り返してこようぜ。)
チャンドラー: Forget it. It's probably stripped and sold for parts by now. (もういいよ。多分、もう今は、分解されて部品として売られてるよ。)

strip はストリップという日本語でもわかるように(笑)「・・・を裸にする」という意味ですが、対象物がモノの場合は「(機械の)部品を取り外す」という意味になります。
盗まれたのは帽子なので、部品に分解しようがないのですが、ここでは盗まれたものが車か何かのように言っているわけですね。
それは暗に、車ほどの高価なものじゃなくて、ただの帽子だからそんなにむきになってくれなくてもいいよ、という意味もあるんでしょうかねぇ。
帽子を取られて怒っているのは、帽子の金銭的価値うんぬんの話ではなくて、ただプライドが許さないということでしょうから。

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posted by Rach at 16:54| Comment(0) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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