車でひいてしまった犬を獣医に連れて行ったフィービー。
なんとか大丈夫とのことで、明日引取りに行くのですが…
フィービー: But he did have to have a bunch of stitches. And he said that only once in a blue moon does a dog's ear grow back. So still hoping. (でも、そのワンちゃんは何針も縫わないといけなかったのよ。獣医さんの話だと、犬の耳がまた生えてくることはめったにないって。それでも、まだ祈ってるけどね。)
once in a blue moon は「ごくまれに、めったに…ない」。
めったにないどころか、犬の耳がまた生えてくることがあるなんて「初耳」ですが(←お、座布団一枚!)。
does a dog's ear grow と疑問文と同じ語順の倒置が起こっていますね。
否定的な語句が文頭に来ると倒置になるのですが、only もその「否定的な意味を持つ語句」の範疇に入るようです。
So still hoping. と言いながら、フィービーは指をクロスさせています。
これは、cross one's fingers というもので、災難などを避けるために中指を曲げて人差し指の上に重ねて十字架の形を作り、幸運や成功を祈る、という仕草です。
犬のことを電話で知らせたら、というレイチェルに、
フィービー: I don't want to meet my father over the phone. What will I say, "Hi, I'm the daughter you abandoned. Oh, by the way, I broke your dog." (電話でパパに会うのはいやよ。私、何て言うの? 「はーい、私はあなたが捨てた娘よ。あぁ、ところで、私、あなたの犬を傷付けちゃった。)
break は「壊す」で、break one's leg だと「脚(の骨)を折る」ということになりますよね。
この場合は、break の目的語が「犬」であって、脚とか腕とかの身体の部位ではないのですが、車で轢いて傷つけた、ケガをさせたという場合、break を使うのは普通なのでしょうかねぇ?
もちろん、意味はわかりますし、「壊した、破壊した、傷つけた」のは間違いないのですが、おもちゃか何かでも壊したかのようにわざと break という単語を使っているような気もします。
せっかくのパパとの対面だから、もっと「ちゃんとしたい」と言っていたフィービーですし、さらに内容が内容ですから、いきなりこんな話はできないですよね、やっぱり。
代わりにジョーイが電話してくれることになりました。
モニカの横にある電話を取ろうとしたら、
モニカ: Don't... be too long with the phone. (だめよ![とすごい剣幕で言うのでフィービーはびっくり]…長電話をしすぎちゃ。)
レイチェル: She'll be a much better friend once the market closes. (マーケットが閉まれば、モニカはもっと素敵な友達になるわ。)
Don't. は何かをしてはいけない時、何かをやめて欲しい時に言うセリフです。
具体的に何をやめるかを言わなくても、その場の状況で今やっている、もしくはやろうとしていることを止めようとしているのはわかりますよね。
この場合は、「私は今、株取引で電話を使用中だから、他の人は電話を使っちゃダメ!」という意味で Don't! と言ったのですが、フィービーが驚いたのを見て、ちょっと言い過ぎたと反省し、「長く使うのはやめてね。」と付け足して、 「使うのは”もちろん”構わないわよ。誰も「使うな!」とは言ってないわ。」と言い訳しているように聞こえます。
ここでの once は接続詞で、「いったん…すると、ひとたび…してしまえば」という意味です。
(Rach からのお願い)
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コメントするのはとても久し振りなのですが、こちらの記事に助けられながら少しずつですが学習を進めています☆
今日はRachさんの記事の「broke your dog」についてと、フレンズの中での語彙習得についてコメントさせてください。
私は初めてこのストーリーを見た時に、なぜフィービーがbreakを使ったのか、きっと本当のお父さんと別れたのはフィービーがまだ幼い頃で、お父さんからしても子ども時代のフィービーの記憶しかないので、それに合わせてわざとフィービーが「ワンちゃん壊したゃったー」みたいな、あたかもぬいぐるみかオモチャを壊してしまった感じのニュアンスを出したのかなと思いました。
観客もそこで笑っているので…
生き物にbreakを使うのを私も聞いたことがないので、そう勝手に解釈していましたが、実際はどうなのでしょうね。
また、フレンズ中での語彙習得について、私は久しくTOEICを受けてないのですが、Rachさんの見解として、フレンズ中に出てくる語彙は実際のTOEICテストで役立っていると感じますか?
よかったら教えて下さい。
宜しくお願いします。
コメントありがとうございます。私の記事が学習のお役に立てているとしたらとても光栄で嬉しいです。
leg や arm など、身体の部位を骨折させる、という意味で、break one's leg/arm という表現が使われますが、このセリフでは部位ではなく、dog であるのが気になりますよね。
車で轢いて骨折させてしまい、一つの部位に限らずいくつかの部分を骨折してしまった、という意味で、部位を限定せず、目的語を your dog にした、という可能性もあるのかもしれません。
ただ、観客の笑い声が起こっているので、やはり「あなたの犬にけがをさせた、骨折させた」というような普通の表現とは異なる、ちょっと変わった表現を使っている面白さになるのかな、という気が私にもします。
break+体の部位、だったら普通だけれど、それを break+犬、と表現することで、「あなたの犬を轢いてボロボロにしちゃった、壊しちゃった」というような身も蓋もない感じが出る効果なのかもしれませんね。
それから、「フレンズ中に出てくる語彙は実際のTOEICテストで役立っていると感じますか?」というご質問について。
「語彙」という面では、フレンズと TOEIC は話題となっているジャンルが異なるので、フレンズの語彙が役に立っているような気はしないですね^^ また逆もしかりで、TOEIC 頻出単語・フレーズをたくさん覚えても、フレンズのような友人との気さくな会話に出てくる表現はわからない、ということになってしまうように思います。
語彙そのものはそんな感じで直接的には役立っているようには思いませんが、会話の流れや言葉のキャッチボールの中で出てくる表現は、TOEIC の会話形式を理解するのに役立ってくれていると思います。
語彙についてですが、なるほど、
そうですね、友人とのフランクな会話のやり取り中の単語では、TOEICのどちらかといえばビジネス寄りのテストにはカバーしきれないでしょうね…
となると、TOEIC用の単語本も必要ですね。
やること盛りだくさんです( ; ゜Д゜)
しかしながら、会話表現には役立ちそうとのことで、引き続き、記事を活用させて頂きますね☆
ありがとうございました‼
こちらこそ早速のご丁寧なお返事ありがとうございます。
TOEIC は対策が非常にものを言う試験ですから、TOEIC に特化した参考書、問題集をこなすのが、一番効率的で確実だと思います。「TOEIC 頻出単語・フレーズ」に慣れれば慣れるほど、問題を解くスピードも正答率も上がりますね。
それと並行する形で、フレンズのセリフのやりとりにも慣れることで、相乗効果となって、英語力がバランス良く伸びていってくれると思います。本当に「やること盛りだくさん!」となってしまいますが、どうか楽しみながら英語学習を続けていただければと思います(^^)