2006年10月21日

フレンズ2-21その18

インスタントのカプチーノをまぜまぜしながら飲んでいるロスとチャンドラー。
その二人の情けない姿を見たジョーイは、
ジョーイ: This is ridiculous. After I get back from my niece's christening, I'll go to the coffeehouse with you and we'll have a cup of coffee. No problem. Joey's there. (こんなのばかげてるよ。姪の洗礼式から帰ってきたら、お前らと一緒にコーヒーハウスに行って、コーヒーを一緒に飲もうぜ。問題ない。ジョーイがついてるよ。)

christening は「洗礼式、命名式」。
christen という動詞には「(人に)洗礼を施す、(洗礼を施して)(人を)キリスト教徒とする、(洗礼を施して)(人を)(…と)命名する」という意味があります。
ジョーイはイタリア系なので、とても家族を大切にしています。
マフィアの映画を見ても、家族(親族、一族)の結束がとても固いですよね。
ですから、姪の洗礼式、というのはとても大切な行事なんでしょう。
イタリア系でなくても、クリスチャンにとっては親族が参加する大事な儀式なのかもしれませんが…。
Joey's there. の there は at the coffeehouse ということでしょうね。
誰かを励ます時の、"I'm here for you." 「私がいるわ、大丈夫よ。」と似たニュアンスです。
フレンズ1-24その2 でも、I'm here for you. などの表現について触れています。


ロス: I don't want to have to have Joey with me every time I want decent coffee. And I don't want to drink cappuccino with a "k." I say you and I go and stand up to those guys. (ちゃんとしたコーヒーを飲みたくなるたびに、ジョーイについてきてもらわないといけない、なんていやだよ。それから、cappuccino の綴りが kappuccino になっているカプチーノは飲みたくない。チャンドラーと僕とがそこへ行って、あいつらに立ち向かわないといけないんだ。)
チャンドラー: All right, hang on a second there, Custer. (わかった、ちょっと待てよ、カスター将軍[准将]。)

decent は「きちんとした、ちゃんとした、見苦しくない」。
decent clothes なら「きちんとした服装」ということ。
また、be decent だと「(人が)(人前に出られる程度に)何かを着ている、裸ではない」という意味になります。
I'm not decent. なら「私は(裸、もしくは下着だけで)ちゃんとした服はまだ着ていません。」
Are you decent now? なら「もう服は着ていますか?」ということで、部屋に入る前に尋ねる言葉になります。
cappuccino with a "k" は k という文字が付いた cappuccino ということで、c の代わりに同じ発音になる k をつけた、Kappuccino という商品名(商標)があるのではないか、と思ったのですが・・・。
ぐぐってみましたが、そういう名前の商品は見当たりませんでしたね。
現実にあるものではないのかな?
ちょっと綴りが違っていることを示すことで、チープな感じを出し、コーヒーハウスで飲む本物とは違うニセモノ感を強調しているのだと思います。

Custer とは、この人のことらしい。
英語版: George Armstrong Custer
日本語版: ジョージ・アームストロング・カスター
このジョージ・アームストロング・カスターという人は、ネイティブアメリカンとの戦争で、アメリカ陸軍騎馬隊の指揮を取っていた人物。
特に Battle of the Little Bighorn (リトルビッグホーンの戦い)でネイティブアメリカンとの戦いに敗れて戦死した、ということで有名だそうです。
カスターの名前を検索してみると、日本語で「カスター将軍」、英語でも General と表現してある場合があります。
ウィキペディア英語版の最初の説明に、
Promoted at an early age to brigadier general 「若い年齢で brigadier general (准将)に昇進した」
とあり、また下の方にある項目 Brigade command and Gettysburg には、
Three days prior to the Battle of Gettysburg, General Meade promoted Custer from first lieutenant to brevet brigadier general (temporary rank) of volunteers. Despite having no direct command experience, he became one of the youngest generals in the Union Army at age 23.
「ゲティスバーグの戦いの3日前、ミード将軍は、カスターを中尉から義勇軍[志願兵]の名誉(階級の)准将(臨時[暫定]階級)に昇進させた。直接軍を指揮した経験がないにもかかわらず、カスターは23歳で、北軍で最も若い general の一人となった。」
と書いてあります。
ですから、彼の階級は、正式には准将です。
英語では brigadier general となるので確かに general の一種なのですが、日本語で言うところの「大将、将軍」に当たる General という階級よりは下なわけですね。
(階級については、Wikipedia 日本語版: アメリカ陸軍 が参考になるかと思います。)
でも、「カスター将軍」の方が雰囲気が出るかと思って、上では「将軍、准将」の両方を書いてみました。

hang on a second は「ちょっと待って。」だと思います。
hang on にはいろんな意味があります。
"Hang on tight!" 「しっかりつかまって!」のような「すがりつく、しがみつく」。
そこから「頑張る、やり続ける」という意味にもなります。
また、「電話を切らずに待つ」。
そこから hang on を命令形で使って、「ちょっと待って」という意味にもなりますね。
この場合は、a second 「1秒」がありますので、まさに「ちょっと待って。」になるわけです。
「頑張る」という意味で、「そのままもう少し頑張れ!」という意味になる可能性もあるのですが、ここではいつもはそういうことに対しては冷静で臆病なロスが、えらく張り切っているので、どちらかと言うとそれを止めようとしているように思えます。
カスターの性格については、ウィキペディア英語版に、
he was a flamboyant and aggressive commander 「彼は華々しく、積極的[攻撃的]な指揮官であった」
ウィキペディア日本語版に
「軍規を平気で破るなど向こう見ずな性格で勇猛果敢であったが」
と書いてあります。
ですから、チャンドラーが、カスターという名前で呼び掛けたのは、「そんなカスターみたいなことを言うな、後先のことを考えず勇ましいことを言うな」、という意味なんだと思います。
だから、「その調子で頑張れ、カスター。」じゃなくて、「落ち着けよ、カスター。」ということかなぁ、と。
ちなみに、Hang in there! なら「頑張れ!」という表現になりますが、これはかなり相手が苦しんでいる状況でしか使わない言葉だそうです。
日本語の軽い励ましの「頑張って!」なら、Good luck! が一番ふさわしいようですね。

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posted by Rach at 08:54| Comment(6) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
hang on a second thereは「コーヒーハウスでちょっとだけ寄りましょう」かと思います。

Posted by Fen at 2009年06月30日 20:27
Fenさんへ
hang out だと「…で時間を過ごす、ぶらぶらする」という意味がありますね。
でも上のセリフは、hang out ではなく、hang on になっているので、やはり hang out のような意味ではないように思います。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) に以下の説明があります。

hang on: (spoken) used to ask or tell someone to wait (SYN: hold on)
hang on a minute/second
Hang on a second, let me ask the nurse what's happening.
つまり、hang on の意味は「誰かに待つように頼む、または言うこと。同義語 hold on」
例文は、「ちょっと待て。何が起こっているかを看護師に尋ねさせてくれ。」

まさに、hang on a second というフレーズが LAAD に載っていて、wait の意味であると説明されているので、hang on a second = wait a minute の意味だと思います。

勇ましいことを言うロスに対して、「よーし、そんなに強気なら、セントラルパークで(there)ちょっと時間を過ごしてみろ(or 過ごしてみよう)、セントラルパークにちょっと行ってみよう」という意味で言ったのではなくて、口だけは威勢のいいことを言うロスに対して、少し冷静になって考えてみろ、と止めたセリフが、hang on a second であると私は考えます。

there は今ロスが言ったセリフ、ちょっと今のセリフのところで少し立ち止まって考えてみろ、という感じの there だと思います。

その there の感覚は、研究社 新英和中辞典の以下の語義に当たるでしょうか。

there=(談話・事件・動作などで)その点で, そこで
You've done enough, you can stop there. もう十分にやったからそこでやめてもよい。
There you are mistaken. その点で君は思い違いをしている。
You have [You've got] me there! これは参った!
(引用ここまで)

ですから、今回のセリフは、「今の部分、ちょっと待った。」みたいな感じかなと思います。
Posted by Rach at 2009年07月19日 06:56
Rachさんへ

ご説明ありがとうございました。

thefreedictionaryより
hang on
1. To cling tightly to something.
2. To continue persistently; persevere.
3. To keep a telephone connection open.
4. To wait for a short period of time.

私はここのhand onが2番目の意味だと思いますが、
Rachさんが4番目の意味と思っていますね。

hang on a second thereの前に all right(分かった)もあったので、Rachさんの解釈が正しいかもしれませんが、私はどうしても2番目の意味で解釈しました。
Posted by Fen at 2009年07月19日 23:44
Fenさんへ
2番目の意味は、日本語で言うと「頑張る、踏ん張る」みたいな意味ですね。私も上の記事で、「そのままもう少し頑張れ!」という解釈も可能かな?と書いたのですが、やはり「張り切っているロスを止めている」ように私には思えました。hang on a second が辞書にそのまま載っている決まり文句であるために、余計にそう思えるということです。
Posted by Rach at 2009年07月21日 10:56
cappuccino with a K
については次のリンクを参照ください。

http://en.wikipedia.org/wiki/Keurig

http://www.keurig.com/shop/k-cups/all-k-cups
Posted by きみず at 2012年04月08日 10:11
きみずさんへ
コメント、そして情報ありがとうございます。

キューリグ(Keurig)というブランドに、そういうブリューアーがあるのですね。
日本語のサイトも見つかりました。
そのキューリグの日本語公式サイトの説明にも、

「キューリグマシンにKカップをセットしてボタンを押すだけのカンタン操作。誰が入れてもカンタンに専門店のようなおいしいコーヒーや紅茶、お茶ができあがります。」

とあります。つまり、cappuccino with a K とは、その K-cup を使って作ったカプチーノという意味だと、きみずさんは解釈された、ということですね。

ただ、今回のエピソードでは、少し前のシーンで、実際に自宅でカプチーノを作っているシーンが出てきていました。その際、彼らはそのようなブリューアーを使ってはおらず、「袋に入った粉末をお湯でとかして飲んでいる」様子でした。それで私は、その袋に「いかにもニセモノっぽい名前」として、Kappuccino と書いてあったんだろうな、と想像したのですが、解説記事ではそのカプチーノを作っている場面を省略してしまったため、説明が言葉足らずになっていたと思います。申し訳ありません。

この機会を使わせていただいて、省略してしまっていたカプチーノのやり取りを、以下に示してみます。

[Scene: Chandler and Joey's apartment. Ross is sitting at the bar, Chandler serves up two mugs of hot water.]
チャンドラーとジョーイの部屋。ロスはバーに座っている、チャンドラーはマグ2杯の熱湯を出す。
チャンドラー: Your cappuccino, sir. (ご注文のカプチーノでございます。)
ロス: Thank you. (ありがとう。)
[they both pour in packets of cappucino mix]
二人は、袋入りのカプチーノ・ミックスにお湯を注ぐ。
チャンドラー: Ya know I think this is much better than the coffeehouse. (こっちの方が、コーヒーハウスのよりもずっといいって俺が思ってるの、わかってるよな。)
ロス: Absolutely. (もちろん。)
[they both stir thier coffee and proceed to stare into the mugs]
二人はコーヒーをかき混ぜ、続いて、マグの中を覗き込む。
ロス: How come it's not mixing with the water? (どうして、お湯と混ざらないんだ?)
チャンドラー: Well, the package says you have to uh, constantly keep it moving. Stir and drink, stir and drink, never let it settle. (うーん、絶え間なく動かし(かき回し)続けなければいけない、とパッケージには書いてある。かき混ぜて飲む、かき混ぜて飲むんだ、絶対に沈殿させるな。)
[they both try to drink while continuously stirring]
二人は絶え間なくかき混ぜている間に、飲もうとする。

ということで、ト書きには、packets of cappucino mix と書いてあるだけで、具体的な名称は載っていなかったのですが、どうやら、今回のエピソードについて言うと、家庭用ブリューアーを使ったカプチーノよりも、もっとずっとクオリティーの下がる「粉末カプチーノ」を使っていたようです。
実際に存在するのかどうかはわからないのですが、cappuccino with a "k" 、つまり、Kappuccino みたいな名前を想像させることで、「いかにもまがい物っぽい」粉末カプチーノを飲んでいることを示そうとしたのかなぁ、と思います。
そういう名前の粉末カプチーノがあると確認できたわけではありませんので、あくまで私の解釈に過ぎませんが…。

いずれにせよ、Keurig や K-Cup という名前は初耳でしたので、勉強になりました。メジャーな商品のようなので、アメリカのドラマや映画を見ていたら、またどこかで出会いそうな気もします。今回教えていただけたことで、この名前、私もしっかり覚えることができました。

セリフの解釈を一緒に考えていただけたこと、感謝しています。
貴重な情報、ありがとうございました。
Posted by Rach at 2012年04月10日 17:05
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