2006年11月19日

フレンズ2-22その17

手に持っているタバコがレイチェルパパのものだと言えないロスは、自分がタバコを吸う人間だというふりをします。
ロス: Ohh, big smoker. Big, big smoker. In fact I'm gonna go out into the hallway and fire up this bad boy. (えぇ、ビッグ・スモーカーなんです。ビッグなビッグなスモーカーなんですよ。実際、今から廊下に出て、このバッドボーイに火をつけるところなんです。)

ロスは自分のことを、big smoker と言っていますよね。
普通は、「よくタバコを吸う人、愛煙家」のことを heavy smoker と言うと思います。(ヘビースモーカーはすっかり日本語になっていますが)
これは、ロスがタバコに詳しくないことを表すために、わざとこの言葉を言わせているように思います。
(しかし、いくらタバコを吸わない人でも、ヘビースモーカーという言葉は知っているような気もしますけど…)
もしくは、動揺してトンチンカンな言葉を使っている、ということかも。
実際は、big smoker でも意味は通じると思うのですが、heavy smoker と big smoker の違いについて語っているサイト(フォーラム)を見つけました。
Dave's ESL Cafe: Teacher Discussion Forums: Idiom or Adverbial phrase or what?
普通は big smoker とは言わずに、heavy smoker と言う、その理由を説明するのに、usage 「言語の慣用法、語法」という言葉が使われています。
簡単な表現で興味深いことが書いてあると思いますので、興味のある方は是非ご覧下さい。
ロスは、ヘビースモーカーである振りをするためにいろいろやってみるのですが、却ってタバコの扱いになれていないことを証明してるようなものですね。
わざとバッドボーイなどと呼んでいるようですが、ロスにはかなり無理がある(笑)。


メガネやタバコが自分のものであると証明するために、メガネをかけ、タバコをくわえて廊下に出たら、そこでパパが待っていました。
レイチェルパパ: Are you wearing my glasses? (君は私のメガネをかけているのか?)
ロス: Yes. I was just warming up the earpieces for you. (そうです。あなたのために、ちょうど(今)、めがねのツルの部分を温めていたところです。)
レイチェルパパ: Thank you. Is that one of my cigarettes? (ありがとう。それは私のタバコかな?)
ロス: Yeah. Yes it is. I was just moistening the tip. (はい。その通りです。ちょうど(今)、フィルターを湿らせていたところです。)

ここでの just は、「(進行形とともに用いて)ちょうど(…して)」というニュアンスだと思います。
もしくは、「深い理由や悪意はない」という意味で、「ただ、単に、ちょっと…だけ」というニュアンスなのかもしれませんが…。
メガネをかけていた言い訳として、「ツル(耳の部分)を温めるため」と説明するロス。
織田信長の草履を懐で温めた木下藤吉郎を思い出したのは私だけ?
tip は「(ものの)先、先端」という意味ですが、ここでは「(たばこの)フィルター、吸い口」という意味です。
このことも追求されて、同じ I was just ...ing で答えるのが面白いのですが、今度は意味がない上に(メガネのツルを温めるのも無意味だが…笑)、どちらかというと先にタバコをくわえられたので「汚い」ですよね。
パパもいや〜な顔をしています。


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posted by Rach at 11:08| Comment(8) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
管理人さま、こんにちは。
joと申します。はじめましてどうぞ宜しくお願い致します。
フレンズの検索でこちらにきました。
オヤッ!と思ったらそのまま読みいってしまいました。
面白いですね〜。実際には見たことがないんです。たまたまマシューペリーのファンでちょっと検索エンジンで探しものをしていたんですが...フレンズを見たくなりました(笑)
タバコのフィルターを湿らせるにぷぷっっときましたね。
あ、私も織田信長のぞうりも思いだしましたよ。
自分も英語と格闘中の身です。色んな学習のヒントになるものを探しているところでした。えっと、またきます。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。jo!!(応援ポチットさせてもらいます!面白かったし(笑))
Posted by 英語独習地獄部屋"jo" at 2006年11月19日 14:01
草履を懐で温めたという逸話は無意識に日本人意識させられますね。日本人には受けてアメリカ人には荒唐無稽な会話なのでしょうか?George Washington's axeの逸話を意識させられる会話がずっと後に出てきて、それもおもしろかったですよ。ところで草履の話も桜の話も三成の白湯のはなしも作り話でしょうね。副詞がいろんなニュアンスを出すと言うことで、「just」に関する最後のコメントです。
I was just warming up the earpieces for you. ここでのjustは話者の意図で、ただ、ツルを暖めていただけです。(つまり、たばこを一本黙って貰おうとしたわけではないですよ)のニュアンスがあると思います。
Posted by catch at 2006年11月19日 16:13
こんにちは。
この前、コメントさせてもらったものです。
覚えてますかなー?笑

ブログランキングもけっこー上位にあがってきて、
頑張ってますねー!応援してますよー!
ポチっと押してあげてますよー笑


報告なんですが昨日、TOEIC受けてきました。
リーディングのほうはまだ出来たんですけど、
リスニングがさっぱりさっぱりでした。
特にパートV、W。
まぁまだフレンズ見始めたばっかっていうのもあるんですが。。。
今度は2月にあるやつを受けようと思ってます。
今回は600点いかなさそうなので、
2月にあるやつは最低でも600点は取れるように頑張るつもりです。

あと、DVDの勉強のことなんですが、
どの段階が一番大切ですかね?
やっぱり最後の段階ですかね?

今、僕は1文1文の意味などを調べたりはしてないんですけど、
やっぱしていったほうがいいですかねー?

ある程度、聞いては次の話に行くみたいにしてるんですが・・・
なんか質問ばっかですいません。。
Posted by もんち at 2006年11月20日 02:44
joさんへ
はじめまして。ご訪問&コメントありがとうございます!
検索で見つけていただけたとのこと、とっても嬉しいです。
マシュー・ペリーというとやはり代表作は「フレンズのチャンドラー」なのではないかと思うのですが、フレンズを見たことがないマシュー・ペリーのファンの人って珍しいような…(ごめんなさい…笑)
マシューのファンの方なら、きっと楽しめると思いますよ。私の解説よりも実物はもっと面白いと思いますし(笑)。

joさんはものすごい短期間でTOEICのスコアをアップされたのですね。素晴らしいです。(私は徐々に…でしたから…笑)
やっぱりTOEICスコアアップには「コツ」みたいなものってありますよね? そういう「コツ」を掴むのが上手な方は、何を学ぶにしても応用力が利くのだと思います。(それはとっても素晴らしい才能だと思います。)
きっと joさんなら、たくさんの英語に触れれば触れるほど、自分の引き出しがどんどん増えていくのではないでしょうか?
私も英語と格闘しておりますが、その格闘が楽しくてしょうがありません。お互いに、「格闘」頑張っていきましょうね。

それから「応援ポチット」ありがとうございます! フレンズを見たことない方に「面白かった」と言っていただけるのは本当に嬉しいんですよ!!
Posted by Rach at 2006年11月20日 14:37
catchさんへ
「草履を懐で」の話は、アメリカ人にはよくわからないでしょうねぇ(笑)。まぁ、なかなか思いつかないことだと思うし、それをアイディアマン(?)の秀吉がした、それを信長があっぱれと思った、というところに、妙にそのキャラクターの性格が反映されている逸話なんでしょうね。ワシントンの桜がらみの会話ってフレンズに出てきますかねぇ? 今、思いつきませんが、また出てきたら気付くでしょう、きっと(笑)。

石田三成の白湯(さゆ)の話は全く知らなかったんですよ(恥ずかしい…)。ウィキペディアには書いてありませんでしたが、「石田三成 白湯」でぐぐると、その逸話の内容がわかりました。干し柿を断った、という話なんですね。
ここで三成の話が出てきたことが関係あるのかどうかわからないんですが、今放映中の大河ドラマ「功名が辻」では11/12に石田三成が処刑されるエピソードだったようですね。「功名が辻」って見ていないんですよ…。私は世界史で受験したため、日本史の知識に疎く、せめて大河を見てもう少し日本の歴史を学びたいと常々思っているのですが…。(日本の歴史を知らないということが非常に恥ずかしいと自分では思っているんです)
この時代は、大河としても何度も取り上げられている時代だし、まさに有名どころがわんさか出てくるし、見たら絶対に面白いだろうなぁ、と思っていたのですが、普段からテレビを見ない人間なので、一週間に1時間のドラマでさえ、「見ないといけない」と思うのが負担なんですよ。義経の時は「見ると決めて全部見た」んですが、この時間を英語の勉強に回した方がいいかなぁ…とか思いながら見ていたりして。
することがなくてボーッとしてるのなら、昔の大河を全部見たいと思えるほど、大河ドラマは好きなんですよ。歴史ってあんな風にドラマになると、その人間関係や勢力図が非常に明確にわかりますよね。教科書を読むよりも、ああいうドラマかもしくは小説で学んだ方が絶対に頭に入ると思うんですよ。(フィクションの部分が多すぎるといけないし、時代考証もしっかりしていないといけないと思うのですが…)
あ、すみません、完全に脱線してしまいました(笑)。

catchさんが 「今回のエピソードは、just の説明にうってつけだ」と思っておられるようでしたので(笑)、この just も黙って素通りするわけにはいかないのだろうなぁ、と思って、ちょっと私なりの意見を書いてみました。
下書きの時点では、「ちょうど」ではなくて、「ちょっと(めがねのツルの部分を温めて…)」と書いてあったんです。でも「ちょっと」という言い方が何だか漠然としているなぁ、と思って辞書を調べたら、進行形とともに用いる「ちょうど…(して)」という語義が載っていたので、こっちかなぁ?と思って投稿直前に変えてしまったんですよ。

余談ですが、どうして「ちょっと」が気になったかというと、NHK教育テレビの子供番組「クインテット(ゆうがたクインテット)」で、「ちょっと」というタイトルの歌があるのですが、その歌詞が、♪ちょっと、ってどのくらい? ちょっと、ってちょっとヘン♪…というんです。
この歌を聞いて以来、「ちょっと」という言葉って確かにどの程度かよくわからないよなぁ、と思うようになって、今回も使うのをためらってしまったようですが、「ちょっと」じゃなくて、「ただ」って書けば良かったんですねぇ。
(クインテットの歌はどれも面白いのですが、「目はおこってる」っていう歌は秀逸です!)

このセリフの場合は、パパが「私は取ってきてくれ、と言っただけなのに、黙って勝手に私のメガネをかけて、タバコまでくわえて…」と抗議している感じなんですよね。だから、私が2番目の候補として書いた「深い理由や悪意はない」方が正しいニュアンスに近くて、「あなたが考えているような悪いこと(眼鏡やタバコを自分のものにしようとすること)をたくらんでいるわけではないんですよ。」という意味の「ただ…していただけ」ということなんですね。
Posted by Rach at 2006年11月20日 14:46
もんちさんへ
もちろん、覚えてますよー! 大学生の方からコメントいただけることはあまりないので、コメントいただけて嬉しいです。
さらにはランキングの応援までしていただき、ありがとうございます。
そうでしょう? 最近上がってきてるでしょう?
別に自慢するわけじゃないんですが、「みんなの英会話奮闘記」と「にほんブログ村」では過去に1位を取ったことがあるんですよ。(←自慢にしか聞こえませんが…笑)
でも、「人気blogランキング」というのはなかなか順位が上がらなくて、今年の6月に5位まで行ったことがあったんですが、なかなかそれ以上は上がれなくて、またずるずると落ちちゃうんですよねぇ…(泣)。
昔はランキングを「むっちゃ」気にしていたんですが、最近はあまり気にしなくなって、特に順位が落ちてきている時は「まぁ、そんなこともあるやろ」と軽く流しているんですが、やっぱり上がってくると嬉しいんですよね、これが。
だから、もんちさんを始めとするたくさんの方が、手間を惜しまずに、ポチッと押して下さっていることに、とても感謝していますし、非常に励みになります。

TOEIC、お疲れ様でした。
リスニングのパート3とパート4は私も苦手ですよ。やはり大事なのは「問題と解答の先読み」でしょうね。聞きながら読もうとすると、きっと耳の方がお留守になってしまうと思うんですよ。問題を頭にある程度入れて、それらしい箇所が聞こえてきたら、「おっ、これこれ!」と思いながらその該当部分の選択肢を見つめて、内容と同じもの、またはそれを言い換えた単語が書いてある選択肢を探す…というパターンを身に付ける…という感じでしょうか。
フレンズのセリフがだんだん聞き取れるようになってくると、TOEICのナレーションもただの音ではなく、もっと内容のあるものに聞こえてくると思います。最初はなかなかリスニング力が伸びている実感が湧かないものですが、続けていればきっとそのうち、「何か」が自分の中でつかめてくると思います。

DVD学習の段階については、「最後に、英語字幕、英語音声で、わからないところを調べる」という段階が一番大切だと思います。
その次に大事なのは、一番最初の「字幕なし、英語音声」です。

日本語を利用する段階は、あくまでストーリーやそのセリフのニュアンスを様々な方法(日本語の文字で読む、とか、日本語のセリフとして聞く、とか)で理解するためのもので、最後に英語を徹底的に解釈する際のヒントとなる情報を頭に入れておく、という感じですね。
第2段階で「英語音声、英語字幕」で見ることも重要度としてはあまり高くなく、はしょる方法では省略している部分です。
この段階は、第1段階で意味がわからなかった理由を知るのが目的です。知らない単語だったからわからなかったのか、それとも知っている単語が耳には違った風に聞こえていたからか、という部分がわかるわけですね。

以下に、なぜ第1段階と第5段階が大切か、という理由を述べます。
最初の「字幕なし」については、これは私は必ず落ち着いた状態でテレビの前で真剣に見ていました(何かをしながら見るのではない、という意味です)。
映画を見るように、そのドラマそのものに集中できるように、目の前で外国の人がしゃべっているのを聞くように、神経を集中して「聞き取ろう」とする姿勢を身に付ける勉強になる、とでもいいますか。結局、目指すところはここなんですよね。実際に英語を使う場面になると、まさにこういう状況で字幕も何もないわけですから、それをエピソード毎に体験してみる、そうすることで、今の自分がどれほど聞こえているかがわかるので、ここは大切だし、気合を入れる部分だと思います。
でもわからなかったからと言って落ち込むことはないのです。最初からセリフの内容がよくわかるくらいなら、日本人英語学習者が口を揃えて「映画を字幕なしで楽しみたい!」と言うわけはないのです。それくらい、難しいことにトライしようとしているわけなんですよね。

最後の段階ですが、できればご自分で納得できるまで1文1文の意味を調べた方がいいと思います。意味を調べる、というのは自分で日本語に訳してみる、という意味ではなく(そうするのも一つの方法ではありますが)、どうしてこの英文がそういう日本語のニュアンスになるのかが理解できるように調べる、ということですね。
私のフレンズ解説は最初の頃、かなり淡白なので、語彙の説明も少ないです。意味のわからない単語はやはりご自分でお調べになった方が良いと思います。
そして、一番大切なことは単語の意味を調べることではなくて、英文の構造を理解することです。文法的にSVOCかという構文の話ではなくて、英語の語順を理解する、という意味です。
英語を英語として理解する、ということは、英語を英語の語順のまま理解する、ということで、それができないといつまで経ってもリスニングのスピードについていけないわけですね。簡単なフレーズは単語やイディオムを覚えるように、どんどん覚えていけばいいと思いますし、よく使われる表現は何度も出てきますので、自然と記憶に残ります。
セリフでもたまに長いフレーズが出てくることがありますが、その「語順」を理解することで、ネイティブはどういう発想で言葉をしゃべっているのかというのがわかって、それがリスニング能力の向上につながるわけですね。長いセリフは、その文章の構造と語順に注目してみて下さい。

わー、長くなっちゃった。わからない部分があればまたご説明させていただきますので、ご遠慮なく。
Posted by Rach at 2006年11月20日 15:00
お返事ありがとうございます。
TOEIC600点あればいいんですが、
さすがに無理そうです。。。
5月ぐらいに受けたのは510点だったのでそれと変わらないぐらいでしょうね。。。
2月の試験に全力投球します!
そのためにフレンズで頑張ります!!

やっぱり最後の段階ですよね。
でも僕は調べたりせずある程度、見たら次のエピソードに
いってました。。反省。。

まだ全然自分が英語を聞けるというのがイメージつかないですが、
それを夢見て頑張っていきます!

Posted by もんち at 2006年11月21日 23:29
もんちさんへ
こちらこそ、わざわざのお礼コメント、ありがとうございます。
私の解説は、「私が気になった部分」を解説しているのですが、どこが気になるか、というのは人によってまちまちだと思うんですよ。(人によって得意分野・苦手分野が違うのと同じです)
ですから、自分がすんなりわかった部分は軽く流しても良いのですが、自分でわからなかったところは自分なりに調べて自分で納得することが大切だと思うんですね。

ドラマ学習は英語力向上に非常に有効ですが、それはそのセリフを深く掘り下げて調べることで初めて身に付くと思うのです。最初はどんな風に調べたら良いか…など試行錯誤があると思いますが、ドラマの英語を楽しみながら学ぶ自分なりの方法を見つけていって下さいね。
私が解説でいつもくどくど書いているのは、「私はこんな風にやっていますよ。」という私のやり方を一つの例として示しているだけなんです。
頑張って下さいね。応援しています。
Posted by Rach at 2006年11月22日 10:02
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