2006年11月22日

フレンズ2-22その20

パパとママの間を行ったり来たり、さらには二人のグチを延々聞かされてフラフラのレイチェルは、廊下に座り込んでいます。
チャンドラー: Hey, how you holdin' up there, tiger? Oh, sorry. When my parents were getting divorced, I got a lot of "tigers." Got a lot of "champs," "chiefs," "sports." I even got a "governor." (やぁ、元気でやってる? タイガー。…あぁ、ごめん。俺の両親が離婚しようとしてた頃、いろんな人から「タイガー(虎)」って言われたんだ。「チャンピオン」「チーフ」「スポーツ」。「知事」ってのもあったな。)

hold up は「持ちこたえる、歩調を緩めない、持続する」という意味から、"How are you holding up?" で「元気でやっていますか? お変わりありませんか?」という挨拶になります。

tiger は「トラ」で、「乱暴者、狂暴な人」という意味もあります。
この場合は、「いつもは元気な君が落ち込んでるねぇ。」というニュアンスの呼びかけなんでしょうか?
sport は「運動、スポーツ」ですが、「潔く負けや失敗を認める(さっぱりした)人、寛大な人、勝負にこだわらない人、話の分かる人、付き合いのいい人」という意味もあります。
また単に「君」という呼びかけ語にもなります。
Merriam-Webster Online Dictionary には、
sport: a companionable person
とあります。
つまり、「友とするに良い、気さくな、人好きのする、付き合いやすい」人、ということですね。
日本でも「スポーツマン」というと、スポーツマンシップに則ったすがすがしい人、というイメージがありますが、それと同じでしょう。
governor は「知事」で、イギリス英語では「おやじ、かしら、だんな、親方」という意味もあるようですが、この場合は本当に「知事」というニュアンスだったんでしょうね。
チャンドラーも、これは珍しかった、という感じで最後に挙げていますので…。
日本語でも男性に声をかけるときに、「社長、大将、大統領」などと言ったりしますが(最近はあまり聞きませんが…笑)、「知事」というのはどうもランク的に中途半端な気がして(←失礼!)、そこが面白い気がします。


レイチェル: Oh, Chandler how did you get through this? (ねぇ、チャンドラー。あなたはどうやってこれを乗り越えたの?)
チャンドラー: Well, I relied on a carefully regimented program of denial... and, and wetting the bed. (そうだな、入念に作られた自制プログラムに頼って…それから、おねしょをしてた。)

get through は「…を通り抜ける」で、そこから「(困難などを)乗り越える、切り抜ける」という意味にもなります。
regiment は「(軍の)連隊」という名詞ですが、動詞で「…を厳しく統制・管理する」という意味もあります。
denial は「否定、否認、拒否」ですが、ここでは、「俺はダメな人間なんだ!」と自分を否定する、という意味ではなく、「克己(こっき)」という意味のようです。
克己とは、広辞苑によると、
「おのれにかつこと。意志の力で、自分の衝動・欲望・感情などをおさえること。」
つまりは、自制(力)のことで、self-control, self-restraint, self-denial などと言うこともできるでしょう。
ですから、a carefully regimented program of denial は「(現代の精神医学に則って)細心の注意を払って(入念に)統制された自制(克己)プログラム」ということ。
離婚の多いアメリカでは、離婚夫婦の子供に対して、体系化された精神的ケアのプログラムが存在しているんでしょうね。
そしてそのプログラムの後に挙げたのが、wet the bed 「おねしょをする」こと。
精神的に不安定になった子供が、おねしょをするようになる、という話はよく聞きますよねぇ。
フレンズ1-17その4 にも、wet one's bed 「おねしょをする」という表現が出てきました。
このチャンドラーのセリフでは、プログラムについて堅苦しい表現を使っていましたが、結局、そんな小難しい学術的なプログラムでは大した効果など期待できない、結局、「おねしょ」で発散するよりしょうがなかったんだ、ということなんですね。

(Rach からのお知らせ)
コメント記入の際、「認証コード」を入力していただくシステムに変更させていただきました。
お手間を取らせることになり誠に申し訳ございません。

一昨日は14件、昨日は19件のスパムコメント(英数字のもの)が一度にどっと来たので、それに対する対策処置なのですが…。
私の使っている DION の LOVELOG は最近スパム対策を強化しました。
英数字のみのコメントを拒否するという選択も可能なのですが、そのスパムコメントにはそういうフィルター条件を見越してか、意図的に「漢字」が挿入されているようなんですよねぇ…。
過去記事にランダムに送られてきて、「非公開コメントは、こちらへ」の記事にまで送ってくるという無差別ぶり(笑)なので、一番有効な対策はやはり「認証コード」なのかなぁ、と思って、今回この対策を選択させていただきました。
ご面倒かと思いますが、何とぞご理解の程、よろしくお願いいたします。

(Rach からのお願い)
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posted by Rach at 10:57| Comment(2) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
認証コード方式があるなんてはじめて知りました。さほど面倒でもなくて、確実に効果が見込めるので、いい方法だと思いますよ。
こっちは宣伝目的のトラックバックに困ってたんですが、「相手先の記事に、自分のブログのURLリンクを含まないトラックバック制限」の設定にチェックを入れたら一切来なくなりました。スパムコメントは「英数字のみ制限」だけで、今のところ効果が発揮されてます。そのうち効果がなくなりそうなので、その時どうしようか思案中です。FC2には認証コード方式がないんですよね。

Posted by sat at 2006年11月22日 22:18
satさんへ
認証コード入力が「さほど面倒でもない」と言っていただけると助かります。無差別に送りつけて来るスパムにはこれが一番有効な手段ですよね、やっぱり?
LOVELOGは昔も今もスパムトラバの被害がすごいようで、私はもうすっかりトラバ受付をやめてしまったので関係ないのですが、「言及リンクを含まないトラックバック制限」という機能はうちのLOVELOGにも最近付きました。
「英数字のみ」の件なんですが、ブログ上でコメントを見る限りはわからないのですが、管理画面で内容を見たり、携帯に転送されたコメントを読むと、意味のない漢字が混ざってるんですよ。これはもしかすると単なる「文字化け」なのかもしれないので、実際の相手の意図(?)はよくわからないのですが、英語ブログをやっているので、できれば「オール英語」のコメントを受け入れる設定にしておきたいですし…。

FC2は本当にいろんな機能が充実していてすごいですよね。でも「認証コード方式」はないんですね? そう言えばFC2では入れた記憶がないや(笑)。でも、パスワードを入れて後からコメント入力者が編集(訂正)できる、というシステム、あれは本当にありがたいですよねぇ。いろんな方のところでしょっちゅう使ってますよ、私、誤字脱字が多いもので…(笑)。
Posted by Rach at 2006年11月23日 10:04
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