2006年11月23日

フレンズ2-22その21

レイチェル: Ya know, I just, so weird. I mean I was in there just listening to them bitch about each other and all I kept thinking about was the fourth of July. (ねぇ、変な感じなんだけど。あそこにいて、パパとママがお互いを罵り合っているのを聞いている時、ずっと、独立記念日のことを考えていたの。)
チャンドラー: Becasue it reminded you of the way our forefathers used to bitch at each other? (その理由は、両親を見ていると、俺たちの先祖がお互いを罵(ののし)り合っていた様子を思い出すから?)

bitch about は「…のことでひどく不平(不満・文句)を言う、愚痴をこぼす」という意味。
bitch at だと「(人に)向かってぶうぶう(ぶつぶつ)言う」という感じです。
ですが、bitch が「尻軽女、意地悪女」という意味で、"You bitch!" 「このアマ!」って感じで使うのを知ってさえいれば、なんとなく意味はわかりますよね。
the fourth of July は「7月4日の米国独立記念日」のこと。
フレンズ2-11その5+ID4の話 でも、独立記念日のことについて触れています。
レイチェルは両親の様子から、独立記念日を思い出す、と言うのですが、このレイチェルのセリフはちょっと唐突で、レイチェル以外の人には、どういうつながりでそうなるのかがわからなくて当然なのです。

フレンズ1-9その1 で、感謝祭について触れていますが、アメリカ人は、感謝祭といえば七面鳥の丸焼きやパンプキンパイ、という連想が自然と浮かんできます。
さらに、どうしてそういうものを食べるかというと、祖先がそれを食べていたから、それを食べる風習があったからだ、という可能性が高いですよね。
だから、例えばレイチェルが「七面鳥を食べてる人を見てたら、感謝祭のことを思い出しちゃった。」というのなら、ものすごく自然なんですよ。(というか、自然すぎてわざわざそんなことは口に出さないくらいかも)
レイチェルの口調は何となくそれと同じ感じだったので、同じような論理の展開をすると、「両親の罵り合い→独立記念日」の連想がパッと浮かぶということは、「独立記念日→昔の人は、罵り合う風習があったのだ、独立した当時の人はお互いに罵り合っていたのだ」ということになるけど?とチャンドラーは尋ねているってことですね。
で、私は「罵り合う習慣ってなぁに? そんな習慣あるわけないじゃん。」ってことで、彼のセリフがナンセンスであるところが面白いのだろうと思っていたのですが…。
とある方の見解によると、「この forefathers は、英国人と米国人のことだ」そうです。
おぉ、なるほど!
アメリカはイギリスから独立するために「アメリカ独立戦争」を起こし、その結果、アメリカは晴れて「独立」してそれを祝う記念日なわけですから、独立記念日に祖先が喧嘩していた、というと、それは「イギリスとアメリカ」が戦争していたことを指すわけですねぇ。
うん、それで納得しました。


レイチェル: It's just this thing. Every year we would go out on my dad's boat and watch the fireworks. (それはこういうことなのよ。毎年、(独立記念日には)パパのボートに乗って、花火を見ていたものだったわ。)

fireworks は「花火」。
独立記念日には花火、というのは定番みたいですね。
Wikipedia 日本語版: アメリカ独立記念日
上のウィキペディア日本語版は、Wikipedia 英語版: Independence Day (United States) を訳したもののようで、最初の説明部分はほぼ同じ、花火の写真も同じ写真が使われています。
その他の部分の説明は、当然ながら英語版の方が詳しく、Fireworks の話も一つの項目として詳しく解説されています。

花火と言うと思い出すのが…。
映画「インデペンデンス・デイ(Independence Day)」では、以下のようなシーンがあります。
エイリアンのマザーシップにコンピューターウイルスを感染させるために、ヒラー大尉は宇宙船に乗ることを決意します。
とても危険な任務なので、生きて戻れるかどうかわからない。
恋人ジャスミンの息子ディランに、別れ際、ヒラー大尉はこう言います。
ヒラー: As soon as I get back, we're gonna light those fireworks, right? (俺が戻ってきたらすぐに、あの花火に火をつけような。)
そしてヒラー大尉は危険な任務を見事やり遂げて、無事、地上に帰ってきます。
エイリアンのマザーシップも他の宇宙船も全て爆発して、人類は、エイリアンからの解放を祝います。
その日は奇しくもアメリカ独立記念日でした。(「できすぎ」って言わないでね。これがこの映画のキモなんだから…笑)
大統領の娘: Happy Fourth of July, Daddy. (パパ、独立記念日おめでとう。)
大統領: Same to you, Munchkin. (おめでとう、おちびちゃん。)
ヒラー: Didn't I promise you fireworks? (俺はディランに花火をするって約束しなかったか?)
ディラン: Yeah. (約束したよね。)
大気圏外にあった宇宙人の母船が爆発して、その破片が流星のように降って来るラストシーン。
それがまるで花火のように見えるので、これが約束の花火だぞ、と言うセリフなのです。
独立記念日の話はやはり花火で終わるのでした、めでたし、めでたし…という大団円(フィナーレ)なのですね。
…ということで、実際に独立記念日の花火を見たことはないのですが、私にも「独立記念日と言えば花火」と連想することはできるのです(笑)。

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posted by Rach at 18:51| Comment(6) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「独立記念日と言えば花火」、確かにそうですね。僕が住んでいた人口10万人にも満たない街(これでも州最大の街です)でも、独立記念日に花火を打ち上げていましたし、みんなそれを心待ちにしていました。すぐそばに湖があったので、花火は湖畔から打ち上げられます。だから、その日は早くから場所取りをして、家族やグループでバーベキューを楽しみ、花火を楽しむというのが恒例だったように思います。僕も、大学の同僚が湖畔に住んでいて、そこから花火がきれいに見えたので、毎年彼の家でバーベキューパーティをしてました。そこで食べた美味しい(特にお酒好きにはたまらない)デザートがwatermelonならぬvodkamelonです。前日の夜にスイカの頭とおへその部分を切り取り、てっぺんにウォッカのボトルを突き刺しておいておきます。次の日の夕方までにはスイカの中にあった水分がウオッカに置き換わり、vodkamelonの出来上がりです。本当に美味しいですよ、酔うことも間違いなし!是非一度試してください。
Posted by ほんだ at 2006年11月24日 09:44
ほんださんへ
やっぱり「独立記念日と言えば花火」なんですね? バーベキューというのも恒例みたいですね。上に挙げた日本語版ウィキペディアにも「バーベキュー」のことが書いてありますし、英語版ウィキペディアでは Picnics and barbecues という項目もあって、A typical 4th of July barbecue 「典型的な独立記念日バーベキュー」の写真が載ってます。

そう言えば映画ID4でも、ヒラー大尉が捕まえたエイリアンを引きずって砂漠を歩いている時に、
I coulda been at a barbecue! 「バーベキューの予定だったんだぞ!」
とエイリアンに怒鳴るセリフがありました。
これを文法的に説明すると(笑)、coulda = could have で、「バーベキューをしていることができただろうのに(実際はお前らエイリアンが来襲したせいでできなかった)」と怒っているセリフなわけですね。
その時は、「ふ〜ん、バーベキューねぇ…」で終わっていたのですが、独立記念日と言えばそうやってバーベキューをするのも恒例なわけで、それを意識したセリフだったのか…。昨日ウィキペディアを見た時もバーベキューには特に反応しなかったのですが、ほんださんに言われてやっとそのセリフを思い出しましたよ、ありがとう(笑)。

vodkamelon というのはすごいですね。まさに watermelon(スイカ)の water 部分が vodka に置き換わるからそういうネーミングなんだ…。スイカって確か90%以上が水分だって聞いたことがあるような…それがウォッカになるわけだからキツそうですね。確かにほんださんにはたまらない代物ですな(笑)。
しかし、「是非一度!」と言われましても、わたくしは下戸なんでございますが…。
ウォッカが好きそうな方は是非一度試して下さい(笑)。
Posted by Rach at 2006年11月24日 10:46
スイカを用いたウォッカベースのカクテルだと思えば、試しやすいと思いますよ。ちょっと今はシーズンから外れてしまっているので、皆様来年の夏には是非一度お試しあれ!!パーティとかに最適だと思います。
Posted by ほんだ at 2006年11月24日 15:44
ほんださんへ
私はカクテルすら飲めない、というか、飲まない、んですが…(笑)。
でも夏にぴったりだし、パーティに最適な飲み物なのは間違いないですね。是非、皆様お試し下さい(笑)。
Posted by Rach at 2006年11月25日 13:24
独立記念日の花火見ながら「んー、陣痛来だしたかな?」と言い始めてから4日後の7月8日に生まれて来たうちの娘。(陣痛微弱気味なのはどうも家系のようで・・)
地響きを立てて落ちる雷はびっくりしながらもそれなりに平気なくせに、彼女、花火は苦手です。今年の独立記念日の花火も、抱っこしてベランダに出て一緒に見ようと思ったのに「いかないの、おうちのなかはいる」と泣かれてしまいました。
アメリカの家庭なら必携のグッズ、Weberの丸い炭火grill買ってgrillもbarbecueも(特に南部ではB.B.Qという言葉にはこだわりがあるので、単に炭火で焼くだけのはgrill、長時間低温で加熱するのはbarbecueとちゃんと区別して言う)出来るようになったけど、花火の音が聞こえだしたら家の中に入ることになるんかなぁ、来年の独立記念日も。
Posted by おちか at 2006年11月25日 23:21
おちかちゃんへ
そっかー。おちかちゃんの娘ちゃんの誕生日は独立記念日に近いんだ…。暑い頃で大変だったでしょうね? うちは二人とも真冬生まれで、夜の授乳が寒くてねぇ…(笑)。全然関係ないけど、うちの娘は「出産予定日」に生まれて来たんですよ。きっと私に似て几帳面な性格なんだろうと…(爆)。

子供って花火苦手だよねぇ。うちの近所に公園があって、時々打ち上げ花火をしている人がいると、その音が怖い、と小さい頃の息子はよく言ってました。(今では「何や何や?」と野次馬根性丸出しで窓から覗いてますけど…)
娘ちゃんも今は音が怖いけど、それにも慣れて、今度は色のきれいな花火が大好きになりますよね、きっと。独立記念日の花火を小さい頃体験できたなんて良い思い出になりますよね。

grillとbarbecueとで違いがあるんですね。
フレンズ1-12その3
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470082.html
で hibachi (日本語の火鉢から来た英語)が出てきます。
その日本語訳がDVDでは「バーベキューコンロ」になっていたはずなので、私の日本語訳もそう書いてみたんですが、これが grill に使うものでしょうかねぇ?
フレンズ1-24その1
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470160.html
ではレイチェルの誕生日にベランダでバーベキューをする話が出てきて、実際、そのシーンも見ることができました。フレンズでは時々ベランダでやってるのを見ますよ。そうやって焼いたのをパンに挟んで食べるんですよね。私は白ご飯が欲しくなるんですけど…(笑)。
Posted by Rach at 2006年11月26日 08:00
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