シーズン2 第23話
The One With the Chicken Pox (水ぼうそうでおジャン?)
原題は「水ぼうそうの話」
セントラルパークにて。
最後に残ったバナナナッツマフィンを取り合いするモニカとチャンドラー。
チャンドラーがマフィンを掴むと、
モニカ: Oh, I ordered mine first. (あら、私が先に注文したのよ。)
チャンドラー: Yeah, but I'm, I'm so much faster... (そう、でも(掴んだのは)俺の方がずっと素早かったし…。)
モニカ: Give it to me. (それを私にちょうだい。)
チャンドラー: No. (やだ。)
モニカ: Give it to me. (ちょうだい、ったら。)
チャンドラー: Ok, you can have it. (わかったよ、これをどうぞ。)
チャンドラーがマフィンをペロっとなめて、モニカに渡したので、仕返しにコーヒーカップの縁をベロ〜ンとなめたモニカ。
モニカ: There you go. Enjoy your coffee. (はい、どうぞ。コーヒーを楽しんで。)
チャンドラー: That was there when I got here. (それ、俺がここに来た時にそこにあったよ。)
モニカとチャンドラーが取り合いしている時に、モニカは Give it to me. と2回言っています。
フレンズ2-21その15 のコメント欄 で、「Give it to me. を続けて2度言うのに、ちょっとどきっとした」というコメントをいただきました。
最初に私がこのセリフを聞いた時はスルーしていたのですが、この Give it to me. というフレーズは「愛のセリフ」(?)みたいですね。
QUEEN の曲で I WAS BORN TO LOVE YOU という曲がありますね。
キムタクが出ていたドラマ「プライド」のテーマ曲になっていた曲です。(ドラマは見てません)
この歌詞の最後の方に、
Yeah, I want to love you
Yeah, give it to me
という部分があります。
手元の歌詞カードの訳によりますと(私はCDを持っていたりする…笑) 「愛して、愛し抜きたい 君の愛を僕におくれ」となっています。
他にも検索していると、"Give It To Me" というタイトルの歌をいくつか発見しました。
カイリー・ミノーグ(Kylie Minogue)の歌にも、"Give It To Me" というタイトルのものがあるようです。
私はカイリー・ミノーグと言うと、Wink がカヴァーしていた「愛が止まらない」のオリジナル(Turn It Into Love)を歌っていた人、という知識しかないので、カイリーさんについては全く語れないのですが…。(あの頃、ユーロビートが流行ってましたねぇ)
この Give It To Me の歌詞をネットで調べたのですが、どう見ても「愛の歌」ですね。
出だしが、
I never ask for much
I just want some good lovin'
「多くは望まないわ。ただ素敵な「愛」が欲しいだけ。」
ですし…。
それも love じゃなくて loving と「躍動する進行形」(笑)なわけですから、「愛するという行為」を連想させるわけですよねぇ…って、何を書いてるんだ私は…(笑)。
で、
Give it, give it to
Give it to me like I want it
Give it, give it to
Give it to me like I want it
というフレーズが出てきます。
無理に訳すと「ちょうだい、ちょうだい、私が望むようにちょうだい」みたいな感じになるんでしょうか?(英語の歌詞というのは日本語に訳すとせっかくのニュアンスが消えてしまうようで、ほんと難しい…)
まぁ、きれいに表現すると「あなたの愛が欲しい」ってことなのでしょうが、もうちょっと情熱的な場面で使うと「今すぐあなたが欲しいわ。」つまりは「エッチしたいわ。」ということなんでしょうね、多分…。
こういう場合の it はいろんな解釈ができますが、it という漠然とした言葉が却って意味深だとも言えますね。
アリー my Love でリン(ルーシー・リュー)がエッチのことを it と表現したら、その "it" の発音があまりにもいやらしく聞こえるので相手の男性がいやがる…みたいな話を、リンがネルに話していた記憶があります。(どのエピソードか忘れたので、確認取れないんですが…)
そもそも、it の発音は日本語の「イット」と言うよりも、そのイは「イとエの間」みたいな感じで、それを意識して it と言うと、確かにちょっとエッチっぽいかも(笑)。
リンの真似をしてちょこっと練習してみましたけど…使う機会がなくってねぇ…(爆)。
ちょっと give it to me で脱線しすぎましたが…。
で、マフィンを取られた腹いせに、チャンドラーが嫌がるようにカップの縁をなめたつもりだったのに、そのカップはチャンドラーのではなくて、前の客のものでした。(やだ〜)
(Rach からのお願い)
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Joey: (watching the discussion) Hey Chandler, do we know that lady?
Chandler: Maybe, isn’t she the woman who lives below you and has sex really loud?
The Woman: (exasperatedly) Yes! Yes! Please, just give it to me!
Joey and Chandler: Yeah, that's her.
その女性はモニカにキャンディーを分けてほしいと懇願してるのですが、男性陣は違うような意味に受け取った要です。日本人は奥ゆかしいからYes! Yes! Pleaseとは言わないですね。
ところで男性が陰で女性を揶揄するときShe needs to get some.(彼女は欲求不満)というのが
あります。
そのエピソードは覚えています。が、その当時は、Give it to me. にそういう意味があるのを知りませんでしたので、その深い意味には全く気付いていませんでした。これを知っているのと知らないのとでは、面白さが全然違ってしまいますよねぇ。
いつも loud にそのセリフを言ってるから、ジョーイ&チャンには聞き覚えがあって、「あぁ、やっぱりそうだ。」とわかってしまったわけかぁ…。スクリプトを読むだけで笑えてしまいますね。DVDを改めて見直してはいないのですが、二人が声を揃えて Yeah, that's her. と言う姿が目に浮かびます。
前後のスクリプトを見ると、この女性はかなり自分勝手な理由でそのキャンディーを欲しがっているようですから、確かにこの頼み方は厚かましい感じがします。きっと情熱的な女性なんでしょう(いろんな意味で…笑)。
She needs to get some. という表現は初耳です。「何かを欲しがってる」って感じでしょうか?
ぐぐると、Ray Parker の She Needs To Get Some という歌詞がヒットしました。Ray Parker ってゴーストバスターズ(Ghostbusters)のテーマソングを歌っていた Ray Parker Jr. ですよね? (映画も見てないし、このシンガーについても詳しくないのですが、レイ・パーカー・ジュニアという名前に聞き覚えがあって…)
確かに歌詞を読むと、彼女はご不満でご機嫌ナナメのようでした(笑)。
シーズン6第13話でもレイチェルの妹がロスの部屋にいるのを窓から覗いてるシーンで、チャンドラーがこの意味の "get some" を効果的に使っていたので非常に強く印象に残っています。
日本語でも「アレがご無沙汰」なんて表現をしますが、この”アレ”に相当するのがここでの some って感じでしょうか。
some については、英辞郎にははっきりと、俗語で sex の意味である、と書いてあります。
some は「何か」とボカす言葉なので、文脈でそれとわかる場合には、some だけで十分なんでしょうね。
日本語でも、「アレ」「ソレ」みたいな言葉で表現しますから、そうやって直接的な表現を避ける、言わなくてもわかる、というのはどこの国でも同じということなのでしょうね。
6-13 に出てくるとの情報、ありがとうございます。また解説する日が来たら、そのセリフをじっくり見てみたいと思います。