モニカがベッドルームにダクトテープ(duct tape)を持って入ってきます。
リチャード: Ooh, duct tape. Was I supposed to bring something too? (あぁ、ダクトテープか。僕も何か持って来た方が良かった?)
モニカ: This is for the scratchy twins out there. I taped oven mitts to their hands. (これは外にいる「かゆかゆペア」のためのものよ。彼らの手にオーブンのミトンをテープで止めてきたわ。)
リチャード: You're strict. (モニカは厳しいんだね。)
モニカ: Well, It's for their own good. (だって、それが彼ら自身のためなのよ。)
英辞郎では duct tape をこう説明しています。
duct tape=ダクトテープ(米軍が第二次大戦中に弾薬ケースの防湿密封用として開発した粘着力が強く耐水性に優れた銀色のテープで、冷暖房のダクトや配水管などの補修に使われる。)
参考までにウィキペディア(笑)↓
Wikipedia 英語版: Duct Tape
be supposed to は「…することになっている、…することを予期(予想)されている」という意味。
この場合は、モニカがダクトテープを持ってきたので、リチャードはそれをエッチに使う小道具だと認識したふりをして、僕も何かそういう小道具を用意することになってたっけ?と返しているのですね。
scratchy は動詞 scratch 「(かゆい所などを)(つめなどで)かく」の形容詞形で、「(衣服などが)かゆくなる、ちくちくする」という意味。
a scratchy wool sweater なら「ちくちくするウールのセーター」という意味になります。
この場合は、「かゆがっている、すぐにかきたがる、かいてばかりいる」というニュアンスで使っているんでしょうね。
twin は「双子(ふたご)」ですが、本当の血縁関係がなくても、「似た人(もの)」という意味で使えます。
また twin という名詞は可算名詞で、単数形では「双子の一人」を指します。
フレンズ1-16その1 に、
チャンドラー: They're twins. (二人は双子だぞ。)
というセリフがありましたが、二人を指す場合は、twins と複数形になるわけですね。
何となく日本語の感覚だと、a couple 「(1組の)カップル、夫婦」などと同じイメージで、twin という名詞が「2人揃った双子のペア」を指すのかと思ってしまい、They're twin. とか、They're a twin. とか言っちゃいそうな気がしませんか?
twin には形容詞で「双子の」という意味がありますが、この形容詞は名詞の前でしか使えません。
こういう形容詞の用法を、「限定(的)用法」と呼びますね。
辞書には【A】と表示されていますが、これはattributive 「限定的な、修飾的な」という意味です。
それに対して、補語としてのみ使われる形容詞の用法は、「叙述(的)用法」と呼ばれます。
辞書では【P】と表示されていて、predicative 「叙述的な」という意味です。
つまり、twin という形容詞は「限定用法」のみで、「叙述用法」はないので、be 動詞の後ろで補語になることは出来ません。
ですから、「双子である」ことを be twin とは表現できないのです。
そういう意味でも、They're twin. という表現は間違いだ、ということになります。
形容詞として使う場合は、They're twin sisters. と、後ろに sisters、brothers、children など何らかの名詞がつく必要があります。
mitt は日本語にもなっているように「(野球の捕手・一塁手用の)ミット」のことです。
mitten 「ミトン、親指だけ離れているふたまたになった手袋」の語尾が取れて mitt になったので、意味は mitten と同じですね。
ですから、an oven mitt = an oven mitten で「オーブン用の手袋、ミトン」です。
(Rach からのお願い)
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duct tapeは本当によく使われていましたよ。水漏れ、ちょっとした穴を閉じる、ものとものをつなぐ等々。アメリカの人たちは本当にあれを万能テープと思っているみたいです。一家に一本duct tape!! そういう僕も、キッチンの流しの排水パイプから水が漏れた時、大家さんが修理しに来るまで、duct tapeで応急処置をしていました(苦笑)。
そうなんですか…やっぱりアメリカでは「一家に一本duct tape」なんですね(笑)。うちには、ガムテ(ガムテープ)しかありませんが…。
食べ物とかちょっとしたそういう日用品とかって、国が違うとスタンダードが全然違ったりするんですよね。日本人なら、ダクトテープって何?っていう人、きっと多いですよねぇ? 私も今回改めて調べるまでは、どんなものかよく知りませんでした。