2006年12月29日

フレンズ2-23その27

ジョーイが辞めようとしないので、別の方面から反撃に出るチャンドラー。
チャンドラー: Alright, okay, alright. So I can't fire Joseph but uh, I can sleep with his wife. (よしわかった。じゃあ俺はジョセフをクビにできないが、ジョセフの奥さんと寝ることはできるぞ。)
ジョーイ: Not Karen! (カレンのことじゃないよな?)
チャンドラー: Yeah, Karen. I'm thinking about having an affair with her. Oh, you know what? I just did. (もちろんカレンだよ。カレンとの情事を今考えているところだ。お、何だと思う? 今ちょうどエッチしたよ。)
ジョーイ: Ahh. What the hell are you doing to me, man? (あー、どうして俺に対してそんな(ひどい)ことができるんだよ。)
チャンドラー: Oh well, it's not me, it's my character! Chandie. Yeah the rogue processor who seduces his coworker's wives for sport and then laughs about it the next day at the water cooler. In fact, I have her panties right there in my drawer! (そうだな、それは俺じゃなくて、俺のキャラクターの仕業(しわざ)なんだ。チャンディーのね。同僚の妻を冗談で[遊びで]誘惑して、それから次の日にウォータークーラーでそのことを笑いながら話す、悪党プロセッサー[入力担当者]なのさ。実際、俺は彼女のパンティーをそこの机の引き出しにしまってあるんだ!)
ジョーイ: Really? (ほんとに?)
チャンドラー: No, freak show, she's fictional! (ほんとなわけないだろ、ただの変な芝居だよ、彼女は架空の人物だ!)

すっかり想像上の人物のジョセフになりきっているジョーイに対抗するため、自分もその世界の想像上の人物(名前はチャンディー!?)として、ある行動に出るチャンドラー。
チャンドラーのセリフ、"Yeah, Karen. I'm thinking about having an affair with her. Oh, you know what? I just did." というのは、
フレンズ2-23その16 でのジョーイのセリフ、
ジョーイ: Yeah. Joseph and his wife, Karen, are thinking of having a third kid... Ya know what? Just did. (そう、ジョセフと彼の妻カレンは3人目の子供を作ろうかと考えているんだ…おっ? ちょうど今[子供が]できたよ。)
を真似しているんですね。
空想の話なのに、本気で怒ってるジョーイがおかしいです。

sport はいわゆる「運動、スポーツ」の他に「娯楽、楽しみ」「冗談、ふざけ、からかい」という意味もあります。
for sport だと「冗談に、ふざけて」という意味になるようですが、「相手の気持ちなど考えずに、ただ自分の楽しみだけのために」というニュアンスもあるような気がします。
ウォータークーラー(飲用冷水器)という場所の設定が何だかとてもリアルだわ(笑)。

freak show というのは「見世物(みせもの)」のような意味ですね。
フレンズ2-18その23 で、freak of nature という表現が出てきたのですが、そこでの freak と同じようなニュアンスです。
そう言えば、映画「インデペンデンス・デイ」で the freak show という言葉が出てきました。
(連日、ID4 を引用して申し訳ないのですが、私はもっぱらドラマばかり見ていたので、見た映画が少ないんですよね。さらに、私が「英語学習の教材」としてDVDで見た映画は5本(!)くらいしかなくて、その数少ない映画のうちの1本が ID4 なんですよ。だから何かの単語から「そう言えば…」と連想する場合でも、映画が限られてしまうんですねぇ…ごめんなさい。)

昔、エリア51に墜落したUFOに乗っていたというエイリアンの標本が保存されている保管室。
オークンという科学者が、その標本を、大統領を始めとする関係者に見せようとするシーン。
オークン: This is... This is the vault. Or, as some of us have come to call it... the freak show. (ここが…ここが保管室です。もしくは、我々仲間内では、こんな風に呼ぶようになりましたよ…フリーク・ショー[怪奇ショー]と。)
その後、出てきたエイリアンは確かにグロテスクなので freak show というおどろおどろしい言葉がしっくりくるのでしょうね。
チャンドラーも、最初はただの演技のはずだったのに、ジョーイがすっかりそれにハマってしまって想像と現実の区別がつかなくなっていることが、何とも恐ろしく奇妙であるという意味で、freak show という言葉を使ったのでしょう。
全くどんな芝居だよ、この世のものとは思えないほど常軌を逸してるね、とでも言いたいわけでしょうね。


フィービーは手にミトンを巻かれています。
かゆいところをかきむしらないようにモニカに巻かれたんでしたね。
レイチェルは出掛ける前に、フィービーに料理の説明をしています。
レイチェル: And there's a peach cobbler warming in the oven. So the plate's gonna be hot, but that shouldn't be a problem for you. (それからピーチコブラーがオーブンで暖まってるから。オーブンのプレートは熱いけど、あなたには問題ないはずね。)

cobbler とは研究社 新英和中辞典によると、
1.コブラー(ぶどう酒などにレモンなどのスライス・砂糖・氷を入れた飲み物)
2.(米)コブラー(パイ)(上部だけに厚いパイ皮をかぶせたフルーツパイの一種)

だそうです。
このセリフのコブラーは、当然、パイのことですね。
peach cobbler ってどんな感じのお菓子かな?(まぁだいたい想像はつくけどな…)と思いながら検索していたら、こんなサイトを見つけました。
Hannah Swensen Mysteries by Joanne Fluke
ジョアン・フルーク作の Peach Cobbler Murder という本があるようです。(翻訳本のタイトルは「ピーチコブラーは嘘をつく」)
このジョアン・フルークという作家は、ハンナ・スウェンセンを主人公にしたお菓子がらみのミステリーシリーズを書いておられるようですね。
みんなタイトルにお菓子の名前が入ってる(笑)。
翻訳本もたくさん出ており、日本でも有名な作家・シリーズのようです(私は全く知りませんでしたが)。
コブラーについては簡単な説明がウィキペディアにあります。写真も載ってます。
Wikipedia 英語版: Cobbler (food)
で、「オーブンでやけどしないように」と普通なら言うところだけど、「もうすでに手にミトンをはめているので大丈夫ね」ということですね。

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posted by Rach at 12:28| Comment(2) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちわ。

本題でないところに反応してしまいますが、インデペンデンス・デイのオークンは、スタートレックのデータ役の俳優でしたよね。データったらこんなにうす汚いおじいさんになってしまって、、、とちょっとショックを受けたのを覚えています(あなたロボットのはずでしょ。年とるな!みたいな)。

この映画、ストーリーはバカバカしいけれど、俳優陣はよかったですね。私の大好きなビル・プルマン(大統領役)、ウィル・スミス、そして、ジェフ・ゴールドバウム。彼はジュラシック・パークのときも確か学者役で出ていて、かっこよかったです。

それにしても、ストーリーがいかにもアメリカっぽくって、最後に大統領が戦闘機の一操縦士として出陣したりする、あり得ない展開となる。大統領の役割はそういうことじゃないでしょっ!とつっこみたくなりながら、私も私で、出撃前の大統領の演説に涙してしまったりするアホな視聴者なのでした。
Posted by YN at 2006年12月29日 21:40
YNさんへ
そうです。オークンはデータ役のブレント・スパイナーですよね。それを楽しみに映画館に見に行ったというのもあったんですが、本当に小汚いおじさんの役でねぇ(泣)…典型的なマッド・サイエンティスト、ってやつですね。確かにちょっぴりショックでした(笑)。

この映画は、映画館でも見たし、DVDも持ってます。ですから、好きな映画なんですが、この映画が「特別に大好き!」ってわけでもないんですよ。何度も引用しているから、えらくこの映画に「入れ込んでる」と思われるのも困るなぁ、と思って、ちょっと言い訳みたいなことを上に書いてみたんですが…。
でも、そのバカバカしいほどのストーリーが、単純明快で、みんなのイメージするアメリカの、わかりやすい部分だけをピックアップして作られている、という感じがするので、ある意味マンガチックだという意味で面白いなぁ、と思うんです。
「これがアメリカだ!」と思ってしまうと、きっとアメリカ人に怒られると思いますけどね。

俳優は確かにいいですよね。ビル・プルマンはソフトな感じが素敵です。ウィル・スミスは他の作品を見たことないんですよ。
ジェフ・ゴールドブラムはものすごく個性的な俳優さんだと思います。私も「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」(The Lost World: Jurassic Park)は映画館で見ましたよ。

大統領が前線に出るなんて、あり得ないわけですが、兵士たちの心のどこかに「共に戦って、苦労を分かち合ってくれるリーダー」みたいなものを求める気持ちがあるのかも。
彼は湾岸戦争のパイロット出身で大統領になった、だから、政治家の権謀術数は苦手、という設定になっていましたが、彼自身も戦闘機に乗って戦うことで、その呪縛から逃れられた、という救いみたいなものもあるんでしょうね。
彼は原爆を使用することに最後まで抵抗して迷っていた、という描写があったのも良かったと思いましたし。

あの出撃前の演説、私も大好きなんですよ。あれを聞くといつも泣きそうになってしまう私は、扇動に乗りやすいタイプで危険なのかもしれませんが(笑)、いかにもアメリカの大統領の演説、という感じで、日本であんな風に国民の心を動かせる演説のできる人がいるだろうか、などと思うと、アメリカという国がうらやましいなぁ、と思えます。あのチャプターだけ何度も繰り返して見たので、あの演説の部分はよく覚えていますよ。
"Today, we celebrate our Independence Day!" と言った後、みんなが敬礼しますよね。あそこでいつもジーンとします。CMでも、その演説の部分と、ホワイトハウスなどが爆発する特撮部分をよく取り上げていましたが、そのCMを見て「面白そう…早く見たいなぁ…」とワクワクしていたのを覚えています。実際の爆発シーンは、CMや映画予告編で見すぎたせいか、あまり驚かなかったんですけどね。
Posted by Rach at 2006年12月30日 07:08
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