花婿姿のバリーがやってきます。
バリー: Min. Oh, Rach, you're still here. At our wedding, they were packing up the chopped liver about now. (ミンディ。やぁ、レイチェル。まだここにいたの。僕たちの結婚式では、出席者の人たちは今頃チョップ・レバーを(持ち帰り用に)詰めていたところだね。)
レイチェル: Yeah, I love that story. Um, I got a question for you guys. Why do people keep saying it's good to see me up and about? (えぇ、その話は本当に楽しいわ。あ、あなたたちに一つ質問があるんだけど。どうしてみんな、私が元気になった姿を見て良かった、って口々に言うの?)
ミンディ: Well uh, after you ran out on your wedding, Barry's parents told people that you were sort of....insane. (えーっと、あなたが結婚式を逃げ出した後、バリーのご両親がみんなに言ったのよ、あなたはちょっと…正気じゃなかった、って。)
レイチェル: Insane? (正気じゃない、ですって?)
ミンディ: From the syphilis. (梅毒のせいで。)
レイチェル: What?! (何ですって?)
バリー: Yeah, what were they gonna say? You didn't love me anymore? (そうだよ、両親は(他に)何て言える? 君が僕をもう愛してない、って(言えばいいのか)?)
Chopped liver というのは「みじん切りにしたレバー(肝臓)」ということですね。
日本語では「レバー」と言いますが、発音は英語の文字通り「リヴァー」です。
よく似た単語に、lever 「てこ、レバー、操作棒」がありますね。
この lever は、主に「レヴァー」と発音されますが、研究社 新英和中辞典によると、「リーヴァー」と発音されることもあるようです。(う〜ん、ややこしい)
Wikipedia 英語版: Chopped liver
上のウィキペディアには、「アメリカやカナダの Kosher delicatessens の一般的なメニューである。」と書いてあります。
delicatessen は「デリカテッセン、調整食料品店、そのまま食卓に出せるような調理済みの食品を売る店」のことですね。
Kosher は、Merriam-Webster Online Dictionary によると、
kosher: selling or serving food ritually fit according to Jewish law
つまり、「ユダヤの慣習・戒律に従い儀式に則った食べ物を売る、または食べ物を出す」という形容詞なので、Kosher delicatessens は「伝統的ユダヤ料理を扱うデリカテッセン」という感じでしょうか。
この chopped liver について、ウィキペディアの Chopped liver in popular culture という項目に面白いことが書いてあります。
訳しますと、
「その変わった味とグレーの見た目のため、chopped liver は acquired taste (次第に好きになる味)であり、夕食の席で誰もが好きで気楽に食べる、という食品ではない。このことが、ユダヤ系アメリカ人が使う一般的な表現、"What am I, chopped liver?" (俺って何者? chopped liver か?)を生み出した。それは人付き合いの面において、無視されたことに対しての欲求不満や怒りを表すものである。」
英辞郎にも、
chopped liver=(名詞1)チョップレバー(レバー料理の一種)
(名詞2)「取るに足りない人[物]」
という語義が挙げられていますし、
Merriam-Webster Online Dictionary にも、
chopped liver: (slang) one that is insignificant or not worth considering
「(俗語) 重要でないもの、考慮に値しないもの」と書いてあります。
上のウィキペディアには、その作り方まで書いてありますので、興味のある方は是非どうぞ(笑)。
写真はこちら(↓)。
AtarChef Blog: kosher recipes: Qualified Cooking Advice: Chopped Liver
pack up は「…を詰める、詰め込む」という感じですから、料理を折り箱(?)に詰めている雰囲気が出ていますね。
つまり、バリーとレイチェルの結婚式ではレイチェルが逃げ出したので、せっかく用意したご馳走をその場で食べてもらうことが出来ずに、箱に詰めて帰った、途中で(というより元々始まることもできなかったのでしょうが)お開きになってしまった、というイヤミを言っているのですね。
ネットスクリプトでは about now となっているのですが、DVDの字幕は by now となっていました。
実際の音声は about now と言っているようなので、上のセリフは about にしておきました。
about now なら「今頃、今時分」、by now なら「今頃はもう、今頃までには、もうそろそろ」という感じになりますね。
run out on は「(家族・友人などを)見捨てる、(仕事などを)放棄する、(約束などを)破る」。
この場合は、「結婚式を逃げ出す、すっぽかす」という感じです。
フレンズ2-9その5 にも出てきました。
insane は「正気でない」。
フレンズ1-19その5 にも出てきました。
syphilis は「梅毒」。性病ですね。
理由なら他にもいろいろあるだろうに、と思うのですが、よりにもよってこんな病気が理由だと言われるなんて、よほどレイチェルのことを恨んでいたのでしょうね。
(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気blogランキング
にほんブログ村 英会話ブログ
2007年01月26日
この記事へのコメント
コメントを書く