シーズン3 第1話
The One With the Princess Leia Fantasy (マンハッタンの6人、再び)
原題は「レイア姫の幻想の話」
今日からシーズン3に突入、ということで、記事タイトルの書き方をちょっと変えてみました。
記事で何かしらメインとなる話題がある場合には、その話題をタイトルの前に持ってくる…というだけなんですが(笑)。
フレンズのエピソード番号(フレンズ3-1)とその順番(その1 など)は、ただの「記事の連番」みたいなもので、記事を整理するのと後から参照するのが便利なようにつけているだけです。
例えば、人気blogランキングでは、表示される最新記事のタイトルには文字数制限があって、「フレンズ2-24その23+コメディアンとドラムの話」という記事タイトルの場合でも、「フレンズ2-24その23+…)」という表示になってしまっていたので、ずっと前から記事タイトルをもっとわかりやすくしなくちゃ!と思っていたんです。
毎回無理にメインテーマを掲げるつもりはないので、記事のほとんどはこれまで通り、フレンズの連番のみとなると思いますが…。
ということで、早速、今日のメインテーマは「トニー・ダンザの替え歌の話」です。
あ、それから今さらですが、いつも「…の話」とつけているのは、フレンズのエピソードタイトルがいつも、The One With(または Where) 「…の話」となっているのに倣っているだけのことですが…お気づきでしたか?(笑)
朝食を食べているところ。
ロス: I have to say "Tupelo Honey" by Van Morrison. (絶対、ヴァン・モリソンの「チュペロ・ハニー」だよ。)
レイチェル: No way! The most romantic song ever was "The Way We Were." (まさか。今までで一番ロマンティックな歌は、「追憶」よ。)
フィービー: See, I-I think that one that Elton John wrote for, um, that guy on "Who's The Boss?" (ねぇ、私はエルトン・ジョンが「フーズ・ザ・ボス」に出ているあの男性のために書いたあの歌(が一番ロマンティック)だと思うわ。)
レイチェル: What song was that, Pheebs? (フィービー、それってどんな歌?)
フィービー: Hold me close, Young Tony Danza. (♪しっかり抱いて、ヤング・トニー・ダンザ♪)
いろいろ出てきた固有名詞についてはこちら(↓)。
Wikipedia 英語版: Van Morrison
Wikipedia 英語版: Tupelo Honey
Amazon.co.jp: Tupelo Honey [Original recording remastered] [from US] [Import]
Tupelo Honey というヴァン・モリソンのアルバムがあって、その6曲目に同じタイトルの曲が入っているんですね。
上の Import 盤のサイトは試聴できます。
The Way We Were は1973年の映画「追憶」。
バーブラ・ストライサンド、ロバート・レッドフォード主演。
その主題歌をバーブラが歌っているのですね。
IMDb: The Way We Were (1973)
Amazon.co.jp: 追憶 コレクターズ・エディション(DVD)
Amazon.co.jp: 追憶 バーブラ・ストライサンド(CD)
この映画見てなくて、テーマ曲も知らなかったのですが、iTS(iTunes Store)で検索して、「追憶」のテーマだと思われるものをいくつか聴いてみてわかりました。
確かに聴いたことある、ある。素敵な曲です。
Who's the Boss? というのは Tony Danza 主演のシットコムのようです。
Wikipedia 英語版: Who's the Boss?
IMDb: "Who's the Boss?" (1984) [TV-Series 1984-1992]
ざっと概要を説明すると、元野球選手で、男やもめの Tony Micelli (演じるはトニー・ダンザ)が、live-in housekeeper (住み込みの家政婦・家事をする人)として働く、という話のようです。
娘役でアリッサ・ミラノも出ているらしい。
でも、このシットコムのストーリー自体は、このフィービーの歌とはあまり関係ないので、説明はこのくらいにしておきます。
私は見たことないんですが、結構有名なドラマみたいですね。
このドラマの主題歌をエルトン・ジョンが歌っているのかな?と思って、「"Who's The Boss" Elton John」でぐぐってみたんですが、主題歌ではありませんでした。
でも、興味深い情報を見つけました。
Wikipedia 英語版: Tiny Dancer
ウィキペディアの説明を訳すと、
タイニー・ダンサーは、Bernie Taupin が作詞したエルトン・ジョンの 1971年の曲。ジョンの5枚目のアルバム Madman Across the Water に収録されている。そのアルバムでは一番有名な曲で、多くのファンには彼の名曲の一つとして認識されている。
そして、Lyrical confusion 「歌詞の混乱・混同(?)」という項目に、興味深い話が書いてありました。
偽りの聞き間違いである、"Hold me closer, Tony Danza..." (もっとしっかり抱いて、トニー・ダンザ…)は、人気の高い[よく知られている]内輪ネタ[楽屋落ち]になっている。その(エルトン・ジョンのオリジナルの)歌は、その俳優が有名になった時から数えて7年前の歌であるが[その歌の発表から7年後にその俳優は有名になった]。
テレビシリーズ「フレンズ」で、フィービーというキャラクターが、お気に入りのラブソングを聞かれた時に、
"The one Elton John wrote about the guy from Who's the Boss ... you know... [begins singing] Hold me closer Tony Danza..."
と答えたことが、そのジョークの発端である。
皮肉なことに、コーラスの最後の2行(Hold me closer tiny dancer の部分ではないが)では、多くの人が、正確な言葉を聞き分けるのに苦労する。
Lay me down and she's a blender
You had a visitor today.
と聞こえる、またはありそうにない他の歌詞に聞こえる、または全く聞き取ることができない部分は、実際には、
Lay me down in sheets of linen
You had a busy day today.
という歌詞である。
Amazon.co.jp: Madman Across the Water [Original recording remastered] [from US] [Import]
この Import 盤のサイトでは試聴できますが、残念ながら、フィービーが歌った部分ではありません。
iTS でも探してみましたが、Elton John が歌う Tiny Dancer はなく、他の人のカバーで聴ける部分も、アマゾンと同じようなところです。(そこがサビなのかなぁ?)
上の「そのエルトン・ジョンの歌から7年後に…」の話ですが、IMDb: Tony Danza を見ると、彼の Actor-filmography は 1977年から始まっていますので、確かにエルトン・ジョンがこの曲を発表した時には、彼はまだ俳優として活躍していなかった、ということで、7年後という数字もだいたいそれに一致しています。
フィービーが歌ったものは、「替え歌」というか「空耳ソング」みたいなものでしょうね。
本当の歌詞は、"Hold me closer tiny dancer" なのですが、「タイニー・ダンサー」が「トニー・ダンザ」に聞こえる、ってことです。
フィービーのセリフでは、"Hold me close, Young Tony Danza" になっていましたが、オリジナルの歌詞は、closer と比較級になっていますし、young も必要ない気がします(笑)。
Young を入れたのは、少し前のドラマで「あの若い頃の」という意味のジョークでしょうかね?
ウィキペディアに書いてある替え歌のフレーズ、"hold me closer tony danza" でグーグルフレーズ検索すると、かなりのヒット数がありますから、この替え歌はかなり有名のようです。
そして、ウィキペディアによると、それはフレンズでフィービーが言ったのが最初、のように書いてあるので、もしそうだとしたらすごいなぁ、さすが人気ドラマだ!と思うのですが…。
このエピソードでフィービーが言う前にはなかった替え歌なんでしょうかねぇ?
脚本家が考えたオリジナル?
それとも、そういう替え歌は巷では有名で、それを公に発表したのがフレンズが最初、ということでしょうか?
コーラス部分が聞き取りにくい(何を言っているのかわからない)曲らしく、替え歌になりやすい曲だということみたいです。(日本で言うとサザンみたいな感じでしょうか?)
フィービーが「フーズ・ザ・ボス」の…という話をした時にお客さんはすでに笑っているのですが、その後、実際にその替え歌を歌った後、やんやの喝采が起こっています。
最初の笑いは、「あ、またフィービーが何か妙なことを言おうとしている」という笑いなのか、知ってる人は知ってるネタなので聞く前にその替え歌のことだとわかって笑えてしまったのか、どちらでしょう?
いろんなリンクを辿っているうち、こんなサイトも発見しました。
bewild.com: Fan Club Tiny Danza T-Shirt
小さなダンザ(Tiny Danza)が手のひらに乗っているイラストが描かれたTシャツです。
そこの説明にも、このエルトン・ジョンの替え歌の話が書いてあり、そこからこのデザインが生み出されたようですね。
(Rach からのお願い)
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Rachさんのブログの助けを借りながらどうにかシーズン3まで来ることが出来ました。いつも本当にありがとうございます。
各エピソードを3〜5回は見ているのですが英字幕がないとまだ上手く聞き取れない(英字幕があっても8割前後)のですが、やっぱりこういうのは数をこなしていくしかないのでしょうか!ちなみに初見(初聴?)だとひどいときは2,3割くらいしか理解出来てません(泣)
Rachさんがシーズン10の解説をし終えるまでに頑張って追いついて行きたいと思ってますのでこれからもRachさんのブログを訪問させていただきますね!それでは失礼します!
初めまして! コメントありがとうございます。
温かいお礼のお言葉もありがとうございます。拙ブログが英語学習のお役に立てているとしたら、大変光栄で嬉しいです。
TOEIC のような「非ネイティブ向けの試験」のナレーションと違って、ネイティブが娯楽として楽しんでいるドラマや映画の英語は、容赦がない分、聞き取りも難しいですよね。ですから、おっしゃるように「こういうのは数をこなしていくしかない」ということになるでしょう。
ですが、「ひたすら長時間リスニングをしていたら聞けるようになる」かと言うと、そういうことでもなくて、もちろん多聴も大事なのですが、それと同時に「発音の基礎」的なことも、簡単で良いので一通り学んでおかれることをお勧めします。
最近私がお薦めしているのは、野中泉さんの「英語舌のつくり方」というご本です。
また、リスニングというのは、音そのものを聞き取っていることプラス、「この文脈でこの音なら、この言葉しかないだろう」的に、文脈から判断していることも大いにあります。
その件については、過去記事、
リスニングの脳内処理
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388471687.html
で書いていますので、またご参考にしていただけると幸いです。
今はシーズン7 を解説中で、昔は無理だろうと思っていたファイナルのシーズン10 というゴールも見えなくはない、という気持ちになっているところです。そのように言っていただけると、シーズン10 の解説を終えるまで頑張って行こう!という元気が湧いてきます。ありがとうございます!
これからも頑張りますので、今後ともどうかよろしくお願いいたします。