出だしでつまずく 1級面接2回目 の記事の続きです。
前回からの反省点としては、質問の意図をよ〜く理解して、それから外れないようにスピーチすること。
質問に対する答えを、最初にきっちりと語ってからスピーチを始めること、だけは忘れないように、と思いました。
ただ、問題は、最初の2分間のスピーチで、どうしても沈黙してしまう瞬間がある、ということです。
どうして、いつもいつも、頭でイメージしていることが、口からすっと出てこないんだろう?
それは、やはり「話す」経験が絶対的に足りないからだ、と思いました。
頭が真っ白になって焦っている自分、それを見てがっかりしているようなネイティブの顔、私の言っていることが通じていないのがありありとわかる相手の表情、または「君の言いたいことがわかるよ」と頷いてくれる相手の笑顔…。
そういう生身の人間のリアクションを身をもって感じることで、「もっとわかってもらいたい。」という気持ちになれるんだと思うんですね。
私は「英会話スクール」というものに通ったことがありません。
別に、英会話スクールが無意味だと思っているわけではありません。
まずは自分である程度の英語力を先に身に付けて、それから、その英語力を試し、訓練する場として、スクールを利用するのが理想的だ、と私は思っているのですね。
いつかもっと時間が出来たら通いたいなぁ、という漠然とした思いはずっと持っていましたが、今すぐに通いたい、と思ったこともこれまではなかったのです。
ですが、二次試験に2回失敗して、本当にスクールに通うことを視野に入れるべきなのではないか、と思うようになりました。
マイブログのタイトル下に書いているように、「海外経験なしで」というのが、私の最大の「ウリ」なのです(笑)。
DVD学習だけでここまで(って大したことないけど)できるようになった、というのが私の宣伝文句で、DVDを活用することで日本にいながらでも多くのことが学べる、というのを実感しているから、そういう趣旨のブログを書いているわけですね。
「DVDだけで」というのには、「英会話スクールには通わないで」という意味も暗に含ませていました。
誰か個人に指導されることなく「家で独学で」という意味です。
そういう意味で、スクールに通わずにいかにして英語力を伸ばすか、ということにこれまでは取り組んでいたわけですが、ここまで来ると、「ただの意地でしかない」と思いました。
他のことは貪欲に「日本語訳でもカタカナ英語でも語呂合わせでも、知識を身に付けるのに役立つものは何でも使え!」が私のモットーだと言うのに、「スクールに通わずに」ということだけ、何故か頑なにそれにこだわっている自分に気付いて、もうそれもそろそろ限界だと思ったわけです。
やっぱり、「実際に人と英語で会話してみる、という経験を積まなければわからないことがたくさんある」ということを思い知ったのですね。
3回目の面接試験(2007年2月)で落ちたら、次の4回目(2007年7月)はまだ一次免除の資格があるはずなので(そうですよね?)、3回目はこのままの状態で受けるとして、もし3回目の試験がまたダメだったら、その4回目に向けて、2007年5月くらいから、スクールに通うことにしよう、と心の中で決めていました。
私事ですが、この4月から下の娘が幼稚園に行くので、それが落ち着いた5月頃なら通えるかなぁ、と思ったのです。
運良く3回目で何とか通ったので、英検面接対策として今すぐ英会話を習う必要はなくなったのですが、今でも、行きたいなぁ、とは思っています。
まだパンフレットももらってないし、スクールで説明も聞いていませんが、あそこにしようかな、と決めているところも一応あります。
やっぱり面接での自分の様子を見ていると、まだまだ足りない部分が多くて、それを実感している今だからこそ、英会話に通うことで、貪欲に学べるような気がするのですね。
ということで、3回目の試験は、スクールに通わずに挑戦する最後の試験だったわけです。
ですから、独学でできることは何か、をいろいろ考えてみました。
ブログを書くのは休みませんでしたが、それ以外の時間は、極力、そういうスピーチの本や自分で作った文章を音読したり、家事の合間にぶつぶつ独り言でスピーチの練習をする、などして、常にそのことを念頭において過ごしていました。
ただ、悲しいかな、だんだんそういう勉強が苦痛に、というか、「飽きて」くるようになってしまったんですね。
相手がいない状態でそういうスピーチの練習をするのも何だか甲斐がないし(笑)、重要な表現やフレーズも、「暗記はできていないのに、読み飽きちゃった」という状態になってしまったのです。
「読み飽きちゃった」ものを読むのはつまらないし、何度やっても頭に入りません。
だから、こういう勉強法ももう限界で、3回目の試験が終われば、こういう英検二次試験だけにターゲットを絞った勉強はやめにしよう、と思っていました。
3回目の試験までは、とりあえず時間があれば英検面接関連のものを見るようにするけれど、3回目の結果がどうであれ、それが終われば、普通に楽しくブログを書いて、興味のある分野の英語にあれこれ手を出していくことで英語を伸ばす、という方向に変えようと思っていました。
「また」落ちたら、「また」この勉強をあと数ヶ月続けないといけない…そう思うと、何だかやる気が出ないんですよね。
だから、「3回目までは」と決めることで、何とかこのスピーチがらみの勉強に集中できたような気がします。
「これさえ終われば、また好きな方法で英語を勉強できる」と思って、それだけを楽しみにしていました。
本来であれば、「英検のために勉強をして力をつける」のではなくて、「英検に合格できるほどの実力がついたから受ける」というのが自然なんだろうと思います。
3回目に落ちたら、もうそういう気持ちで続けていかないと、英語の勉強そのものが苦痛になりそうな気がしました。
4回目もダメなら、また一次試験をもう一度受ければいい、と結構気楽な気持ちでした。
もちろん、今度もすっと一次に通るかどうかはわかりません。
正直、確率は半々ぐらいだと思いますが、もう、一生の間にどこかで通ればいいや、くらいの気持ちでいた方がいいんじゃないかと思いました。
本当に「英語を使える人間」になれば、英検1級は自然とクリアできるものだと思うことにしたのです。
続いて明日の記事で、その「なんとか通った」という3回目の面接の当日のやり取りについて書いてみたいと思います。
(Rach からのお願い)
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「英検のために勉強する」のではなく、@英検に合格できる実力がついたから受ける」という考え方には、まったく同感です。スコアに見合った英語力がないという結果では満足できません。逆に、スコアの割に話せるな〜と思われるほうが、私の場合うんと心地よいのです。今の私の英語力、おそらく準1級に届くか届かないかだと思います。
TOEICで800点なんてとったら、それこそ疑心暗鬼に陥りそうです。自分の力は、自分が一番わかります。
背伸びしても仕方がないんですよね...。いつまでもつま先だって歩き続けているわけにはいかないんですから.....^^;
私が1級2次試験を初めて受けたのは、30歳の前半でした。その時はRachさんと同じで、テーマを選んだものの、すぐに話につまってしまい、長〜い沈黙が続きました。(あの沈黙は嫌〜ですね)もちろん不合格でしたが、その後は出張なども重なり、いつしか英検とは疎遠になっていきました。内心、2次試験は受からないと思っていたことも疎遠になった理由でした。それから8年たって、英検1級を再度受験したところ、まずビックリしたのが、いままで四苦八苦して読んでいた長文がやさしく感じたことでした。手前味噌になりますが、1次は余裕の通過でした。そのあと出張が入り1回パスしてしまいましたが、次の2次試験はちゃんと受けました。当方のブログ記事「話す内容を持っているか」で書きましたが、この2次試験で帰国子女にビビリながらも、今回は受かる自信がありました。なぜかというと、その8年間に毎週タイム誌を読み、年間50冊以上のペーパーバックを読んできたからです。このころペーパーバックの通算読書数は600冊に達していたと思います。歴史、経済、教育、心理学、宗教等、何がでても話せるという自信がありました。むしろもう一歩進んで、話したいという気持ちが強かったです。2次試験のテーマはいくつかありましたが、臓器移植を選びました。それまで「死」についてのテーマの本はかなり読んでおり、自分なりに考えてきた問題でした。試験官も私の話に興味を持ったようでした。質疑応答では臨死体験についても言及しました。試験が終わって部屋を出るときに、ボブさんという試験官の顔に「もっと、臨死体験の話を聞きたい!」ということがありありと書いてありました。
30代前半と40代に受けた2次試験では何が違ったかというと、英語の力はもちろん違いましたが、話す内容をいっぱい持っていたということだったと思います。
ただし、私の場合あまりにも読むこと、書くことに偏ってしまったために、TOEICのような、居合い抜きのような速さで読まれる英語の音をつかめません。それでもいままでは「いいや」と思っていました。「試験のために勉強する」ことは、自分の主義に反していたし、自分は自分なりに、「本当に読むこと」を極めたんだという自負があったからです。ところが、「英語の虎」さんのブログを読んで、この自負は無残にも崩れ落ちてしまいました。内容語と機能語の話しを読んだとき、はじめて自分は英語のリズムで読んでいないことを知ったのです。私はそれまでネイティブと同じに読んでいると思っていたのですが、間違いだと知りました。ネイティブと同じリズムで読めなければ「本当に読む」ことになりません。そのようなわけで、自分の「本当に読む」ことを極めるために、苦手なTOEICを受験する決意をしました。50歳から英語の音声を学ぶはちょっと遅いかもしれませんが、可能な限り900点に近づけたいと思っています(いまのところ、700点が精一杯のような気がしますが…)
すみません、長〜いコメントになっちゃって。いつも長いコメントでみなさんにご迷惑をかけておりますが、今後ともよろしくお願いいたします。
ご無沙汰どころか、頻繁にコメントを下さって本当にありがとうございます。いつも、長〜い記事を読んでいただいて感謝しています。
「スコアに見合った英語力がないという結果では満足できません。」というご意見には、全く同感です。
このブログを始める前にTOEIC930点を「一応」(笑)持っていたのですが、その頃の私は、「TOEICというテストでは、その形式に慣れたお陰でそんな点が取れるようになったけれど、実際のところはどうなんだろう?」という感じでした。ちまたで言われているような900点ホルダーのイメージと、自分とがすごくかけ離れているように思っていましたね。DVDを鑑賞して英語力を伸ばしたので、リスニングはそれなりに自信があったけれど、リーディング能力については自信が持てなかったし、ライティングやスピーキング能力に関しては、全くの未知数(笑)だと思っていました。
私もリスニングに関しては、TOEICの点数が良いとか悪いとかよりも、アメリカのドラマを聞き取れる、観客と一緒に笑える自分がすごいな、と自画自賛(笑)していました。「TOEICリスニングは満点だけど、ドラマや映画は聞き取れない」というよりも、「点数はともかくドラマで大笑いできる」という方が、私にとってはずっと意味のあることでした。
点数は、自分に自信を持たせるためと、人に自分の英語力を示すための指標です。もちろん、そういう資格はあるに越したことはないですが、自分の実感として「話せる」とか「書ける」と思える方がずっと大事ですよね。
試験のために勉強すると、多分、試験の点数は上がるでしょう。慣れだけで点数が上がる、ということもありますよね。ただ、そういう勉強をすることで鍛えられる能力というのもあるし、自分では気付かない欠点に気付くこともあるので、一概に試験勉強そのものが悪いとは言い切れないかもしれませんね。
良い点にしろ、悪い点にしろ、試験の点数や英語の資格に振り回されずに勉強を続けていけたら、と思いますよね。私はこの1年、完全に英検に振り回されていたので(笑)、もうそういうものに振り回されないで済みそうなのが何より嬉しいです。
コメントありがとうございます。英検1級については、やはりいろいろと語りたくなってしまいますよね(笑)。私は英検のことを「自分の記録」として書いているのですが、それに他の方が反応して下さるのはとっても嬉しいです。
かいちゃんさんの1級にまつわるお話は既に読ませていただいていました。上のコメントに書かれている「長文がやさしいと感じた」というお話は、よくわかります。
私は学生時代(20歳くらいの頃)に1級の一次試験で落ちたのですが、その時に長文が非常に難しいと感じました。それでこれは一生無理だと思ったのです。ところが2006年2月に、英検1級に向けて勉強し始めた時に、問題集を見て、「前に感じたほど難しいとは思わない」と思えました。相変わらず知らない単語はあるけれど(笑)、それが文章を読むのに支障になるほどではない、と思えたのですね。今度はいけるかも、とその時思いました。
二次試験の話を一通り書いた後、一次試験のことも書くつもりにしているのですが、一次試験は勉強している時も、試験を受けた時も、それなりの手ごたえというのを感じることができました。
かいちゃんさんは、たくさんのペーパーバックを読んでこられたのですね。英語力を伸ばしてきた人、というのは、必ず「私はこれをやったぞ!」というのを持っているものですよね。
私が唯一自慢できるのは、「DVDを徹底的に見た」ということです。フレンズとアリーmy Love と新スタートレック(笑)を全シーズン見た、というのが私の密かな自慢(笑)なんですよ。まぁ、それだけリスニングしていれば、TOEICのリスニングにもそれなりに対応できるようになるだろう…という感じです。費やした時間はかなりのものになりますから、手っ取り早くTOEICの点を伸ばすのに適したやり方だとは思えませんが(笑)。
私はTOEIC900点超えを目標にはしていましたが、それだけのためにDVDを見ていたのではなくて、ただ、ドラマの英語を聞き取れるようになりたい!という気持ちが先にあったのです。結果として、リスニングテストの点も上がった、ということですね。そういう部分では、かいちゃんさんの「ペーパーバックをたくさん読んできたから、英検の面接で困ることがなかった」ということと同じなんだと思います。
TOEICの英語も最初は早いと思いますが、慣れてくるとそうでもありません。ドラマの英語の方がずっと早くて不明瞭です。そういう意味では、先にドラマから入った私にとっては、TOEICのリスニングの点を上げることは、問題を解くテンポを身につけることで対応できた気がします。
「英語の虎」さんとかいちゃんさんとは、お互いのブログで頻繁にコメントを交換しておられますよね。そんな風に「お互いに刺激し合える英語学習者の友人を見つけられること」が、ブログをやっている醍醐味なんだろうと思います。私もブログを始めてから、いろんな人に刺激をもらったり、知らないことを教えてもらったりして、今日まで続けてこられたのだと思っています。
私が英語のやり直し学習を始めたのは30代前半で、その時に初めて発音を基礎から学び直したのですが、その年齢でも、それなりのことは学べたと思っています。ですから、「ちょっと遅いかも…」などと心配される必要はないと思いますよ。聞き取れるようになってきたら楽しくなって、楽しくなったら問題を解くのが苦痛でなくなりますから。