2007年04月11日

フレンズ3-2その27

レイチェルはなかなか機嫌を直してくれません。
ロス: Right. Right, okay, okay. I'm sorry. I'm sorry I yelled. (わかった、よくわかったよ。ごめん。怒鳴ったりして悪かったよ。)
レイチェル: That's fine. (そのことはもういいのよ。)
ロス: No, but, you're-you're mad. (でも、君は怒ってるよね。)
レイチェル: I'm not mad. (私は怒ってないわ。)
ロス: No. (いや、怒ってる。)
レイチェル: I'm just not going. (私はただ行かないだけよ。)
ロス: You're not going. (君は行かないんだ。)
レイチェル: Right. (その通り。)
ロス: Okay. You know that I-I have to go, right? (わかった。でも、僕が行かないといけない、っていうのは知ってるよね?)
レイチェル: Um, hum. (えぇ。)
ロス: Right. So is it gonna be, like, I'm abandoning you while you're upset? (そうか。じゃあ、こういうことになるのかな、僕は君が怒ってるのに、君を見捨てて行ってしまう、みたいなことに。)
レイチェル: No. (いいえ。)
ロス: No? Because you're not upset. (違う? それは君が怒ってないから?)
ロス: Right. (その通り。)
ロス: About the yelling. (怒鳴ったことについて?)
レイチェル: Right. And the humiliating. (えぇ、それから恥をかかされたことについても。)

このやり取り、とても短い言葉の応酬なのですが、とてもテンポが良くて、くすっと笑ってしまいます。
意味は簡単なものばかりですが、なかなかこんなテンポのよい喧嘩はできないなぁ、と思ったりしますね。恋人同士、やはり気が合っていると言いましょうか…。
abandon は「(人や国などを)捨てる、見捨てる、捨て去る」。
upset は「気が動転して、狼狽(ろうばい)して、動揺して、憤慨して」…など、とにかく落ち着いていない、平穏な状態ではないさまを表す言葉です。
この場合は、上に出てきた mad と同じ「怒った、憤慨して、腹を立てて」という意味ですね。


モニカの部屋からフィービーの叫び声が聞こえてきます。
フィービー: (yelling from the bedroom) Get away from that phone! (she comes into the living room carrying the phone) She's just getting dressed now. (その電話から離れなさい! [フィービーは電話(の受話器)を手に持って、部屋に入ってくる] 彼女は今、ちょうど着替えているところよ。)
チャンドラー: Is it wrong that I was totally aroused by that? (そのことで俺がすっかり興奮しちゃったのは、悪いことかな?)

フィービーは受話器のコードを引きちぎったようです(笑)。
arouse は「(人を)(眠りから)起こす、(人の)目を覚まさせる」という意味ですが、「(人を)性的に刺激する」という意味もあります。
発音は「アラウズ」です。

by that の that は何か?について。
多分、「モニカが着替えている姿」なのでしょう。
ちょっと違う見方をしてみると…。
フィービーは大きな叫び声を上げていたので、フィービーとモニカが取っ組み合いみたいな形になって、最終的にフィービーが電話を奪い取ったのだろうと思われます。
その女性同士の激しい絡み(笑)が、チャンドラーを刺激した、ということもあるのかもしれません。(まぁ、どっちでもいいですが…笑)

(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気blogランキング
にほんブログ村 英会話ブログ

posted by Rach at 16:30| Comment(4) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
And the humiliating. (それから恥をかかされたことについても。)という文でこのhumiliatingは受け身ではないから恥をかいたこと、傷つけたことという意味ではないのでしょうか。be humiliated との意味の差が日本語訳を見ると同じように感じました。宜しくお願いします。
Posted by th at 2021年03月19日 17:28
> レイチェル: I'm not mad. (私は怒ってないわ。)
> ロス: No. (いや、怒ってる。)

このNoは否定文に対する同意のNoではないでしょうか?

You're mad.(君は怒ってるよね)
(No,) I'm not mad. (私は怒ってないわ)
No.(You'er not mad..) (そうなんだ。怒ってないんだ)

シーズン3の27のコメント欄で解説されていた、
> No の意味として、
> 1. 否定文に対する同意
> 2. (肯定・否定の限定なく)相手の発言に対する否定・不同意

この1番目の意味です。

レイチさんの解説(大手3つの辞書で2の不同意に「肯定・否定の限定がない」)は確かに盲点で、「あ、なるほど!」と思ったのですが、しかし、否定文への不同意でNoを使うのはかなり稀なんじゃないかと個人的に思っています。

今回のロスの「No」は、ロスの顔やセリフのトーンから考えて、不同意のNoではなく、同意(否定文への同意)のNoととらえた次第です。

※否定文へのNoに関しては3の27での私のコメントに対してもすごく丁寧にお返事下さりありがとうございました。その件については私もまだ曖昧な感じがあり、しかもコメント欄が大変長くなっていることもあり、そちらではお礼のコメントを控えさせて頂いています。
Posted by keiko at 2021年03月20日 14:19
前言撤回。すみません。自己解決しました。私の思い違いです。

何度もビデオを見てみて、ロスの「No」は不同意のNoだと思いました。
「いや、そうじゃなくて…」と何か言いかけているようにも思えます。
I'm not mad → No, you look mad....などのように。

また、「否定文に対する不同意のNoは稀じゃないか」と思ったのも勘違いです。

否定疑問文だったらNoは必ず同意(すなわち否定)になるという強い思いから、
否定文(疑問文じゃない)も同様だと思い違いしていたようです。

気づかせてくださってありがとうございました。自己解決です!
Posted by keiko at 2021年03月20日 14:53
thさんへ
コメントありがとうございます。お返事遅くなり申し訳ありません。

おっしゃる通り、humiliating は受け身ではありませんから、「ロスが私に恥をかかせたこと」という意味で、能動の「恥をかかせたこと」でした。
その前に About the yelling. と言っていて、それも「ロスがレイチェルを怒鳴った」ですから、それと同じ能動だと言うことですね。
貴重なご指摘ありがとうございました<(_ _)>

keikoさんへ
コメントありがとうございます。お返事遅くなり申し訳ありません。

ここでの No は一瞬で、すぐにレイチェルのセリフが続いていますので、ニュアンスがわかりにくい例だと思いますが、No の言い方がキツめなので、否定のニュアンスを私も感じました。「ふーんそうなんだ、君は怒ってないんだ…」のような同意であれば、もう少し弱めの No になるように思います。

4-3その4 での「否定文に対する no」についてコメントをご遠慮下さっているとのご配慮もありがとうございます。その件については、そちらの記事で私の見解を書かせていただきます。
Posted by Rach at 2021年04月07日 18:20
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。