昨日の記事、フレンズ3-3その14 で、accidentally という単語が出てきました。
フレンズの記念すべき第一話 フレンズ1-1(パイロット版)でも、accidentally という言葉が効果的に使われているシーンがあったので、今日は、その部分をを解説してみたいと思います。(長くなったので、2日に分けます。肝心の accidentally が出てくるのは明日になります…笑)
(CUT TO MONICA AND PAUL EATING IN A RESTAURANT)
モニカはポールという男性とレストランで食事をしています。
ポールには離婚歴があり、その妻が浮気をしていた時のことを話しています。
モニカ: Oh my God! (まぁ、なんてこと!)
ポール: I know, I know, I'm such an idiot. I guess I should have caught on when she started going to the dentist four and five times a week. I mean, how clean can teeth get? (そうなんだよ。僕は何てバカなんだ。妻が1週間に4、5回も歯医者に通い始めた時に、気付くべきだったんだろうね。ほら、(そんなに通ったら)歯がきれいになりすぎちゃうだろ?)
モニカ: My brother's going through that right now, he's such a mess. How did you get through it? (私の兄も、今まさにそういうことを経験しているところなの。兄は本当にボロボロよ。あなたはどうやってそれを乗り切ったの?)
idiot は「ばか、まぬけ」。
自分自身に対して「僕は何てバカなんだ。」と嘆く時に、よくこの "I'm such an idiot." を使いますね。
catch on は「わかる、理解する、…の意味を悟る」。
2日前の記事、フレンズ3-3その13 にも出てきました。
I should have caught on は should+have+過去分詞形で、「…すべきだったのに(実際はしなかった)」ということ。
ポールの奥さんが歯医者さんに毎日のように通っていたとのこと、つまり浮気相手が歯医者さんなのですが、普通はただの治療でそんなに頻繁に通うはずないのに、ということですね。
clean は「きれいな、汚れていない、清潔な、清浄な、病菌のない」。
Merriam-Webster Online Dictionary には、
clean:
1 a : free from dirt or pollution
b : free from contamination or disease
a は「汚れや汚染がない」、b は「汚染や病気がない」ということです。
日本語で「クリーンな歯」というと、真っ白のきれいな歯、というイメージが浮かびますが、辞書の語義を見ると、Her teeth are clean. という場合、ただ単に歯の見た目がきれいなことを指すだけではなく、虫歯がない、ということも指すのかもしれません(←このへんは、よくわかりません)。
「きれい」だと解釈して、how clean can teeth get? を直訳すると、「歯がどれほどきれいになることができるか?」という感じで、反語的な表現です。
ちょっと下品な大阪弁で言うと、「そんなに毎日のように歯医者に通ってたら、どんだけ歯がきれいになるっちゅーねん! きれいになりすぎてピカピカ光ってもうて、口開いたらまぶしすぎるで!」みたいな感じでしょうか?
この場合は、相手が審美歯科・美容歯科のような歯医者さん、ということですね。
レイチェルの元婚約者バリーは、orthodontist (歯科[列]矯正医)なので、同じグループに入るのでしょうか?
「病原菌のない」→「虫歯のない」と解釈すると、美容系ではない、虫歯を治療するタイプの歯医者さんだとも考えられます。
それだと「歯がどんだけ無菌状態になるっちゅーねん?」みたいな感じですが、やっぱり「虫歯」の場合は clean という漠然とした単語ではなく、もっとはっきりと「虫歯」であることを示唆するようにも思えますね。
例えば、「そんなに治療に時間がかかるなんて、一体どれだけの虫歯があったんだよ?」という感じで、"How many cavities did she have?" とでもなったのかなぁ?(←このへんもよくわかりません)
モニカのセリフの go through と get through の違いについて。
1週間ほど前に、フレンズ3-3その9 のコメント欄 でご指摘いただいたばかりなのですが、この二つにはニュアンスの違いがありますね。
ロングマン現代英英辞典によると、
go through something: to experience a difficult or unpleasant situation, feeling etc
つまり、「困難な、または不愉快な状況、感情などを経験すること」
get through something: to come successfully to the end of an unpleasant experience or period of time
つまり、「不愉快な経験や時期の終わりに、うまく[首尾よく]到達すること」
go の場合はただ単に「経験している」だけですが、get を使うと、successfully に end に到達する、つまりその困難を「乗り切る、切り抜ける」というニュアンスになるわけですね。
明日、accidentally について解説します。
(Rach からのお願い)
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I mean, how clean can teeth get. は、ホント歯をきれいにするにも限度があるよね、といった意味合いでしょうか。
ロスのこの思い出しシーンでしたか、ロスが3Pを提案しキャロルが喜んで賛成したら3人目はスーザンでロスはほっとかれてほとんどスーザンとキャロルの二人で楽しんでいた、ということろすごく笑えたのを思い出します。
>>「そんなに毎日のように歯医者に通ってたら、どんだけ歯がきれいになるっちゅーねん! きれいになりすぎてピカピカ光ってもうて、口開いたらまぶしすぎるで!」
すごい名訳!!!フレンズ翻訳大阪弁版っていうの作っていただけません?めちゃめちゃおもしろいと思うんですけど。
非常に参考になるコメントありがとうございます。「歯科衛生士が定期的な歯のクリーニングをする」という説明を聞いて、私が昨日、いろいろと勘違いしていたことに気付きました。私の上の記事では、clean の説明が非常に曖昧になっているので、今日、再度、説明し直すことにしました。また何か気になる点があればご指摘下さいませ。
普通は歯のクリーニングは「6ヶ月に一回」なんですね。そのお話を聞いて、アリー my Love のエピソードを思い出しましたので、今日の記事に書いてみました。
「ロスが3Pを提案し…」の話は、フレンズ3-6で回想シーンとして出てきますね。あれは大爆笑のシーンですよね?(ロスには申し訳ないけど…)。多分、このブログも、さすがに 3-6 までは行き着くだろうと思うので(笑)、そのエピソードを解説するのを楽しみにしています。
名訳と言っていただけて光栄でございます(笑)。
ですが、今日の記事に書いたように、上の記事では、私は「見た目の美しさ」にばかり気を取られていたようで、正確には「そんなに掃除したら、掃除するとこがなくなって、歯そのものが磨り減ってしまうやんけ!」とか、「口の中が無菌室みたいになってしまうで!」みたいな感じなのかもしれません。(←思いつきで書いてますんで、あまり参考にしないで下さい…笑)
大阪弁版を作ると、ただただ下品になるだけで、フレンズの品位を落としてしまいそうな気もするのですが…
ただ、ツッコミに関しては、「それは…だよ!」と言うよりも、「それは…やっちゅーねん!」と言う方が雰囲気が出て良いかなぁ、と思ったりするんですよね。
大阪弁でツッコミを入れているチャンドラーは…やっぱりヘンやっちゅーねん!(爆)。