昨日の記事 フレンズ1-1その3 で、"how clean can teeth get?" というセリフを取り上げて、「クリーンな歯」について、私なりの解釈を書いたのですが、その記事でコメントをいただいて、昨日の私の解釈がどこかピント外れであることに気付きました。(ごめんなさい。)
今日は、accidentally について語る予定だったのですが、この clean teeth について、もう一度説明し直したいと思います。
昨日の記事では、clean とは「真っ白のきれいな歯」を指すのだ、のような話の展開になっています。
それで、その浮気相手の歯医者さんというのは、「(ホワイトニングや歯並びの矯正をしてくれるような)審美歯科の歯医者さんかな?」と思ったのです。
また、場合によっては「虫歯がない歯」を指すのかもしれない…とも書いていますが、それについては、やっぱり違う気がします。
では、clean teeth とは何かと言うと、「汚れていない清潔な歯」のことですね。
昨日は最初に clean の日本語訳として、「きれいな、汚れていない、清潔な、清浄な、病菌のない」と自分で書いておきながら、書いているうちに、「清潔」ではなくて「”見た目が”美しい」方向に話が行ってしまっていました。
食後に歯を磨いてきれいにした歯、そういうのが clean teeth だということですね。
まぁ、歯を磨くと「ツルツルでピカピカの歯」にはなりますから、全くの外れということでもない、と言うことは可能かもしれませんが…(笑)。
言い訳がましいですが、どうして「見た目が美しい白くてピカピカした歯」みたいなイメージを持ってしまったかというと、(ちょっとネタバレになって申し訳ないのですが)フレンズ6-8 で、ある人が歯を漂白する(whiten his/her teeth)というエピソードが出てきます。
その歯のイメージと、それから、アメリカから帰ってきた新庄選手が、すごく真っ白な歯をしていて、せっかくアメリカに行ったんだからと、歯をきれいにするのに思いっきりお金をかけた、みたいな話をしていたのを聞いて、アメリカでは歯の矯正も含めて、「歯の”見た目の”美しさ」に非常にこだわる国民性があるんだ、という先入観があったんですよ。
ですから、その浮気していた奥さんが、歯を美しく見せようとして歯医者さんに通いだした、ということだと思っていたのですが、クリーンな歯にする、まさに歯をクリーニング(cleaning)するわけで、歯をきれいに掃除して、歯垢(しこう)や歯石(しせき)を取り除いて清潔に保つ、ということなんですね。
コメント欄で「歯をクリーニング」という言葉を見て初めて、あぁそうか!とやっと気がついたのです。(←遅すぎ!)
そして「歯のクリーニング」という言葉を見て、思い出したことがありました。
アリー my Love で歯のクリーニングをしているシーンを見たことがあったのです。
アリー my Love(Ally McBeal)シーズン3第17話 「悲しみを乗り越えて」(原題:I Will Survive)。
これはアリーをご覧の方はご存知だと思うのですが、アリーの中でもっとも悲しくて衝撃的なエピソードの次の回に当たります。
アリーの事務所に新しい弁護士マーク・アルバートがやってくる。
ある理由から(←いちおう伏せておきます)アリーはマークのことが気に入らない。
アリーが彼の部屋を訪ねると、歯医者さんに置いてあるような椅子の上で、マークが歯科衛生士に歯をクリーニングしてもらっている。
驚くアリーに、
マーク: I get my teeth cleaned three times a week. Having the chair just saves time. I let the hygienist make house calls.
(僕は週に3回、歯をクリーニングしてもらってるんだ。その(歯医者にあるような)椅子を自分で持っていたら時間の節約になるんだよ。(歯科)衛生士に往診してもらってる。)
アリー: Three times a week? (1週間に3回も?)
マーク: It's the little things that win trials, Ally. Fresh breath, clean teeth. (小さなことが裁判の勝敗を分けるんだよ、アリー。さわやかな息、きれいな歯。)
アリー: What planet are you from? (あなたはどこの惑星の出身なの?)
マーク: Cute. Every lawyer has his way. This just works for me. (気の利いたことを言うねぇ。どの弁護士にもそれぞれのやり方ってもんがある。僕にはこれが効果があるんだ。)
アリー: Fresh breath and clean teeth, it's, it's how you... (さわやかな息ときれいな歯。それがあなたの…)
マーク: Are you gonna cut me any slack? (僕に理解を示すつもりなの?)
アリー: I came in to cut you slack... and I found you in a dentist chair. You're a nut. (理解を示そうとやって来たの。そしたら、あなたは歯医者さんの椅子に座ってた。あなたは変わり者だわ。)
週に3回も、なので、いちいち歯医者に通っていたら時間ばかりかかるから、自前で椅子を用意して、衛生士に事務所まで来てもらっている、ということですね。
マークのセリフに、まさに clean teeth という言葉が出てきます。
cut someone (any/some) slack という表現が出ていますが、フレンズ2-8その13 にも出てきました。
cut someone some slack は「人を勘弁してやる、人に理解を示す」という意味。
アリーのDVDでの日本語訳は「歩み寄る」になっていましたが、この場合は、その訳がぴったりですね。
アリーの方が一方的に嫌っていたのですが、少しは話をしてみよう、と思って自分からやってきたわけなので。
でも、自分の部屋に歯医者さんのような設備を揃えてクリーニングを受けている姿を見て、やっぱり相容れない人だと悟るわけですね。
マークが週に3回クリーニングしてると聞いて、アリーはかなり驚いていますが、ポールの奥さんは週に4、5回なわけですから、それがどれほど尋常ではない頻度であったか、というのがわかりますね。
nut は「変わり者」という意味です。
フレンズでは、形容詞 nuts の形で、フレンズ3-1その15 に出てきました。
その後のシーンで、マークはクイーンの We Will Rock You に合わせて鏡に向かって歯をキラッと見せているシーンもありました。
これが、彼の Pre-trial anthem 「裁判前の聖歌」であり、a theme song 「テーマソング」だと言っていましたね。
こんな風に、マークは「きれいな歯にこだわる人」というキャラ設定なわけですが、アリー my Love では他にも歯の衛生にこだわっている人がいました。
アリー my Loveシーズン1第2話「愛は妥協から」(原題:Compromising Positions)。
アリーを初めて見たボイル判事(かなりの高齢者)はビリーに尋ねます。
ボイル判事: Uh huh. Is she a good lawyer? (ほほう。その女性は良い弁護士かね?)
ビリー: Very. (非常に優秀です。)
ボイル判事: Let me see your teeth. (私に君の歯を見せなさい。)
アリー: I, I beg your pardon? (何とおっしゃいました?)
ボイル判事: Hygiene is important to this court. Show me your teeth. ((歯の)衛生はこの法廷では大切なことなんだ。君の歯を見せなさい。)
見せなきゃいけないの?という顔をするアリーに、ビリーはしょうがないんだよ見せないと…みたいな顔をする。
いやいや口を開けて歯を見せるアリー。
この愛嬌のあるおじいちゃんは、dental hygiene(歯科衛生)に大変こだわりのある人で、これ以降も度々歯の話を持ち出します。
ファンの間では有名なサブキャラクターですよね。
このボイル判事を演じるフィル・リーズ(Phil Leeds)はフレンズにゲスト出演したことがあります。
フレンズ2-11その8 で、ちょこっとそのことについて触れています。
上に挙げたアリーの二つのシーン、どちらも強烈でよ〜く覚えていたにも関わらず、どうして、昨日は clean teeth と聞いて、これを思い出さなかったのか、我ながら不思議です。
アリーではこんな風にやけに歯の衛生にこだわる人が出てくるのに、フレンズではあまりそんな人はいなかったような…。
バリーが歯医者さんの割には、それ以外でデンタルフロスを使っているところもあまり見ないような気がします。
…ということで、自分の昨日の説明が首尾一貫していなくて恥ずかしいので、言い訳がましく説明し直してみました。
説明がコロコロ変わってごめんなさい。
明日こそ、accidentally について説明します、hopefully.
(Rach からのお願い)
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わざわざのコメントありがとうございます。でも、どうかお気になさらないで下さいね。
あるエピソードのワンシーンの話ですから、それほど深刻なネタばれ、ということでもないと思います。私も時々、そういう先のエピソードについて触れることもありますので、先日のコメントについてはそのまま残させていただきたいと思います。
また、私のブログのことをそのように評価して下さってありがとうございます。私のような素人のブログを読んで下さる方がいる、ということ自体が私にとっては驚きであり喜びなのです。ですからできるだけ自分の間違いは正して行きたいと思っておりますので、また何か気になる点があれば、どしどしご指摘下さいね。