2007年05月30日

燃料補給、活気づける フレンズ3-3その27

レイチェル: When did you go to a sperm bank? (いつ、精子バンクに行ったのよ?)
ジョーイ: Well, right after I did that sex study down at NYU. (to Chandler) Hey, Remember that sweater I gave you for your birthday? (あぁ、ニューヨーク大学で性の研究に参加した直後にね。[チャンドラーに向かって] ほら、覚えてるか、お前の誕生日にあげたあのセーター。)
チャンドラー: And that's how you bought it? (その時手に入れた金で、それを買ったのか?)
ジョーイ: Noooo, that's what I was wearing when I donated. I'm kinda surprised there's any of my boys left. (違うよ。俺が精子を提供した時に、着てたのがそのセーターだってことだ。ちょっとびっくりだな、俺の息子たちが少しでも残っていたなんて。)
モニカ: Well, honey, it is pretty competitive. I mean I've got an actual rocket scientist here. (ねぇ、ハニー。ものすごく競争が激しいのよ。このリストの中には、本物のロケット工学者も入ってるのよ。)
ジョーイ: Maybe, I should call this place and get them to put my Days of Our Lives gig on here. You know, juice this puppy up a little. (多分、ここに電話して、担当者に俺の「愛の病院日誌(デイズ・オブ・アワ・ライブズ)」での仕事をここに載せてもらうべきだな。ほら、この子犬を少しパワーアップさせないとね[燃料を注ぎ込んでやらないとね]。)

「ニューヨーク大学で性の研究」というのは、フレンズ1-24その2 に出てきました。
受精率の研究のために、定期的に自分の精子を提供する、というバイトでしたね。

チャンドラーの質問、"that's how you bought it?" を直訳すると、「それがそのセーターを買った方法か?」「どうやってそれを買ったか、というのがそれか」という感じで、つまり「精子バンクに行って、そこで精子を売った金で俺のプレゼントを買ったのか?」と尋ねているわけです。
「あのプレゼントは”そんなことをして”手に入れたものなのか?」という感じで、いや〜な気持ちがしているということでしょうね。
でも、チャンドラーの予想に反して、ジョーイはただ、その時にそのセーターを着てただけだよ、と答えています。
それって、そのプレゼントは新品じゃなくて、ジョーイのお古(おふる)だと言っているわけですし、提供するという行為をしている時(笑)にそれを着ていた、ということにもなるので、よく考えるとそっちの方がいやかなぁ…みたいな(笑)。
my boys という表現が面白いですね。これは日本人にもピンと来る表現ですよね(笑)。

gig は仕事。
フレンズ2-6その5 にも出てきました。
juice up は「…に燃料を補給する、(モーターなどの)動力を上げる、(物事を)活気づける」。
ガソリンなどの液体燃料を注ぎ込む、注ぎ足すイメージなんでしょうね。
juice には「分泌液、体液」という意味もあって、フレンズ2-2 では以下のようなやりとりもありました。

キャロルの母乳を温めたフィービーが、温度を測るために腕に垂らしたその母乳をペロっと舐めたのを見て、
チャンドラー: What did you just do? (今何をしたんだ?)
フィービー: I licked my arm, what? (腕を舐めたんだけど…何?[何か問題でも?])
ロス: It's breast milk. (それは母乳だよ。)
フィービー: So? (それで?)
レイチェル: Phoebe, that is juice, squeezed from a person. (フィービー、それはジュース[分泌液]よ、人間から搾り出した。)

そんな風に、「分泌液」という意味もあるので、ジョーイが上のセリフで juice up という表現を使っているのは、”もしかすると” sperm ともちょっとかけているのかもしれない、とも思ったりするのですが…また、私の深読みしすぎかもしれません(爆)。
言い訳がましいですが(笑)、Urban Dictionary の juice の項目にも、”そういう”意味があるように書いてあります。

Days of Our Lives (愛の病院日誌)はジョーイの俳優の経歴の中で一番の出世作。
有名な作品のようですが、昼メロですし、それほどの演技力が要求されるようなものではありませんから、それで俳優として箔がつく、というほどのこともないでしょうね。
その経歴を書いたら効果抜群だ、と言わんばかりのジョーイに対して、「そりゃあ、ものすごく効果的だねぇ!」みたいに大袈裟に感心してみせているチャンドラーに笑えます。

(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気blogランキング
にほんブログ村 英会話ブログ

posted by Rach at 10:27| Comment(4) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
there's any of my boys left. について
「残っていた」ではなく、「残っている」と思いますが。
Posted by Fen at 2009年06月16日 18:14
Fenさんへ
そうですね。There is any of boys left. という現在形ですから、「残された状態の boys がいる」、つまり、「残っている」になりますね。
ご指摘ありがとうございます。
Posted by Rach at 2009年06月18日 11:27
Rachさん

いつも勉強させていただいてます。

8年後に書かせていただいています。

ジョーイがいう
any of my boys left.
のany ですが・・・
どうしてany なんでしょうか?

some にはならないのでしょうか?

anyだとboys は全員残っている。
(よってまったくspermは使われていない)

someだとboysの少しは残っている。
(これだと少しはspermたちは使われた)

って感じになるのかなと・・・
肯定文ですし・・・

だとするとなんでanyにする必要があるのかと・・・all of my boysになるんじゃないのかと・・・

any と someの使い分け難しいです・・・

よろしくお願いします。



Posted by katuo at 2017年02月23日 14:47
katuoさんへ
コメントありがとうございます。昔の記事にこうしてコメントいただけること、とてもありがたく嬉しいです♪

さて、there's any of my boys left. の any について。
ジョーイとしては、自分が提供した my boys はもうすべてどこかにもらわれているに違いないと思っていたのに、モニカがもらってきたリストに名前が出てきたので、まだ残っていたことが信じられないという気持ちからのセリフですね。

研究社 新英和中辞典では、
any=【代】[疑問文・条件節で any of… の形か既出名詞の省略の形で用いて] 何か、だれか; いくらか、多少
Do you want any (of these books) ? (これらの本のうち)どれかほしいのがありますか。
If any of your friends are [is] coming, let me know. もし君の友人のだれか見えるようだったら私に知らせてください。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
used to say that it does not matter which person or thing you choose from a group
例)Do any of you remember?
つまり、「グループの中からどの人や物を選ぶかは重要ではないと言う時に使われる」。例文は「あなたたちのうちの誰かは、おぼえていますか?」

この「あなたのうちの誰か」というのは、「一人でもいいからそういう人が誰かいないか? 誰か一人でもそういう人がいないか?」というニュアンスですね。

今回の文は、肯定文ではありますが、any of my boys の意味としては「そのうちのどれか・誰かが」「そのうちのいくらか・多少が」のようなニュアンスになるように思います。
some of でも日本語訳は「そのうちのいくらか」になるとは思うのですが、もし some of my boys だと、「俺の息子のいくつかが(何人かの息子w が)残っていた」という感じで、提供したいくつかのうち「複数」が残っていたことを示唆するニュアンスになるように思います。
今回の場合は「いくつ残っているのかはわからないけど、リストに名前が出たからゼロではない、1人分またはそれ以上残っている」ということがわかるだけなので、「少しでも、多少なりとも残っている」というニュアンスで、any を使ったのかなぁ、と。

「全部残っている」ということだと、ご指摘の通り、all of my boys になるだろうと私も思います。any には「どんな〜も、どれも、どれでも」という意味もありますが、There's any of 名詞 という形の場合は、名詞のうちの any 分が存在しているという意味になり、my boys の”どれもが”残っている、というような意味にはならないように思うのです。
all と some を比較した場合、some of my boys だと、boys という全体の一部という感覚になるので、「少しは使われた」ということを示唆することになりそうですね。
今回は「元々の数に対していくら残っているかが正確にはわからない」という状況だと思うので、「俺の息子は、数は正確にはわからないけど、残ってはいるらしい。ゼロではなく、少しは残っているようだ(それが1つなのか、複数なのかはわからないけど)」という感覚で、1つという可能性を含められる any が使われたということだろうと思います。
Posted by Rach at 2017年02月24日 13:40
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。