2007年06月04日

プールの注意書き フレンズ3-3その32

[Scene: Monica and Rachel's, Joey is entering]
モニカとレイチェルの部屋。ジョーイが入ってくる。
ジョーイ: Where you going? (どこに行ってたの?)
モニカ: To the bank. (銀行(バンク)へ。)
ジョーイ: Sperm or regular? (バンクって、精子バンク、それとも、普通の銀行?)
モニカ: Sperm. (精子の方。)

普通ではなかなかあり得ない会話ですが、このエピソードではごく自然な質問ですね(笑)。
日本でも精子バンクとか骨髄バンクとか言いますので、このジョークは日本人にもわかり易いと思います。


ジョーイ: So you're really doing this, huh? (それで、本当にこれ[精子バンクで男性を選ぶこと]をするつもりなんだな?)
モニカ: Oh yeah, picked a guy, 37135. (えぇ、37135番の男性を選んだわ。)
ジョーイ: Sounds nice. (いい感じ。)
モニカ: Brown hair, green eyes... (茶色の髪、緑の目…)
ジョーイ: No kiddin', hmm. (冗談だろ。)
モニカ: What? (何が?)
ジョーイ: No, I-I figured you would've picked a blond guy. (俺は、モニカは金髪の男性を選んだんだろうな、と思ってたよ。)
モニカ: Really? Why? (ほんとに? どうして?)
ジョーイ: I don't know, I just always pictured you ending up with one of those tall, smart, blond guys, name like.... Hoyt. (わかんないけど、俺はただ、ずっと想像してたんだよ。モニカは最終的に、背が高くて賢くて金髪の男性と結ばれることになるだろうって。名前は、そう…ホイト。)
モニカ: Hoyt? (ホイト?)
ジョーイ: It's a name, yeah. (ただの名前だよ。)

ホイト、という名前に一体どういうイメージがあるのかわからないのですが(笑)、確かに知的な感じはするかも。
「どうして、どういう理由でホイトって名前なの?」という気持ちで聞き返したのでしょうが、ジョーイもただ何となくそう思いついただけなんでしょうね。
だから、「深い意味はないけど、ふと思いついた単なる一つの名前(a name)だよ。」と答えているのだと思います。


ジョーイ: I saw you in this, you know, this great house with a big pool. (俺はモニカが大きなプール付きの素敵な家にいるのを想像してた。)
モニカ: Really, is he a swimmer? (ほんとに? 彼って泳ぎが上手?)
ジョーイ: He's got the body for it. (スイマー向きの体型をしてるさ。)
モニカ: I like that. (Joey starts laughing) What? (そういうの好きだわ。[ジョーイが笑い出す] 何?)
ジョーイ: You guys have one of those signs that says: "We don't swim in your toilet, so don't pee in our pool", you know. (モニカと彼はこういう看板を立ててるんだ。「私たちはあなたのトイレでは泳ぎません。だから私たちのプールにオシッコしないで。」)
モニカ: We do not have one of those signs. (そんな看板立てないわよ。)
ジョーイ: Sure you do! It was a gift from me. Oh! And you have these three great kids. (絶対に立てるって! 俺からのプレゼントだもん。そうだ、それから君らには3人の可愛い子供がいるんだ。)
モニカ: Two girls and a boy? (女の子二人と男の子一人?)
ジョーイ: Yeah! (その通り!)
モニカ: And, and, and they wear those little water wings, you know. And they're, they're running around on the deck. Then Hoyt wraps this big towel around all three of them. (それで、それで、子供たちは小さい浮き袋を両脇につけるの。そして、彼らはデッキを走り回ってる。そこで、ホイトが大きなタオルで、3人の子供たちをすっぽりくるむのよ。)
ジョーイ: Sure! (Monica gets very depressed) But hey, you know, this way sounds good too. (その通り! [モニカはすっかり落ち込んでしまう] でも、ほら、この(バンクの)方法もいい感じだと思うよ。)
モニカ: Yeah. (そうね。)
と言いつつ元気のないモニカ。
ジョーイ: Oh, Monica. (goes over and hugs her, then looks at the form and stops hugging her.) Wow! This guy's an astronaut? That would've been cool, (sees Monica) for like a day. (hugs her again). (あぁ、モニカ。[モニカのところへ行ってハグする。そして用紙を見てハグをやめる。] わぁ! こいつって宇宙飛行士? それってクールだったのに…[モニカを見て] まぁ、クールだと思うのも一日くらいだろうけど。[再びモニカをハグする])

sign は「標識、標示、掲示、看板」などのことですね。
ジョーイのイメージでは、モニカの家のプールには、
「私たちはあなたのトイレでは泳ぎません。だから私たちのプールにオシッコしないで。」
という注意書き[但し書き]の書いた看板が立っているそうです。
何とも回りくどい言い方ですが、「普通はトイレでは泳がないでしょ? だから、このプールをトイレみたいに使わないでね!」ということ。
確かにそんな看板をプレゼントしてくれるのはジョーイだけでしょう(笑)。
フレンズ2-15その17 で、リチャード(バーク先生。モニカの父の友人)に対して、
モニカ: I mean, I'm dating a man whose pool I once peed in. (つまり、私は、昔プールでオシッコしちゃったそのプールの持ち主の男性とデートしてるってわけね。)
というセリフがありましたが、その中でオシッコをしてしまう、というのはプールにつきもののハプニングのようですね(笑)。

water wings は「水泳練習時に、両脇(両腕)につける浮き袋」のこと。
deck というのは「(船の)デッキ、甲板」という意味ですが、「(家の)テラス、ベランダ」のような意味もあります。
テラスのような意味としては、ロングマン現代英英辞典に次のように載っています。
deck: AT THE BACK OF A HOUSE (American English) a wooden floor built out from the back of a house, where you can sit and relax outdoors
つまり、「家の裏の外に作られた[建てられた]木製の床、そこでは屋外で座ったりリラックスしたりできる」。

上のセリフの deck はどういう意味なんでしょうね?
最初聞いた時は、プールサイドを走り回る、というようなイメージなのかと思ったのですが、木製のテラスなどのことかもしれません。
走り回ってる小さな子供たちの前に、大きな身体のパパが立ち塞がって、一気にタオルで”巻き巻き”しちゃう…というのは、何とも微笑ましい光景ですね。
ジョーイの想像に合わせて、夢中で自分の夢を語るモニカ。
その想像があまりにも幸せすぎて、ふと、現実に返ったモニカは余計に落ち込んでしまうのですね。
ちょっと調子に乗りすぎたかな、と反省して、こっちの精子バンクの候補も悪くないよ、と優しく言ってあげるジョーイです。

for like a day というのがよくわからないのですが…。
like は「約、くらい、みたいな」とはぐらかす表現でしょうね。
DVDの字幕は for a day となっていたので、要は「一日くらいは」という感じなのでしょうが、for life 「(ある時から死ぬまでの)一生」との対比として使っているのだと思います。
子供の父親が宇宙飛行士なんて超かっこいい、という意味で、もし本当にモニカがこの人の精子で子供を作ったとしたら(って何だか表現が生々しいですが…笑)、それって一生自慢できるくらいクールだよな、一生かっこ良くいられるよな、と言おうとしたのでしょう。
でも、モニカはすっかり精子バンクの相手には興味が失せてしまったようで、今さらそんなことを褒めちぎってもしょうがないから、for life ってことはないけど、for like a day まぁ一日くらいは「かっこいい!」って思えたのにな、かっこいい!けどそれをかっこいい!と思える気持ちが続くのはまぁ一日くらいだろうけどな、という感じで尻すぼみになっているのかな、と思います。
would've been は仮定法過去完了で、「(もうその可能性はなくなったけど)もしモニカがこのバンクの相手を受け入れていたとしたら、cool であっただろうのに…」という感じでしょうね。

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posted by Rach at 09:46| Comment(6) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
WOOOOW! すご〜っ!

素晴らしい考えですよ、このブログは。フレンズで英語を学ぶことって本当に良い勉強になりますね。実は、逆に、日本語を勉強している私にもすごく良い練習になります。私は時々何か英語の冗談を訳してみる</a>と、なかなか通じません。尊敬します!

例えば:http://www.rockinginhakata.com/2007/05/18/157/

This is a marvelous idea for a blog! Studying English (or at least English humor) through Friends is really good for you, I imagine. Truth be told, it's awesome for people like me, studying Japanese too. It's great practice. Sometimes I try and translate English jokes into Japanese, but the humor almost never comes through intact. Kudos! :-)
Posted by デイズ at 2007年06月04日 11:43
ジョーイのイメージの話を聞いてモニカは自分の計画との決定的な違いを思い知ったのですね。
それは、モニカの計画では未来の生活には父親がいないことなんですね。(大きな身体のパパが立ち塞がって、一気にタオルで”巻き巻き”しちゃう…というのは、何とも微笑ましい光景ですね。:Rachさん訳)それを察したジョーイは慰めるようにハグしたのですが思わず父親が宇宙飛行士なんて超かっこいいといってしまって、慌ててそれを打ち消す感じでfor like a day といった気がします。
2−7 Rachel : [obviously drunk] I mean, it's a cat, y'know, it's a cat. Why can't they get one of those bugs, y'know, one of those fruitflies, those things that live for like a day or something? ロスとジュリーが一緒に猫を飼うのをいやがって一日くらいしか生きられない虫かなにかを飼えばいいと愚痴っています。
Posted by catch at 2007年06月05日 08:07
デイズさんへ
Thank you for your compliment! I'm so glad to hear your kind & encouraging words.
I think it is more difficult to translate some jokes spoken in your native language into a non-native language.
For example, if I have to transltate Japanese Manzai into English, it'd be much more difficult for me, I guess.

I've read your piece about Deep Thoughts in Japanese. I have to say to you, "Kudos on your excellent translation!"
I like 'in their shoes' story the best.

I bumped into the word 'kudos' in the article フレンズ2-21その4
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470574.html
This is the first time I have heard someone actually using the word 'kudos'.
Also, I feel the expression 'comes through intact' is really native-speaker-like. I mean, this kind of expression doesn't come across our (non-native speakers') mind.
I've learned a lot from your comment & article. Thank you so much. ;-) winking☆

Just in case English I wrote above doesn't make any sense... (lol)
お褒めの言葉ありがとうございます! デイズさんの優しい励ましのお言葉、とても嬉しいです。
母国語のジョークを非母国語に訳すのはもっと難しいと思います。例えば、私が日本の漫才を英語に訳さないといけないとしたら、その方がわたしにはもっと難しいですね。

デイズさんの Deep Thoughts in Japanese の記事、読ませていただきました。素晴らしい翻訳ですね!
私は「その人の靴を履いて」の話が一番好きです。

kudos という単語はフレンズ2-21で出会いました。誰かが実際にその単語を使っているのを聞いたのは、今回のデイズさんのコメントが初めてです。さらに、comes through intact という表現が非常にネイティブっぽい表現だと思います。つまり、我々のようなノンネイティブ(の頭)には浮かばない表現だ、ということですね。
デイズさんのコメントと記事からたくさん学ばせていただきました。本当にありがとうございました。(^_-)-☆

P.S.
Usually, I don't use emoticons. This might be the first time I've used them.
Posted by Rach at 2007年06月05日 12:17
catchさんへ
おはようございます。コメントありがとうございます。

「男なんか要らないの、子供さえいれば…」とバンクに申し込もうとするモニカですが、そんな彼女にもやはり「ホイトさん(?)」のイメージははっきり見えていたんですね。まさにそれを「思い知って」落ち込んでしまった、ということなんでしょうねぇ…。

「尻すぼみ」というよりは、「慌ててそれを打ち消す感じ」の for like a day なんですね?
cool なのは確かだけど、cool と言ってもたかが知れてるよ、と必死に否定してみている、ということですね。

ところで…ありましたねぇ、そういうレイチェルのヤケになったセリフが(笑)。
そのセリフは、過去記事
フレンズ2-7その5
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470233.html
で触れています。その時は、「ハエ!って何やねん!」と大笑いしてしまったのですが、実は、for like a day という期間の長さがポイントなんですね。

そのハエの話が出る前にこんなやり取りがありましたよね。
レイチェル: How long do cats live? (ネコってどのくらい生きるの?)
マイケル: I'm sorry? (何だって?)
レイチェル: Cats, how long do they live figuring you don't, you know, throw 'em under a bus or something? (ネコよ。ネコをバスとかの下に投げたりはしないと考えて、どのくらい生きるの?)
マイケル: Um, maybe 15, 16 years. (うーん、多分15、6年かな。)

最初のセリフだけ、フレンズ2-7その3
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470231.html
で取り上げていますが、「バスの下に投げる」というのは、ものすごいセリフですよね(笑)。
ロスとジュリーの愛の証みたいになっているこのネコに対して恨み骨髄、という感じで、今、目の前にいたら、バスに向かって投げそうな勢いです。「バスとか車にひかれたらもちろんすぐ死んじゃうだろうけど、自然死だったら、後どのくらい生きるのかしら?」ってことですね。(愛猫家の人が聞いたら怒りそうなセリフだ…)

で、その後、セントラルパークのシーンに移って、フィービーとジョーイのやり取りがあり、その後、レストランに場面が戻った後、「まだネコの話をしている」レイチェルが面白すぎるわけですよね。15、6年なんて言わずに、一日くらいしか生きられないハエでも飼えばいいのに…という、絶妙の展開。さすがフレンズ(笑)。
Posted by Rach at 2007年06月05日 12:29
The difficult thing with translating humorous material is that sometimes once you've translated it you still need to explain why exactly it is funny. I find that kind of laborious, but worthwhile. I learn a lot about Japanese culture (and my own weird humor) through that kind of exercise. I linked people to your blog today. I hope you get some new visitors.

Also, did you know that "kudos" was also the name of a snack bar in America? http://www.kudosbar.com <-Weird, huh?

ユーモアを訳する時に問題は時々正しく訳した後でまだどうして面白いかという質問に説明しなければなりません。ちょっと辛いですね。だが、いい練習になります。日本の文化(と私の変なユーモア)について色々勉強になりますから。ところで、今日私のブログでレイチさんのブログにリンクしましたよ。このブログに新しい読者が来て欲しいから。

そうだ!「クドズ」はもう一つの意味があります。アメリカでキャンディバーの銘柄品です。http://www.kudosbar.com <- 面白いでしょう。

P.S. -
Also, you can create even better emoticons by simply writing an action or feeling between sets of double colons. For instance, ::jealous:: . I use this more than normal emoticons. Your English is quite natural to read, but I'm sure my Japanese is pretty bad - especially when I attempt explanations. Feel free to correct me.
Posted by デイズ at 2007年06月05日 12:40
デイズさんへ
Thank you for introducing my blog on your new entry!

>you still need to explain why exactly it is funny
I totally agree with you! That's why I started this blog, and that's why I have to write a way too long article. (Some of my readers often point out that my articles are longer than average.)
I think laughter & humor are closely connected with culture & custom. Word-for-word translation (literal translation) is not enough in order to understand the meaning of the sentences, right?
"laborious but worthwhile" Exactly!!

I didn't know 'Kudos Granola Bars'. Those bars look so yummy!

>Your English is quite natural to read
That's exactly the words I've really wanted to hear from native-speakers. Thanks a lot.
Your Japanese is very, really, so GREAT. You don't have to be so modest at all. Recently, many Japanese, including me, don't use Kanji characters correctly. ::jealous::

I don't know if it helps or not, I'll write the same contents in Japanese.
デイズさんの新しい記事で私のブログを紹介して下さり、ありがとうございます!

>(説明した後で)何故それが面白いのかをまだ説明する必要がある(説明しないといけない)
全く同感です! だから、私はこのブログを始めたのです。だから、私は長〜い記事を書かないといけないのです。(「私の記事は平均的な記事に比べて長い」と読者の方がたびたび指摘して下さいます。)
笑いやユーモアは文化や慣習に密接に関係していると私は思います。文章の意味を理解するには、逐語訳(ちくごやく)、直訳では不十分ですよね?
「骨が折れる(困難な)ことだけど、価値がある(やりがいがある)」 まさにその通り!

また、私の英語を natural だと誉めて下さってありがとうございます。私がネイティブから聞きたいとずっと思っていた、まさにその言葉が natural なのです。本当にありがとうございます。
デイズさんの日本語は、非常に、本当に、実に素晴らしいです。そんな風に謙遜される必要は全くありません。
最近では、漢字を正しく使えない日本人が多いです(私も含めて)。::羨(うらや)ましいわっ::
Posted by Rach at 2007年06月06日 11:05
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