2007年06月10日

バニー・バンプ フレンズ3-4その3

マイク: This is the first time. He's never used this product before. You're gonna see how easy this is to do. (to Kevin) Go ahead. ('Kevin' starts using the product, it is a spout that you jab into a paper milk carton so that you don't have to rip it open.) This works with any milk carton. (今回が初めてで、ケヴィンはこの商品を今まで使ったことがありません。それを使うのがどれほど簡単かお目にかけましょう。[ケヴィンに] やってみて。[”ケヴィン”は商品を使い始める。それは、紙のミルクカートンに突き刺す注ぎ口で、そうすることでカートンを破って開ける必要がなくなる。] これはどんなミルクカートンでも使えます。)
ジョーイ: (on TV, finishing installing the Milk Master 2000) Wow, it is easy. (starts to pour the milk) Now, I can have milk every day. (they all start laughing at him) ([テレビの画面で、ミルクマスター2000の取り付けを終える] わぁ、本当に簡単だね。[ミルクを注ぐ] これで、毎日ミルクが飲めるよ。)
フレンズたちは全員、彼を見て笑い出す。

you're gonna see how easy... で「どれほど簡単かをこれからあなたは見ることになるでしょう」ということですね。
「あなたはこの歴史的瞬間を目撃することになる」などとテレビや映画の宣伝文句で使ったりしますが、そんな感じでしょうか。
jab は「(とがったもので)突き刺す」。
ボクシングでジャブという言葉がありますが、この jab のことなんですね。

spout は「(ポットなどの)口、注ぎ口、飲み口、噴出口」のこと。
過去記事では取り上げていませんが、フレンズ1-6 で出てきました。

モニカがどれほど几帳面かを質問で確かめるフレンズたち。
レイチェル: Okay, uh, you let me go grocery shopping, and I buy laundry detergent, but it's not the one with the easy-pour spout. (じゃあ(こういうのはどうかしら)、モニカが私に日用品を買いに行かせる、そして私は洗濯用洗剤を買う、でも、それは「簡単に注げる注ぎ口」がついていない洗剤なの。)
モニカ: Why would someone do that?! ...One might wonder. (どうしてそんなことする[そんなもの買う]の?!…ちょっと疑問に思っただけ、かも。)

この洗剤というのは、液体洗剤なんでしょうね。
結構、液体洗剤はドロっとしていて、注ぎ口が付いていないと、使った後に、容器の側面に液が垂れてしまうんでしょう。
几帳面なモニカはそういうのが許せなくて(笑)、液が垂れないようにうまく注げる the easy-pour spout 付きのものを必ず買う、ということですね。

it is easy. ですが、ジョーイは、it IS easy. という感じで、is を強調してしゃべっています。
本当に簡単「である」、実に簡単「である」、とその事実を強調しているわけですね。


セントラルパークにて。
チャンドラー: Well, it's official. There are no good movies. (あぁ、official だね。良い映画が全然ないよ。)
ジャニス: Well, let's go to a bad one, and make out. (they start to kiss and lean back into Monica.) (じゃあ、ひどい映画に行きましょうよ。そして、いちゃつくの。)
二人はキスし、モニカの方にもたれかかる。
モニカ: Perhaps you would like me to turn like this, (turns sideways on the couch) so that you can bunny-bump against my back? (多分、あなたたちは私にこっちを向いて欲しいと思ってるわね。[カウチで横向きになる] そうすれば、私の背中に”身体を預けて、いちゃいちゃする(bunny-bump)”ことができるわよ。)

It's official. の official のニュアンスがよくわかりません。
オフィシャル、というのは日本語になっていて、「公式の」ということですね。
「この新聞の、公式の[公(おおやけ)の]情報を見ると、これを見る限り」良い映画はなさそうだね、という感じでしょうか?
何となく、「オフィシャルだねぇ、良い映画がないなんて。」、つまり、「良い映画がない」という事実を official だと言っているようにも聞こえるのですが、だとすると、official はどんな意味なんだろう??
「よくあること、お決まりの展開」みたいな感じかなぁ?

bunny bump については、私の手持ちの辞書には載っていないのですが、Urban Dictionary に載っていた語義が近いのかもしれません。
ただ賛成票がそれほどあるわけでもないので(現在賛成票2票)、それが一般に浸透している意味なのかどうかはわかりません。

Urban Dictionary の語義は以下の通り。
bunny bumping: The act of making out while you and the other person are pressed up against an object such as a wall, a car, or a friend and grinding into each other.
例) "Dude, my girlfriend and I were bunny bumping against the washer and dryer last night"

訳すと、
「ある人と、もう一人の人が、ある物体に、例えば壁や車や友達に身体を押し付けた状態でいちゃいちゃし、エッチする行為。」
例文は、「なぁ、彼女と俺は昨日の晩、洗濯乾燥機に身体を押し付けてエッチしたんだぜ。」

日曜日の朝っぱらから何を書いてるんだ(赤面)、と我ながら思いますが、要は、ベッドに横たわる代わりに、立った状態で何かにもたれてエッチをする、ということみたいですねぇ。
Urban Dictionary は投稿型の辞書で、こういう俗語はどうしてもエッチで過激な意味になりがちかも、とも思うのですが、その意味で解釈すると、モニカのセリフの意味がはっきりするように思います。

もたれかかってくる二人をうっとうしいと思ったモニカは、わざわざ身体の角度を変えて背中を向けた上で、「私の背中にもたれて、もっと派手にヤッてもいいわよ(←お下品な言い方ですが…笑)」と、もたれてイチャイチャしているのを暗に非難している、ということでしょうね。

上では Urban Dictionary の語義をざっと訳してみましたが、その中の grind into each other という表現に注目してみたいと思います。(深入りしない方がいいかもしれない…笑)
grind という動詞は「粉をひく、うすをひく」。
grind coffee beans なら「コーヒー豆をひく」、grind one's teeth なら「歯ぎしりする」ですね。
もっと過激な意味だと、「(ストリップなどで)腰を回転させる、グラインドをする」という意味もあります。
grind into each other は、「身体をこすりつける」「身体を押し付ける」みたいな意味でしょうかねぇ?
into 「…の中へ」という前置詞がついていますから、もっと本格的な行為そのもの(笑)を指していると考えて、あっさり「エッチする」としてしまっても良いかも。(…というか、こっちの方が逆にシンプルでいやらしく聞こえない…笑)
この文の構造自体もよくわからないのですが、The act of making out... and grinding into... と並列になっているのでしょうか?
もたれていちゃいちゃした後、最終的な行為に及ぶ、という一連の行動を指しているのか??
あまりに真相がヘヴィーな話ならば、無視して下さって結構です(笑)。

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posted by Rach at 08:01| Comment(6) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
またまた僕の憶測です。
「みんなの前で断言するよ、いい映画が全然ない。」って感じじゃないかと思います。
Posted by テリトリー at 2007年06月10日 12:39
テリトリーさんへ
一緒に考えて下さってありがとうございます。
テリトリーさんのイメージでは、「チャンドラーの official な意見では」というニュアンスでしょうか?
strictly speaking 「厳密に言うと」、frankly speaking 「率直に言うと」、みたいな感じで表現すると、officially speaking 「オフィシャルに言うと」みたいな感じになるんでしょうかねぇ??

私ももう一度、英英辞典で、セリフに関係ありそうな語義を探してみました。

ロングマン現代英英辞典によると、
一番一般的な意味は、
official:
1. approved of or done by someone in authority, especially the government
つまり、「権限のある人、特に政府の人によって承認された、または、なされた」
ですよね。

今ふと気になったのが以下の意味。
3. an official explanation, account etc is one that is given formally and publicly, but may not be true
つまり、「official な説明、とは、形式的に、公的に与えられたものだが、真実ではないかもしれない説明のこと。」

ですから、新聞の広告や映画評などを見ていると、「これが面白い! 是非見に行くべきだ! 見逃すな!」みたいなことが書いてあるけれど、実際はあまり面白そうな気がしない、実際には良い映画が全然ない…という意味の official なのかなぁ?と思ったりもします。
「ありきたりの誉め言葉、宣伝文句、そういうオフィシャルなことしか書いてないねぇ。」みたいな感じかな?とか。

でも、正直よくわかりません。こんな風にカタカナになっている英語のニュアンスは余計にわかりにくいですね。
Posted by Rach at 2007年06月11日 09:55
そうですね、僕はチャンドラーの個人的な意見の公言だと思っていましたが。
新聞の映画評論欄を読んでるとかなら、評論が悪いものばかりだから公言できるよ、ととれることもできますが。
難しいですね。
こういうときにネイティブさんのご意見が聞きたいですね。
Posted by テリトリー at 2007年06月11日 11:57
テリトリーさんへ
上の記事では、そのセリフを言った時の状況説明が不十分でしたね。
そうなんです。この時、チャンドラーは、カウチに座りながら新聞を見ていて、その時のセリフなのです。

DVDの英語字幕では、It's official. There are no good movies. と2文に分けて書いてあるのですが、
ネットスクリプトでは、
Well, it's official there are no good movies.
と続けて書いてあります。
そんな風に official と there の間に that が省略されていると考えると、
"There are no good movies" であることは official である、
ということになりますね。
ですから、「良い映画がない、というのが、(今見ている新聞での)公式な意見である。」と解釈したらいいだけなのかな、とも思ったのですが、もしそういうことが言いたいのならば、
According to official reviews on the paper, there are no good movies.
「新聞の公式な(映画)評論によると」いい映画がない。
とか、
Judging from an official guide on the paper... 「新聞の公式な(映画)ガイドから判断すると」…
みたいに表現するかもしれない…と思ったり。

例えば、これが official ではなくて、
It is clear (that) there are no good movies.
だったとしたら、新聞を見ながら、「いい映画がないのは間違いないね、明白だね。」というニュアンスで違和感はないのですが…。

そのシーンを見ると、チャンドラーは、片手を挙げて不満そうな口調で、Well, it's official. と言っています。それで、「全く official だよねぇ、良い映画がないなんて…」という感じで、official という単語そのものに何か「ネガティブなニュアンス」があるのかなぁ…などと勘ぐってしまったのですが、私の思い違いかもしれません。
自分の中でいろいろ悩んでしまって、もうシンプルな目でこのセリフを見ることができなくなっているような気がします(爆)。上に書いたことは、軽く聞き流しておいて下さい。

テリトリーさんのニュアンスは、書いてある評論がぱっとしないので、「はっきり言って、いい映画はないね。」「いい映画はない、って断言できるよ。」という感じなんですね?
やっぱり新聞には「良い映画がない」と書いてあって、それを見て「良い映画がない」と言っている、というのが一番シンプルな解釈なんでしょうねぇ。

ネイティブの方にしてみると、そもそも私が何を悩んでいるのかがはっきりしないのかもしれません。自分でもどこがひっかかっているのかをうまく説明することができないのです。うーん、困った…(笑)。お騒がせしてすみません。
Posted by Rach at 2007年06月12日 11:13
ここでの official は「正式に決まったこと」という感じのニュアンスですね。
チャンドラーとジャニスは新聞で調べる前から「この時期はデート向きの良い映画がやってそうにないなぁ」と思っていたわけです。でも念の為に新聞で調べてみた → やはり良い映画が載ってない → これで良い映画がやっていないことが official に確定した…という感じでしょうか。
主観的な思い込みではなく客観的事実であることがハッキリした、という場面で official や officially は良く使われます。

あと bunny bumping ですが(こちらはあくまでも憶測なので参考程度に聴いて下さい)、ウサギといえば「強い性欲」の象徴であると同時に「時間の短い・お粗末なSEXをする」というイメージがあります。
ですからRachさんが最初にあげた「もっと派手にヤッてもいいわよ」という解釈より、盛り上がった性欲を解消する為だけのちゃっちゃと済ますSEX、make love ではなく bumping としか呼べないようなSEX、という感じではないでしょうか?
Posted by ネムネム at 2009年10月12日 11:24
ネムネムさんへ
ご意見ありがとうございます。
official の感覚、なるほどなぁ、と思いました。新聞という公共メディアで確認してみてもやっぱりダメだった。良い映画がやっていないことは official な事実だと判明した、という感覚なのですね。

bunny bumping について。
フレンズ1-4その4 ご質問
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470162.html
でも、bunny について触れているのですが、bunny にはそういうイメージがあるようですね。
bunny f*ck 「短い sex をする」というフレーズもありますし。(英辞郎にも載っていました)

ベッドで寝て行うのではなく、何かにもたれた状態で、というニュアンスは、「ちゃっちゃと済ましてしまう」という感覚なんですね。「私にもたれてさっさとやっちゃったら? どうせすぐに終わるんでしょうから」みたいな感じなのでしょうね。

貴重なご意見ありがとうございました。
Posted by Rach at 2009年10月14日 06:25
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