キャロルやスーザンに、「息子のベンがバービー人形で遊んでも別に構わないよ」と言ったロス。
(cut to later in the day)
場面がカットして、その日の少し後の時間になる。
ロス: Give daddy the Barbie! Ben, give, give me the Barbie. Okay, how 'bout, don't you want to play with the monster truck? (makes a monster truck sound) No. Okay, oh, oh, how about a Dino-Soldier? (squawks like a dinosaur) (パパにそのバービーをちょうだい! ベン、バービーをちょうだい、貸しなさい。わかった、これはどうかな? モンスター・トラックで遊びたくない? [モンスター・トラックの効果音を出す] だめか。じゃあ、ダイノソルジャーはどうかな? [恐竜のようにガーという音を出す])
「構わないよ、気にしてないよ」と言った直後に画面が切り替わり、思いっきりそれにこだわっている様子が映し出される…という、ありがちなパターンです(が、つい笑ってしまう…)。
モンスター・トラックについて。
Wikipedia 英語版: Monster truck に写真が出ているのですが、それがちょうどロスの持っているオモチャと、色が違うだけで形はほとんど同じですね。
モンスター・トラックとは、大きな車輪とサスペンションのついたピックアップトラック(a pickup truck)だそうです。
ウィキペディアの写真のトラックは、Bigfoot という名前なのですが、そういえば、うちにもトミカのミニカーでビッグフットがあります。
ダイノソルジャーとは?
バンダイ公式HP 1999 ダイノゾーン
バンダイ ダイノゾーン (←個人の方のサイト)
実際に"dinosoldier" という英語でぐぐると、BANDAI(バンダイ)のアクションフィギュアが結構ヒットします。
例えばこんな感じ。
Dinozone Figures at BigBadToyStore: Dinosoldier DZ-1 Dinotyranno
パッケージに日本語で説明が書いてありますので、日本からアメリカに輸入されたもの、ということのようですね。
実際のダイノソルジャーは、恐竜がロボットに変形する、という感じのもののようで、身体の一部がメカ化(笑)していますが、ロスが持っているのはそれほどメカメカした部分のない、普通の恐竜、またはウルトラマンに出てきそうな怪獣っぽい形をしています。
厳密には、これは Dino-Soldier ではなく、ロスが自分のコレクションの恐竜を、「ダイノソルジャーだぞー」と言って見せているのだと思うのですが…。
squawk は「(かもめ・アヒルなどが)ガーガー鳴く」。
発音は「スクウォーク」という感じ。
フレンズ3-1その2 で、squeak 「(ネズミなどが)チューチュー鳴く、(人が)キーキー声で話す」という単語が出てきましたが、その発音から、「クウィー」「クウォー」という音を出す、というイメージが湧きやすいですよね。
変な効果音を出したり、恐竜の鳴き声をするロスに笑ってしまいますが、それに全く反応せずに難しい顔をしたままのベンがすごい。
実に名子役ですね(笑)。
レイチェル: Ross, you are so pathetic. Why can't your son just play with his doll? (uses the Milk Master 2000 to pour milk into her cereal) (ロス、あなた、すごく哀れな感じがするわよ。自分の息子が、ただ彼のお人形で遊ぶだけなのに、どうしてそれをしちゃいけないの?)
と言いながら、ミルクマスター2000 を使って、シリアルにミルクを注ぐ。
最初に出てきたミルクマスターがここで効果的に使われています。
いつの間に購入したの?って感じですが、確かに使い勝手は良さそうですね(笑)。
モニカ: (entering from her bedroom) I gotta go to work. Has anybody seen my left boob? ([寝室から入ってくる] 仕事に行かなくちゃ。誰か私の左胸を見なかった?)
ジョーイ: I love that movie. (Joey is using it as a pillow) (あの映画、大好き。)
ジョーイは、「モニカの左胸」を枕として使っている。
モニカのセリフ、普通に聞いたら変なセリフですが、これは「付け胸」のことを言っているのですね。
モニカが働いているダイナー(簡易食堂)では、これを付けないといけないのです(笑)。
入ってきた時、やけにグラマーになっているので、もう片方のを探している、というのがわかるわけですね。
さて、上のトンチンカンなやり取りですが、これは、my left boob という言葉にポイントがあります。
このやり取り、DVDの日本語字幕では、
モニカ: 左の乳(マイ・レフトブーブ) 見た?
ジョーイ: ”マイ・レフトフット”?
となっていました。
つまり、ジョーイが言っている映画とは、「マイ・レフトフット」だということがわかりますね。
my left boob という言葉に対して、my left foot というよく似た映画のタイトルを出してきているのですが、あえてそのタイトルを言わずに、that movie 「あの映画」と表現しているのです。
それだけ有名な映画、ということなのでしょう。
私は、その映画を知らなかったので(タイトルさえも知らなかった…恥)、この字幕のお陰で、検索に時間をかけずに済みました(笑)。
「胸を見た(見かけた)?」のも、「映画を見た?」のも、どちらも see という動詞を使うので、このジョークが可能なんですね(日本語でも、どちらも「見た」になりますから、全く違和感はないですが…)。
Wikipedia 英語版: My Left Foot (film)
IMDb: My Left Foot: The Story of Christy Brown (1989)
邦題「マイ・レフトフット」(原題: My Left Foot)、この映画の主演は、ダニエル・デイ=ルイス。
脳性麻痺(cerebral palsy)のため、左足しか動かすことができない男性、が主人公です。
ジョーイが言っているように、この映画は名作らしく、1989年のアカデミー賞では、この作品で、ダニエル・デイ=ルイスが主演男優賞、ブレンダ・フリッカーが助演女優賞を受賞しているそうです。
そのような感動的な映画のタイトルに似ているけれど、モニカが言っているのは、わざとらしいほど大きな「付け胸」で、そのギャップが面白いんですよね。
結局、その my left boob は、ジョーイが枕にして使っていました。さぞ、使い心地が良かったことでしょう(笑)。
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僕はそのまま聞き流しでした。説明してくれてありがとうございます。
ロスが息子に男児用のおもちゃに興味をもってもらおうとがんばってる姿、笑えますよね。
トヨタのpick up truckのコマーシャルで、そういうイベントでトヨタ車を踏みつぶそうとしたmonster truckの方が逆にひっくり返される、という「あり得ねー」シチュエーションのがありました。このコマーシャル、そういうシチュエーションのシリーズになってて、崖から落ちても大丈夫、とか、波にさらわれても大丈夫、とか(当然合成画像なんだけど、ホームビデオで撮りました、的な絵になってた)ありました。一番最近のが「ネッシーに勝った」かな。あまりにもアホでつい笑ってしまう。
ラマーズ法のクラスに通ったとき、3回コースの最初に、「同じクラスの人たちとお近づきになるために、リラックスするために、隣のカップルとお互いにインタビューしてみましょう」と先生にいわれて、隣に座っていたご夫婦と話をしたら、奥さんの方が「私、妊娠前は、monster truckのイベントで仕事してたのよ」と言ってました。「まさか運転してたわけじゃないよね」「まさかー、アッハッハー」と、美人の奥さん、笑ってました。
テリトリーさんも「誰かさん」のように、気もそぞろだったわけですね?(笑)
このセリフは、日本語字幕に切り替えて見ることをしなかった場合は、聞き流してしまいそうな気がします。「マイ・レフトフット」というタイトルが、全く私の記憶になかったので…。でも、アカデミー賞に関係するような有名な映画ですし、日本語のタイトルも「マイ・レフトフット」(←そのまま…笑)らしいので、日本人でも気付いた人は結構おられたのかもしれませんね。
ロスがベンにトラックや恐竜を見せている姿は笑えますよね。ロスならあんなことしそうだなぁ、って思います。気持ちはよくわかります(笑)。
ダニエル・デイ=ルイスは、「存在の耐えられない軽さ」に出ていたんですね。お絵かきゲームでそのタイトルのことはよーく覚えているのですが、その映画、未だに見ていません。多分、ダニエル・デイ=ルイスさんが出演している映画を一つも見たことがない気がします(爆)。最近では、ギャング・オブ・ニューヨークに出ていたそうですね。
「脚本家は今回のジョークをあたためていた」というのは図星でしょうね。「そのジョークのためだけのワンシーンのようで不自然な気がします」というのも納得です。その後のシーンでも、その boobs が多少絡んではくるのですが、絶対に必要なアイテム、ということでもないですし。
確かにあの格好で出勤はしませんね。周りの人間も目のやり場に困るでしょう(笑)。
モンスター・トラックのイベントがあるんですね? 私は全くそういうシーンを見たことないなぁ。「車を踏んで走る」ってすげー!(笑)
アメリカの車のCMって、また日本のものとは随分違うんでしょうね。日本ならそういう「あり得ねー」映像の場合は、「これはCM上の演出です」という注意書きが出たりするんですけど、アメリカではどーなんだろー?
「ネッシーに勝つ」って、どう勝つんだ?というのも気になるのですが…。日本でもロッテのトッポ、というお菓子のCMで、「ネッシーかと思ったら、お殿様のちょんまげだった…」というCMがありますが、未だにネッシーはいろんなところで使われるアイテムなのね、と何故かそっちに反応してしまう(笑)。
美人の奥さんなら、イベントのコンパニオンとかキャンペーンガール?(←ステレオタイプな分析)。やっぱりあんなでかくてごっつい車を運転するのは、頑強な体つきの男性なんでしょうねぇ。
そう言えば、ラマーズ法のクラスで自己紹介するシーンがフレンズ1-16 に出てきました。やっぱりそういうインタビューや自己紹介は実際にやるんですね。日本の母親教室でもやりました。自分の仕事までは説明しなかったけどなぁ(笑)。