2007年06月20日

警報が鳴り出す フレンズ3-4その10

ジャニスからの電話を取りたがらないチャンドラー。
どうやら、ジャニスと会いたくないようです。
その理由を説明するチャンドラーですが…。
チャンドラー: Okay, last night at dinner, when the meals came, she put half her chicken piccata on my plate and took all my tomatoes. (昨日の晩、ディナーの席で、食事が来た時、ジャニスは自分のチキンピカタの半分を俺の皿に置いて、俺のトマトを全部取ったんだ。)
ロス: And that's bad because..., you hate chicken piccata? (そしてそれがいやだった。それは…チャンドラーがチキンピカタが嫌いだから?)
チャンドラー: Noo. (違うよ。)
ロス: You didn't want to share your tomatoes. Tomatoes are very important to you. (チャンドラーは、トマトを分けたくなかった。トマトはチャンドラーにとって、非常に大切なものだから?)

ピカタとトマトの話を聞いても、ロスにはどうしてそれがジャニスと会いたくない理由になるのかわからないのですね(他の誰にもわかりませんが)。
チャンドラーのように表現してしまうと、確かに子供がいやなものを押し付けられて、好きなものを取られちゃった、と言う風に聞こえないでもないです。
もちろん、ロスはそれが理由だとは思っていないのでしょうが、その例えがわかりにくかったので、わざとそんな風に捉えてみせているのでしょう。


チャンドラー: No, it's like all of the sudden, we were this "couple." And this alarm started going off in my head. You know, "Run for your life! Get out of the building!" (違うよ。それって、突然、俺たちは「カップル」になった、って感じなんだ。それで、頭の中で警報が鳴り始めたんだ。ほら、「必死に[一目散に]走れ! そのビルから逃げ出せ!」)

チャンドラーは、その「二人で分け分けする」という行為が、いかにもカップルがしそうなことで、それにビビってしまったようです。
いつもデートしているわけだし、もうすでにエッチもしているわけだし(笑)、何を今さら…という気がしないでもないですが、ジャニスが断りもなく、そういうことを自然にしたのを見て、長年連れ添った夫婦がする行為のように見えたのでしょう。
今さらながら、二人は「カップル」であるという事実を思い知った、正真正銘のカップルになってしまった、という感じでしょうか。

go off は「(目覚まし時計・警報機などが)(突然)鳴り出す、鳴り響く」。
日本語では、オンはついている状態、オフは消えている状態なので、ゴーオフと聞くと「オフになる」のようなイメージを持つ方もおられるかもしれません。

実際に、go off には「(電気・ガス・水道などが)止まる、切れる」という意味もあります。
ロングマン現代英英辞典によると、
go off: STOP WORKING
if a machine or piece of equipment goes off, it stops working
例) The central heating goes off at 9 o'clock.
Suddenly, all the lights went off.

つまり、「機械や装置が go off すると、それが作動する[動く]のが止まる」、例文は、「セントラル・ヒーティングは9時に止まる。」、「突然、全ての明かりが消えた。」

「警報が鳴り出す」 go off の off は、恐らく、go off = leave などのように、「離れる」「分離する」のイメージに近いのかな?と思います。
タイマーが「解放される」という感じかもしれません。
「off の状態になる」じゃなくて、「go して離れる(off)」ということかなと。
この意味の、ロングマン現代英英辞典の語義は以下のとおり。
go off: MAKE A NOISE
if an alarm goes off, it makes a noise to warn you about something
例) The thieves ran away when the alarm went off.
I've set the alarm clock to go off at 7 am.

つまり、「アラーム[警報]が go off すると、あることについて人に警告するために音を出す」。
例文は、「警報が鳴った時、泥棒は逃げ出した。」、「私は午前7時に鳴るようにアラームをセットした。」

また go off には「(爆弾・花火などが)爆発する」という意味もあります。
ロングマン現代英英辞典では、
go off: EXPLODE
to explode or fire
例) The bomb went off at 6.30 this morning.

つまり、「爆発する、または火がつく」、例文は「その爆弾は今朝6:30に爆発した。」

この「爆発する」と「(警報が)鳴る」というのは、同じ感覚のような気がします。
上に書いたように、どちらも「解放される」感じがする、というか…(←単に私のイメージですが…)

for one's life は for dear life とも言いますが、「命がけで、全力を尽くして、必死になって、死に物狂いで」。
つまり「自分の命のために」ということですね。
ですから、run for one's life は「必死に走る・逃げる」という意味になります。
ロングマンの run の語義 1. MOVE QUICKLY USING YOUR LEGS の例文に、
Jane struggled free and ran for her life (=ran in order to avoid being killed).
というのが載っています。
ran for her life のことを、「殺されるのを避けるために走った」と説明してありますね。

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posted by Rach at 13:27| Comment(8) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
チャンドラーの「fear of commitment」がにょきにょきと顔を出してきましたね。
ロスの「Tomatoes are very important to you.」という言い方に笑ってしまいました。なんとなく精神科医や心理学者が患者の心の中を引き出し、確認する、というような質問に似ています。そう思ったのは僕だけかな???(汗)
Posted by テリトリー at 2007年06月20日 20:25
テリトリーさんへ
そうですねぇ、顔を出してきましたねぇ(笑)。数年前にこのエピソードを初めて見た時に、commitment という言葉についての理解が深まった気がしました。簡潔な日本語に訳すのが難しい概念の単語なんですよね。

ロスの言い方ですが、確かに心理学者が言いそうな感じかも。「君の辛い気持ちはわかるよ、君にとってトマトは重要な意味があるんだね。」みたいに、相手に同情するかのような表情と口調で言っていました。これだと、「そうなんです! レタスはいいけど、トマトだけは絶対にダメなんです。これには小さい頃の記憶が関係していて…」みたいな話の流れになっちゃいそうですよね(笑)。
ロスは別に「トマト」そのものに重大な意味が隠されていると思ったわけではないでしょうが、トマトを取られたことを大袈裟に言っているから、面白がってわざと「深層心理を探る」かのような言い方をしたのでしょうね。
Posted by Rach at 2007年06月21日 12:09
Rachさん、こんばんは。

すみません、チャンドラーの下記セリフの流れが
よく分からないのですが、どういうことでしょうか?
Rachさんが解説を飛ばしたところで恐縮です。

Chandler:
Joe. Joe! Answer the phone.
It's Janice and if I get it I'm going to have to see her tonight.
(phone stops ringing)
Oh, that's great, I'm gonna have to see her tonight.

ジョーイ、電話に出てくれ。
ジャニスからなんだ。
もし俺が電話に出たら、今夜デートしなきゃならない。
(電話が鳴り止む)
良かった。彼女とデートしなきゃならないぞ。


『電話に出たらデートするはめに』と言ってたら、
電話が切れて希望通り電話に出ずに済んだんだから、
『良かった、これでデートしなくて済む』という
セリフが普通の流れじゃないかと思うのですが・・・
Posted by miz at 2014年07月16日 18:42
mizさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。

確かにこの部分のセリフの流れ、よくわかりませんよね。
英語のセリフをそのまま訳すと、まさに「彼女とデートしなきゃならないぞ」ということなので、恐らく、チャンドラーとしては、「自分の代わりにジョーイに電話に出てもらって、チャンドラーは今夜は都合が悪い、などと言って、”はっきりと断って欲しい”」と思っていたような気はします。
ただ、その部分の説明がないので、「電話に出なかった」→「デートしないといけない」という流れがわかりにくくなっているんだろうなぁ、と。
チャンドラーのセリフから察するに、今夜のデートは既に決まったものであって、それを「はっきりと断った」場合のみキャンセル可能、みたいなことだったのかな、と思うわけです。

場合分けで考えると、以下のようなことでしょうかね?

1. チャンドラーが電話に出る→断ろうとしても、あのジャニス(笑)が相手なので、結局丸め込まれて、断ることができない→デートしなければならない
2. ジョーイが電話に出る→チャンドラーの都合が悪い、と言ってもらって、今夜のデートがキャンセルできる(かも)
3. 誰も電話に出ない→連絡がつかないから、予定通りデート

チャンドラーが電話に出ないことで、デートしないで済むのなら、チャンドラーは居留守を使えば良かったわけですよね。それをわざわざジョーイに「ジャニスからの電話に出てくれ」と頼んでいたのを見ると、「他人にチャンドラーは都合が悪い、的なことを言ってもらうことが、唯一、そのデートをキャンセルできる方法」だとチャンドラーが思っていたらしいことが想像されるわけです。
ただ、頼んだ相手がジョーイですし、ジョーイは事情を全くわかっていないので、「この電話に出てくれ」と急に言われて出たところで、うまく断れたようにも思えないんですよねぇ^^

いろんな意味で、説明が足りないセリフになっているような気がしました(^^)
Posted by Rach at 2014年07月18日 15:08
ありがとうござます。

コメントしてから、もう少し考えたのですが、
That's great.ではなく、Shit.とかだったら、
クソ、(ジョーイが出なかったせいで)
(会いたくないのに)ジャニスに会わないといけない!!
という感じで、チャンドラーの愚痴っぽくなるんですよね。

あるいは、Greatを残して、
That's great. I can see her tonight.とかなら
良かった、(ジョーイのおかげで)彼女に会える。
で、チャンドラーの皮肉になるのかな〜と。
まあ、原文にケチつけても意味ないんですが(爆)

原文はRachさんの解釈だと確かに筋は通りますね。
Rachさんは、原文の言葉足らずな部分を補完して
解釈されてますが、ネイティブは難しく考えなくても
Rachさんと同じ感覚で理解してるんですかね???
言語学面だけでなく、思考そのものも理解しないと
なかなか深い理解に到達できませんね・・・。
先は長い・・・orz

Posted by miz at 2014年07月25日 21:06
mizさんへ
お返事ありがとうございます。
that's great. というのは、文字通りの「最高」の意味でも、皮肉っぽい「最悪」の意味でも使うので、紛らわしいですよね^^
また、おっしゃる通り、そうなったら嬉しくないようなことでも、「やった、これで〜できるね」みたいに皮肉っぽく表現することもあるので、前後の文脈や、相手の反応などで意味を推測する必要性も出てきますよね。

今回のやりとりに関しては、「私もよくわからない」というのが正直な感想で、何とか話の筋が通るように解釈しようとすると、こういう補完が必要かな、というのが上に書いた私の意見でした。「どうしてチャンドラーが電話に出たらデートになって、ジョーイが出たらデートじゃなくなるのか」というのは、このやりとりの内容だけではわからない気がするんですよ。どうも言葉足らずな感じがするので、それはきっとネイティブも同じなのではないかな、と思ったりします。
シットコムはコメディーなので、シリアスなドラマに比べ、つじつまが合わないセリフやナンセンスなセリフも多いように思いますよね。

今回の部分に関しては、英語の言語解釈だけの問題ではなく、やっぱりどこか説明不足なんだろうと思うので、orz 、、とがっくりされる必要もないように思います(^^)
Posted by Rach at 2014年07月26日 16:08
お世話になっています。

06:12 I only got one arm. You should
do stuff for me. Get me a sweater.

どうしてセータ(a sweater)がでてきて
いるのでしょう?
Posted by Tamashiro-OB at 2019年06月21日 18:41
Tamashiro-OBさんへ
ご質問ありがとうございます。

このシーンは、ケガをして片腕が使えない状態のジョーイに、チャンドラーが腕を使うような仕事を頼んできたので、「今の俺は片腕しか使えないんだぜ。(お前が俺に仕事を頼むんじゃなく)お前が俺のために仕事をするのが筋だろう。(ってことで)俺のためにセーター取ってきて」という流れになると思います。

ジョーイだったら「ビール取って」とかの方がそれっぽい気はするのですが、なぜ「セーター」なのかと言うと(あくまで私の想像ですが)向かいの部屋からやってきて俺の代わりに電話に出てくれ、と言ったチャンドラーに対して、「わざわざ向かいの部屋にやってきてケガしてる俺にそれを頼むか?」という気持ちから、「むしろお前の方が俺のために向かいの部屋に行って用事をすべきだろ」という感覚で「何かを取りに部屋に戻らせる」ために、「ジョーイの服を持ってくる」という用事を頼んだ、ということかなと思いました。
Posted by Rach at 2019年06月21日 21:13
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