ジョーイ: Hey, Monica, who would yours be? (ねぇ、モニカ。モニカの場合は、誰になりそうなの?)
モニカ: First, I need a boyfriend, then I can have a list. (まず、恋人が必要ね。そしたら、そういうリストを作ることができるわ。)
ジョーイ: It's just a game, Mon. (makes a 'Can-you-believe-her' face to the rest of the gang.) (ただのゲームだよ、モニカ。)
ジョーイは、他のフレンズたちに「モニカって信じられないよな?」という顔をする。
昨日の記事に出てきた、モニカからチャンドラーへの質問、"who's on your list?" はわかりやすいですが、この "who would yours be?" という疑問文は、日本人にはパッと出てこない気がします。
つまり、Yours would be 'somebody'. という文章の somebody を who? で尋ねる形の疑問文になっているわけですね。
yours = celebrities that you could sleep with で、それが誰か?を尋ねる形になっているわけです。
Who is yours? ならまだシンプルでわかりやすいですが、そこに would が使われているために、少し複雑な形になっているのですね。
チャンドラーに対しては、"who's on your list?" と直接的に質問していましたが、それは、ジャニスとチャンドラーの間で、そういうリストがすでに存在しているのがわかっているから、「あなたのリストには誰が載っているの?」という「事実」を尋ねるので、普通に現在形を使っているのです。
それに対して、モニカの場合は、今話題に出たばかりで、モニカにはまだそういうリストが存在していないわけだから、「そういうリストがあるとしたら、もしそんなリストを作るとしたら、誰になる?」と、仮定の意味を込めた婉曲表現の would を使って尋ねているわけです。
あくまで仮定の話として聞いているのは、その would からも読み取れるのに、それでも、「まずは恋人を」と頑張るのが、いかにもモニカらしい、ということなのかもしれません。
モニカにしてみれば、「恋人が許してくれる5人の相手」なわけだから、私にはまずその前提条件となる恋人探しから始めないと、そういうリストを作ることはできないのよ、という気持ちですね。
ト書きの、"makes a 'Can-you-believe-her' face" というのは文字通り、"Can you believe her?" 「モニカのこと信じられる?」、つまり、「モニカって信じられないこと言うよな?」という気持ちを顔で表現している、ということですね。
フレンズのト書きにはよくこういう表現が使われますが、便利な表現だと思います。
同じくト書きで、gang という言葉が使われていますが、これはフレンズのメンバーのことですね。
「遊び仲間、グループ」という意味で、フレンズのト書きでは、よくこのように表現されています。
フレンズ1-8その5 で、モニカのおばあちゃんの遺品の写真が出てきました。
その「おばあちゃんと友達の写真」には、
"Me and the gang at Java Joe's" (私とジャワジョーズの仲間)
という説明が書いてありました。
「いつもつるんでいる悪ガキたち」みたいなニュアンスが感じられるような気もします。
ロングマン現代英英辞典では、
gang: [countable]
1. a) a group of young people who spend time together, and who are often involved in crime or drugs and who often fight against other groups
b) a group of young people together in one place, especially young people who might cause trouble
2. a group of criminals who work together
3. (informal) a group of friends, especially young people
つまり、1. の a) は「一緒に時間を過ごす若い人たちのグループで、しばしば犯罪や薬物にかかわっており、しばしば他のグループとけんかする」、
1. の b) は「一つの場所で一緒にいる若い人たち、特にトラブルを起こすかもしれない若い人たちのグループ」、
2. は「一緒に働く犯罪者のグループ」、
3. は「友達のグループ、特に若い人たちの」
ということで、2. が日本語の「ギャング」のイメージですね。
そして、1. のように、「犯罪やトラブルなどの悪いことにかかわる可能性のある若い人たちのグループ、集団」を指すという意味があるのですが、その意味が広がって、別に何か悪いことやトラブルを起こすわけではない「友達の集団」を指すことになった、ということですね。
(Rach からのお願い)
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次の文について、お尋ねするのは、不勉強が露呈するので恥ずかしいのですが、ご教示いただけたら幸いです。
who would yours be?
これの、単語の並びについてですが。口語だから、意味が通じて、この並びの方がニュアンスがよく伝わるのであれば、それが正しいと思います。
ただ、不勉強だった私には、なんか“並び”が不自然に感じ、文法上、正しい並びはどうか? 気になっております。
これがもし肯定文なら、
Yours would be *** *** ***.
なのかと思います。(あまり自信ありません)
これを疑問文にする時、
Who would be yours?
と言うと、「誰があなたのものになるでしょうか?」となってしまい、間違った疑問形となるのでしょうか?
やはり、「あなたの場合、誰になる?」と聞きたい場合、
Who would yours be?
となるのが正しいのでしょうか?
コメントありがとうございます。お返事大変遅くなり申し訳ありません。
この文は、Yours would be 'somebody'. という文章の somebody を who? で尋ねる形の疑問文になっています。
Who would be yours? でも意味としてはほぼ同じことになるでしょうし、この場合、そう表現しても問題ないように思います。
2つの文の違いについては、
Who would be yours? だと、「”誰が”あなたの候補(になるの)か?」と主語の形で尋ねる形になり、
Who would yours be? だと、「あなたの候補は”誰”(になるの)か?」と補語の部分を尋ねる形になるでしょう。
日本語の「誰があなたの候補?」と「あなたの候補は誰?」と同じように、主語と補語の、どちらを疑問詞にしているかの違い、だけかと思いました。