[Scene: Monica and Rachel's. Joey is entering]
モニカとレイチェルの部屋。ジョーイが入ってくる。
モニカ: Hey! Where you heading in those pants? 1982? (あら! そんなパンツをはいてどちらにお出かけ? 1982年?)
ジョーイ: Oh Monica, listen, I ah, I saw down at the hardware store, they got those designer tiles on sale. If you ever want to redo the bathroom floor. (あぁ、モニカ。ねぇ、俺が金物屋[ホームセンター]を見に行ったら、デザイナー・タイルが特価で売ってたよ。もし、モニカが浴室の床をやり直したい[張り直したい]と思うなら(どうかな?)。)
モニカ: Why, what's wrong with my bathroom floor? (どうして? うちの浴室の床に何か問題でも?)
ジョーイ: Nothing. It's just old and dingy, that's all. (別に。ただ、古くて、くすんでる。それだけだよ。)
モニカ: I highly doubt that. (they both go to the bathroom)
(そのあなたの言葉には大いに疑問を感じるわ。)
二人は浴室[バスルーム、トイレ]に行く。
ジョーイ: Oh yeah. If you ah, move your hamper, you see what color the tile used to be. (Monica gasps) Yeah. (もし、その洗濯かごをどけたら[動かしたら]、そのタイルの元の色がどんな色だったかがわかるよ。[どけた後のタイルの色を見て、モニカははっと息をのむ。] ほらね。)
モニカ: I can't live like this! What are we gonna do? What are we gonna do? (こんな状態で生活できないわ! 私たちどうすればいい? 私たちはどうすればいいの?)
モニカは、ジョーイに、1982年に行くの?と尋ねていますが、ジョーイがはいているそのタイトなジーンズのスタイルが80年代に流行った型だ、一昔前に流行したスタイルだ、とモニカは言いたいわけでしょうね。
フレンズ1-19その1 で、少し古臭い言葉を使ったロスに、
チャンドラー: You know what you should do? Take her back to the 1980s when that phrase was last used. (何をしたらいいかわかるか? 彼女を「求愛」って言葉が最後に使われた1980年代に連れて行けばいい。)
と言っていましたね。
それと似た感じのからかい、でしょう。
redo は「…を再びする、やり直す」ということなので、この場合はタイルを張り替える、リニューアルする、という感じでしょうか。
こんな風に家の一部を新しくすることを、カタカナ英語で「リフォーム」などと言いますが、英語の reform にはそういう意味はありません。
reform は「(社会制度などを)改正する、改革する」「(人を)改心させる」という意味になります。
postal reform だと「郵政改革」ですね。
ロングマン現代英英辞典には、
reform:
1. to improve a system, law, organization etc by making a lot of changes to it, so that it operates in a fairer or more effective way
2. to change your behaviour and become a better person, or to make someone do this
つまり、1. は「多くの変更を加えて、システム、法律、機構などを改善し、その結果、それがより公正な、またより効率的な方法で機能すること」
2. は「自分の行動を変えてより良い人間になること、または誰かがそうなるようにすること」
日本語でのリフォームは、英語では、remodel, remake などになります。
ロングマンでは、
remodel:
to change the shape, structure, or appearance of something, especially a building
つまり、remodel は「何かの、特に建物の、形や構造や外観を変えること」
remake:
2. to build or make something again
例) She remade her wedding dress to fit her daughter.
つまり、remake は、「何かを建て直す、または作り直す」、例文は「彼女は自分のウェディングドレスを娘に合うように作り直した。」
dingy はロングマン現代英英辞典では、
dingy: dark, dirty, and in bad condition
つまり、「黒ずんでいて、汚れていて、悪い状態である」。
highly doubt は「大いに疑問に思う」。
highly doubtful なら「非常に・極めて疑わしい」ということ。
ジョーイのそのセリフには賛同しかねる、そんなことないわよ!と思う、ということですね。
上の dingy の語義を考えると、きれい好きのモニカが自分の家のタイルをそんな風に形容されると怒るのも無理はない、というところです。
でも、そのタイルの色の違いを見せられて、驚くモニカ。
モニカは何にびっくりすると、こんな風に大袈裟に息をのむことが多いです。
「私、知らなかったわ、全然気付かなかったわ。なんてこと!」という感じ。
I can't live like this! を「こんな風には生きられない!」としてしまうと大袈裟すぎますが、この場合の live は「住む、暮らす、生活する」ということですね。
長い年月が経つうちに、タイルの色が変わるのは当たり前ですし、普通の人の場合だったら「へぇ、こんなに色が違ってるんだ〜」で済んじゃうところでしょう。
でも、モニカはとてもきれい好きな人で、タイルの色の変化に気付いていない時は良かったけれど、いったんその事実を知ってしまったら、それが気になってしょうがないタイプなんですね。
きっとバスルームに入る度に、「このタイルは汚れてる、くすんでる」と思いながら過ごすのは我慢できない、そんな生活は考えただけでぞっとしちゃうわ!という意味の「生活できない」という叫びなわけです。
ジョーイはタイルの色が変わっているのも知っていて、モニカのそういう性格も熟知しているので、タイルの色を見せたら、タイルを張り替えたくなるだろうと思ったのですね。
(Rach からのお願い)
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2007年07月24日
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