2007年07月26日

チグハグなやり取り フレンズ3-5その14

[Scene: Phoebe's, Frank and her, are sitting on the couch, watching TV]
フィービーの部屋。弟のフランクとフィービーは、カウチに座って、テレビを見ている。
フィービー: (sits up) Oh, ew! ([上半身を起こして座り直して]あぁ、そうだ!)
フランク: What? (何?)
フィービー: Yeah I know what I wanted to ask you. Um, can you roll your tongue? Because I can and my Mom couldn't. And I thought y'know, I figured that was something I got from our dad. (あなたに尋ねたいことがあったのよ。あなた、自分の舌を巻ける? どうしてこういう質問をしてるかって言うと、私は舌を巻けるけど私のママは巻けなかったの。だから私は思ったのね、その「舌が巻ける」っていう特技は私たち(共通の)パパから受け継いだものだろう、って。)
フランク: What, wait, you mean like this? (does it) (ちょっと待って。フィービーの言ってるのはこんなやつ?)
と、やってみせる。
フィービー: Yeah, yeah. You can do it too. Yeah. (tries to do it, but can't) (そうそう。あなたもできるのね。やったわ。)
フィービーはやってみようとするが、できない。
フランク: You're not doing it. (フィービーは舌が巻けてないよ。)
フィービー: Oh, right, yeah okay, my Mom could and I can't. We don't have that. (あぁ、そう。わかったわ。ママは出来たけど、私はできないんだった。あなたと私が共通に受け継いだもの、っていうのはないわけね。)

いかにも手持ち無沙汰(ぶさた)の二人。
特にフランクがぼぉーっとテレビを見ているこの表情、見ているだけで笑えます。(役者やなぁ)
今さらですが、フランクはフィービーの half brother で、お父さんが同じでお母さんが違う、という「腹違いの弟」です。
フレンズ2-18その1 には、half brother という単語が出てきました。

ママはできないことだったから、それはママからの遺伝ではなくパパからの遺伝で、同じパパの血を分けたあなたもできるかな?と思った、ということですね。
結局、舌を巻くという特技(?)は、フランクにはできて、フィービーにはできないということがわかります。
ですから、二人がパパから揃って受け継いだ遺伝ではない、ということになるのですね。
また、こんな風に「舌を巻く」のはそれほど難しいことではないような気がします。(私も出来ましたし…笑)
だから、人に聞いてみたら大概の人ができることで、「特技」と言うほどのものではないのに、「遺伝」を引き合いに出して大袈裟に言っているのがおかしい、さらには、その言いだしっぺのフィービーがそれをできない、というのがなおさらおかしいわけですね。
フィービーができたら、それが珍しいことじゃなくて誰にでもできることだったとしても、「二人とも、ほらこんな風に舌が巻けるところがおんなじね!」と盛り上がれたのに…というところです。
We don't have that. の that は、something we got from our dad in common. 「私たちがパパから共通して[同じように]受け継いだこと」のような意味でしょうね。


フランク: When's your birthday? (誕生日はいつ?)
フィービー: Feburary 16th. (2月16日。)
フランク: I know a guy who's the 18th. (2月18日生まれのヤツを知ってる。)
フィービー: Wow, that's close. When's yours? (まぁ、近いわね。あなたはいつ?)
フランク: October 25th. (10月25日。)
フィービー: That's the same month as Halloween. So, um, what kinda things do you like to do at home? (それってハロウィーンと同じ月ね。それで、あなたは家でどんなことをするのが好きなの?)
フランク: Melt stuff. (ものを溶かす。)

誕生日に関するやり取りは何ともチグハグです。
特に解説しなければならないような難しい表現はないのですが、これがどれほどチグハグなやり取りになっているかが、英語のセリフから感じられたらいいですね。

例えばパパかもしくはフランクが2月18日生まれなら、「あら、近いわね!」と話も弾むのですが、全然知らない赤の他人が2月18日生まれだったとしても、話の盛り上がりようがないですし…。
10月の話が出た時に、同じように近い誕生日の友達の話を持ち出すのではなくて、ハロウィーンという、10月にある一般的な行事の名前を持ち出すのが、これまたトンチンカンなんですよねぇ…。
そこから話を弾ませることができない様子が伝わってきます。

話に詰まった時は、趣味や好きなことを聞いたりしますね。
フィービーもそうやって話を続けようとするのですが、返って来た答えが「ものを溶かす」という漠然としたものであり、またあまり一般的な答えではなかったので、さすがのフィービーもビビっています。
「一体この人、どんな人なんだろう??」とますます悩みが深まる感じですね。

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posted by Rach at 09:29| Comment(4) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
フランクは信じられないぐらい変な人ですね。好きなキャラクターです。ところで、私も自分の舌を巻けますよ。:-D(多分日本語ではその「自分」はいらないでしょうか?英語の文でその「your」が私の考え方で所有格じゃなくて、定冠詞のように使ったかな。何か英語の文法らしくてあまりいらない事実を言いますね。でも、明らかに言うために入れますね。他の人の舌を巻いて見ると全然思わないでしょう。焼き肉屋で牛タンを食べながらこの会話したら「自分」を入れた方が良いですが。ハハハ。)

Frank is an unbelievably strange person. I like his character. By the way, I can roll my tongue too. :-D (Maybe in Japanese you don't need to say "your?" In the English sentence that "your," in my way of thinking, is acting more as a replacement for a standard definite article than it is as a possessive case indicator. It's very like English grammar to include unnecessary information, though. We include it to speak with clarity. You wouldn't think it meant "Can you roll [speaker's / someone else's] tongue," would you? Ok, maybe if you were eating Cow Tongue at a Yakiniku Restaurant and had the same conversation you should include "your" as a possessive indicator. Ha ha ha.)
Posted by デイズ at 2007年07月26日 13:33
英語以外の件ですがざっとすますのでご安心ください。
実は現在発売中のニューズウィーク日本版  http://nwj-web.jp/
海外ドラマ特集です。
そのなかで フレンズよ 永遠に と永久欠番まにの扱いで記事が6ページほどさいてありました。
立ち読みする程度の価値はあると思います。
Posted by かつての読者 at 2007年07月26日 22:30
Dear Deas
I also like Frank. He's a really weird boy.

As you pointed out, you don't have to say "your" in Japanese.
For instance, do you remember the following scene on Friends 1-6?

(ENTER CHANDLER WITH A PHONE)
CHANDLER: Where's Joey? His mom's on the phone.
MONICA: He's in the bathroom. I don't think you wanna go in there!
CHANDLER: C'mon, we're roommates! (HE GOES INTO THE BATHROOM, SCREAMS AND RUNS OUT) My eyes!! My eyes!!
MONICA: I warned you...

When you translate the line "My eyes!!" into Japanese, in my way of thinking, 「目が!」 is more natural than 「俺の目が!」

目を閉じて。→ Close your eyes.
口を閉じろ!→ Shut your mouth.
Yes, it will take all your strength to shut someone else's mouth while he/she is speaking passionately. So it is natural to think 'mouth' is 'your mouth'.
Although 'your' might be unnecessary information, it makes the sentence clearer... I totally understand your explanation. Thanks.

BTW, I guess I can't roll Cow Tongue in my mouth, maybe, :-D
I've seen my friend tie a noodle of spaghetti in her mouth, though. (lol)
Posted by Rach at 2007年07月27日 09:21
かつての読者さんへ
その記事、面白そうですね。本屋さんに行くことがあれば、是非読んでみたいと思います。
情報、ありがとうございました。
Posted by Rach at 2007年07月27日 09:23
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