2007年08月13日

一生に一度の機会 フレンズ3-5その30

イザベラ・ロッセリーニに声を掛けるロス。
ロス: (to Isabella) Hi! Hi, I'm Ross. You don't know me, but I'm a big, big fan of yours. I mean, Blue Velvet, woo-oo hoo! Um, I was wondering if I could um, maybe buy you a cup of coffee. (Gunther hands her change) Or reimburse you for that one. ([イザベラに] こんにちは! あの、僕はロスと言います。あなたは私をご存じないでしょうが、僕はあなたの、大、大ファンなんです。「ブルーベルベット」、あれは最高! それで、僕は思ってたんですよね、多分、あなたにコーヒーを1杯おごることができるかなぁ、って。 [ガンターは彼女にお釣りを手渡す] または、そのコーヒー代を僕があなたに支払うか。)
イザベラ: Aren't you with that girl over there? (points at Rachel, who waves back) (あなた、あそこの女の子と付き合ってるんじゃないの?)
レイチェルを指差す。レイチェルは手を振り返す。
ロス: Well, yeah, kinda. Um, but that's okay, see we have an understanding, um, see we each have this list of five famous people, (gets his out) and you were one of mine. So I'm allowed to sleep with you. No, no, no, it's flattering. (えぇ、そんな感じですけど。でも、大丈夫なんです。僕たちは理解し合ってるんですよ。お互いに5人の有名人のリストをそれぞれ持っている。[自分のリストを取り出す] そして、あなたは僕のリストに載っていた有名人の一人だったんです。だから、僕はあなたと寝ることを許されているんです。いやいやいや、それは誉め言葉なんですよ。)
イザベラ: I don't know... (starts to leave) (どうかしらね…。[立ち去ろうとする])
ロス: Oh no, no, no, wait, wait, Isabella. Don't, don't just dismiss this so fast. I mean, this is a once-in-a-lifetime opportunity. (だめだめ、待って、待って、イザベラ。これをそんなにすぐに却下しないで。だって、これは一生に一度の機会なんですよ。)
イザベラ: Yeah, for you. Is that the list? (えぇ、あなたにとってはそういう機会でしょうね。それがリスト?)
ロス: Um, yes. (あぁ、そうです。)
イザベラ: Can I see it? (それ見てもいい?)
ロス: Um, no. (あ、ダメです。)
イザベラ: Come on! (grabs the list) (いいじゃない! [リストを掴む])
ロス: But, okay. (でも…どうぞ。)
イザベラ: (reading it) I'm not on the list! ([リストを読んで] 私はリストに載ってないわよ!)
ロス: Um, see, but that's not the final draft. (あぁ、でも、それは最終案じゃないんです。)
イザベラ: It's laminated. (リストはラミネートされてるわよ。)

ロスが例に挙げた映画はブルーベルベット。
Wikipedia 日本語版: ブルーベルベット
監督は、デヴィッド・リンチ。
デヴィッド・リンチと言えば、テレビドラマ「ツイン・ピークス(Twin Peaks)」が日本でも話題になりましたよね。
アマゾンではこちら(↓)。
Amazon.co.jp: ブルーベルベット 特別編

reimburse は「(人に)費用などを払い戻す、弁済する、弁償する、返済する」。
イザベラのコーヒー代をかっこよく(?)払ってあげようと思ったら、もう既に支払っていて、お釣りまでもらった後なので、その代金を僕があなたに支払うことで、おごったことにしましょうか?と言っているのですね。

flatter は「(人に)おべっかを使う、お世辞を言う、喜ばせる」で、その形容詞の flattering は「お世辞の、喜ばせる」という意味。
この場合は、sleep with という露骨な言葉を使ったためイザベラがいやな顔をしたのですが、それは、その人のことが大好きで、「チャンスがあったら寝てもいい」と恋人が認めるくらい素敵な人、恋人が焼きもちを焼くのをあきらめるくらいの素晴らしい人、という意味のリストだから、「寝れる女」みたいな悪い意味じゃなくて、誉め言葉の一種で良い意味なんですよ、とフォローしているのでしょう。

ロスが、「イザベラ」と相手をファースト・ネームで呼んでいるのがおかしいですね。
少しでも雰囲気を和ませよう、少しでもお近づきになって相手の心を開かせよう、との試みでしょうか。

dismiss は「(集団などを)解散させる、(考えを心から)捨てる、簡単に片付ける、おしまいにする」。
突然近づいて来たファンが、わけのわからないことを言うので、「早く切り上げて出て行こう」とイザベラは考えているかもしれないけど、でも、もう少し話を聞いて欲しい、ということです。

lifetime は「一生、生涯」で、once-in-a-lifetime は「一生に一度の、生涯に一度の」という形容詞です。
フレンズ2-23その25 には、 the role of a lifetime 「生涯にまたとない役柄、生涯で最高のはまり役」という表現が出てきました。
その時に、lifetime に関する表現をいくつか説明しています。

for you 「あなたにとっては、それは生涯で一度の機会でしょうけど。」というのは、有名な俳優ならではの言い方ですね。
そんなのにいちいち取り合ってたら、私の身体がいくつあっても足りない、という感じでしょうか。
そういうことを言われ慣れている人のセリフです。

draft は「草案、草稿、下書き」。
final draft は「最終案、確定案」。
イザベラが載っていないので、このリストは最終案じゃない、と言い訳するロスですが、しっかりラミネートしちゃったことが、ここで裏目に出ちゃいましたね(笑)。

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posted by Rach at 09:24| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご無沙汰してます。
ランキングが常にトップに位置していて自分も嬉しいです。ポッチリ道だけは忘れていませんので。
 それより、最近オタク評論家で有名な方が世間を騒がしています。自分が寝てもいい?女性のリストを作っていたものが、ネットにばらまかれたようです。男ってホントしょうがないなぁ−、と思ってしまいました。まさにこのエピソードのロスみたいですね。(It's laminated)のところは最高です。
Posted by チャン虎ー at 2015年02月11日 16:34
チャン虎ーさんへ
コメントありがとうございます。
ランキングの件、そのように言っていただけて嬉しいです。ポッチリ応援も本当にありがとうございます! おかげさまでランキングが好調で、これからもっともっと頑張ろう! という元気をいただいています。

そのオタク評論家の方は、アニメ系トーク番組でよく拝見していて、あの方のオタク話を聞くのが私はいつも楽しみだったのですが、今回は意外な方面で話題になっていたので、びっくりしていたところでした^^

このリストの話は本当に面白いですよね。大物ゲストを前にしてもロスっぽい部分がいかんなく発揮されていて、何度見ても、It's laminated. のところは笑ってしまいますよね(^^)
Posted by Rach at 2015年02月12日 19:10
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