2007年08月16日

酔っ払ってばかなことをする フレンズ3-6その1

シーズン3 第6話
The One With the Flashback (衝撃! 暴かれた過去)
原題は「フラッシュバックの話」

[Scene: Central Perk, the whole gang is there including Janice.]
セントラルパーク。ジャニスを含め、フレンズ全員がそこにいる。
ジャニス: Janice has a question. Who of the six of you has slept with who of the six of you? (ジャニスは一つ聞きたいことがあるのよ。あなたたち6人の中で誰が、6人のうちの誰かと寝た経験があるか?)
フィービー: Wow, it's like a dirty math problem. (まぁ。エッチな数学の問題みたい。)
ロス: I'm sorry, the answer there would be...none of us. (残念ながら、その答えは…誰もいない、だよ。)
ジャニス: Come on, over the years, none of you ever, y'know, got drunk and stupid? (よしてよ。何年もの間、あなたたちの中で誰も、ほら、酔っ払ってばかなことしたって経験がないの?)
ジョーイ: Well, that's really a different question. (あぁ、それは全く別の問題だよ。)

dirty は「エッチな」。フレンズではこの意味でよく出てきますね。
男3人、女3人の6人で、みんな仲がいいから、その中でいろんな恋愛関係になったことがあるんじゃないの?とジャニスは尋ねています。
もちろん、現在恋人同士のロスとレイチェルを除いて、ということです。
素朴な疑問、というか、確かにこの6人はいつも一緒にいるので、メンバー以外の人がそういう疑問を持つのも無理もないような…(笑)。
got drunk and stupid は 「酔っ払って愚かになる」ということですから、「酔っ払って理性を失ってばかなことをしてしまう」ということ。
日本語でもこんな風に言いますね。

それに対して、ジョーイは「それとこれとは別問題だ。」と返事しています。
人間酔っ払ってばかなことをしてしまう、ってのはよくあるけど、この仲間内ではそんなことはしてないよ、ということです。
つまり、フレンズ以外では、そういうこと(酔っ払って、寝るべきではない女性と寝てしまうこと…笑)はよくやっちゃうけどね、ということですね。


ジャニス: I'm sorry I find it hard to believe that a group of people who spends as much time together as you guys do has never bumped uglies. (悪いけど、信じられないのよね。あなたたちみたいに長い時間を一緒に過ごしているグループの人たちが、不道徳な状況になったことがないなんてね。)
ジョーイ: Well, there was that one time that Monica and Rachel got together. (あぁ、モニカとレイチェルが結ばれた、ってことは一度あったな。)
モニカ&レイチェル: What? (何ですって?)
レイチェル: Excuse me, there was no "time." (もしもし、(そんなこと)一度もないわよ。)
ジョーイ: Okay, but let's say there was. How might that go? (わかった、でも、あったってことにしてみよう。どんな感じになるかな?)
ジャニス: Okay, okay, well then answer me this; Have any of you ever.... almost...? (わかったわ。じゃあ、そしたら、この質問に答えて。あなたたち、もう少しで…ってことはなかった?)
レイチェル: Does anybody need more coffee? (誰かもっとコーヒー欲しい人いる?)
ロス: Yeah, I'll take some. (あぁ、少し[コーヒーを]もらうよ。)
ジョーイ: Hey, there's a dog out there! (おい、外に犬がいるぞ!)

ugly は「醜い、醜悪な」ですが、この場合は、「(道徳的に)悪い、卑劣な」という意味。
ugly は形容詞で、ugliness という名詞形が別にあるはずですが、ここでは uglies と名詞の複数形のような形で使っていますね。
bump は「ドンとぶつかる、たまたま出会う」という意味なので、何かのはずみでそういう「不道徳な状況」になってしまったことはないの?という意味でしょう。

get together は「集まる、一緒になる」という意味ですが、恋人同士に使うと「(男女が)結ばれる」というような意味になります。
よく出てくるのは、get back together という表現で、これは「よりを戻す、元の鞘(さや)に収まる」という意味ですよね。
ジョーイはレズビアンものが好きで、フレンズ1-20その4 でも、レイチェルとミンディの昔話に興味津々でした。
モニカとレイチェルにはっきり否定されたので、ちょっと想像してみるくらいいいだろ?、楽しいじゃん、みたいな感じ。

Have any of you ever almost...? は「今まであなたたちのうちで誰かが、もう少しで…しそうだったってことはなかった?」ということで、Have any of you ever almost slept with any of you? とか、almost had a sex with any of you? みたいな言葉が続く、ということでしょうね。

almost については、つい最近の過去記事 フレンズ3-5その27 で説明しました。
「almost +動詞の過去形」で、「もう少しで…するところだった、危うく…するところだった」「してないけど(するところまではいってないけど)もう少しで…してしまうところだった」のようなニュアンスです。
それを経験を表す現在完了形で尋ねているので、「寝た」ことはない、って言ったけど、「もう少しで寝ちゃうところだった」ってこともなかったの?、という質問になるのですね。
それを聞いてみんな急にそわそわし始めるのがおかしい。
これはきっと何かあるぞ(あったんだぞ)…と思わせるオープニングです。

(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ

posted by Rach at 06:55| Comment(4) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
どーも、sendoです。
Rachさんが取り上げてないってことは、自分が分からなかった場所は日本のDVDには含まれてないのかな?
Anyway, 自分がわからなかったのは、ロスのセリフのあとのレイチェルのセリフで

"If it doesn't change soon, I'm gonna dump you for somebody who puts out"

ってやつなんですが、いまいち掴めません。
itはロスの「6人のなかで、そんなやつだれもいないよ」を指しているとは思うんですが。。そのあとのI'm gonnaからのセリフの解釈が出来なくて。Rachさんはどう思いますか??
Posted by sendo at 2013年02月13日 04:56
sendoさんへ
コメントありがとうございます。

おっしゃるように、日本版のDVDではカットされているセリフのようです。
ネットスクリプトの Uncut Version には、以下のように出ていました。

ロス: I’m sorry the answer there would be... none of us.
レイチェル: Yeah. And you know what? If that doesn't change soon, I'm going to dump you for somebody who puts out.
ジャニス: Come on over the years none of you ever y'know, got drunk and stupid.

問題のレイチェルのセリフは、ロスのセリフを受けてのものですよね。
dump は「捨てる」で、恋愛関係の話だと「(人を)振る」ですね。
dump A for B だと「B と引き換えに A を振る」みたいなことですから、「A を振って B と付き合う」ということになるでしょう。
put out は、「(火を)消す」「差し出す」みたいな意味で使われますが、恋愛の話だと「誰とでも寝る」みたいなニュアンスでも使われます。

ですから、直訳すると、「すぐに変わらないなら、あなたを振って、誰とでも寝る誰かさんと付き合うわ」ということかなぁ、と思います。
このエピソードの時、ロスとレイチェルは完全に恋人同士になっていますよね。ですから、「フレンズの6人のうち、寝たことあるのは誰と誰?」みたいにジャニスに聞かれて、本当ならロスは「レイチェルと僕。それ以外は誰もいない」と答えるべきなのに、「誰もいないよ」と答えた。ロスとしては、レイチェルとのことはわかりきったことなので、あえて「レイチェルと僕以外には」という言葉を入れなかっただけでしょうが、彼女のレイチェルとしては、「私と寝たこと忘れてる? もしくは言いたくないのかしら?」みたいにちょっと怒ってみせて、「今のそのあなたの発言を変えないのなら、撤回しないのなら、今の彼氏のロスを振って、”誰とでも寝るような他の誰か”と付き合っちゃうわよ」と、軽くヤキモチっぽく脅してみせた、ということかなぁ、と思います。
Posted by Rach at 2013年02月14日 15:12
なるほどっ!
put outはそういうニュアンスだったんですね。
ありがとうございます!
Posted by sendo at 2013年02月16日 06:09
sendoさんへ
お返事ありがとうございます。
納得していただけたようで光栄です。こちらこそありがとうございます。
Posted by Rach at 2013年02月18日 14:49
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。