[Scene: Chandler's, Chandler is interviewing a potential roommate.]
チャンドラーの部屋。チャンドラーはルームメート候補をインタビューしている。
チャンドラー: Soo, ah, Eric, what kind of photography do you do? (それで、エリック、君はどんな写真を撮ってるの?)
エリック: Oh, mostly fashion, so there may be models here from time to time, I hope that's cool. (あぁ、たいていはファッション関係。だから、時々モデルがここに来るかもしれない。それが平気ならいいけど。)
チャンドラー: Yes, that is cool. Because I have models here, y'know ...... never. (そうだね、それはクールだ。だって、僕もこの部屋にモデルを連れて…きたことないから。)
potential は日本語では「ポテンシャル、将来の可能性、潜在能力」という名詞で使うことが多いですね。
形容詞では「将来の可能性のある、なり得る、潜在的な」で、名詞の前につくと、「…になる可能性のある(もの・人)」という意味になります。
この場合は、「ルームメートになる可能性のある人」ということで、「ルームメート候補」ということ。
cool は「かっこいい、イケてる」みたいな意味で使うことが多いですが、エリックのセリフでの意味は「冷静な、平気な、構わない」という感じでしょうね。
ロングマン現代英英辞典では、
cool: AGREEMENT
(spoken) used to say that you agree with something, that you understand it, or that it does not annoy you
つまり、「同意(agreement)。何かに同意する、それを理解する、またはそれを不快に感じない、ということを言う時に使われる」
something is cool with somebody
例) Would Friday be cool with you guys?
「君たちは金曜日で構わない?」
somebody is cool with something
例) 'Do you want to come over to my house and watch a video tonight?' 'I'm cool with that.'
「今夜、僕のうちに来て、ビデオを見たい?」「それ、いいねぇ(それに賛成)。」
上のロングマンにあるように、"物 is cool with 人" でも、"人 is cool with 物" でも、どちらの形でも使えるようですね。
上のセリフ、I hope that's cool. は物(事柄)が主語になっています。
つまり、I hope that's cool with you. ということで、「そのことについて君が不快感を感じなければいいけど。それが平気ならいいけど。それについて問題を感じなければいいけど。」というところでしょうか。
フレンズ2-16その19 では、
ジョーイ: Hey, are you cool with this? (おい、俺の引っ越しについて、お前は平気なのか?)
というセリフがありました。
こちらは、人が主語になっている文ですね。
エリックのセリフに対して、チャンドラーはおうむ返しのように、Yes, that is cool. と返事しています。
これは、「平気、問題ない」と返事しているようにエリックには聞こえるはずですが、チャンドラーの本心「それって素敵だね、かっこいいね。」という気持ちが大いに入っているのでしょう。
「それについてクールだといいけど」「うん、実にクールだね。」というやり取りなわけですが、お互いのクールのニュアンスが微妙に違っているのが面白いのかなぁ、と。
I have models here. は「僕のこの部屋にモデルがいる」ということで、「モデルが部屋に来る」という意味ですね。
でも、最後に never をつけて、「…ってそんなことは一度もないけど。」と否定しているわけです。
「モデルが来ても全然問題ないよ、だってここにはよくモデルが来るからね…」と言いたいところだったのですが、そんな見え見えの嘘もつけなかった…ということですね。
ところで、こんな風に文章の最後に否定語をつけて、その前の文章全部を否定する、という「ノット・ジョーク(NOT joke)」というのが英語にはあるそうです。
I love you... Not! 「愛してる…って、ウソだよ〜ん!」みたいな感じ。
日本語では「…ではない」という否定の言葉は元々最後に来ることになっているので、こういうジョークはあり得ないのですが、英語では否定語は出来るだけ前に置く傾向がありますよね。
だから、最後の最後に「…じゃない。」と否定して落とす、ことがジョークになるわけです。
チャンドラーのセリフ "Because I have models here, y'know......never." は、正式にはノット・ジョークではないのかもしれませんが、その落とし方のニュアンスは同じような気がします。
エリック: Oh, yeah, during the summer I spend most weekends at my sister's beach house, which you're welcome to use by the way. Although, I should probably tell you, she's a porn star. (Chandler breaks his pencil in half) (あぁ、夏の間、ほとんどの週末は姉のビーチハウスで過ごすんだ。ところで、そのビーチハウスだけど、自由に使ってくれていいからね。だけど、多分このことを言っとかないといけないな。姉はポルノ・スター[ポルノ女優]なんだ。)
チャンドラーは持っていた鉛筆を机に押し付けて二つに折ってしまう。
チャンドラー: Well, listen I ah, still have one more person to ah meet, but unless it turns out to be your sister, I think your chances are pretty good. (Eric offers to shake hands) All right. (Chandler hugs him.) (ねぇ、僕にはまだ会わないといけない人がもう一人いるんだけど、もしその人が実は君のお姉さんだった、ということがなければ、君がルームメートになる可能性はかなり高いと思うよ。[エリックは握手を申し出る(握手しようと手を出す)] オッケー。[チャンドラーはエリックをハグする。])
インタビューのために持っていた鉛筆を机に押し当てながら話を聞いていたのですが、姉がポルノ・スターだと聞いて、思わず力が入ってしまうチャンドラー(笑)。
言葉でびっくりするのではなく、こういう仕草で驚きを表すリアクションは日本でも同じですね。
エリックは、相手がいやがるといけないかも、という意味で事前に情報を知らせているようですが、チャンドラーは思ってもみないラッキーな話で喜んでいます(笑)。
その後のチャンドラーのセリフが面白いです。
「もう一人候補者がいるけど、ほぼ君に決定だ」と、この時点で告げています。
もし、その次の候補者が君の姉さんじゃないならね、という条件付きなのですが、それくらい思いっきりセクシーな女性でも現れない限りは大丈夫だよ、ということ。
そのお姉さんの話が、チャンドラーの意思決定の大きな決め手になったこともわかりますね(笑)。
実際には、もう一人の候補者は男性であることがわかっているので、100% エリックで決まりだ、と言っているのと同じです。
「約束成立、これからもよろしく」の意味で、エリックは握手をしようしますが、嬉しいチャンドラーはハグします。
相手のエリックはちょっと戸惑っているようですが、ほとんど初対面の状態でハグをする、というのは少しやりすぎなんでしょうかね?
チャンドラーは本当にエリックを歓迎している気持ちを示すために、大袈裟な愛情表現(?)をしているのでしょうが、この頃から、やたらとハグするクセがあったんだよ、という描写でもあるのでしょう。
こんな風にすぐにハグをしたがるから、彼はゲイと間違えられたりするのでしょうか?(笑)
(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ
とっても役立つブログ ありがたいです・・・・お気に入れさせて頂きます・・・・もちろん応援ポチ・・・全部していきますので今後ともよろしくおねがいしま〜す
☆ momo
はじめまして! ご訪問&コメントありがとうございます。
資格についても、またこのブログについても、お褒めの言葉をいただけて、大変嬉しいです。自分の勉強のためにやっていることですが、そうやって他の方に「役立つ」と言っていただけると、本当に励みになります。
また、「応援ポチ!」までありがとうございます!! 本当にありがたいことだと心より感謝しております。
応援して下さる方がいる!と実感できると、また頑張ってブログを続けよう!という気持ちになれます。これからも頑張ります。こちらこそよろしくお願いしま〜す。