レイチェル: (sitting at a table with some of her friends) (to waitress) Oh, um, no, no, no, no excuse me? Hello? Hi. My friend ordered an onion, not an olive. And uh I ordered a rum and Diet Coke, which I don't think this is. ([友達とテーブルに座っている] [ウェイトレスに] あぁ、違う違う。すみません、もしもし? 私の友達はオニオンを注文したの、オリーブじゃなくて。それから、私はラムとダイエット・コーク[ラムのダイエット・コーク割り]を注文したわ。これはその注文とは違っていると思うけど。)
ウェイトレス: I am so sorry. (本当にすみません。)
レイチェル: That's all right. (to her friends) I mean how hard is it to get a couple drinks right, huh? (いいのよ。[友達に] 2、3個のドリンクを注文どおりにもらうのって何て難しいのかしら? ねぇ?)
オーダーが間違っているとウェイトレスに文句を言うレイチェル。
"And uh I ordered a rum and Diet Coke, which I don't think this is." の which は a rum and Diet Coke を指していて、つまりは、"I don't think this is a rum and Diet Coke." 「これは(私が注文した)ラム&ダイエット・コークじゃないと思う。」という意味ですね。
味見してみて、これは違う、と思ったということでしょう。
ここで初登場した昔のレイチェル、しゃべり方も高慢ちきというか、高飛車で気取った感じがしますね。ビシーッとスーツを着込んでるし。
how hard is it to... は「…することがどれほど難しいか?」。
get something right は「…を正しい状態でゲットする[もらう]」というニュアンスでしょうか。
「(客が)ドリンクを注文通りの形で受け取る」という意味だろうと思います。
受け取る客の立場として、「注文したものをもらうのは当たり前のことなのに、そんな当たり前のことをしてもらうのも、結構大変なことなのね。」みたいにボヤいているのですね。
このように、レイチェルはオーダーを間違えることをバカにしているのですが、後にコーヒーハウスのウェイトレスになって、同じことを言われ続ける立場になることを考えると、このセリフが非常に面白いわけです。
ベッツィー(レイチェルの友達1): Well, I would like to propose a toast to the woman who, in one year from today, will become Mrs. Dr. Barry Farber, D.D.S. (さて、私はある女性に乾杯したいと思います。その女性は今から1年後に、ミセス・ドクター・バリー・ファーバー、D.D.S. [バリー・ファーバーという歯科医の妻]になるのです。)
レイチェル: Ummm, I think it's time to see the ring again. (holds her hand out and they all scream) (例の指輪を再び見る時が来たみたいね。[手を差し出すと、みんなが叫ぶ])
キキ(レイチェルの友達2): Oh, isn't it exciting? I mean it's like having a boyfriend for life! (あぁ、エキサイティングよねぇ? つまり、死ぬまで[一生]一人のボーイフレンドを持つようなことでしょ?)
レイチェル: Yeah, I know. (えぇ、そうね。)
ベッツィー: What? (どうしたの?)
レイチェルの友達が二人出てきましたね。
左の友達(名前はキキ)は、フレンズ1-4その1 にも出てきました。
右の友達(オレンジ色の髪の毛の人で名前はベッツィー)は、マリッサ・リビシ(Marissa Ribisi)という女優さんです。
彼女は、フランク(フィービーの弟)役の俳優ジョバンニ・リビシの双子の姉(妹)だそうです。
IMDb: Marissa Ribisi
上の IMDb の Photos には、ジョバンニと一緒に写っている写真もありますね。
友達のセリフに、"... the woman who, in one year from today, will become Mrs. Dr. Barry Farber, D.D.S." とありますね。
バリーの妻になるのが1年後、つまり結婚式は1年後だと言っています。
フレンズ1-1 でレイチェルがウェディング・ドレス姿で初登場した日、あれがバリーとの結婚式の日、でしたね。
ですから、このセリフを考えると、この回想シーンは、フレンズ1-1 からちょうど1年前の話、ということになります。
ただ、これが本当にフレンズ1-1 から数えてちょうど1年前の話だとすると、いろいろと不自然なことも出てきます(特にロスとキャロルとの関係について)。
フレンズ3-6その6 のコメント欄 でその「つじつまの合わないこと」について触れていますので、そーゆーことに興味のある方は覗いてみて下さい。
D.D.S. は Doctor of Dental Surgery (口腔外科、歯科外科の博士[医者])、つまり歯学部を修了した歯学士のこと。
フレンズ1-20その5 では、
ミンディ(最終的にバリーと結婚した人): But the truth is at the end of the day I still really wanna be Mrs. Dr. Barry Farber...D.D.S. (でも本当は、要するに私はまだドクター・バリー・ファーバー、という歯科医の妻になりたいのよ。)
というセリフがありました。
このようにバリーの名前を言う時には、常におまけのようについてくる肩書きで、逆に言うと、その肩書きが彼の一番の魅力、ということなのでしょうか?(笑)。
やはり、D.D.S. という肩書き=お金持ち、ということで、指輪も大きいんでしょうね(画面ではよくわかりませんが)。
それを見て、みんながキャーと叫ぶのがおかしいです。
この叫び声は、フレンズ1-4その1 でキキが登場した時にも出てきましたね。
手をバタバタ、キャーキャーという甲高い声を挙げて大騒ぎするレイチェルの友達を見て、
モニカ: I swear I've seen birds do this on Wild Kingdom. (確か、私、「野生の王国」って番組で鳥があんな風にしてるの、見たわ。)
と言っていました。
その「野鳥の叫び」を今ここでもやっているのですね。
友達はレイチェルの今の状況をエキサイティングだと言っています。
結婚する、ってことはそんな風に何でも買ってくれるお金持ちのボーイフレンドを一生持ち続けることみたいで素敵だわ、と言っているようですね。
でも、それを聞いたレイチェルはげんなりしています。
友達は誉めたつもりなのに、彼女が落ち込んでいるので、不思議に思って「どうしたの?」と尋ねます。
その理由は明日。
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あまり想像できないですが、玉葱のドリンクの味はまずいでしょうね。
まず、in one year from today について。
in は「…の中に、…内で」という意味が基本なのですが、
研究社 新英和中辞典では、
in=…たてば、…の終わりには、…の後には
(用法)主に未来の文に用いる; 《米口語》ではしばしば within と同義に用いる
例) He will be back in a few days. 彼は2, 3日すれば帰ってくるでしょう。
と出ています。
「米口語ではしばしば within と同義に用いる」という記述が少々ひっかかるのですが、普通は(フレンズのようなアメリカのドラマでも)、未来形の in は、「…後には」の意味で使われるように思います。「以内に」という意味をはっきり出したい場合は、やはり、within を用いると思うのです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
in
5. at the end of a period of time
例1) Gerry should be home in an hour.
例2) I wonder if they'll still be married in a year.
例文1 は、ゲリーは1時間後は家にいる(家に帰っている)でしょう。
例文2 は、彼らは1年後にまだ結婚しているかどうか疑問に思う。
上の記事で「これが本当にフレンズ1-1 から数えてちょうど1年前の話だとすると、つじつまが合わない」と書きましたが、それは連続ドラマにありがちな設定の不一致というものですね。
「ちょうど1年後」だとつじつまが合わないから、この in は within の意味だろう、と解釈することも可能なのかもしれませんが、そういうドラマの設定を考えない場合は、in one year from today は「今日から1年後」と訳すのが自然だと思うのです。
ベッツィーが乾杯しているセリフを見ると、「今からちょうど1年後に結婚することになるから、お祝いのために乾杯している」という印象を受けます。記念日となる日だから、お祝いに繰り出した、という感じでしょうか。
仮に within a year 「1年以内」の意味で終点があいまいであるならば、わざわざ from today というはっきりした起点をつけないように思うのですね。「ちょうど今から1年後」であることを強調するために、from today をつけているように感じます。
越前敏弥さんの「日本人なら必ず誤訳する英文」という話題の本があるのですが、その p.29 にも、この「未来形とともに使われる in 」の例文が載っていました。
onion の話について。
私は下戸(お酒を飲まない人間)なので、カクテルのことはよくわからなかったのですが、onion や olive は、カクテルの中に入っている、添えられている garnish (付け合わせ)のことのようですね。
実際、ウェイトレスのお盆に戻したカクテルには、中にオリーブが入っているのが見えます。
Wikipedia 英語版: Cocktail onion
http://en.wikipedia.org/wiki/Cocktail_onion
にも、garnish としての cocktail onion のことが書いてあります。
pearl onion とも呼ばれるようです。
Wikipedia 英語版: Pearl onion
http://en.wikipedia.org/wiki/Pearl_onion
日本語でも、カクテルオニオン、パールオニオンなどと呼ばれているようです。
カクテルオニオンで画像検索すると、瓶に入った「PICKLES カクテルオニオン」の写真がたくさんヒットし、料理に使われている画像もあります。日本の「らっきょう」をボール型にしたような感じに見えるのですが(笑)。透明感のある白色をしているので、カクテルに入れてもおしゃれなようです。
わかりやすいのはこちらでしょうか。
【楽天市場】SOカクテルオニオン230g:輸入酒のかめや
http://www.rakuten.co.jp/yunyuusyu/533083/562472/
商品説明に「パールオニオンの酢漬けです。」とあります。
また、
Wikipedia 日本語版: ギブソン (カクテル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%96%E3%82%BD%E3%83%B3_(%E3%82%AB%E3%82%AF%E3%83%86%E3%83%AB)
に、
「マティーニとほぼ同じレシピだが、マティーニがオリーブを添えるのに対して、ギブソンはカクテルオニオンを用いる。」という記述があり、
Wikipedia 日本語版: マティーニ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8B
に、
「(マティーニの)バリエーションとして
ギブソン オリーブの代わりにパールオニオンをデコレーションに用いたもの。」
という説明もあります。
ということで、レイチェルたちは、カクテルオニオンを添えたギブソンを注文したのに、ウェイトレスはオリーブ添えのマティーニを持ってきた、という間違いだと思います。
カクテルに詳しい人は、オニオンとオリーブという言葉で、ギブソンとマティーニのことを言っているのだな、とわかる仕組みですね。
Onionについて、調査してくれて、ありがとうございました。
すっきりしました。
inについて、Rachさんの考えを了解しました。
お返事ありがとうございました。私もカクテルのことはよく知らなかったので、勉強になり楽しかったです。