(Joey throws a punch and just lightly taps her on the shoulder, Phoebe counters with a jab to the nose.)
ジョーイはパンチを食らわせる、それはフィービーの肩を軽く打つだけである。フィービーは鼻へのジャブで反撃する。
ジョーイ: Hey, now! (おい!)
(Phoebe throws another jab, and lands it on Joey's nose, causing it to bleed.)
フィービーはもう一回ジャブを食らわせて、それがジョーイの鼻に当たる、そのために鼻血が出る。
ジョーイ: Hey!!! Oww!! And I'm bleeding. (おい! あぁ! 出血しちゃったよ。)
フィービー: Oh! Oh! Oh! (あぁ! あぁ! あぁ!)
ジョーイ: Okay, great. (いいよ、最高だね。)
フィービー: Wow! And I'm a vegetarian! All right, all right, well, I'm sorry, we'll put some ice on it. (まぁ! それに私はベジタリアンなのに! いいわ、いいわ、ごめんなさい。鼻の上に氷を乗せましょう。)
ジョーイ: Okay. (そうだね。)
フィービー: 'Kay, put your head back. (さぁ、頭を後ろにして。)
ジョーイ: All right. I can't see. (わかった。(前が)見えないよ。)
フィービー: All right, I have ya. Oh, God! (いいわ、私があなたをリードするから。ほんとに、なんてことを!)
配達人: Which bedroom do ya want it in, Ms. Geller? (どの寝室にそれを入れましょうか、ゲラーさん。)
フィービー: Oh, it's the compulsively neat one by the window, okay? (あぁ、窓際の、几帳面すぎるほど片付いている部屋よ、わかる?)
配達人: Gotcha. (he and his helper walk in carrying the racecar bed.)
(わかりました。)
彼と手伝いの人は、レースカー・ベッドを運びながら部屋に入っていく。
ボクサー役をするはずのジョーイよりも、フィービーの方が上手なのが面白いですよね。
さすがは鍛えていただけのことはある(笑)。
"And I'm a vegetarian!" とフィービーは言っています。
彼女がベジタリアンなのは、動物愛護の精神によるもので、「動物を殺したくない、傷つけたくない、それらの血を見たくない」というような理由があるのでしょうね。
そういう「生きとし生けるもの」を愛するはずの私、血を見るのが嫌いな私が、友達のジョーイを殴って、出血させてしまうなんて、なんてことをしてしまったの!?、という気持ちなのでしょう。
compulsive は「強迫観念に取り付かれた・とらわれた(ような)」なので、compulsively はその副詞形ですね。
compulsively neat は人間だと「潔癖症(の人)」。
今回は部屋なので、「恐ろしいほどきれいに片付いている、取り付かれたように片付いている(部屋)」というところでしょうか。
モニカは几帳面な性格なので、部屋もきれいに片付いています。
ベッドルームは二つあるけれど、極端にきれいに片付けてある部屋の方よ、見ればすぐにわかるから、という感じですね。
compulsive eater なら「過食症の人」になります。
ロングマン現代英英辞典では、
compulsive: compulsive behaviour is very difficult to stop or control, and is often a result of or a sign of a mental problem (see also obsessive)
つまり、「compulsive な行動は止めたり制御したりするのが大変難しい、しばしば心の問題の結果や前兆である。類義語は、obsessive」
obsessive 「考えが取りついて離れない、執拗な、強迫観念に取りつかれた」は、モニカやロスの性格を表す言葉として、これまでにも何度か出てきましたね。
ちょうど、ジョーイは鼻の上をつまみながら上を向いていて、フィービーはジョーイを導きながら歩いて行き、冷蔵庫から氷を取り出そうとしています。
だから、ベッドを運び込む様子を見ていないのですね。
その間に、例のレースカー・ベッドが運び込まれてしまって、観客大爆笑、なわけです。
「鼻血」、さらには「氷」がここでは重要な役割を果たしていることがわかりますね。
"we'll put some ice on it." という何気ないセリフにも、ちゃんと意味がある、ということです。
(今日のポイント)
・compulsively 「取り付かれたように」という副詞。
整理整頓するのは良いことだけど、モニカの場合は、ちょっと度が過ぎる、極端すぎる、とフィービーは言いたいようです。
neat を compulsively という副詞で強調していることで、モニカの潔癖症の度合いと、それをフィービーがどう思っているかがわかるのですね。
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またまたやっちんです☆
ここのフィビーのセリフ
All right, I have ya.
映像でもジョーイの手を引いているし、ニュアンスは判るんですが、
リードする、という意味なんですね。
「私がリードするよ」を瞬間英作文しようとしたら、まずhaveは出てこないなぁって思ってしまいました。
ちなみにI'll lead you は間違っていないんですよね?
あくまでも口語表現と考えてもいいのでしょうか?
簡単な単語ほど使う幅が大きい、と改めて感じています。
いつもコメントありがとうございます☆
記事中では「私があなたをリードするから」とさらっと書いてしまいましたが、「リード」という言葉はそぐわなかったかもしれません。
実際のニュアンスは「私はあなたを持っている」ことで、「私があなたについてるから」みたいなことでしょうね。物理的に相手を「つかんでいる」ということだと動詞は hold になりそうですが、ここでの have は「相手を所持している状態」みたいなことだろうと思います。
「私があなたの手を引いてリードしてあげる」なら、やっちんさんの I'll lead you (by the hand) が正解ですね(^^)
ですから、I have ya. に「リードしてあげる」という意味があるということではなくて、「目隠ししてるあなたを、私がちゃんと持ってあげてるから」みたいなことだろう、ということです。文字で I have ya. と読んでもピンとこないところですが、この姿を見てのセリフだとイメージがわかる、という、口語表現の典型例と言えそうですね。
私がさらっと流してしまったところに注目していただき、ありがとうございました。しっかり読んでいただけて嬉しいです☆
haveの訳としては、Rachさんが最初に訳されたとおり、『リードする』で良いのではと思います。
haveの基本的なイメージの一つに『〜させる』があります。
例えば、ジーニアス英和大事典のhaveの用法を見ると、13番目の用法としてSVOMで『Oを〜に動かす、持って行く、連れて行く(Mは場所、方向の副詞)』とあります。I have ya.だとSVOですが、to the kichenなどの副詞句が省略されていると考えられます。
また、15番目の用法ではSVO doingがあります。これに当てはめれば、I have ya (going to the kichen).の略と捉える事も可能かと思います。
とにかく、I can't see.と言っている、見えない&動けない状態のジョーイに対して、手を差し出す事で歩けるようにさせているので、所有よりも使役のイメージの訳の方が良いかなと思います。その意味では、リードするは良い訳なのではと思います。
コメントありがとうございます。
おっしゃるように、have には「〜させる」という意味がありますよね。ですから、(going) to the kitchen などが省略されていると考えて、「そちらの方向に連れて行くようにさせる、導く」という解釈も可能なのかもしれません。
ただ、「ある方向・方面に導く」と言いたい場合なら、やはり向かう方向や場所などを示す言葉は省略されずに言及されるような気がするのですね。
今回は、実にシンプルな、I have ya. という形になっているので、やはり、「私があなたを”持っている・所持している・所有している”」みたいなニュアンスで使っていて、「私が一緒にいるから、私に身を任せてて・頼って大丈夫よ」ということを言いたいのではないかなぁ、と思いました。
これについては、私も「絶対そうだ」と断言できるほどでもないのですが、再度考えてみた結果、今のところの私の結論はこうです、程度のところです。参考程度にお聞きいただけると幸いです。
一緒に解釈を考えていただき、ありがとうございました!
とりあえず、今はモヤモヤのまま保留にしておきます(笑)。今は心にとめておいて、色々な英語に触れて、いつか感覚的に理解できるようになれればと。(いつになる事やら・・・)
お返事ありがとうございます。
「所有のhaveかと言うと、それもなんだかシックリこない」というのも、よくわかります。上に「私も「絶対そうだ」と断言できるほどでもない」と書いた通り、私自身も、あんまりシックリとは来ていません^^
私もこの件は「いったんは保留」ということにして、今後、「これならバッチリ説明できそう」と思う用例を見つけた時には、またどこかで書かせていただきますね(^^)
ボクサー役をやる予定のジョーイと不純な生徒をただしたというフィービーですがジョーイが出血したのは菜食主義云々関係無く単にあんな綺麗に鼻にジャブ当てたらそりゃ出血しますし、加えてフィービーは両手に指輪してたので余計衝撃いったんでしょうね・・。
こんにちは。コメントありがとうございます。
フィービーは博愛主義から来るベジタリアンのようですが、そんなことを言いながらも、喧嘩させたらやたらと強い、みたいなギャップが面白いですよね。
ベッドが運び込まれる様子を二人が見ないようにするための流れとして、ボクサー役のジョーイとその相手をするフィービーのシーンができたのでしょうが、フィービーのキャラがうまく出た面白いシーンになっていたと思います(^^)