[Scene: Restaurant, Rachel and Ross and Dr. Green are having dinner.]
レストラン。レイチェルとロスとレイチェルのパパ(ドクター・グリーン)はディナーを食べることになっている。
レイチェル: Hi, Daddy! (はーい、パパ!)
ドクター・グリーン: This is where they put us? What? There was no table available in the kitchen? Hello, baby. (ここが私たちの席か? 何だ? キッチンで使えるテーブルはないのか? [レイチェルに] やぁ、ベイビー。)
レイチェル: You remember Ross. (ロスのこと覚えてるわよね。)
ドクター・グリーン: Um-hmm. (うーん。)
ロス: Nice to see you again, Dr. Greene. (またお会いできて嬉しいです、ドクター・グリーン。)
ドクター・グリーン: So! (they both try to sit next to Rachel but Dr. Greene is successful.) (to Ross) How's the library? (さてと! [ロスとパパの二人はレイチェルの隣に座ろうとするが、パパが勝つ。] [ロスに] ライブラリー[図書館](の仕事)はどうだ?)
ロス: Ugh, museum. (あぁ、ミュージアム[博物館]です。)
ドクター・グリーン: What happened to the library? (図書館はどうなった?)
ロス: There never was a library. I mean, there are libraries, it's just that I ah, I've never worked at one. (図書館なんて元々ありませんでした。いえ、図書館は(現実世界には確かに)存在しますよ。ただ、僕は図書館で働いたことはない、ってことです。)
それを言われてムッとするドクター・グリーン。
入ってきた早々、席についてボヤいているドクター・グリーン。
台所の中にテーブルは用意できないのか?みたいなことを言っていますが、まさか厨房の中で食べたいわけではないでしょう。
もっと入り口から離れた奥の方がいい、という意味か、キッチンから近くて出来立ての料理がすぐに食べられるところがいい、とか、そんな感じでしょうかね?
"You remember Ross." とレイチェルは言っています。
パパはロスに以前に会っていますし、娘の恋人だとも知っているので、"Do you remember Ross?" と疑問形で尋ねたりはしていませんね。
「当然、パパは覚えてるわよね。パパもわかってると思うけど、この人がロスで、これから一緒に食事をするのよ。」と念押ししている感じでしょうか。
普通の人の会話なら、"Of course!" 「もちろん(覚えてるよ)。」と言うところでしょうが、ここで「うーん。」と返事になってるようななってないようなあいまいな答えをすることで、パパがロスを嫌っているのがよくわかりますね。
「覚えてない」とも言えないし、「よく覚えてるよ」とも言いたくない、父親の複雑な心境でしょうか?(笑)
そもそも、このパパは、娘の友達に対しても、そっけない対応をする人なんですよね。
フレンズ2-22その5 で初登場した時、
モニカ: Um, this is Phoebe and Chandler and Joey. (あ、こちらがフィービーにチャンドラーにジョーイです。)
ドクター・グリーン: I'll never remember all of that. (そんな(友達の名前を)全部覚えていられないよ。)
と言っていました。
「やぁ、よろしく」と言っておけばいいものを、こんな風に言ってしまうのが、このパパなんですね。
ロスは目上の、そして恋人の父親であるドクターに精一杯礼儀正しく振る舞おうとしますが、ドクターは彼との挨拶もそこそこに、レイチェルの隣にちゃっかり座ってしまいます。
一緒に食事するからには、何か会話をしないといけない、とは思ったのでしょうね、パパはロスに質問するのですが…。
ロスが library で働いていると思ったパパは、「図書館での仕事はどうだ、図書館の調子はどうだ?」みたいなことを聞いています。
本当のロスの勤務先は、museum ですよね。
(その具体的な勤務先名については、フレンズ3-2その3 で解説しています。)
library と museum、パパにとってはどっちでも良くて、ただロスの仕事はどうだ?と聞いているだけなので、ロスも「あぁ、勘違いしてるんだな。」と適当に話を合わせておけばいいのかもしれませんが、自分の仕事に誇りを持っているロスとしては、その間違いが許せなくて、ついついきっちり訂正してしまいたくなるんですね。
実際、パパが自分の担当科、例えば外科を内科だと間違えられたらきっと怒るでしょうから、無理もない話なのですが。
パパの「図書館はどうなった?」という質問は、「図書館は潰れたのか?」「図書館が博物館に変わったのか?」みたいに聞こえますね。
それでロスは、「元々僕は図書館には勤めてません。僕は図書館に勤めているなんて言ったことはありません。僕の職場を説明する時に図書館と言う名前が出てきたことはありません。」という意味で、存在を表す There (never) was を使っています。
言った後で、「図書館なんて存在しない」という表現は、一般的に言うとおかしいことに気付いたので、訂正しているわけですね。
その言い回しが気に入らなくて、パパは機嫌を損ねてしまうのです。
(今日のポイント)
・レイチェルのパパがロスを嫌っている様子が挨拶から感じ取れます。
嫌っているのがロスにわかっても構わない、という感じです。
・誠意を見せようと頑張るロスですが、曲げられないこともある。
自分が誇りにしている仕事のことではロスも一歩も譲りません。
・そういう二人の男性の意地の張り合いをセリフから感じて下さい。
(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ
場所の良くないテーブルが案内されましたので、これより良くないテーブルがあるかようと言っている様に聞こえます。
(キチンのテーブルは有ったとしても、従業員が食べたところで、お客さんには案内できない)
なぜか、小さいごろ(と言っても小学生になったな)、お母さんの弟(叔父さんと呼ぶのは正しい?)の結婚式で、食事する際、みんなが座っているテーブルではなく、「席が足りないかもしれませんので、キチンのテーブルで食べてください」とお婆ちゃんに言われて、当時自分は結構怒ったなということを思い出しました。
キッチンの中にテーブルを用意される方がまだましだ、それくらい、今、案内されたこの席の場所はひどいねぇ、とケチをつけている、ということでしょうね。
日本語の伯父さん、叔父さんという漢字の区別は、父母の兄の場合は「伯父さん」で、父母の弟の場合が「叔父さん」ですね。
確かに日本でも、お客さんが来て席が足りない場合は、そこの家の人間は台所でご飯を食べることになったりします。やはり大人の席が優先されてしまうので、子供の時は「あなたはあっちで食べてなさい」とか言われること、ありますよね。