2007年11月02日

ホモ・サピエンスその1 フレンズ3-8その7

ロス: Okay, I have a problem. I have to go into work for a few hours. Some kids messed up the Homo sapien display. (問題があって、2、3時間仕事に出ないといけないんだ。子供らがホモ・サピエンスの展示をむちゃくちゃにしちゃって。)
ジョーイ: What did they do? (その子たちは何をやったんだ?)
ロス: Well, they painted over the word "sapien," for one thing, then they rearranged the figures. Let's just leave it at that. (そうだな、まず一つは、彼らは「サピエン」という言葉を塗りつぶしたんだよ。それから、フィギュア[人形、像]を並べ替えた。そのくらいにしておこう。)

Homo sapien は「ホモ・サピエンス、人類」のことですね。
通常は、Homo sapiens と最後に -s がつくはずなのですが、ロスは sapien と言っています。
この件については、話が長くなるので、最後におまけの形で触れたいと思います。
セリフの解釈にはあまり関係のない話ですが、英語の単語の変化の視点から見ると面白いかも、という話です(←私だけ?…笑)
ちなみに、Homo sapiens の発音は、「ホモ・セイピエンズ」となります。(ロスも、「セイピエン」と発音しています。)

子供たちのいたずらを説明するのに、"... for one thing, then..." と言っています。
ロングマン現代英英辞典では、
for one thing: used to give one reason for something
例1) Well, for one thing, it's too big.
例2) He's not that wonderful. He's bad-tempered for one thing.

つまり、「何かに一つの理由を与えるために使う」。
例文1は、「そうだな、一つの理由としては、それは大きすぎるんだ。」
例文2は、「彼はそれほど素晴らしい人ではない。一つには、彼は気難しいんだ。」

ロスのセリフも、for one thing というのは、やった悪いことの一つがこれだ、という言い方です。
まだ他にもあるんだ、ということを示唆しているのですね。

サピエンという言葉を塗りつぶして、つまり「ホモ」という表示にして、それから、フィギュアを並べ替えた、と言っているので、ホモがしているような行為のポーズをフィギュアにさせた、ということですね。
まぁ、それほどハードなものではなく、ただ男同士が抱き合っているだけかもしれませんが(笑)、とにかく、ホモと聞けば、子供はそれしか思いつかない、ということです(笑)。

ちなみに、Homo sapiens の Homo は、ラテン語で「人間」という意味で、「ヒト属」という生物学上の分類を指します。
そして、homosexual の接頭語 homo- は、「同一(the same)」という意味になります。
その反意語は、hetero- 「ヘテロ」。
「同性愛者」(homosexual)の反対語の「異性愛者」なら heterosexual になりますね。
フレンズ2-6その6 では、ジョーイとチャンドラーがロスの子供ベンの子守をしていて、ホモのカップルに間違われないようにと、
ジョーイ: We're two heterosexual guys hanging with the son of our other heterosexual friend, doing the usual straight-guy stuff. (僕たちは、ヘテロ(異性愛者)で、別のヘテロの友達の息子と遊んでるんだ。普通にストレートの男性がするようなことをしてるだけさ。)
と必死に説明しているシーンがありました。
わざわざ heterosexual だと言っているのは、homosexual じゃない、と念押ししているわけですね。

leave it at that は「それをその状態においておく、放っておく」という感じで、「そのくらいにしておこう、そのくらいでやめておこう」ということですね。
Homo habilis, Homo sapiens などの「ホモなんとか」という名前が出る度に、誰かが同性愛者のホモのことを話題にする…古生物学者であるロスは、そういうことにもうあきあきしているのでしょう。
今回もそういうありがちな子供のいたずらにあきれて、または、がっくりして、それ以上詳しく説明する気にはなれない、言わなくてもわかるだろ、ってことですね。


(今日のおまけ話… Homo sapien というのは正しい表現か?)
上でも説明しましたが、Homo sapiens の Homo は、ラテン語で「人間」という意味で、「ヒト属」という生物学上の分類を指します。
Homo sapiens はラテン語で wise man という意味になります。
実際に英語で sapience 「(文語)知恵」という単語もあります。
ですから、sapiens の語尾の -s は複数形を表す語尾、ということではないようですし、辞書では、Homo sapiens は不可算名詞(uncountable)だと書いてあります。
…となると、ロスのセリフの、Homo sapien という表現は変な感じがするのですが…。

と思っていたら、同じような疑問を持っている方がネイティブにもおられたようで(笑)、
WordReference.com Language Forums: "homo sapien" というフォーラムで、「homo sapien と -s がつかないのは変じゃないか?」ということが話題になっています。
興味のある方は覗いてみて下さい。
(このフォーラムでは、最初が homo と小文字であることも問題になっていますが、フレンズのセリフでは、Homo と正しく大文字で表記されていますので、そこは問題ありません。)

やはり、見た目が -s で終わっているために、Homo sapiens を複数形だと捉えて、その -s を取った形を単数形のように使う人がいる、ということのようですね。
ですが、正確に言うと、やはり Homo sapien という言葉は生物学上の正しい名称ではなく、必ず Homo sapiens と -s をつけなければいけないようです。
となると、古生物学者、すなわち専門家のロスが Homo sapien という incorrect な表現を使っていていいのか?!という疑問が浮かぶのですが…(笑)。

ホモ・サピエンスにまつわる話はまだこの後にも出てきます。


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posted by Rach at 11:43| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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