2007年11月08日

こちらから理由を提示する フレンズ3-8その12

ベンのこぶは帽子で隠せばいい、とレイチェルに言われて、
モニカ: A hat! Yes! We need a hat! (帽子! そうよ! 帽子が要るわ!)
レイチェル: We need a hat.. (帽子が要るわ…)
モニカ: Where are we gonna find a tiny little hat? (小さな小さな帽子なんてどこで見つけるの?)
レイチェル: Oh, oh, oh, I'll get Rainy Day Bear! (runs to get him) (あぁ、私、レイニーデイ・ベアを取ってくる! [それを取りに走る])
モニカ: Because he'll know what to do? (Rachel comes out of her room with a bear that's dressed in a rain suit.) Oh, my God, you're a genius! (それは、そのベアが、どうすべきか知ってるから? [レイチェルはレインスーツ(レインコート)を着たクマを持って部屋から出てくる。] まぁ。あなたって天才よ!)
レイチェル: Oh God, it's kind of sewn on, though. (なんてこと。帽子は縫い付けてあるわ。)
モニカ: Give it. Give it. (貸して、貸して。)
レイチェル: Okay. (いいわ。)
(Monica takes the bear, grabs his hat, and rips off his head.)
モニカはベアを取り、帽子を掴んで、彼の頭をもぎ取る。
モニカ&レイチェル: Oh!! (あぁ!)
レイチェル: Oh, it's just like a bloodbath in here today! (あぁ、今日ここで、大虐殺があったみたい。)

レイニーデイ・ベアを取ってくると部屋に走るレイチェルに対して、モニカは、"Because he'll know what to do?" と尋ねています。
モニカには、どうして突然レイチェルがそのベアを取りに行ったのかの理由がわかりません。
それで、「レイチェルがクマを取りに行ったのは…それは、そのクマちゃんが、know what to do 「(今)どうすべきかを知っている」、つまり、そのクマが解決策でも知ってるからなの?、そのクマが何か良い策を編み出してくれるとでも言うの?」みたいに尋ねているのですね。
このように、Because... ? 「なぜならそれは…だから?」と語尾を上げて尋ねると、あなたの行動の理由はそれなの?というニュアンスになるのですね。

フレンズ3-4その10 でも、ジャニスにどうして会いたくないかを説明する時、
チャンドラー: Okay, last night at dinner, when the meals came, she put half her chicken piccata on my plate and took all my tomatoes. (昨日の晩、ディナーの席で、食事が来た時、ジャニスは自分のチキンピカタの半分を俺の皿に置いて、俺のトマトを全部取ったんだ。)
ロス: And that's bad because..., you hate chicken piccata? (そしてそれがいやだった。それは…チャンドラーがチキンピカタが嫌いだから?)
というやり取りがありましたね。
「君の言いたい理由はこういうことか?」と推測する場合に、理由になりそうなことを、先にこちらから言い出している、というようなニュアンスでしょう。

クマが解決策を知っているわけもないし、チャンドラーが大嫌いなピカタを押し付けられていやがっているわけでもないことくらいは、モニカもロスもわかっているはずです。
でも、そういうトンチンカンな理由しか思いつかないほど、相手の行動の意味がわからない、理由をちゃんと説明してくれないとわかんないよ、という気持ちが出ているのですね。

それがクマの実物を見て、あぁ、そのクマがかぶっている帽子を使うってことね、と気付くわけです。
rainy day は「雨の日」なので、Rainy Day Bear は、「雨の日のコスチュームを着ているクマさんの人形」なのですね。

you're a genius. は「あなたは天才だ。」
good idea をひらめいた人、うまく立ち回った人などに対して言う決まり文句ですね。

sewn (発音はソウン)は sew (発音はソウ)の過去分詞。
sew は「縫う」、sew ... on なら「…を縫い付ける」。
この場合は、帽子をただかぶせてあるのではなくて、頭に縫い付けて固定してあるということです。
手芸のことを日本語でも「ソーイング」と言ったりします。
ミシンは英語で a sewing machine と言いますね。

余談ですが、何故日本語では「ミシン」なのかと言うと、マシーンが訛ったもの、というか、マシーンがミシンに聞こえた、ということのようです。
語頭の ma- にはアクセントがないために、あいまい母音で発音されるので、はっきり「マ」とは聞こえませんから、ミシンという聞き取りもそれほど間違ったものでもないですよね。
American が「メリケン」になった、というのも、その方が実際の発音に近い気がしますし。

焦っているモニカは急いで帽子を取ろうとして、思いっきり引っ張ったので、クマの頭ごと取れてしまいます(かなり強力に縫い付けてあったんですね)。
それを見たレイチェルは、bloodbath だと言っていますね。
直訳すると「血の風呂」ということですから、それだけ大量の血が流れるような「大量殺人、大虐殺」という意味になります。
確かに今日のモニカの部屋(in here today)では、ベンにこぶができるわ、クマは頭を引きちぎられるわで、流血の惨事の現場と呼ぶにふさわしいですね。


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posted by Rach at 10:56| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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