2007年11月28日

針に糸を通す フレンズ3-8その31

ジョーイ: All right, ladies and gentlemen, let's poke. (they start to advance the giant poking device) Steady. Steady. Okay, a little higher. Careful of the angle. Okay, okay, we're approaching the window (as he says this the camera cuts to their view of Ugly Naked Guy, so that we actually see him!) Thread the needle. Thread the needle. (さあ、紳士淑女諸君。突こう! [巨大な突っつく装置を前に動かす] ゆっくり、ゆっくり。よし、少し上。角度に気をつけて。よし、よし、窓に近づいてるぞ。[彼がこのセリフを言っている時、カメラはフレンズたちの見ている裸のブ男の姿にカットする。それで我々(視聴者は)彼を実際に見る!] 針に糸を通せ、針に糸を通せ。)

上のト書きの部分がちょっと面白いので注目してみましょう。
their view とは、フレンズたちの視界、ということですね。
フレンズたちの視線で見た裸のブ男が、視聴者の私たちにも見える、ということです。
これまで何度も話題に上ってきた彼ですが、そのお姿をやっと拝めたわけで、その喜びがト書きにも溢れていますね。
ハンモックに寝ている裸のお腹が見えているだけですが、まさに、初めて見た!瞬間です。
後のエピソード 5-14 でも、また彼の姿を見ることができます(笑)。

thread は「糸」、この場合は動詞で「(針に)糸を通す」ということですね。
窓にスティックを差す様を、針の穴に糸を通す感じで慎重にその穴を狙って、という意味で言っているのでしょう。

掲示板で「スレッドを立てる」とか言いますが、このスレッドは、thread のことのようですね。
ロングマン現代英英辞典では、
thread: INTERNET
[countable] a series of messages concerning the same subject, written by members of an Internet discussion group

つまり、「インターネットで議論するグループのメンバーによって書かれた、同じ話題に関する一連のメッセージ」。


(They thread the needle and start poking him, he then stirs.)
フレンズたちは針に糸を通して(?)、彼を突っつき始める、そこで彼は動き出す[目覚める]。
フィービー: He's alive! He's alive! (彼は生きてるわ! 彼は生きてるわ!)
モニカ: And yet we're still poking him. (それなのに、私たちはまだ彼を突っついてるわ。)
ジョーイ: Okay, retract the device! Retract the device! (わかった。デバイスを引っ込めろ! デバイスを引っ込めろ!)
ロス: He does not look happy. (彼は嬉しそうじゃないねぇ。)
レイチェル: Hey-hey, now he's showing us his poking device. (ねぇねぇ、今、彼は彼のポーキング・デバイス[突っつく装置]を私たちに見せてるわよ。)
ジョーイ: Hey, that's never gonna make it all the way over here, buddy! (おい、それじゃあ、ここまでずっとは届かないよな!)

stir は、フレンズ3-6その26 にも出てきました。
そこでは他動詞で「人を目覚めさせる、起こす」という意味でしたが、ここでは自動詞で、「動く、動き出す、身動きする、起きる」ということです。
ツンツンすると、うっとうしいのかお腹をたたいていますね。虫でも止まったと思ったようです。
retract は「引っ込める、納める」、また「(約束などを)撤回する」という意味もあります。

彼は裸なので、きっとパンツもはいていないのでしょうね。
his poking device 「彼の突く装置」とはつまり、アレのことですね(笑)。
make it にはいろな意味がありますが、ここでは「届く」という意味のようです。
ジョーイたちが使っているデバイスは長いのでそっちに届くけれど、お前のデバイスの方はさすがにここまでは届かないだろう!と、何故か勝ち誇ったようにジョーイは言っています(笑)。

エンド・クレジット後のシーン。
チャンドラーはヘッドフォンをしながら、ライオネル・リッチーのアルバムを抱き締めていますね。
後からフィービーが入ってきて、一緒に歌に加わるのですが、二人が歌っているのは、ダイアナ・ロスとライオネル・リッチーのデュエット曲、エンドレス・ラブ(Endless Love)です。
ブルック・シールズ主演の映画「エンドレス・ラブ」(Endless Love)の主題歌だそうです。
Amazon.co.jp: Endless Love (1981 Film) [Soundtrack] [from US] [Import]
Wikipedia 英語版: Endless Love (song)
これはもう画面を見て、ただ笑っていただくより他ないのですが、チャンドラーのハイピッチ・ボイスと、love の部分でなかなか二人のピッチがかみ合わない様子が面白いです。

どうしてここでこの歌が出てくるかと言うと、フレンズ3-8その27 で、ライオネル・リッチーの歌の話が出てきたからですね。
そこでは歌のタイトルは出ていませんでしたが、ジャニスの言っていた歌はこの Endless Love だった、ということです。
その曲を一人で聴いて、失恋の寂しさにどっぷり浸かっていたチャンドラーだったのに、フィービーとのハモリがうまく行かず…というエンディングがいかにもフレンズらしいなぁ、と思います。


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posted by Rach at 10:24| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。愛沙です。
retract、retrieve,cancel、nullify等の単語は日本語にすると意味が似ているけど使い方が違うので調べておく必要性がありますね。

深く勉強進めるとThread the needleになって来て、創造性を身に付けるとか他の事に応用を効かせるという本来の目的を忘れがちになりますね。

だから今日は遊びに行こう〜

それでは、こちらにも遊びに来てください。
愛沙の「実践現代中国語単語集」
国際情勢から中国語を学ぼう!


Posted by 中国語アドバイザー愛沙 at 2007年11月28日 12:34
愛沙さんへ
いつもありがとうございます。
挙げていただいた単語のように「日本語にすると意味が似ているもの」というのは注意が必要ですよね。こういう時こそ、英英辞典でしっかり調べたり、実際にドラマや映画で使われていたフレーズで覚えておくことが大事なんでしょうね。

調べることに夢中になってくると、細かいことばっかりが気になってくるものですが、やっぱり語学は「使ってナンボ、使えてナンボ」ですからね(笑)。
私は中国語を落ち着いて学ぼうと思ったことはないのですが、愛沙さんのようにいろいろなトピックにからめて教えていただけると、頭への定着率が高くなる気がします。これからも興味深いお話をいろいろ提供して下さい!
Posted by Rach at 2007年11月29日 10:12
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