2007年12月01日

そんなこと言うのは誰? フレンズ3-9その3

ジョーイ: Chandler, you have to start getting over her, all right? If you play, you get some fresh air, maybe it'll take your mind off Janice, and if you don't play, everyone will be mad at you 'cause the teams won't be even. Come on. (チャンドラー、彼女を忘れることから始めないとだめだ、そうだろ? もし(フットボールを)プレーしたら、新鮮な空気をゲットできる、多分、それがジャニスを忘れさせてくれるだろう。もしお前がプレーしなかったら、みんな怒るぞ、だって、チームがイーブンにならない[人数が同じにならない]からさ。やろうよ。)
チャンドラー: Yeah, all right, I'll play. (わかったよ。プレーするよ。)
フィービー: Yay!! (やった!)
レイチェル: Let's do it! Ross? (やりましょう! ロスは?)
ロス: What? (何?)
レイチェル: Wanna play football? (フットボールをやりたい?)
ロス: Um, Monica and I aren't supposed to play football. (あぁ、モニカと僕はフットボールをやっちゃいけないことになってるんだ。)
ジョーイ: Says who? Your mom? (誰がそんなこと言うの? お前らのママか?)
モニカ&ロス: Yes. (うん。)

get over は「(問題を)克服する、打ち勝つ、乗り越える」、「忘れる、あきらめる」という意味。
フレンズ2-7その6 で、
レイチェル: I just want to get over him. Why can't I do that? (私はただ、ロスのことを忘れたいだけなのよ。どうしてそれが出来ないの?)
というセリフもありました。

start drinking よりも先にすることがあるだろ?、まずは彼女を忘れることから始めなきゃ(start getting over her)という意味で、同じように start という単語を使っているようです。

take your mind off Janice を直訳すると、「ジャニスから離れられないでいるお前の心を、ジャニスから引き離す、引き剥がす」みたいな感じですね。
ですから意味としては、お前がジャニスを忘れる、ジャニスにこだわらないようになる、みたいなことになるわけです。

ジョーイは Says who? と言っています。
これで「誰がそんなことを言うんだ?」という意味になるようですね。

英辞郎には以下の語義が載っています。
Says who?=(米俗)誰がそんなこと言ってるの?/そんなことを言ってるのはどこのどいつだ?
Says me.(私だ)あるいはSays he.(彼だ)などと答える。

また、Says you! というのも載っています。
Says you!=(俗)そんなこと言うのは君だけだ!/誰がそんなこと言ってるの?/誰もそんなこと信じないよ!/本当かな?/それはどうかな!/なんだと!まさか!/本当?

普通に英語にしようと思うと、「誰が言うの?」なら "Who says (that)?"、「誰が言ったの?」なら "Who said (that)?" になりそうな気がするのですが、この Says who? は倒置でしょうかねぇ??
英語では普通、Who says? という語順になるところを、わざとさかさまにすることで、「一体全体どこのどいつなんだ?」という「驚き、あきれている様子」が出ているのかもしれません(私の勝手な想像ですが)。

また、The person who says that is who? を省略した感じ、つまり、「(そんなこと)言う人って誰よ?」という意味に取れる気もします。
が、その語順(疑問詞が最後に来る)だと何だか日本語チックな感じもします。
The person who says that is you. なら英語として違和感はないので、Says you! はそれを略したもの、Says who? もその流れの中にある、ということかもしれません。(私としては、こちらを支持したいところですが、あまり根拠はありません)

ちょっと紛らわしいですが、Says who? ではなくて、Who says? がロングマン現代英英辞典には載っています。
(spoken) who says?: used to say that you do not agree with a statement, opinion etc
つまり、「ある発言や意見に同意しない、と言う時に用いられる」。
これは、「誰が(そんなこと)言うんだよ?」→「誰もそんなこと言うはずないさ。俺はその意見が正しいとは思わない。」みたいな反語的なニュアンスですね。

be not supposed to 「…してはいけないことになっている」と、誰かに禁止されている、止められているように言うので、「ママにダメよ!って言われてるのか?」と冗談で言ったら、それが本当だったのですね。
「子供かお前ら!」状態なので笑えます。


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posted by Rach at 08:42| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
start over×get over をかけているのでしようか?

英語の反語倒置、二重否定には惑わされますね。

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Posted by 中国語アドバイザー愛沙 at 2007年12月01日 19:20
愛沙さんへ
いつもありがとうございます。
そう言えば、start over という表現がありますね。「もう一度やり直す」という意味ですよね。
ジョン・レノンの歌に (Just Like) Starting Over というのがありますし、宇多田ヒカルさんの、FINAL DISTANCE という歌の歌詞にも、We can start over というフレーズがあります。(start over というと、必ずこの2つを思い出す…笑)

今回のセリフの場合は、たまたま、start に get over の動名詞がついただけかなぁ、と思うのですが、get over しなくちゃいけなくて、なおかつ、start over しなくちゃいけない、ということも示唆しているとすると、start getting over というフレーズがとても深く見えてきますね。興味深いご指摘、ありがとうございます。

スラングだと、ain't nothing みたいな表現とか、三重否定とか、ちょっと聞いただけではわかりにくいものもありますね。話の流れやその人の表情や言い方で意味はわかる場合が多いのですが、難しいなぁ、と思います。

愛沙さん、お風邪大丈夫ですか? 元気の出るマーボー豆腐を食べて、加油って下さい!
Posted by Rach at 2007年12月02日 08:29
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