モニカ: Well, every, every Thanksgiving um, we used to have a touch football game called The Geller Bowl. (そうね、毎年、毎年の感謝祭には、私たちはタッチフットボールの試合をしていたの。「ザ・ゲラー・ボウル」という名前の。)
チャンドラー: No, no, no, you say that proudly! (だめだめだめ、その名前は誇らしげに言わなくちゃ。)
モニカ: Anyway, Ross and I were always captains, and um, it got kind of competitive and one year, Geller Bowl VI, I accidentally broke Ross' nose. (とにかく、ロスと私はいつもキャプテンだったの。競争が激しくなって、ある年、ゲラー・ボウル6[第6回ゲラー・ボウル]で、私はついうっかり誤ってロスの鼻を折ってしまったの。)
ロス: It was so not an accident. She saw I was about to tag her, so she threw her big fat grandma-arm elbow in my face, and just kept running. (それは事故なんかじゃ全くないんだ。モニカは僕が彼女を捕まえようとしているのを見て、自分の大きな太った”グランマ・アーム・エルボー”を僕の顔に食らわして、走り続けた。)
モニカ: To score the winning touchdown, by the way. (それで勝利のタッチダウンを得点した、ってわけなんだけど。)
ロス: Whoa, whoa, whoa, ho, ho, ho, you did not win the game, The touchdown didn't count, because of the spectacularly illegal, oh and by the way savage, nose-breaking. (おいおいおい、モニカはその試合に勝ってないぞ。そのタッチダウンはカウントされてない。びっくりするほどのルール違反の、あぁ、それから「残忍な」、鼻の骨折のせいでね。)
ゲラー家の毎年恒例のタッチフットボールの試合に、「ザ・ゲラー・ボウル」というご大層な名前が付けられていたのを知って、「そんな誇らしい名前なら、もっと誇らしく言わなきゃだめだよ。」と茶化すチャンドラー。
accidentally は、フレンズ1-1その5 で詳しく説明しています。
その accidentally を意味ありげに強調すると、「ついうっかり、に見せかけて、ついうっかり、ってことにして」みたいな感じが出ますが、今回のモニカのセリフは、「本当に偶然なのよ、勢い余ってついうっかり、鼻を折っちゃっただけなのよ。」という文字通りの意味です。
悪い意図があってやったことではない、故意にやったのではない、あれは単なる事故なのよ、という言い訳ですね。
It was so not an accident. は、not の前に so が来ていますので、'not an accident' であることを強調しています。
絶対に事故なんかじゃない、というニュアンスですね。
tag はタグと日本語になっているように、「付け札、下げ札」です。
a name tag なら「名札」、a price tag なら「値札」ですね。
それが動詞になると、タグのようにくっつく、という意味で、「…に付きまとう、離れない」という意味になるようです。
また、tag には「鬼ごっこ」という意味もあります。play tag なら「鬼ごっこをする」ですね。
その意味の動詞だと、「(鬼ごっこで)(鬼が)(人を)捕まえる」という意味になり、野球では「(ボールを持って)走者にタッチ(してアウトに)する」という意味にもなります。
grandma-arm elbow のイメージがよくわからないのですが。
ネットで検索してみても、フレンズのスクリプトにヒットするくらいです。
grandma arm ですから「おばあちゃんの腕」なので、おばあちゃんの腕みたいに「たるんでいる」(笑)という形容なのかなぁ? それとも怒ったら怖いおばあちゃんのイメージで、「容赦のない強烈なエルボー、肘鉄」を食らわせた、みたいな意味でしょうか??
To score the winning touchdown, by the way. について。
この to は、前のロスのセリフに続けてモニカが語っているような感じで、She(Monica) threw her elbow, and kept running to score... という風に繋がるでしょうか。
この to は「…のために」ではなく、「そういう行為をした結果、こうなった」という「結果」を表すものと解釈した方が良さそうです。
「エルボーを食らわし、走り続けた」結果、それが「ウイニング・タッチダウンを得点する」のに繋がったのよ、結びついたのよ、というところですね。
by the way とおまけの情報を付け加えているのは、ロスは私の行為を非難しているけど、それは勝利に繋がる大事な場面だったのよ、こちらも必死だったんだから事故はやむを得ないのよ、という言い訳でもあるのでしょう。
ロスとしては、兄の顔を殴っておいて、「大丈夫?」と心配もせずに、そのまま just kept running 「ただ走り続けていた」モニカを非難しているわけですが、モニカは「試合を決める大事な局面で、立ち止まることなんてできないわよ、現にそれが勝利を決定付けたタッチダウンになったんだし。」と言いたいのです。
because of the spectacularly illegal, oh and by the way savage, nose-breaking. について。
because of の後ろには名詞が来て、「…のせいで、…のために」という意味になります。
この場合は、because of the nose-breaking 「鼻の骨折のせいで」タッチダウンは無効だと主張しているのですが、その nose-breaking を修飾する言葉として、spectacularly illegal, oh and by the way savage という言葉を挿入しているのですね。
spectacular は「目を見張らせる、アッと言わせる、鮮烈な」という形容詞で、spectacularly はその副詞形です。
「びっくりするほど違法な」、そして、oh and by the way savage 「あっ、そう言えば savage (残酷な、残忍な)でもあるよね」と、その nose-breaking という行為がどれほどのラフプレーであったかを説明しているのですね。
(Rach からのお願い)
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spectacularlyって言い回しは英語っぽく響きますね。
この際だから、savageと cruel の違いも確認する必用もありますね。
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勉強になります、と言っていただいて恐縮です。
let me see って教科書には出てきますけど、実際はあまり聞かない気がしますねぇ。間を持たせたい時は、Well... はよく使いますね。フレンズには、well はしょっちゅう出てくるので、これは自分でも自然に使えます。話す時でも書く時でも。
私は逆に「綱引き」という単語を知らなかったのですが、(a) tug of war で、「綱引き、主導権争い」という意味があるようですね。どうやら綴りは tag ではなくて、tug 「力を込めてぐいと引く」の方みたいですね。
spectacularly みたいな副詞のバリエーションが豊富だと、言葉が生き生きしてきますよね。
savage と cruel の違い、私もよくわかっていなかったので(笑)、調べてみました。
ロングマン現代英英辞典によると、
savage: VIOLENT
very violent or cruel
cruel:
1. making someone suffer or feel unhappy
2. deliberately hurting people or animals
savage = very cruel とか言われると困っちゃうのですが(笑)、
savage はその savage である「そのもの」の性質が「獰猛な、残忍な」ということで、
cruel の場合は、対象となる相手を苦しめる、という行為をする、という意味で「残酷な、冷酷な」みたいな意味のようです。
研究社 新英和中辞典に、
cruel =(人・行為など)(人に苦痛を与えても平気でいる、という意味で)残酷な、冷酷な、無慈悲な、じゃけんな
と書いてありますので、その説明がわかりやすいように思います。(と言っても、その違いを使い分けるのは難しい気もしますが)
「玉子酒」って風邪に効く、って言いますよね。うちは夫婦そろって下戸なので、玉子酒を作ることがないんですよ。主人はその代わりに「ミルクセーキ」を作ってくれ、と言うのでいつも作るのですが、結構いけますよ(笑)。
愛沙さんもお大事になさって下さいね。