美人のオランダ人女性マーハが、フレンズたちのフットボールの試合を観戦することになりました。
チャンドラー: Y'know, I was thinking about ah, asking her for her number. (ほら、俺は考えてたんだよ、彼女の電話番号を尋ねようかな、って。)
ジョーイ: Thanks, man, but I think it makes a stronger statement if I ask for it myself, y'know. (ありがとう。でも、俺が自分でそれを尋ねた方が、もっと印象が強くなると思うよ[もっと俺の言いたいことがはっきりすると思うよ]。)
チャンドラー: Whoa-ho, whoa! No, I was thinking about y'know for me, as part of that whole getting-over-Janice thing you were talking about. (おいおい、おい! 違うよ、俺は自分のことを考えていたんだ。お前が話していた、「ジャニスを忘れること」の一部としてね。)
statement は「述べること」「陳述、声明」ですが、ここでは、make a statement で「意見や考えをはっきり伝える」という感じのようです。
もちろん、チャンドラーは自分のために番号を聞き出そうとしているのですが、そんなことは夢にも思わないジョーイは、「そんなことしてくれなくても、自分でするよ。他人の手を借りたら、俺にやる気がないみたいに見えるから。」みたいな返事をしているわけです。
as part of that whole ... は、「例の”ジャニスを忘れること”の全体の内の一部として」みたいな感じでしょうか。
フレンズ1-22その6 のコメント欄 で、
That's part of the whole, them-not-liking-you extravaganza.
というセリフについて触れています。
それも part of the whole 「全体の一部」となっていますね。
つまり、こうやって他の女性とお付き合いしようと思うことは、「ジャニスを忘れること」の全てではないけれど、その一部にはなる、その悲しみや辛さが少しはそれで癒されるんだ、という感じでしょうか。
ジョーイ: Oh, yeah, That. All right, means that much to ya, I'll let you have her. (あぁ、そうだね。それが、そうだな、お前にとってそんなに意味があることなら、俺がお前に譲ってやるよ。)
チャンドラー: Thanks. What? "Let me have her"? What do you mean? Like if you didn't, I wouldn't have a shot? (ありがとう。何だって? 「俺に譲ってやる?」 それはどういう意味だよ。まるで、もしお前がそれを許可しなかったら、俺には見込み[チャンス]がない、とでも言いたげだな。)
ジョーイ: Well, I don't like to say it out loud, but, yeah! Don't feel bad, man. We all have our strengths. You're better with numbers and stuff. (そうだな、そのことを大きな声では言いたくないけど…その通りだよ! 気分を悪くしないでくれよ。俺たち人間はみんな、自分の強みってのがある。お前は数字とかそういうことが得意だろ。)
チャンドラー: Math? You're giving me math? All right, look, y'know what? Forget about it. You go for the girl. We'll see who gets her. (数学? お前は俺には(女性じゃなくて)数学を与えようとしてるのか。よし、いいか。さっきの話は忘れろ。お前はその女の子にアプローチすればいい。誰が彼女をゲットできるか、結果を見てみようぜ。)
I'll let you have her. は、「お前が彼女を持つこと(お付き合いするなど)を俺が許してやるよ。」
フレンズ3-7その32 では、
ドクター・グリーン: So what do you let her go to a chiropractor for? (それじゃあ、どうしてロスはレイチェルをカイロに行かせてる[行くのを許してる]んだ?)
レイチェル: I'm sorry, "let her"? (何ですって? 「行かせる」?)
というやり取りがあって、let という言葉を使ったことにレイチェルが怒っていましたね。
今回のチャンドラーも、ジョーイが let という言葉を使ったことに、引っかかったようです。
なんで、お前が偉そうに許可するんだ、何の権限があって let という言葉を使うんだ、そして、どうしてジョーイなら当然彼女をゲットできるように言うんだ?ということですね。
I don't like to say it out loud, but, yeah! というセリフは、その前振りがあまり意味をなしていませんね。
大きな声では言いたくないけど、と言った後に、大声で「そうだよ!」と言っているわけですから。
言いにくいことを言う前振りとして取りあえず言ってみたけど、はっきりと Yeah と言って「チャンドラーには無理だ」と認めているので、遠慮のようなものは感じられません。
ジョーイは「ジャニスのことで落ち込んでいるかわいそうなチャンドラーのために」譲ってやろうと思ったのに、そんな風に言葉尻を捉えられて、ムッとしているのでしょうね。
strength は「強み、長所」。
We と言っているのは、人間誰でも、みたいなニュアンスでしょう。
誰にだってその人特有の強みってものがあるんだ、と。
ジョーイは女の子を扱うのが得意で、チャンドラーは数字を扱うのが得意だろ、と言っています。
チャンドラーの仕事は「数字を扱う仕事」なんですね。
フレンズ1-15その4 では、転職したいと適性検査を受けたチャンドラーが、その結果にがっかりしているシーンがありました。
チャンドラー: Eight and a half hours of aptitude tests, intelligence tests, personality tests, and what do I learn? "You're suited for data processing for a large multi national corporation." (適性検査に知能テスト、性格検査を8時間半もやって、何がわかったと思う? 「あなたは、多国籍大企業のデータ処理の仕事に向いています。」だってさ。)
フィービー: That's so great because you already know how to do that! (それは良かったわね。だって、あなた、そういう仕事のやり方、もう知ってるもの。)
つまり、適性検査の結果、現在やっている仕事が一番向いている、と判定されてしまった、ということですね。
フレンズ1-1(パイロット版)でも、チャンドラーの仕事が数字がらみのものである、ということがわかるセリフがあります。
明日、フレンズ1-1 について追加の記事を書きたいと思っていますので、それはその時に一緒に説明します。
そんな風に「チャンドラーの仕事は数字を扱うもの」だとみんな知っているのですが、その彼の仕事についてフレンズたちが具体的にどのくらい知っているか、がわかる話が、フレンズ4-12 に出てきます。
「数学を与えようとしているのか?」というのは、「お前は女性の分野は得意じゃないんだから、そっちは俺が受け持つよ。お前は得意な数学で頑張れよ。」みたいに言うのか?ということですね。
怒ったチャンドラーは、We'll see. 「結果がどうなるか様子を見ようじゃないか」と言っています。
ジョーイは最初から、俺が負けると思い込んでいるようだけど、結果はやってみないとわからないじゃないか、ということですね。
We'll see. は、フレンズ3-7その7 にも出てきました。
これも、レイチェルを巡って、ガンターがロスに対して言ったセリフでしたね。(ロスはガンターの気持ちを知らないので「?」となっていましたが…)
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Mathといえば・・・よくユダヤ人旦那が、
”Do the math!"
と言ってるのを耳にします。ばかにした感じのときに。
We'll see. もよく聞きますね〜。
あまりつかったりしないけど。
小心者の私...
マイクロソフトのビルゲイツが「I was a math guy.(数学オタクだった)」と言っていたのを思い出しました。
say < mention < make a statement < declareという感じになるのでしようか? early mentionedで前述のとおりです。
ちなみにマイクロスフトを中国語で「微軟公司weiq ruan3 gong1 si1」と言います。
You go for the girl.っていただきです。You go for the boysにして使えますね。合コン英語!
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ねぎらいのお言葉ありがとうございます。
実際に、旦那様が、"Do the math!" とおっしゃるのですね。
私は生身の人間に言われたことはないのですが(笑)、
フレンズ1-9その4 で、
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470062.html
ものすごい数のスペアキーを使ってドアを開けようとしているジョーイに、モニカはイラつくのですが、
ジョーイ: I got one keyhole and a zillion keys! You do the math. (一つの鍵穴に対して、数え切れないくらいのカギがあるんだ。計算してくれよ。)
と言っていました。
恐らくフレンズの中で一番計算などが苦手だと思われる(笑)ジョーイにそんなこと言われなくてもわかってる、という感じですが…。
We'll see. はやっぱりよく聞くんですね。実際にアメリカ人の方がよく使うと言われると、何だか安心します。
こちらこそ、いつも貴ブログで中国語を学ばせていただき、ありがとうございます。
数学オタクは、「a math guy」かぁ。自分では、a math geek とは言わないんでしょうね。guy って便利ですよね。
フレンズ1-10 でフィービーの恋人のデビッドという科学者が出てきた時に、
フィービー: David's like, y'know, Scientist Guy. He's very methodical. (デビッドは、ほら、科学者さんなのよ。彼はとっても理路整然とした人なの。)
フィービー: I'm gonna miss you. You scientist guy. (寂しくなるわね。科学者さん。)
というセリフがありました。「科学者をやってる人」みたいな感じで、親しみを込めた表現でしょうね。
また、フレンズ1-1 でも、ワイン担当のポールのことを、Paul, the wine guy と呼んでいました。これも「ワインの人」という感じで、ニュアンスはわかりやすいです。
挙げていただいた、「言う」言葉の重みの順序は、恐らくそんな感じでしょうね。declare は「宣言する、布告する」で、declare war on a nation 「ある国に対して戦争を布告する」ですから、非常にオフィシャルで重たい言葉ですよね。
マイクロは「微軟」かぁ…まぁ、そう言われればそうだけど、って感じ(笑)。
Go for it! は決まり文句ですよね。go for 「(…という目標)に向かって進む」というニュアンスから、今回のような go for the girl という使い方もできるんですね。
Well, I said it loud. の訳、2種類の訳を無意識のうちに書いていたみたいです。「聞こえたわよ」と言われると「聞こえるように言ったんだ」と反射的に返してしまいますが、ロスのセリフはまさにそのニュアンスだった、ということですね。
Both Sides Now 邦題は「青春の光と影」だそうですね。
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のレビューを見ると、サントラの評判もいいですね。
そのアマゾンで視聴してみて、iTunes Store でも視聴してみましたが、確かにバージョンが違うようです。良い曲です。
To say "I love you" right out loud って素敵なフレーズですね。人肌恋しい(?)クリスマスのこの時期には、心に染みる言葉ですよね。
「今日この頃」…とおっしゃった辺りで、「7回目」だと思いました(笑)。
I don't like to say it out loud.とI don't like to say it loud.ではニュアンスが違うような気がします。loudは大きな声でout loudは「言うまいと思ったけどけはっきり言うと」と言うニュアンのようなきがしました。ロスとモニカ会話で使われた時の「大きな声」(聞こえるように)とは意味がちょっと違うのかなぁと。声に出すということは自分の気持ちや思いを出すと言うことで1-1でチャンドラーの独り言はジョークになっています。
Chandler: Sometimes I wish I was a ... (They all stare at him.) Did I say that out loud?(声に出してなんか言ったかな)
for crying out loudという慣用句もフレンズに何度が出てましたが、これなんか間投詞ですね。...の部分に規制がかかりました。レズビアンはダメなんだ。
ご指摘ありがとうございます。
私の中では、say it out loud と say it loud の違いが、あまりはっきりしていなかったようです。
ロングマン現代英英辞典では、
loud (adverb):
1. (spoken) in a way that makes a lot of noise (synonym: loudly)
つまり、loud は「大きな音を出すやり方で」
3. out loud
in such a way that people can hear you (synonym: aloud)
つまり、out loud は「他人に自分の言うことが聞こえるようなやり方で」
out loud の方は out に「外に出す」というニュアンスがあり、それが「自分以外の他人に聞こえるように」というニュアンスに繋がるのでしょうね。その「聞こえる」というのも、「音として聞こえる」というよりは、「自分の考えを他人に知らせる」というニュアンスなんでしょう。
だから、ジョーイの "I don't like to say it out loud, but, yeah!" というセリフは、「大きな声では言いたくないけど」ではなくて、「口に出してはっきり言いたくはないけれど、この際だからはっきり言うよ」みたいなことでしょうか。
お前を傷つけることになるとわかっているから、出来たら言いたくないと思っていたけど、ひどいことをはっきり口に出していうのは俺のポリシーに反するけれど、でも今回ははっきり言うぞ、「お前の言う通りだ!」って。みたいなことでしょうかねぇ?
フレンズ1-1 にありましたね、そのセリフ。レズビアンのことで落ち込んでいるロスがいるというのに、「時々、俺がレズビアンだったらいいな、と思うんだよな。」みたいなことをうっかり口に出して言ってしまい、顰蹙を買っていましたよね。心の中でそう思うのは勝手だけど、今それをロスの前で言っちゃだめだ、みたいなことですね。
確か「うる星やつら」で、あたるくんが、本音と建前を交互にしゃべるシーンがあるのですが、間違って本音の方を口に出していて、それをメガネに指摘される、ということがありました(脱線、すみません)。
for crying out loud 「お願いだから!、あきれた!」ってフレンズによく出てくる、というお話、私もそうだな、と思ったんです。
でも、自分の過去記事を見たら、解説してなくて、ざっとスクリプトを調べてみたら、どうも、シーズン5で何度か(そしてシーズン6でも1回?)そのフレーズが使われるようですね。それまでのシーズンではあまり使われていなかったのかなぁ?
レズビアンを英語で書くと、コメント投稿時に「エラーが発生しました」になるようですね(私も試しにやってみましたがダメでした…笑)。いろいろなスパムコメントをハネるために、そういう言葉をエラーとして設定しているみたいですね。過去にも「何でこんな言葉がエラーに?」というようなものがエラーになったことがありました。ご迷惑をおかけしました。本文を投稿する時には、何かの単語でエラーになる、ということはないのですが…。レズビアンが使えないと、フレンズを解説するに当たっては、不便ですよね。