2007年12月22日

チェイスシーンに切り替わる フレンズ3-9その23

ロス: Okay, y'know what, I've had enough of this. Let's just cut to the chase here, okay? Heidi, which of my boys do you like? (よし。もうこんなのはたくさんだ。早く本題に入ろうよ[手っ取り早く要点を言おうよ]。お嬢さん[ハイディ、ハイジ]、この僕の友達のうち、どっちが好き?)
チャンドラー&ジョーイ: What are you doing? What are you doing? What are you doing? (何してる? 何してる? 何してる?)
と抗議しながらも、彼女の答えを期待して待っているチャンドラーとジョーイ(笑)。
マーハ: Which do I like? (どちらが好きか、ですって?)
ロス: Yeah, y'know for dating, general merriment, taking back to your windmill? (あぁ、デートするのに、普通に楽しむために、君の国の風車に連れて帰るのに、どっちが好きか、ってことだよ。)

cut to the chase は「本題に入る、すばり要点を言う」。
chase はカー・チェイスなどからわかるように「追跡」という意味で、また「映画の追跡シーン、カー・チェイス・シーン」も指します。
ロングマン現代英英辞典では、
cut to the chase: (informal) to immediately start dealing with the most important part of something
つまり、「何かの最も大切な部分を取り扱うことを即座に始めること」。

Wikipedia 英語版: Cut to the chase に、この言葉の意味とその由来が書いてあります。

意味がよく似たイディオムに、get to the point 「要点を述べる」というのがありますが、ウィキペディアでも、get to the point というフレーズを使って、意味を説明してありますね。

映画というのはクライマックスにチェイス・シーン(chase scenes)が出てくるものが多いですが、いきなり場面をチェイス・シーンにカットする、つまり、場面をそれに切り替えて、クライマックスに突入させる、みたいなニュアンスがあるようです。
上のウィキペディアでは、下手な、不慣れな(inexpert)脚本家が使う方法である、と書いてあります。

そんな風に「何かのシーンにカットが切り替わること」をト書きでは cut to ... と表現するのですが、そう言えば、このスクリプトのト書きには、cut to という表現がたくさん出てきました。
今回は特に、スポーツの話だったためか、画面の切り替わりが激しかったようです。
cut to later, cut to the guy's team とか、cut to the girls huddle など、数えたら計10回も。
ここ数日の記事だけでも、昨日の記事、フレンズ3-9その22、3日前の記事、フレンズ3-9その20 の冒頭で、cut to というト書きが出てきます。
その cut to.. という表現をまさに使ったイディオムが今回登場したわけで、とても興味深いな、と思います。
フレンズの脚本はよく出来ていますので、何の脈略もなく cut to the chase 「チェイス・シーンにカットする」ということはありませんでしたけど(笑)。

Heidi (発音はハイディ)、とロスはマーハに呼びかけています。
Heidi は女性の名前で、「アルプスの少女ハイジ」などの「ハイジ」という名前ですね。
彼女の本当の名前はマーハですが、ロスは多分それを知らなくて、適当にヨーロッパっぽい名前(?)で呼び掛けてみた、ということでしょうか?
DVDの日本語音声では「お姉さん、どっちが好みです?」と訳してありましたが、そんな感じの「お姉さん、お嬢さん」という女性に対する呼び掛けのニュアンスなんだろうなぁ、と思います。

merriment は「陽気さ、陽気な騒ぎ・にぎわい」。
タイムリーですが、Merry Christmas! の merry 「陽気な、お祭り気分の」という形容詞の名詞形ですね。

windmill は「風車、風車小屋」。
日本人にも、「オランダと言えば風車」みたいなイメージがありますが、アメリカ人にとってもそうなのでしょうか?
ちょっとステレオタイプなイメージのような気もしますけど…。


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posted by Rach at 09:46| Comment(4) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この後の彼女の答えがきになります〜。
ウフフ

オランダはやっぱりアメリカでも風車のイメージじゃないかな?
ほかのドラマでもなんだかそんなことを言ってた気がします★

今日も更新おつかれさまですっ
応援ぽちぽち〜子。
Posted by ゆぶ at 2007年12月23日 04:39
ゆぶさんへ
いつも応援ありがとうございます!

こんな単刀直入に聞かれた後の答え、気になるでしょう?(ウフフ)

他のアメリカのドラマでも「オランダ→風車」みたいなイメージがあったんですね。やっぱりアメリカでもそーなんだぁ。

ゆぶさんこそ、毎日更新お疲れ様です。貴ブログはコメントが多くて、私も!とコメントを入れようとして入れそびれてしまうことが多いんですよ〜。でもいつも楽しませていただいています。頑張って下さいね!
Posted by Rach at 2007年12月23日 10:25
ええっ
えええっ
入れそびれてしまうんですかぁ〜泣
Rachさんからのコメント心待ちにしてたのにぃ><
ホントですよ!

私も今から記事をかきまぁす。
何を書こうかな・・・ww
Posted by ゆぶ at 2007年12月23日 11:56
ゆぶさんへ
ごめんなさい、ごめんなさい。今度は本当にちゃんとコメント入れますね。
私のコメントを待ってくださってる方がいるなんて…それもアメリカに(笑)。ほんとに光栄です。

お互い、頑張りましょうね!
Posted by Rach at 2007年12月24日 09:25
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