2008年01月12日

ルドルフ 赤鼻のトナカイ フレンズ3-10その12

ロス: ...and these come in the shapes of your favorite Christmas characters. Santa, Rudolph and Baby Jesus. (…それから、これはお気に入りのクリスマス・キャラクターの形になってる。サンタ、ルドルフ、そしてベイビー・ジーザス[赤ちゃんのイエス・キリスト]。)
ジョーイ: All right, I'll take a box of the cream-filled Jesuses. (よし、俺はクリームの入ったジーザスを1箱もらうよ。)
ロス: Wait a minute, one box? Come on, I'm trying to send a poor little girl to Space Camp. I'm putting you down for 5 boxes. Chandler, what about you? (ちょっと待ってよ、1箱? ねぇねぇ、僕は可愛そうな小さな女の子をスペースキャンプに送り出してあげようと思ってるんだよ。5箱つけとくね。チャンドラー、君はどう?)
チャンドラー: Ahh, all right. Do you have any coconut-flavored deities? (あぁ、そうだな。ココナッツ・フレーバーの神様はある?)
ロス: No, but ah, there's coconut in the Hanukkah Menorah-eos. I tell you what, I'll put you down for 8 boxes. One for each night. (ないな。でも、ハヌカ・メノリオスにココナッツが入ったものはある。よし、8箱購入って書いとくよ。毎晩1箱ずつね。)
(Chandler mouths 'Okay.')
チャンドラーは声には出さずに口だけで「オッケー」と言う。

ルドルフというのは、赤鼻のトナカイ(reindeer)の名前ですね。
発音は「ルードルフ」という感じ。
"Rudolph the Red-Nosed Reindeer" というフレーズがネットではたくさんヒットします。
Wikipedia 英語版: Rudolph the Red-Nosed Reindeer

2007年12月1日の日経新聞夕刊の「さぶかるウォッチング」に「ルドルフ」が取り上げられていました。
アメリカの人形アニメ「ルドルフ 赤鼻のトナカイ」が、「ここ最近、日本の若い女性の間でも人気だ。」という記事でした。
上のウィキペディアに載っているジャケット写真はその人形アニメのものですね。
Amazon.co.jp ではこちら(↓)。
Amazon.co.jp: ルドルフ 赤鼻のトナカイ【通常盤】

箱にはベイビー・ジーザスの形をしたクッキーがたくさん入っているので、Jesus が複数形になっているのですね。
そんな風に人物名も複数形になります。

put down は「書き留める」ということでしょうね。
put your name down on the list は「リストに君の名前を書いておく」という感じでしょうか。
この団体では、誰がいくつ購入した、ということを記録しておかないといけないようです。
寄付のようなものですから、協力してくれた人の名前を記しておく、みたいなことでしょう。

deity の発音は「ディーアティ、デイアティー」。
「神」ということです。
特にキリスト教の神だけではなく、他の宗教の神も指すようですね。
ここでは、キリスト様に限らず、とにかく、ココナッツ・フレーバーのものがあれば、形はなんでもいいよ、みたいな意味で、deity という言葉を使っているのでしょう。

フレンズ1-7その1 で、Hanukkah (ハヌカ、ハヌカー)について少し触れています。
Wikipedia 日本語版: ハヌカー

ユダヤ教の宮清めの祭り、だそうで、祭りは8日間に渡って行われるそうです。
だから、8箱で、1晩1箱ずつ、になるのですね。
ココナッツのをと言ったばかりに、ハヌカ関係のものになってしまい、それで「8晩あるから」と勝手に8箱と決められてしまったので、チャンドラーは「しゃーねーな」みたいな苦笑いをしているのです。
キリスト教だけではなく、ユダヤ教徒用のクッキーも用意されている、ということですね。


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posted by Rach at 13:29| Comment(9) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そうだったんだ。ハヌカーの8日。
↑の1−7の大停電のところ今も見直したんですが、ジョーイもおどけて、ハッピーハヌカー!って言ってました。

しかし、毎晩1箱で8日間。これ、アメリカの視聴者はすぐわかるんでしょうかね。ユダヤ教の祭礼について、この程度は常識として知られている? 個人的には、そうじゃないと思うんですが。(アメリカの実情はまったく知りません。)
無理矢理日本調にすれば、「チャンドラーには松の内セット7箱つけとくよ。」みたいなところでしょうか。しかし、松の内が7日間は全国民的?みたいな感じもあるしなあ。
松の内セットってなんだ? 冗談はおいといて、そういう一種の内輪ネタみたいのは大好きなんで、フレンズのこういうセリフ(それにRachさんの解説)は大歓迎です。楽しいです。

因みに、DVDの日本語字幕では、8日間という具体的な数字は無視してますね。
日本語吹き替えでは、クリスマスまで8日あるから〜って変えてました。(それはそれでOK)

今回、フレンズや映画のDVDにはまって気がついたんですが、字幕はやはり字数の制限があるから(日本語でも英語字幕でも)内容がある程度省略される傾向があるのはやむを得ないところでしょうね。
それで、今までは日本語吹き替えはあまりおもしろくないので、(英語がわかるわけじゃないですが、オリジナルの雰囲気はやはりオリジナル音声でなければ味わえない)
まったく使っていませんでしたが、ここにひとつの発見。
『字幕より、音声のほうがより多い情報を伝えられる。』
上のクッキー8箱のところも、字幕と音声両方の翻訳担当の苦労がしのばれて面白かったです。
こういうところは枚挙にいとまがないですね。ときどき日本語吹き替えも参照して楽しんでます。
(ついでに、場違いですがちょっとメーカーに苦情。
DVDのメニュー画面の出し方がマチマチですね。私の手持ちのシーズン3は、一度再生を始めると、字幕の変更とかメニュー画面を出したくても出せません。いったんディスクを取り出すしかない。実に不便。
DVDによっては、停止→メニュー画面で選択→さっき見ていた場面からスタート これが当たり前。こっちのほうが便利です。場違い愚痴でしたm(_ _)m
Posted by engl at 2008年01月12日 19:48
シンガポールからこんばんは。勉強に来ました。

Hanukkahというのは始めて知りました。
シンガポールにもHari Raya Hajiというイスラム教のお祭りがあるんですよ。Haで始まってるので語源が近いのかな?

deityは divine, divinity神とやはり語源が近いのですかね?

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こちらにもお越しください。
Posted by 中国語アドバイザー愛沙 at 2008年01月12日 23:02
ハヌカー!!
ユダヤ教のお祭り?ですね。
ハッピーハヌカーってムダオの祖父母や両親が言ってるのを、
ふむふむ
ときいていただけの理系オンナです!フハハ

あれ?チャンドラーってユダヤ人でしたっけ??
それとも、勝手に巻き込まれているだけなのか・・・?
ハヌカって・・・8日間だったんだ・・・。

やばいやばい・・・の応援ぽちりんこ☆★
Posted by ゆぶ at 2008年01月13日 01:06
englさんへ
私も詳しくは知らないのですが、私はアメリカの視聴者は「8日間」とピンと来る人が結構いるのではないかな、と思います。ユダヤ教徒の人でなくても、祭礼の基礎知識みたいなものは知っているのではないかなぁ、と。

ところで、「松の内」??
実は今の今までその言葉を知りませんでした。思わず、「Wikipedia 日本語版: 正月」を調べました(笑)。 ん十年生きてきて、この言葉を知らなかったのって、もしかしてすごく恥ずかしいのかなぁ?

「日本語訳ではどのように処理してあるか」というのを確かめるのも、DVDを使って学ぶ楽しみの一つなのかなぁ、と思います。全く無視するか、少しは絡めてみるか、は訳者の方の判断で、少しはオリジナルで語られている内容を入れてみたいところだけど、あまり入れすぎると説明的なセリフになっちゃうし…など、いろんなジレンマがあるんだろうなぁ、と思います。
字幕はルビを振るなどして、ダブルミーニングやダジャレもある程度説明できるのですが、吹替はやはりジョークをそのまま訳すのは難しいので意訳や全然意味が違ってしまっているものも多いですね。

>『字幕より、音声のほうがより多い情報を伝えられる。』
というのはまさにその通りですね。私もそう思っていて、実は私の「Rach流DVD学習法」を説明した記事、
DVDの音声と字幕(その2)
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470046.html
の 4. 「日本語音声、英語字幕」のところで、

日本語は漢字を使いますので、文字数が少なくてもそれなりの情報量はあるのですが、日本語音声だと、英語をしゃべっている時間そのまま、日本語に置き換えられるので、情報量がさらに多くなります。

と書きました。同じことに気付かれた方がいるとわかって嬉しいです。
英語学習者の方はもっぱら「日本語字幕と英語音声」、つまり洋画を映画館で見る感覚で鑑賞し、「吹替は利用しない」という方も多いと思うのですが、吹替もヒントになる部分は結構多いと思うんですよね。完全に日本語の別のジョークに置き換わっているものもあって、全てが利用できるわけではないのですが、本当にそのセリフの意味を「日本語で言うとこんな感じ」と訳してある部分については、字幕よりもより雰囲気が掴み易いと思います。

DVDの使い勝手については、メーカーによってまちまちですね。私のプレーヤー(SONY製)とは相性がいいのか(?)、字幕や音声の変更は、リモコンについている「字幕」「音声」ボタンを押すだけで、切り替わります。私のDVD学習法では、その切り替えが簡単に出来ないと、ただただストレスがたまるだけですよね(笑)。

私の持っているある映画のDVDは、「字幕」「音声」ボタンを押すと「そのボタンは使用できません」とテロップが出るんですよ。切り替えたい場合はメニュー画面に戻るのですが、そのメニュー画面の音声・字幕選択の画面が出るまでに、長々と映像が流れるんですよねぇ。メニュー画面では、早く目的の画面になって欲しい、やけに凝った動画はやめて欲しいと思う今日この頃です(笑)。
Posted by Rach at 2008年01月13日 10:13
愛沙さんへ
シンガポールからありがとうございます。
そうですか、愛沙さんはハヌカーにはなじみがないのですね(私も現実にはどんなものか知りませんが…笑)。

研究社 新英和中辞典を見ると、deity や divine の語源のところに、ラテン語 deus 「神」という言葉が載っていますので、やはり関連語のようですね。

ところで愛沙さんは、シンガポールからインドネシアへ旅行…すごいですねぇ…。国から国へさくさくと移動されるその行動力、私も見習いたいです。
Posted by Rach at 2008年01月13日 10:14
ゆぶさんへ
ゆぶさんのダンナ様はユダヤ系の方なので、ゆぶさんもハヌカーがどんなものかを実際に経験されたことがあるのでは?と思っていたのですが…言葉で聞いた程度なんですね?(笑)。そんな大袈裟にお祝いしないのかなぁ??

チャンドラーは恐らくユダヤ系ではないと思います。ユダヤ系であると思われるような描写が出てこない気がします。ロスとモニカはユダヤ系という設定で、7-10 にはロスとハヌカーの話が出てきます。

今回は、ユダヤ系のロスに、勝手にユダヤ系のお菓子を押し付けられている、という感じでしょうね。「俺はユダヤ教徒じゃないのに、どうして割高なクッキーを8箱分も買って、8日間も祝わないといけないんだよ。」みたいな苦笑いなんでしょう。
Posted by Rach at 2008年01月13日 10:16
Rachさん、ほんとに助かりました。
おっしゃるように、リモコンのボタン操作ひとつですべて解決でした。
いやあ、機械にはかなり強いんですが、今回はうっかりもなにも、操作法をよく理解していませんでした。
字幕、音声、ほとんど瞬時に切り替えられるんですねえ。これはいい。はかどります。
ほんとにいろいろご教示いただき感謝ですm(_ _)m ありがとうございました。
Posted by engl at 2008年01月13日 13:19
おかげさまで、早速DVD機能フル活用で楽しんでます。ひとりで楽しんでいればいいんですが、例によってひとこと。(ふたことみこと。多い。)
(上のハヌカつながりで、1−7ニューヨーク大停電のエピソードの冒頭なんですが、そちらのコメント欄は大賑わいで錯綜しているのと、スクリプトの関係でこちらで。)

1−7(その1)で、(当時はスクリプトが抜粋ですよね)
冒頭、わあ停電だと騒いでいるなか、モニカが電話で母親と話している。こんな感じでしょうか。
「 〜 わたしが何を着ていても関係ないじゃないの! この停電の真っ最中にいったい誰と出会うっていうのよ。電力会社の人と? それとも、eligible lootersと? 〜 」
みたいなところ。
(そういう大停電みたいな非日常のなかで「運命的な出会い」があるってのはドラマの定番でしょうけど、ここの文脈はモニカの母親が、停電のなかモニカがいま着ているものにまでうるさく口を出してるっていう可笑しさだからOK。
現に、チャンドラーはよそで運命的に?出会ってました!)
それで、
eligible looters ??? なにこれ? looterは泥棒でいいけど。

ここ、ボタン操作の妙でさきほど実に快適に確認できたんですが、(感謝!)
日本語字幕では、ただ「泥棒」(あまりおかしくはないが、OK)
日本語吹き替えでは「騒ぎに便乗した泥棒」となってます。これはちょっと考え込む。

停電騒ぎのなか、その機を逃さず機敏に動いたから、「有資格者」の泥棒?
去年の初見のときはそうも考えたんですが、どうもね。

悩んだあげく、そうか、字義の二番目にある「結婚相手としてふさわしい」か。
結婚相手としてふさわしい、「花婿候補の泥棒」がのこのこ入ってくるとでも言うの?お母さんは?(だから身なりをきちんとね?) かなあ。と結論していました。(まあ、それで間違ってないですよね? DVDの日本語吹き替えは、この場合はボツとしました。)

それで、(ここからがまた長い。)
フレンズとは関係ないんですが、「クマのプーさん」て童話?私はよく知らないんですが、その作者ミルン A.A.Milne がただ一作だけミステリを書いてるんですね。
the Red House Mystery 「赤い館の秘密」
往時はトップテンの常連だったミステリらしいです。最近も新訳が出ましたから、まだ人気がある。それを読みながら、よくやるんですが、原文をちらちら参照してました。
(ここからが、やっと本題)
作中のある母親キャラが、自分の娘のところにやってくる独身男性を、(原文イタリック)
eligibles と possibles
にわけて接することにしている、みたいなところがあって、なるほど! やっぱ、フレンズのもこれじゃん!と納得。大いばり。
訳文では、「資格のある男性」と「見込みのある男性」となってました。

まあ、それで一件落着したんですが、これがホントのオチかもしれませんが、その後、ある人に自慢たらたらこの話をしたら、なんと、
eligible が「結婚相手としてふさわしい」という意味で使われるのは、あたりまえの話よ?あんた、わかってないの? で、参りました。
わかってなかったよ。DVDの日本語吹き替えだってわかってないじゃん。
ということで、ちゃんちゃん。 再度 感謝!
Posted by engl at 2008年01月13日 20:14
englさんへ
リモコンのボタンの件では、お役に立てて良かったです。少しでも時間が短縮できて便利な方が、使っていてストレスが溜まりませんものね。

その 1-7 のモニカのセリフ、面白いですよね。
フレンズ1-7(その1)
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470037.html
フィービー: Can I borrow the phone?
の直前のセリフですが、その解説記事では取り上げていませんね。
英語のセリフは以下の通り。
モニカ: Pants and a sweater. Why, Mom? Who am I going to meet in a blackout? Power-company guys? Eligible looters? Can we talk about this later? Okay.

「停電のような非日常の中での運命的な出会いはドラマの定番」というのはその通りですね。チャンドラーは、彼の人生の中では「有名なモデルと会えた」という運命的な出会いをしていたわけですし(今回きりだけど…笑)、レイチェルはパウロと出会っていますしね。

モニカの Pants and a sweater というセリフで、電話の向こうのママが「あなた今一体どんな格好してるの? パンツとセーター、そんなのじゃだめよ、もっとおしゃれしなくちゃ。」とでも言っているのであろうことが想像できるのが面白いですよね。

私がこれを初見で見た当時、この単語を知らなくて、辞書で調べたら、
研究社 新英和中辞典に、

eligible=結婚の相手に望ましい
an eligible bachelor (結婚相手として)かっこうな独身男

という語義がすぐ目に入ったんですよ。それで私の場合はあまり疑問に思わず、「結婚相手としてかっこうな」 泥棒、という意味だとすんなり理解したみたいですね。今でも、eligible と言えば、このセリフを思い出します。
停電の時に来る人って言えば、電力会社の人か、もしくは暗闇に便乗した泥棒しかいない、「年齢の釣り合うような独身男に会えたところでその人は泥棒よ」という感じで、eligible の後に、looters を持ってくる、というオチなんでしょうね。

そのミルンの eligibles と possibles という区分けは面白いですね。
(ミルンと言えば、
フレンズ3-2その17
http://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/388470762.html
のセリフに、ミルンの名前が出てきましたね。)
eligible の基本的な意味はやはり「適格で、適任で、望ましくて」という意味なのでしょうが、それが異性の話だと「結婚の資格がある」「結婚相手に望ましい」みたいな意味で理解されるということですね。
日本語の場合でも、「あの人どう思う?」「うん、適格、適任、って感じね」みたいに言うと、「相手としてバッチリ、いい感じ」みたいなニュアンスに聞こえるような気もします。
Posted by Rach at 2008年01月14日 10:11
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