2008年01月29日

千の面接 フレンズ3-10その29

ロス: Oh, come here, sweetie. Listen, you're gonna go on, like, a thousand interviews before you get a job. (she glares at him) That's not how that was supposed to come out. (あぁ、おいで、ハニー。ねぇ聞いて。君が仕事を得るまでには、1000回くらいの面接を続けることになるだろうから… [レイチェルはロスをにらみつける] そういう(君が怒るような)意味になるはずじゃなかったんだけど。)
フィービー: This is just the worst Christmas ever. (これってこれまでで最低のクリスマスね。)
チャンドラー: Y'know what Rach, maybe you should just, y'know stay here at the coffeehouse. (ねぇ、レイチェル。多分、君はコーヒーハウスに留まるべきだと思うよ。)
レイチェル: I can't. It's too late. Terry already hired that girl over there. (points to her) Look at her. She's even got waitress experience. Last night she was teaching everybody how to make napkins.... into... (starts to cry) (できないわ。遅すぎるのよ。テリーはすでにあそこにいるあの娘を雇ったの。[彼女を指差す] 彼女を見て。彼女はウェイトレスの経験さえも持ってるのよ。昨日の晩は、みんなに教えていたわ、ナプキンをある形に折る方法を…その形は… [泣き始める])
ロス: That word was "swans." ((レイチェルが言った)その言葉は「スワン」だ。)

ロスはレイチェルを慰めようと、「面接は今回が1回目だよ。まだこれから何度も面接を受けないといけないんだから、そんなに落ち込まないで、次の面接に向けて気分を切り替えようよ。」みたいなつもりで言ったのでしょう。
1000(千)という数字を出したのは、今回のはたった1回の結果だから、それにこだわらないで、気にしないで、という意味だったのでしょうが、「あと1000回は受けないと仕事がゲットできない」と言われたことにさすがのレイチェルもムッとしたわけですね。

a thousand interviews について。
a thousand の a は interview にかかっているのではなくて、a thousand で、「一千、1000」という意味ですね。
interview が 1000 あるから、複数形の interviews になっている、ということです。

a thousand は「(ちょうど)1000の、一千の」という意味以外に、「何千もの、無数の」という意味にもなります。
thousands of (people) のような複数形が「何千もの」という意味になるのはすっと納得できるのですが、a thousand という形容詞でもそういう意味になるのが興味深いと思います。
ロングマン現代英英辞典にも以下のように書いてあります。
thousand [number]:
an extremely large number of things or people
a thousand
I've been this route a thousand times before.
thousands of
There are thousands of things I want to do.

つまり、「極端に大きい数のものや人」。
例文では、a thousand と thousands of が同じように「数が多い・大きいこと」の意味で使われていますね。

今回のセリフも、「ちょうどあと1000回ある」と言っているわけではなくて、そんな風に数が多いことを言っているわけですね。

「千の…」というと思い出すのが、「千の風になって(A Thousand Winds)」でしょうか?
Wikipedia 日本語版: 千の風になって
その英語の原詩に、
"I am a thousand winds that blow"
というフレーズが出てくるそうです。
この「千の」も、ロスのセリフと同じで、数が多いことを表す詩的な表現ですよね。

That's not how that was supposed to come out. について。
come out は「…という結果になる」、あるいは「口から出る」。
how は元々「こういう感じになるはずだった、聞こえるはずだった」というその「感じ」、That's not how で、「さっきの発言はその「感じ」とは違った、こういう感じに聞こえるはずだったというのとは結果が違ってしまった」ということでしょうね。

新しく雇われたウェイトレスの彼女は経験者で、他のみんなに教えるほどだと言っています。
だから、今さら自分が戻ると言ったところで、受け入れてもらえるわけないわ、ということですね。

how to make napkins into ... で「ナプキンを…に折る方法」になります。
その「何に折るのか」という部分が泣き声でわからなくなっているのですね。
こういう部分は、日本語と語順が違うので大変訳しにくいです。
「ナプキンを○○に折る方法が…」では、○○というオチを先に言ってしまうことになり、そのセリフの感じが伝わりませんからねぇ…。
レイチェルは泣いているだけかと思ったら、「スワン」と言っていたのでした。
日本語でも、「スワーン」と言うと「ウワーン」って泣いたみたいに聞こえますから、わかりやすいですね。
泣き声かと思いきやそれが単語だった…と聞き間違えることが可能な単語、ということで、swan が選ばれたようです。
ナプキンをスワン(白鳥)の形に折る、というのもイメージが湧きますし、うまい具合にハマっていますねぇ。


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posted by Rach at 11:11| Comment(3) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Supposed to
ってよっくよく使われますよねぇ・・・。。
便利なんでしょうね。

そっかー千、ぴったりだったら〜"a"をつけないとダメですね。
うっかり忘れてしまいそう・・・。

英語の面接って大変だったなぁ・・・
しみじみ。。
もうしたくない・・・
クビにならないようにしなくちゃ(笑)

応援ぽちりんこ☆☆☆
Posted by ゆぶ at 2008年01月29日 11:58
東京からこんばんは。勉強に来ました。

今日のお題のcome out
This will come out on the test.Just remember!という高校の先生の言葉がいまだに耳からはなれません。
私は、学校復帰と大手進学塾で英語講師のバイトがみつかりました。忙しくなりそうです。ビシビシ指導します。なんちゃって...

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大阪府副知事は「勝谷誠彦」に決定!「橋下徹」自民党をぶっ壊す!
こちらにもお越しください。
Posted by 中国語アドバイザー愛沙 at 2008年01月29日 19:05
ゆぶさんへ
be supposed to はほんとーによく出てきますよね。フレンズを見るようになってから、このニュアンスがよくわかるようになって、自分でも結構使える気がします。

仕事のための英語の面接って大変でしょうねぇ。英検の面接とシューカツの面接が合体したわけですからね。英語の表現にも気を付けつつ、自分をアピールしないといけないし。


愛沙さんへ
帰国されたんですね。「大手進学塾で英語講師のバイト」ですか、いいですねぇ〜。ビシビシ指導しちゃって下さい(笑)。
「ここ、試験に出るぞ、覚えとけ!」ですか? そういう場合にも come out を使うんですね。
Posted by Rach at 2008年01月30日 12:10
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